幼女戦記を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
特攻兵器で一発逆転!!!!!!!
追い込まれた敗戦国が毎回思いつくアレを、わりと優勢の状態でぶっこむ帝国のマッドっぷりが光るライン戦線大勝負の回。
『俺らはとっとと休戦したいのに上がアホやから戦争やめれん!!』という状態の準備をする回でもあったか。
作戦の推移は結構丁寧に説明されていたので本編を見るとして、『前線を下げて補給線がある本土で包囲殲滅!』はハッタリ効いた面白い作戦だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
『がっぽり開いた敵陣を一気に飛び越えて、少数精鋭のエリート部隊による敵本土強襲!!』まで行くところがマッド。実現させたのは更にマッド。
しかし(フィクションで見るなら)狂気の沙汰ほど面白いわけで、ACfaのVOBみてーなV1…っていうか桜花でぶっこむのは(物理的な)勢いがあってたいそう面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
ターニャが終始押し込まれる、珍しいキャラなのだな博士は。彼が出てくるとたじたじとなって、地獄の修羅も可愛らしい。
敵の駒全部による無理攻めを誘い、開いた本丸に桂馬で飛び込んで王手をかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
どんだけ夢見てんだって作戦であるが、フィヨルド戦で実際空挺奇襲を成功させ北方戦争を終わらせた功労者が実在する以上、成功の目がある奇手でもある。ブースターを開発できる天才も実際いるわけだし。ヒドラジンかぁ…
今回の奇策は、堅実な国力の比べ合いでは出血が激しすぎるという、世知辛い台所事情も背景にあるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
そこら辺を把握しての前進打撃による講和構想なのか、それは建前で『勝ってんだから次も勝つだろ』なのか。参謀本部の発想はいまいち読みきれない。ターニャはとっとと止めたいだろうけども。
戦争の機械はブレーキが壊れていて、踏み潰せるうちはイケイケで進むものだ。帝国の政治は作中描写から判断する限り、状況を判断する目も、外交政策を立案する頭も、交渉に使う口もそんなに性能が良くない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
そこら辺を変更するための内政・外交チートは、このお話では意識して使われていない。
持ち場で最高のパフォーマンスを発揮し、そこから絶対に出るつもりのないトカゲ人間を主人公に据えたのはやっぱ、『局地戦で勝ってスカっとさせつつ、全体としては泥沼の負け戦に腰までハマる』という状況を維持するためなのかなぁ、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
なんもかんも上がアホなんが悪い、と。
物理的な速度が加速することで、先週の民間人ぶっ殺し祭りでグダグダ重たい空気をぶっ飛ばして、難しいこと考えなくさせる仕事も大きいのかな、視聴者的にもキャラクター的にも。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
『クライマックスにはロケットを飛ばせ』という金言を見るまでもなく、物理速度と心理的盛り上がりはシンクロするわけで
『戦友が死にかけている前でウフフアハハのイイハナシやってんじゃねーよ! 狂ってんのか!!』というヤダ味を演出しておいて、『食あたりでした!』というトホホを入れ込む仕掛けと同じように、今回の奇襲作戦の高揚のうらには、エグい劇作の計算と皮肉が込められている気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
奇襲作戦は成功するだろう。チートで大勝利は超気持ちいいし、気持ちよくなるよう演出もちゃんと手順を踏んでいた。良いBGMを流し、カウントダウンをちゃんとやって、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
そういう意図された瞬間的な沸騰は、サービスであると同時に毒でもあるのだろう。頭が良くて性格と趣味が悪い作品だし。
一天地六の大博打を成功させ、やった! やっと終わる!! という他イミングでトホホ…となるための布石は、今回みっしりと埋められている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
やる気満々の英連邦、勝てるならいつまでも勝とうとする上層部、止めたくて仕方がないのに、現場レベルではチートをフル動員して勝ちに行くターニャ。
無理筋の奇襲作戦を成功させれてしまうチート転生者であるそれ自体が、長期的な勝利への道を塞ぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
シンプルな無双の快楽を提供しているように見えて、その実ズルが自分の首を絞めているという構図の作り方は、お話始まったときから徹底されている。だから、奇襲は成功して勝利し、戦争は続くだろう。
こういう意地の悪い構図が成り立つのは、一瞬一瞬の勝利の快楽を巧く盛り上げていることと、喜劇/悲劇役者としてのキャラが立っているからなんだろうなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
全体の構図を横において、近景で見るお話がとても面白い。そこには苦難と勝利があって、ドラマがある。チート野郎がやり込められる笑いもある
人間と戦場の矛盾があるし、トカゲ人間がじわじわ人間関係を作っていく喜びがある。色んなヒューマニティがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
それらすべてを置き去りにして帝国の戦争は続くし、チート転生自体をメタった悪意と知性の筆先も冴える。色んなレイヤーがある話で、躁言う話は面白い。来週も楽しみですね。
幼女戦記追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
地味ーにアバンの欺瞞戦闘で、かなり対航空魔術師戦術が形になってきて、優位が失われてきてる描写があった。
このアニメのチートはたいがい足払いの前フリなので、今後どんどん通常兵器が進化し、航空魔道士は華やかな兵種でなくなっていくのだろう。ヒドイハナシだ。