イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 24/08/16 BLP『ミュンヒハウゼンの蠱毒』

 納涼夏のTRPG祭りッ!
 ということで、盆の気配が色濃い真夏日、久々のブラッドパスを遊びました。

 

 シナリオタイトル:ミュンヒハウゼンの蠱毒 システム:ブラッドパス GM:シェンツさん

 

 田中くん:”白髪頭(ホワイトヘッド)”夜銀梅花:14歳女性:讐人=戦衛 契約の証にすべての色素を失った、純白の復讐鬼。家族を奪い、人間の生と死を冒涜する業血鬼を全て狩るまで、憎悪と恩讐の炎に焼かれつつ止まることはない。異能を発現させると過負荷に血霧を撒き散らしながら加速する、”赤方偏移(レッドシフト)”の戦鬼。

 

 コバヤシ:”火星の緋(アスラズアッシュ)”紅殻:年齢不詳男性格:鬼物=奏者 ”魔沙”、”モレクの火”。数多の異名を持つ、劫殺の赤き呪詛。ペンダントを核とし、適合者の命を魔殺の異能へと変換する力を宿す。温め合うことなく、お互いを焼く火として生きるしかない修羅道に、失った記憶を照らす迷火。

 

 こんな連中が、薄衣に隠された夜の真実を追いかけて、果てのない戦いを走り切りました。
 大変楽しかったです。

 久方のブラッドパスだったのですが、優れたシステム設計と魅力的な世界観をたっぷり堪能し、大変満足の行くセッションとなりました。
 堅牢なミドルの設計、ヒリついたバトルを楽しみつつ無用な過負荷のない戦闘と、やはり根本的なゲームデザインが大変優れており、遊んでみるとめちゃくちゃ楽しい。
 血色の泥に至るところが埋め尽くされているような、暗く重たい世界観に微かに、血盟の絆が導きの灯火となりうるバランスも良く、バディものとしての美味しさもたっぷりと味わいました。

 四冊目のサプリが出た頃合いにはあんま遊ばなくなっていたので、実践で鬼物をじゃじめて使ったわけですが、特別なルール処理なく人機一体のシンクロ感をしっかり演出できて、とても良いデータだと感じました。
 ブラッドパスは根本的にニコイチのゲームなので、剣士と魔剣でコンビ打ちするのにシステム的な必然があって、なおかつ処理がスマートで重くなくて、非常にいい塩梅で楽しめました。
 回想という形でお互いの物語が始まった瞬間も演出できたし、煮えたロールも山盛りお出しできたし、「修羅の道に己もパートナーも投げ込むことしか出来ねぇ、嵐の如き人外をやりてぇ!」という気持ちを、たっぷり満足させてもらいました。
 自分たちの源流である、ゼロ年代電撃文庫味がムチャクチャ濃い座組になっって、ガッチリシナリオと噛み合ったのは面白かったなー。

 

 シナリオの方はフリーランス推奨の意味をよくよく考えた見事なもので、夜の隙間で行われる事件にならない事件に、わざわざ切り込んでいく個人にクローズアップした、手応えのある仕上がり。
 特殊データをバッチリドラマと噛み合わせて、普段と一味違ったテイストを醸し出しつつも、ブラッドパスだからこそ出来る非情で切なく、しかし微かな光が闇の中確かに灯るような手触りがありました。
 情報の隠蔽圧が高いシナリオだったので、PLが不要なストレス抱えおこまないようにハンドアウトで結構シナリオの構造をバラしておいて、大体の予感を作っておくのも良かったです。

 

 というわけで、大変楽しいセッションでした。
 同卓していただいた方、ありがとうございました!