A3! SEASON AUTUMN & WINTERを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
繰り返す時間の檻を打ち破るには、思いを素直に吐き出すこと。
世界を自在に飛び回る少年に導かれ、紬と丞は明日へ踏み出す。
あの時掴めなかった未来を、取り戻す最高の舞台へ。
天使に導かれ、冬組公演…本格始動ッ!
そんな感じの、A3冬組第三話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
時の牢獄を突破しようと、紬と丞が色々する回となった。
前回『腹に落ちねぇしっくりこねぇ』とゴネ気味だったファンタジー要素は、この状況を突破に導くメンターが三角であったことで、凄く納得した。
夢と現実の境界が曖昧な、幻想的な空間。
それを抜け出すための知恵は物分りの良い大人ではなく、自由闊達な子供こそが持っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
そんな三角の強さを刻むためにも、このファンタジックな状況があったんだなぁ、と自分的に凄く納得できた。
僕三角好きだから、手を引かれるだけじゃなく誰かを導く立場になったの、凄く嬉しい。
自分を未来に押し出すのに邪魔になる、心の中のわだかまり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
素直になれば一瞬で消えてくれるのに、大人だからこそ動いてくれない障害を乗り越えるには、時には時を巻き戻すことも必要。
大学時代に戻ることでループを越えた二人は、大人びた冬組がどう問題を解決するかのテストケースかな…とも思う。
さておき、今回は二人の役者 VS ブサイク人形の呪いである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
永遠に繰り返す”11/12”を抜け出すヒント。
それは白と黒に塗り分けられた、紬と丞の境界線をお互いに乗り越え、率直に混ざり合うことで生まれてくる。
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しかしモノトーンの分断が示すように、大人な二人は素直になれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
というわけで、まさかの三角先生人生授業開始である。
『お前まさか…この閉じた時間の檻に”入門”してるのかッ!』と、伝奇バトルみたいな空気になったのは面白かった。
そういう特権を許す、不思議な存在感が三角にはあるね。
三角は二人が囚われている暗がりに、完璧な非正規ルートで乱入してきて、軽やかに光の方へと飛び立っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
そういう闊達さは、大学を出て大人になってしまった二人にはないものだ。
ここまで芝居を学ぶことで人間的に成熟してきた、物語の基調は、冬では多分逆さまになる。
芝居のことはよく知ってるし、大人にもなっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
でもだからこそ、抜け出せない檻がある。
そういう逆さまの国では、守られ導かれる子供こそが先生になりうる。
大事なことをズバンと言って、背の大きな生徒たちに後を任す三角の軽やかさが、僕は妙に頼もしかった。そういう強さも、世界にはある。
というわけで、賢い大人の時間牢獄突破作戦開始…なんだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
大人は賢いので、形だけ整えてどうにかしようと、無駄な時間を過ごしちゃうわけよ。本当に大事なモノは、胸の中にあるのにね…。
しかし境界を乗り越えて手を差し出すのは、やっぱり丞である。
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彼はGOD座トップとして、順風満帆の役者人生を送ってきた。顔もすぐ作れるし、後のアイデア出しでも主導的な立場にいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
対する紬は挫折を経験して、なかなか真っ直ぐに立てない。何をするにもおずおずと、周りがやるから後出しで。
そんな自信の無さを、丞が引っ張っていく構図だ。
しかし形だけ整えた芝居じゃあ、ブサイク神の審判は突破できない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
秋組で”何でも出来る”万里が嘘まみれのポートレートを提出し、見抜かれていたように。
本当に心を震わせる嘘は、自分をさらけ出すことでしか生まれてこないのだ。
ここら辺、季節越えてテーマが共有されてて良い。
というわけで、まだ白黒の境界線は崩れない。しかし少し歩み寄って、同じ場所を見れるようにはなっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
三角は二人が生み出した状況の被害者でもあって、”サンカク”を探し求める彼の純朴な旅は、大人の勝手な事情で邪魔されてる形だ。
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二人は子供を巻き込んでしまった責任を、仲良くなることで果たす必要がある。こういう仕事が出来るのも、幼い純朴をキャラ性にしている三角故だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
今回三角エピとして相当に”強い”仕上がりで、彼が好きな視聴者としては非常にありがたい。色んなものが見える…見える…(ガンギマリEYE)
突破できなかった時間を携帯で確認する仕草は、まるで握手をしているようにも見える。ここでも扉と壁紙が作る境界線は鮮明で、非常にエーアニっぽい構図。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
その間に立って、大事なものを教えていく三角先生。ホントはせっかく見つけた”サンカク”消えて寂しかろうに、優しいね…
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三角の教えを受けた丞は、紬の手を引いて部屋の外、閉じこもった檻の外へと飛び出していく。やっぱここでも、起因は丞が握るわけね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
それは二人を縛る確執から未来へと、進んでいく歩みだ。ブサイク神は、全てを見守っている…。
答えは前と外にある。でもそれは、時を戻す行為でもある。
唐突にぶっ放された即興芝居は、嘘でありながら現実を反映し、胸の中にあるものを表に出していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
生粋の役者である二人は、劇的な空間に身を置くことでしか、自分の生の感情を表現・感得出来ないのかもしれない。
キャラクターに心情を乗せ、嘘を真に変えていく。
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そんなアクトを通じて、二人の思いは二人自身に、目の前にいる友達に…狭いサークルを越えて、道を行く人達に広がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
やりきって浴びせられる拍手に、頭を下げる時。
彼らは自分たちのためにやっていたことが、気づけば社会的営為になっている事実に気づく。
”広がり”というのは演劇をテーマにしたA3において、とても大事にされている要素だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
個人の思い、一座の練習に閉じこもっていたものが舞台を通じて、とても沢山の人達の心を動かしていく。
その不思議で豊かな化学変化が、個人に戻ってきて、自分を見つける決め手にもなる。
芝居に青春を投じ、片方は職業にすらした紬と丞にとって、その喜びは初めて出会うものではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
慣れ親しんでいたはずなのに、見落としていた”広がり”を、二人は路上の役者に立ち戻ることで掴み直すことが出来る。
素直になるために、嘘を付く。それが本当を連れても来る。芝居は不思議だ。
かくして、銀杏たなびくベンチに隣り合う二人。遮るものは、もうない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
過去の傷、未来に掛ける思い。
胸の内を率直に語る中で、最初は下向きだった紬の視線は、高い場所を真っ直ぐ見続けている丞と同じ角度に上がっていく。
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それは路上で確認した、演劇の輝きを見つめる視線だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
一人から始まって、とても沢山に広がっていける可能性。
内側に閉じこもっていたものが暴かれ、留まらずに届いていく楽しさ。
それを真っ直ぐ追いかけて、丞は職業演劇人になった。クソみたいな劇団を出て、新しい可能性に踏み込んだ。
そんな彼の真っ直ぐで豊かな資質は、紬に向き合うときだけ妙に濁っていた。過去のわだかまりが、『芝居が好きだ!』と空を見上げる視線を捻じ曲げてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
しかし繰り返す時間の中で、芝居に本当に大事なものを見つけ直した彼は、ただただ真っ直ぐ空を見る。
それと同じものを、紬も見上げる。
折れ曲がった現実にもう一度視線が落ちても、今度は丞も紬の顔を見てくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
親友がどんな思いで舞台に戻り、どんな未来を掴みたいのか。しっかり、素直に見据えている。
ベンチの語らいは視線の芝居が非常に冴えていて、大変良かった。こういう見せ方が巧いのは、エーアニの強み。
自分に向き合い、自分に深く突き刺さった特定の誰かを見つめることは、もっと広い関係性を作る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
わだかまりを越えたことで、丞と紬はカンパニーの重荷を持てるようになる。
迷って、教えられ、演じて、見つける。そうしてようやく、”一座”になっていくのだ。
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丞に背中を押される形で、紬は己の胸の内を団員の前で告白し、迷いに決着を付けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
ここでもやはり、手を引く役は丞である。こんだけ強調されていると、最後の最後で役割が逆転し、紬が手を引っ張って幕が上がる構図になるかな…という予測も立つが。
さて、どうなるか。楽しみである。
かくしてみんなで握り拳、時の牢獄を突破し、行くぜタイマンACT! いつの間にか消えてるブサ神が、不思議な余韻を残していい感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
光のいづみちゃんと闇のレニ、明暗の対比がなかなかエモい宣戦布告シーンも、激戦を予感させて素晴らしい。
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つーかまぁ、やっぱタイマンACTはホビーアニメ文法だよなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
『演劇は人を傷つけるもんでも、下らねぇプライドを満足させるためでもねぇ…神木坂レニ勝負だッ!』と、名塚のショタ声で言ったとか言わないとか。(言いません。言ってほしいなぁ…名塚のショタ声好き…)
煩悩はさておき。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
レニから差し出された共通テーマは”天使”。相手優位の舞台立てに、弱小劇団がどう立ち向かうか。
丞は議論を見事にリードし、アイデアを引き出しモチベーションを掻き立てる。劇団トップの経験値は、伊達ではないということだ。
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芝居を一緒に組み立てる脚本家や衣装スタッフを信頼し、負けん気を引き出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
経験豊富な大人の立ち回りが、元々出来る男だったわけだが、ここでそれが角を出したのはやはり、紬とのわだかまりが突破されればこそだろう。
丞をイヤなヤツに押し留めていたものが消えて、長所が元気になった感じ。
というわけで、綴のライフを生贄に完成した脚本で、冬組公演本格始動である。〆るところをきっちり〆る、いづみちゃんの存在感がありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
これで丞と紬の問題は大きく前進したが、さて残りの三人…どんな”獣”を飼っているやら。楽しみだ。
つーわけで、ファンタジックな障害を乗り越え、二人と冬組が”明日”へ漕ぎ出していくエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
生粋の演劇人が芝居を切っ掛けに、自分と相手をちゃんと見ていく流れが良かったです。
”嘘”を本気で演じることでしか、自分を出せない奴らがいる。役者のカルマが、陽性に輝く運びだった。
同時に子供っぽい三角こそが導き手となりうる状況が、夏は見えにくかった彼の別の顔を上手く引き出してくれて、大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
やっぱ手を引かれる役・引く役を固定せず、状況に応じて変化させてってくれたほうが、物語から死臭を感じずにすんで有り難い。人間、色んな顔があるものだ。
そこら辺の変化は、丞に手を引かれるシーンが目立つ紬も今後体現するんだろうなー、と思いますが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月7日
まずは他の団員の深堀りかな? 次回も楽しみ!
記憶喪失って分かりやすい傷がある密は良いとして、詩人と添い寝屋がどんな闇を隠してやがるか…。
表面整ってるほどヤベーんだ、経験上。