昨晩は自作ストリテラで遊んでまいりました。
はじめましてがお二方もいて超緊張!
シナリオタイトル:Beastiaire -群獣寓意譚- システム:ストリテラ
千本松さん:”猫目”瀧本覚:30代男性:迷いなき忠犬 ヤクザの跡取りとして、”暴”をためらわない冷たい資質と”情”を解さない壊れた内面を併せ持つ男。置き去りにされた約束をもう一度抱きしめるために、己と街全てを贄に捧げた無垢なる虚無。
Taroさん:”獄狼(フェンリル)”不破誠:30代男性:血に飢えた狼 策謀と破壊に長け、悪の全てを楽しむ生粋のヤクザ。破滅的な言動の奥には、捻じ曲げられた過去への復讐と、悪の天才への黒い炎が静かに燃えている。
Jactaさん:”逆さ仁義”九条銀次:50代後半男性:帳に潜む梟 仁義を尊び、街にあふれる欲望を抑え込む昔気質の侠客。人のあるべき姿を見据えつつ、怒涛のごとく流れていく運命と時代に抗えない一面も。それでも選んだ道に責任を取るべく、背筋を伸ばす男。
コバヤシ:”任侠坊主”柳洞柏樹:30代男性:蘇りし龍 本格派の侠客として将来を期待されつつ、人を殺めて獄に入った男。仏門に救いを求め修行に明け暮れていたが、発火する暴力の気配とある男への未練に惹かれ、街へと戻ってくる。
こんな感じの超☆どヤクザが、街を律していた親分の死をきっかけに鎖を解かれ、魂をぶつけ合うシナリオをやりました。
大変楽しかったです。
今回は準備にじっくりと時間を使うことが出来て、事前の関係構築やネタの仕込みをメチャクチャ分厚くやれました。
参加者全員山盛り薪を背負って炎に飛び込む気満々のストリテラ人間だったため、システムとの相性も良く大変楽しく遊べました。
TaroさんとJactaさんはストリテラも同卓も初めましてで、どんな出会いを手渡せるのか内心戦々恐々だったのですが、積極性と上手さを併せ持つプレイングがそこかしこで共鳴を起こし、素晴らしいセッションを生み出せました。
あー……マジ面白かったな。
今回のシナリオは自分が書いたんですが、メチャクチャ隙間が多い作りというか、参加者全員で選んで作っていく要素が山盛りに、あえてしてあります。
僕はストリテラを物語共有の補助装置、共通認識生成のアダプターとして考えているので、自分が思いついた物語に他の人が参加してもらうというより、各々が面白く思えるようなネタをバンバンぶん投げて、化学反応が炸裂する助けができれば良いな、といつも思っています。
今回はそういう考えをより全面に押し出して、ある部分は事前にしっかりと準備し、ある部分は現場で生成されるグルーヴを活かしつつ、今、ここ、この仲間でしか生まれ得ない物語をたっぷりと味わえるよう、色々頑張ってみました。
そういうフックは結構いい感じに機能し、どうにも魂の持って行き場が人の世にはない獣たちが、運命の決着点で眩い火花を散らす物語が、凄い勢いで駆け抜けていきました。
やっぱ燃え盛る思いをぶつけ合うキャンバスとしては性愛と暴力がニ大巨頭であり、僕はTRPGでセックスを扱うのは気恥ずかしい人なので、暴力方向に傾斜が掛かった舞台を設計して、その上をゴロンゴロン感情転がしていくのが性に合ってるな……。
そこでスゴい速度が出るように、シナリオの文言とかネタの出し方は結構、いい感じにやれたと思う。
普段僕は収まりのいいお話を求める傾向があって、破綻や矛盾をどうにか角を取ってまとめて、納得のストライクゾーンに幅広く収まるような、行儀の良い結末へ走っていくことが多いです。
今回はそこらへんのブレーキをぶっ飛ばして、けして満点のハッピーエンドではないけども己の生き様を全部燃やしていく、自分だけの答えへ突っ走っていきました。
ストリテラはそういう沸点の高い物語を許容し、また加速させていく傾向がシステム的に強い感じがしてて、感情限界ヤクザが頭突き合わせてガチガチやり合うこのシナリオは、そういう強さを上手く引き出せていたのかなー、という感じです。
納得する所まで持っていくカロリー、そうさせてくる人との相性など難しい所もたくさんあるので、毎回このテンションと濃度で突っ走るのは絶対ムリなんですが、今回はそういう必然へのフルスロットル感満載で駆け抜けることが出来て、大変面白かったです。
というわけで、大変楽しいセッションでした。
この濃厚さを三時間で走りきれてしまうのは、やっぱりストリテラの強みであり、人をメチャクチャ選ぶピーキーなシステムでありながら、だからこそハマった時の爆発力はスゲーなと思います。
そういうシステムの醍醐味を、これ以上ないほど濃厚に楽しむことが出来る体験となりました。
同卓していただいた方、ありがとうございました!