小林さんちのメイドラゴンS を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
竜と人間、トールと小林さんの絆に撃退されたイルルは、調和派の襲撃を受ける。
傷つきながらも差し出された手を取り、始まる新しい生活。
人に混じり人を知る不器用な日々の中で、新たなちょろゴンが手に入れる宝物とは、一体何か!?
そんな感じのようこそニューカマー、どんどん竜が増える小林家の物語、メイドラゴンS第2話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
開幕10秒での村焼き回想により、イルルがどんなドラゴンなのか手早く判る、有り難い回であった。絵に描いたようなヤサグレ悪堕ちだったね…。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/Wyjv3OWd2h
作中で揶揄されているように、狂暴な獣として登場した彼女はどんどん目つきが可愛くなり、心の傷と本当の願いを視聴者に見せながら、遠巻きに小林さんを試していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
人間がどんな存在なのか、自分が望んでいるような未来を掴み取ってくれるのか、手が差し伸べられるのを待っている。
思えばそんな連中ばっかりが人間界に流れ着き、小林さんの周りに落ち着いてもいるわけで、ある意味割れ鍋に綴じ蓋というか、心のどっかで対話を望んでいた連中が必然的に、いるべき場所に流れ着いてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
そんな龍たちに欲しい物を差し出し、願いを壊すものは遠ざける。
スナック感覚でパなされた性転換魔術に獣欲を煽られつつ、小林さんはなんとかいつもの調子で日常を続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
リビドーに流されてトールとの関係性を変えないのは…まぁほのぼの異種間疑似家族モノのフレームをぶっ壊すのに、ファックは十分な破壊力を持ってる、て事情もあるけども。
与える側の小林さん自身が、ドラゴンたちとの日常によって欠けた部分を満たされ、与えられるものを大事に思っているからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
家族のようであり、恋人のようであり、しかしそのどちらでもなく、何よりも得難い、名前のつかない不思議な関係性。
そこにいる自分、それを生み出せる自分が好きなのだ。
エロティックな艶笑を微笑ましい上品さでもって、上手くコントロールして笑わせてくれる作風が、僕は好きであるけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
小林さんはイルルが押し付けた厄介な荷物に悶つつ、無邪気で貪婪なアプローチを上手く交わしていく。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/G26kCUlqVA
イルルが呪いをぶっかけたのは、彼女が知る(が、それが本性だとは思いたくない)人間は常に欲に流され、大事なものを踏みにじるからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
男性器が生み出す獣欲に押し流されて、培ったものをメチャクチャにしてくれれば、イルルは今まで通り人間を憎んだままでいられる。
しかし心の根っこでは、けして人間(と向き合う自分)がそんな存在でいてほしくないと願っているので、胡乱な呪いをかけて受け流され、小林のいる街を睨み続けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
見つめられている小林さんも、家路に少し重たく、自分を取り巻く光を思う。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/4mtoa8AwFQ
竜が求めるものと人が求めるものは、この段階で既に交わっていて、あとは炸裂する瞬間を待つばかりだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
それはスラップスティックな艶笑譚で終わる可愛い呪いではなく、ガチでぶっ殺しに来るろくでもない竜…小林さんとイルル、両方の敵対者との遭遇戦となる。
イルルが追い込まれた闇は、深く暗い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
小林さんは逡巡することなくそこに飛び込み、迷うことなく体を張る。
その歩み寄りが、イルルを暗く閉ざされた場所から、夜闇に明かりが眩しい場所へと引きずり出していく。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/ntIaIFgiQk
ここのランディング・コントロールは繊細で、大変に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
イルルが一人でいる限り出口を見つけられないが、小林さんは彼女を一人にはしないのだ。
それは異世界の因縁であり、『人間と龍とはそういうものだ』と、周囲に押し付けられた概念の檻でもある。
小林さんはトールとカンナ、二人のドラゴンと一緒に進む中で、既にそれを乗り越えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
固定観念が克服可能であり、龍たちが求めるものが何かを既に知っているのだ。
彼女は物理的には龍より遥かに弱いが、倫理と人生の展望においては、圧倒的に優越している。
イルルは外見も振る舞いもトールより幼く描かれるので、ここら辺より分かりやすいなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
人が何をするべきで、どんな存在なのか。
迫るクレメネに立ちはだかる時、立て札に壁に通行止めのブロック…幾重にも分厚く、庇護の象徴が画面を埋めている。
小林さんに足りてない物理力を適切に行使するのも、トールの努めである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
それは虎の威を借る狐、龍の背中に隠れる人間…ではなく、思いを共有すればこそピンチを助けてくれる、同志であり家族だ。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/NkzzVjLaxv
むしろ殺さず送り返すような力の使い方ができるようになったのも、小林さんの落ち着いた倫理をトールが引き受け、自分のものとして育んだ結果である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
家庭生活ではあんま見せない、暴竜としての顔が見れてよかったな。灼眼のトール、かっこいいね。
小林さんの背中に隠れたイルルは完全に幼子の顔をしていて、思い出が踏みにじられる前にまで戻っている印象を受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
本当は、笑って遊べた時代がずっと本当であることを願っていたのに、それを否定する材料が大量に押し寄せた結果、恐ろしい顔が焼き付いてしまった子供。
そんな心象に素直な在り方まで、守って戻してやるのが小林さんのスタイルといえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
泣きじゃくりながらベッドをよじ登る作画に、異様な気合が入っていてとても良かった。精神年齢でいうと、カンナちゃんより幼いまであるな、イルル…。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/w0rLi9Z6rL
すっかり大人(たいじん)の風格の小林さんだが、彼女もまた急に生えた”荷物”に戸惑い、虚無的な暮らしに悩んでいた、ちっぽけな人間のままである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
影絵芝居の演出は、聖人になりかねない彼女の体温を教えてくれる、良い演出だった。
龍も人もお互い様、足りないものを補い合っている。
そういう公平な感覚が、一人増えた小林家の風景にしっかり漂っているのは、やはり見ていて心地よい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
この驕らない感じが、異世界の社会的習俗に馴染めなかった優しい龍たちに、丁度いい温度で欲しいもんを手渡す、大事な足場なのだろう。
龍は強欲なもんだからなぁ…謙遜は美徳なワケ。
彼女自身そこまで充実してない日々を送り、自己評価が低いことがこの奇妙な日常の中で、プラスに働いている感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
自分を偉いと思わず、満たされていないと自覚すればこそ、他人から差し出されるものの尊さを素直に受け止め、前に出るべきタイミングを見落とさない、というか。
ともあれ呪いを解かれてしまったイルルは人間の服を来て、四苦八苦しながら人の隣りにいることを学んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
トイレの仕方まで見守ってるの、”同居人”ってラインは音速で越えてるよなー…。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第2話より引用) pic.twitter.com/ryA5isfc1S
一度は殺し合いにまで発展したトールをチョロく操縦しつつ、人間界の先輩として色々面倒見てくれると、信頼もしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
それを裏切るまいと、トールも嫌々ながらマニュアルを差し出し、同居生活の距離感を図っていく。
そんなちょっとぎこちない関係構築が、なかなか微笑ましかった。
感情を揺さぶられ、心の鎧を引っ剥がした所に小林粒子が染み込んじゃったイルルは、すっかり小林LOVEドラゴンである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
欲しい物が素直に言えるようになったのは、いい傾向だよなー。人間界に落ち着く龍は、軒並みあっちの世界で”それ”を見失って漂流してくる。
今後も獣達のダイレクトアプローチを、上手く躱して人間性を保ちながら、楽しい日々が続いていくのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
父母が故郷と一緒に燃えたとき、一度止まってしまったイルルの時計はその中で、ゆっくりと進んでいく。
あの世界では作れなかった、望ましい人間との距離感を不器用に図りながら。
やっぱそういう場所に、誰かを導き守ってあげられる人間は偉いなぁ、と思わされるエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
小林さんは魂のあり方が、ジェントルでハンサムよね。
でもトールと出会わなければ、この美質も忙しい日々に埋もれていた。色んな縁があって、昨日よりちょっと楽しい毎日が続くのだ。
二期を引っ掻き回す新キャラを、とても良い物語でいるべき場所に落ち着かせるエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
イルルは可愛かったし、小林さんは矮小で偉大だった。
ただの人間だからこそ持ちうる尊厳を堪能して、笑いと一緒に気持ちよく見れる。
ありがたいアニメだ、相変わらず。
騒がしい同居人を一人増やして、小林家の日常はもっと明るく、楽しくなっていくでしょう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月16日
そこでイルルが変わっていく様子、小林さんが満たされていく様子を、次回以降も堪能させてもらえそうで、大変ありがたいです。
来週もちょろゴンズの日常、楽しみですね。