プロセカイベスト”スクランブル・ファンフェスティバル”を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
ヴァーチャルシンガーファンが一同に集う、ファンフェスティバル。
ユニットを離れ、一人そのステージに挑まんとするみのり、一歌、こはね、寧々の決心は、どんな未来を切り開くのか! …というエピソード。
ハーフアニバーサリーの””君と唄う、桜舞う世界で”以来、半年ぶりのオールユニット大型クロスオーバーであり、この半年、この一年で積み重なった縁を更に拡げ、繋げていく感じのストーリーである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
プロセカくんが一年間、大事に育んできたものの成果を確認する感じがあった。
それぞれのイベントストーリーから開始し、時にユニットの枠をまたいで関係を繋いだり、既にある関係を思い出したりしてきた、各キャラクター。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
半年前はすれ違い、あるいは何かが始まる物語が主に語られていたが、今回はみのりを主軸に、そこから更に踏み込んだ交流が描かれる。
今回ステージに挑む四人は、どちらかと言えばフワッと控えめ、大輪に堂々咲き誇るというよりは、微かに可憐に健気な印象のあるキャラだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
そんな子達だからこそ、ユニットの皆と出逢って『もっと上手くなりたい!』と刺激を受け、その修業の場としてファンフェスに挑むことになる。
様々なイベストで繋いだ縁を手繰り寄せる感じで、彼女たちは自分たちのユニットではない場所で、自分たちが縁遠い音楽を練習する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
声のかけ方、意識するポイント、目指すべき表現。
違っていることを拒絶するのではなく、新鮮な驚きと刺激を内側に取り込み、自分をより良い場所に進めていく。
ユニット単騎だと、個々人の個性が衝突したり融和したりしながら、ちょっとずつ新しい自分を生み出し、あるいは眠っていた可能性を思い出したりしてきた物語。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
それが今回は、より明瞭な異質性に対して開かれ、違うものと触れ合ったからこそ新しいものが生まれていく。
僕はこの物語の副題に”カラフルステージ”とつけたことを、とても評価しているわけだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
単一の色合いに統一できない、バラバラの宿命を恨むではなく、その多彩さをどうすればより良く世界に、触れ合う人々に、自分自身に活かせるのかを、このお話はずっと考え、描き続けている。
ビビバスの持つバチバチとした空気感、ワンダショが向き合ってる劇音楽という表現。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
そこに親しみがない少女たちは、友達が属している文化や集団の空気を胸いっぱい吸って、自分の力に変えていく。
そこに、新しいものへの恐怖や拒絶はない。開かれていて、靭やかで、前向きだ。
それはこの一年間、自分のユニットで音楽表現と、大事な人達と向き合う中で、安心できる居場所を…”セカイ”の中にある自分をちゃんと、見つけ育めたからだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
帰るべき場所が解っているから、知らないことに踏み込むことを畏れなくてもすむ。
みのりが初めてのソロステージに挑む時、今回新しく知り合った司と、ずっと憧れで戦友でもある遥、二人のエールが背中を押す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
新しく出会った仲間に真っ直ぐ力強く、セカイの味方を変える言葉を届ける司くんの座長力、先輩力、兄力に感激しきりであったけども。
新しいものからも力を得れるし、既にある大事なものも背中を支えてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
その両方がみのりの…あの物語に住まうすべての子供達の力になるという描写で、とても良かったと思う。
色んな人がみのりを応援するのだが、遥の後方理解者力が別格に凄くて、軽く震えた。あらゆる瞬間を”視て”るわあの人…。
みのり、一歌、こはねの三人は、”みんな”に恥じない”わたし”でいるための強さを求めて、フェスに挑む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
そこに加わった寧々ちゃんが、ワンダショからちょっと離れた自分自身の夢を見据えて、ステージに挑む変奏も良かった。
ここは少し、色が違うポイントなんだよな。
一歌のソロ挑戦が何処まで来たか、その経過を思い返すキャンバスとしても今回のお話は良くて、寧々を筆頭に色んな人と出会いながら、自分の歌を探してきた少女の、物怖じしない姿勢がよく見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
果実が膨らむように、勇気と出会いが確かに、少女を変えている。
”君と唄う~”では一歌のキャラ性もあって、話の大きな部分にいたセカイのヴァーチャルシンガーが、今回あまり表に立たないのも特徴的だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
今回彼らは、それぞれの思春期にチューンナップされた個別の存在ではなく、多くの人に愛される文化表象としての側面を、大きくクローズアップされる。
それぞれのユニット、それぞれの心に見合った性格と衣装をまとって、”わたし”に向き合ってくれるミク。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
多くの人をフェスに集め、たくさんの歌を捧げられる”みんな”のミク。
この作品世界でも、その両方が彼女の真実の姿である。
半年前は縦に深く掘り下げられたものが、それを足場に横に大きく広がる
奇縁をお互い手繰り寄せるように、友達の友達が挨拶し合う今回は、そんな風に子供たちの縁と世界が既に広がってる現状を、スケッチするお話であったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
『はじめまして』の後に、『あ、その人なら知ってます』が頻発する今回、ミドルフェイズで顔繋いでるシーン感あって楽しかった(TRPG的感想)
個別の人格と個性があって、たった一人に向けて語ってくれるセカイのミクを見ていると、あの世界で”ミク”がどんだけ大きな存在か忘れがちになってしまうので、今回人がたくさん集まるフェスを彼女に捧げたのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
”みんな”のミクさんあればこそ、たった一人に寄り添う歌も生まれる。
今回はボーカルステージだったので、ニーゴの面々は光の当たる場所には這い出さなかったが、色んな刺激をポジティブに捉え、積極的に歌を聞きに来る奏と仲間たちの姿が見れて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
音楽は、色んなものを拡げて繋げてくれる。
その言葉が奏から出ると、なんだかとても嬉しい。
実際この一年間の経験は、奏の歪みを強めると同時に凄く広く、風通しが良く光が届く場所へと、彼女を押し出してきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
色んな音楽を聞くことで、自分が求める表現に近づいていく。
そんな体験を噛みしめることで、彼女は外へ出ていく。色んなものに出会う。
半年前はすれ違うだけだった『とても惹きつけられる歌の女の子』の顔を見て、その存在を認識したのも、そういう変化の一部と言えよう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
惑星が合する瞬間を待つように、奏と一歌の距離も着実に近づいていて、運命が炸裂する時が、今から楽しみである。
今回生まれた縁はまた、ここから続いていく物語で豊かに育まれて、更に踏み込んだ交流へと繋がっていくと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
ユニットをまたいだ表現、相互の影響は、更に加速していくだろう。
そうして他人を知ることが、より確かな自分に近づく足場にもなると思う。
まふゆは”本当の自分”という言葉に引き寄せられる形で、今回フェスに這い出してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
ニーゴの物語の中で、おぼろげながら見えてきた彼女の欲しい物。
それは新たに発見するものであると同時に、再生させ取り戻すものであることは、”灯のミラージュ”で既に示唆されている。
しかしそのためには、自分ひとりでは足りない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
己を照らす鏡は、誰もいないセカイの外側、そこにある他者…そこに映る自分には見えない自分の姿にこそある。
否定し得ない、魅力的な異質性と出会うことで初めて、”本当の自分”はより鮮明になっていくのではないか。
そのためには波長が合い、自分を敬して大事にしてくれる仲間が必要だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
そこで魂を安らげ、鍛えればこそ、違和感と異質性の中でも揺らがない自分を、抱えたままでいられる。
モモジャンに見せていた”いつものまふゆ”に、違和感を覚えるような関係を、ニーゴと結べればこそ。
まふゆはかなりギリギリの所を生き延びて、色んな人と思いが集う場所に、顔を出せたのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
そこで見知ったこと、出会った人が彼女の今後に、どう音を響かせるか。
ここからさらに半年、一年先の物語は、それを描いていくと思う。
初のソロ挑戦を誇らしく、手応え十分に終えることが出来たみのりを筆頭に、今回も実りの多い物語だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
全キャラクターが顔を出し、色んな所で出会いの花が咲くこの一周年から、また縁の網は広がって、より大きな物語が編み上げられていくと思う。
出会いと変化がもたらす、眩い可能性。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
そこに飛び込む勇気をくれる、掛け替えのないホーム。
その両方が力強く躍動する、良いアニバーサリー・エピソードでした。
半年の変化を強く感じられ、”桜舞う~”との連続性で見れたのも良かったな。
次回もその次も、とても楽しみです。
一周年、おめでとう!
追記 バラバラに配置された点と点が、糸を手繰り寄せてだんだん近づいていくアダージョのダイナミズムは、アプリという形式だから積む物語かもしれない。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
プロセカは最初からユニット間交流のゲートがあいているわけではなく、偶然の出会いや勇気ある一歩を通じて、だんだん関係が深まり、影響を及ぼし合える距離まで近づけるよう、段階を踏んで物語を進めている。
この遠さと接近は、相当意識して描写され、コントロールされていると思う。
それは誰かと触れ合い、知らないものに出会うことに二の足を踏んでしまう僕らの臆病を、しっかり見据えて物語を差し出すスタンスだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
『みんなこんな距離から始まって、ほんの少しの偶然と勇気で繋がって、自分と世界を変えていける』
そんな、静かなメッセージ。
ここに説得力を出すべく、かなりジリジリと縁を結び、踏み出すに足りるホームの安心感を作り上げた上で、ダイレクトな接触に踏み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月2日
物語の位相が変わる節目として、この一周年はいい機会だ。かなりじっくり、関係性煮込んだし。
このジワッとした描画は好きなので、今後も焦らず火を通して欲しい。