NIGHT HEAD 2041 を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
突如発生した転移の先は、霧の中の研究所だった。
幼い頃囚われていた懐かしい場所で、兄弟は世界の真実、己の使命を知る。
二つに分かたれた地球、取り残された人たち。
方舟なき世界に果たして、導きはあるのか。
そんな感じの真相解明! ジジイ分かりやすく話せッ!! な、2041第7話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
いやー…想定していたより直球にニューエイジだったね…。
令和のお商売として洗練され、日常生活のお供に気楽に使える(そして侵食してくる)タイプじゃなくて、ど真ん中にアセンションを迫ってくる感じの…懐かしい!
色々怪しいポイントもあった世界観が、超力技のダブルアースでぶった切られて、物理と精神の対比構造もゴリゴリ形が定まったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
言うだけ言って涅槃に消えた御厨の立ち回りが、エルフの長老Bot(それっぽいことだけしか言わない奴を指す、身内の罵倒語)過ぎて吹く。そらニーさんもキレるわ…。
『え? 2023の大分裂は結局なんで起こったの? ”そういうもの”だったで飲み込めばいいの? それがこのお話のテーブルマナーなの?』と、疑問符浮かびまくりなネタバラシではあるんだが、まぁ”そういうもの”なんだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
スゲーぜこの豪腕…想定してたよりも怪作だったな、2041。
同時にそんだけ強引にぶった切られると、戯画化がキツい物理ジャパンも『悟れなかった輩が押し込められてる、現世の地獄ならしゃーないな』とある意味納得する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
ここは洪水から逃げ遅れた獣達が合い食む、救いなき地の果てである。御厨はノアで、研究所は方舟ってワケね。
霧原兄弟は福音を地に広めるべく、同意なく集めれられた預言者であり、どんだけフツーの暮らしを願っても、人間のちっぽけな願いなんぞ知ったこっちゃない上部存在と運命は、”そういうもの”を押し付けてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
…翔子がチャネルしてる存在、結構ロクでもねーな!
一生それっぽいことしか言わねー御厨に対し、ニーサンが一生キレてるのは凄く納得がいった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
いや、当たり前だろ。寝言いう前に質問に答えろ。賢者顔する前に、誠実に他者と向き合え。
しかし霧原兄弟が背負わされた使命(物語的必然)は、等身大の人間性をぶっ飛ばすデカすぎる救済である。
『とにもかくにも世界は”こう”で、お前らは”そう”なんだ』と、正解だけを叩きつけられた霧原兄弟。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
よれば触れば暴力闘争、物理に縛られたクズの亡者を巣食う救世の道を、自分に引き寄せて考えられるのか。
『いや、とっとと平和な地球に戻せ。寝てんのかジジイ!』って言うのも、無理ねーな…。
物理ジャパンは差別と抑圧しか存在しない地獄絵図で、精神アースはこの世の極楽。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
物質と精神を二分化し、そこに権力勾配を付ける発想法自体が相当に古いな、と感じたりもするが。
同時に物理世界の中でも救われずもがき、身の丈を越えたものを求めてあがいてる人達の姿は、幾度か描かれてる。
『救われようもないクズを選別し、修羅界に置き去りにする救済って、それ救済でもなんでも無くね?』という気持ちがなくもないが、ともあれ地獄は完全には地獄になりきれず、取り残された者たちは救いを求めている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
彼らを導く抽象的な運命機構に成り果て、人の幸せは諦めろ!
何度考えても、御厨のジジイと上部存在の運命押し付け力が凄すぎて、パワハラで民事に出たら多分勝てる。令和はコンプライアンスが大事な時代なんすよ、神様ー!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
しかしまぁ、とにもかくにも”そういうもの”である。
この段階で、ニーさんが欠片も筋書き飲めてねぇで暴れるのが、逆に救いでもあるな。
”ここではないどこか”に、業の全てが許される楽園があって、そこに行きさえすれば何もかもが許される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
そんなパラダイス思考のヤバさも、ニーさんを語り部に自己批評しながら話を良い所に持っていくのか、天国良いとこみんなおいでで固まってんのか。
今後はそこも問われてくだろう。
スピリチュアル重点な社会がどうやって、どうにもならない業(物理ジャパンと現実に溢れているもの)を超えうるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
そのアプローチで失敗した事例が山と転がってる、2021の日本。
無論心を置き去りにした物理重点で生まれた地獄も、物語の外側には山盛りである。
物理と心理の二分法で掬いきれないものが実際に見えている状況で、どう説得力のある物語を紡いでいくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
物理JAPAN成立の裏にあった、デカすぎるルールが顕になったからこそ、今後のお話はそこを問われるだろう。
ニーさんはキレっぱなしの世の中と、自分の運命にちったぁ折り合いをつけれるのか!
つーか御厨が救世活動に勤しむ理由が、岬老人というもう一人のジジイの遺言っつうのが唐突にでてくるのが、上からフワフワ言ってくるジジイの中からさらなる預言ジジイが出てきたジジイ・マトリョーシカ感あって凄い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
どこを切っても超越者ッ面で使命だなんだ言ってくる、体温のないジジイがッ!
今まであまりに血圧高すぎるキレ芸人、霧原直人に『どうなの…?』と思うことも結構あったが、いやー…コレはキレるよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
マジで”あっち”と繋がった連中、兄弟を救済のための道具としてしか扱ってねぇからな。
個人の意志や願いは、一切関係なし。
神様らしいと言えばらしい。だがマジでキッッレそッ!
そんな風に、霧原兄弟が浄土からわざわざ降りてきて、救われぬ世界の救いを求める群衆を導く宿命が、ガガッと語られたわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
修羅の権力構造に取り込まれつつ、”あっち”と繋がってる証明である異能を持つ連中は一体どうすんのかってのが、黒木兄弟の重点であることも見えてきた。
納得できる形で救いを描くなら、救う側が望んでもいねぇ救済の宿命を自分に引き受ける(これを描くのが、今後の霧原兄弟の重点)物語と、救われる側がどういう心持ちで救済を掴むかを、並走で書く必要があると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
上からの物語と、下からの物語を交錯させる、つうか。
しかし現状黒木兄弟は、覚醒した能力の不安定さ、物理JAPANの浅ましい洗脳構造、親殺したる霧原兄弟への憎悪に、凝り固まって救済が必要ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
グル君枝に導かれての深層ダイブ(反動で鼻血ダラダラは最高の描写)で、憎悪と迷妄がさらに強化されてる感じすらある。
つーか能力者としてのユウヤをちゃんと認めて、使い方を膝突き合わせて教えてる君枝が、このお話で一番体温高いまである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
エロい格好したロクでなしサイコスパイが、一番共感しやすい造形ってどうなんだろうな…。
まー悪人ではあるんだが、情と知性は感じるのよね君枝の書き方…。
『異常なチカラで手に入れた情報だから、それは無条件で真実だ。鼻血も出したし』っつーバイアスが、ユウヤにかかってる感じはある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
ここら辺、異能で手に入れた情報を穏やかに受け入れつつ、結構自分の頭で考えて動いてる感じの直也とは、対照的な書き方よね。
とまれ、ニーさん達がエルフの長老にダラダラ告げられた世界の真実は、浅ましい修羅界に生きる黒木兄弟には現状関係ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
世界規模の真相とは直接繋がらない、親や兄弟への情、それ故の業にどう導きを与えて、話を落ち着くべき所に引っ張っていくか。
それも、今後は大事だろう。
つうか親殺しの誤解を解かにゃならんニーさん自体が、クソデカ宿命に弄ばれてる犠牲者であり、欠片も余裕がないってのが、なかなか可哀想である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
『お前らを愛してたよ…』みてぇな温気だけ出して、御厨綺麗サッパリ成仏してったからな。マジでやりたいことやったもん勝ち過ぎる…。
というわけで、善意まみれのパワハラ気質な上部存在に運命を弄くられながら、黒木兄弟の救世主稼業は新たな道につくのでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
あの狭間から現世に戻ったら、アセンションに取り残された霊的落ちこぼれがギャーギャーほざく差別世界で、鉄砲チラつかされて追いかけっこでしょ? タマンねぇよな…。
ほいで黒木兄弟はそういう業まみれの霊的浅瀬から、出れる気配が現状一切なしッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
ぶっちゃけ古臭い二分法の救済を、どう現代風にアレンジするか(出来ないか)も含めて、折返しを越えて2041、いい具合に温まってきました。
さーどうなるか、次回も楽しみ。
噛み合わない会話、運命の押し付け、そのくせ思いやってる感だけは出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
御厨の『なんだコイツ…』感を、昇華されるべき課題として意識して作ってるなら大した作劇だが、多分天然なんだよなこのお話…。
あのジジイの寝言が、到達するべき”正解”だとしても、現状食いたくないぞあの出され方だと…。
あ、物理JAPANはあんまりにも戯画化が効いた上ッ付いた世界だったので、上ッ付いたアセンションで切り離されたある種の仮想現実っていう説明が載ったのは、作中の雰囲気を汲んだ良い設定だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月25日
あのドライブ効いた世界を『現実です』って出されても、そのなんだ…困る…だったからね。