GREAT PRETENDERを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
詐欺師稼業に別れを告げて、帰ってきました極東日本。
母の墓前に思いを告げて、掴んだ宿木ヤクザの手先。
ガキを攫って買い叩く、ゲスの極みの片棒担ぎ。
こんなはずじゃと嘆く前に、脳裏によぎる悪魔の微笑み。
あの金髪クソ野郎…またハメやがったな…。
そんな感じの最終章開幕ッ! 児童売買で洒落になんないスメルが凄い極東極道絵巻だよッ!! なグレプリ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
二章以来のお約束であるエダマメの社会復帰がまた潰されたが、繰り返される偶然は誰かの仕掛けであり、今回は早めにローランの悪意…あるいは好意か善意に気づいて、さて次回。
毎回毎回可愛そうなことになっているが、持ち前の業とローランの粘着あわせ技で、エダマメはなかなか堅気に慣れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
最後の花道と押し付けられたのは、可愛げもなく洒落にもならない児童売買。
自分の過去とも繋がる、エダマメの急所である。
さて、善人詐欺師はどうするの? って所まで。
悪を以て悪を制す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
そんな建前が、エダマメが流される時良心に麻酔をかけていたと思うけど、朱雀組のシノギはそういう言い訳を許してくれない。
絶望した子供たちの表情も、腐りきった奴隷経済も、腐臭をプンプン放ち生臭い。
悪党やるってことは、”これ”と向き合うってことだ。
ローランの誘導は詐欺師稼業の最後に、そういう事実を確認させ、決断を図る舞台作り…なのか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
四人目の主役として過去が彫り込まれそうな悪魔は、どんな傷を背負って詐欺師になったのか。
色んなものが絡み合って、話を収めるのに相応しいデカいネタを引っ張り出しそうな予感が、ジワリ動き出している
というわけで、墓前に報告がてらの軽い総集編から物語は始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
第1章では向き合えなかった母の死と、自分の現状。それを伝えられる程度には、”詐欺師”はエダマメの中で、苦くも楽しい生き様である。
だからこそ、止めなきゃいけない。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/edfD2fvIQ9
第1話と同じ場所に戻り、同じ仕草をしても、過去と良心から逃げ回って詐欺をしてた時代とは、背筋の伸ばし方が違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
でも全ては精算されておらず、もう一回物語を積まなければ、善人と悪党の間でゆらゆらする主人公、彼が背負う物語は収まりきらない。
墓前の告白は、そんな最終章の前景だ。
そして彼を悪に誘う極東の魔術師も、過去を夢に見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
美しいオーロラ、愛すべき女。
そういうモノを置き去りに、流されて詐欺師稼業…でいいのか。どーも、ローラン周辺の描写は疑ってかかるスタンスになってるな…金髪クソ野郎だからな…。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/IF4j3hOQMr
パターンってのは認識された頃合いで崩すからこそ効果が出るものでもあって、『各章の主役が傷だらけの過去に向き合い、人格的成長を遂げる』という定形も、ここで切り崩してきそうな予感がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
『回想には嘘がない』というルールにも、罠が入ってておかしくない…かなぁ? 疑心暗鬼だ。
まーそれはオイオイ判るとして、エダマメはひと足お先に詐欺師稼業から抜けるべく、シリアスな顔でサヨナラを告げる。何度目だっけ枝村ク~ン!?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
まぁ足抜けしそうになるたび、ローランが人生歪めて自分に引き寄せるから、天丼になってんだけどね…。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/dUVv9PwEC0
演じている人格が、自分を塗りつぶす恐怖。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
エダマメが抱える思いに、ローランは共感を示す。
それがポーズなのか、本心なのか。この段階ではさっぱりわからない。既に罠は仕掛けてあるからな、実際…。
『抜け残った』というのは、抜けようと思ったから出る言葉で。根っからの悪魔じゃない…のかなぁ
このモヤッとした疑心暗鬼も、14話かけて積んできた描写が生み出す作品の成果で、不快感より面白さのほうが強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
今後ローランに焦点を合わせて話が進む中で、色々見えてくるものがあって、白黒判ってくる面白さをその時堪能するためには、疑問は抱えてたほうが良い…んだろう。
んでエダマメくんは疑いもせず、悪魔の敷いたレールに乗っかって運命に流されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
ここで疑問を抱かないのは彼の善性、詐欺師としての甘さ、ローランの狡猾さのあわせ技であり、墓前に報告していたように、愉快なクソ野郎との日々が悪くはなかったと、好感を抱いてる証拠なのだろう。
黒いオーラがビンビン漂う”商事”に潜り込み、汗水たらして極東巡回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
仕事が認められた証拠と、やってきた”本社”はどう見てもジャパニーズ・ヤクザの根城である。『滅私奉公』の社是が、別の意味合いを帯びだしたぞ…。
なおガチャ占いは伊達政宗。どういう卦かねぇ…。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/Oy2nWEXb4x
”本社”に上がって担当したのは、人間運んで売り飛ばす最悪の仕事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
人倫にも取るゴミクズ仕事なのに、景気が悪かったり色々上手くいかなかったり、普通の”ビジネス”みたいな気配があるのが、なんともけったくそ悪い。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/IB3eB50DcE
上手くいかないことがある、ということはつまり、この人身売買には”やりがい”があるということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
踏みつけにしてる自覚を麻痺させて、関わる人がみな『当たり前のことだ』と目を塞いだ果てにある、確かな充実感。
それは、ここまでの詐欺師仕事と繋がっている。
悪党しか騙さない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
そんな看板掲げた所で、悪は悪だ。
当たり前の”仕事”みたいに苦労と充実を混ぜてガキ売り飛ばすこの日常と、これまでの歩みの何が違うのか。
ハメられ流された先で、エダマメは否応なく己の行いを、悪の腐臭を鼻先に突きつけられる。
そうするために、生っぽく洒落にならない人身売買稼業を、最終章一発目に持ってきたのかなー、という感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
絶対愉快痛快って感じじゃないもんな、この犯罪。でも今までのピカレスクだって、根っこの部分は同じなのだろう。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/ULPE1aEB9h
それでもエダマメは、目の前の悪を見過ごせない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
負けて逃げて擦れて流されて、たどり着いた人生のどん詰まりでも、魂は反逆を叫ぶ。
そういう悪党には向いてない魂を暴くために、ローランは道を敷いた…っていうと、アイツに高値をつけすぎ。
ぜってぇ八割がた、楽しいからやってるゾ…。
フィクションの手触りがあまりない、生っぽいヤクザたちの悪。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
これに啖呵を切ることで、作品が扱う”悪”の善たる部分を描くための前段階か。
はたまた、どんだけ着飾ってもゴミはゴミと、生臭い臓物の最中に飛び込むことでうそぶくためか。
今後の話運びが気になる、終章第一話ではある。
自分の中にメラメラと燃え上がる、悪と善の混合気にエダマメが気づいた時。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
同時に、ここに至るまで整えられた、ローランの仕掛けにもに気づく。
環境用意してハメるのはアイツの得意だからな…流石に三回やられりゃ仕掛けも見えるわな。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/ilFlp1wYfP
ローランは自分が正面に出て相手を怒らせ乗せるのも得意(そして多分好き)だが、今回のように識閾下に情報を滑り込ませて、行動を誘導するのも巧い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
人間心理をどう転がすか、色んな手管を知っているからこそコンフィデンスマン、ということだろう。
そこが緩急自在なのが、なかなか厄介だよなぁ…。
LAでの逆さ吊り、シンガポールのメカニック、ニースの絵画。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
これまでのエダマメを玩弄してきた仕掛けは全部、デカいビジネスの布石でもあった。
ゼロから再出発した王子にチラつかす、金の匂いで何を釣るのか。悪魔の瞳の、奥底が熱く冷えている。
©WIT STUDIO/Great Pretenders pic.twitter.com/VgHwVGdv93
という所で、次回に続く…である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
朱雀組の悪行が初手からスゲー生臭くて、そこが良かったです。
人間性のドブ底を攫っているのに、なんか当たり前に苦労とやりがいがあって、『普通の仕事』みたいな匂いさせてる。
人の生き血をすする鬼どもに、一切反省がない。
それは『良心の呵責があれば、善を求める心があれば悪行に手染めてていいのか?』と主役と作品に問いただしてる気配がありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
まーこの先八話、どう転がしてどう語るかはサッパリわかんないんだけど、話をまとめるにあたってそういう所を突っいてくれると、俺好みでいい。
加えてここまで頑なに内面と過去を掘られず、得体のしれない大物感を守ってきたローランに切り込む気配も、ジワリ滲んできました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年10月19日
まー見せた腹自体がハメ手で、二転三転の裏切りってのもヤツらしいとは思うが…そこもどう転がしてくるか、終章の今後、非常に楽しみですね。