ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
遂にたどり着いた事件の真相。逆転する構造、暴かれる動機。思索の時間は終わり、想いを込めて刃が振るわれる。
なぜ、我々はここにいるのか。
見果てぬ星を追うのはなぜか。
かくして、星槍の継承者は己を見つける。
というわけでミステリ終わりでアクションの時間! 迫りくる大怪獣アインナッシュ! 列車魔眼砲! 合体魔術に宝具開放!! ド派手なクライマックスであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
ハートレスの登場と真相開示も面白かったんだけど、後半のぶっ飛び加減で結構トンだな…オモシロすぎたな魔眼砲…。
アクションに入る真絵にミステリの始末ってことで、入れ替わりトリックと黒幕の開示、事件の構造解析が行われていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
揺るがぬ証拠を突きつけるべく、空を駆ける魔法教師の弟子たち。ライネスちゃんが楽しそうで何よりです。
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雲を突き抜けFly away、超音速で届いた証拠は、ハートレスの虚飾を剥いでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
サーヴァント召喚自体が事件の主眼であり、殺人は余禄。全ては残響でしかない。
探偵である二世も、ハートレスの野心を果たすための道具…カラボーと同じ”凶器”でしかなかったわけだ。
まぁサーヴァント召喚して何したいかっていう、さらなるワイダニットは、原作続刊読んでね、って話なんだろうけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
この段階で冬木聖杯の汚染を知ってると、結構歴史が変わりそうではあるが…あくまで二世の目的は征服王との再開だから、聖杯戦争自体にはそこまで拘らんかな?
謎解きはサーヴァントのクラスにも及び、フェイカーはその真実を顕にされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
『クラスを隠れ蓑に名前を隠す』っていう、Fateの常道を反転させるのはスピンオフならではだなー、と思う。Fateコンテンツにおける”贋作屋”の重たさも含めて。
とうに喪われたものの残響を、皆追い求めて走る物語だね。
暴くことは力に変わるが、サーヴァントという常識はずれの暴力を手に入れたハートレスは、魔術世界の常識には縛られない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
列車破壊をチラつかせて、堂々風の当たる場所に出ていく。憎たらしい奴め…。
それを追う、教師と弟子。マスターとサーヴァントの対峙。
存在するはずのないサーヴァントと、聖杯戦争システムをハックしたマスター。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
既に終わった戦争の生存者と、遥かなる王の写し身。
ハートレス陣営と二世陣営は、その歪さ含めてよく似ている。同時に、正反対でもある。
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ハートレスは先代として、二世を試す。探偵として、魔術師として、人間として如何程のものか、見届け利用しようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
二世はその難問を乗り越えることで、過去に縛られた自分を成長させ、前に進むことができる。
征服王が背中で教えたものを、宿敵は真っ向対峙しながら突きつけてくる。
フェイカーとグレイの照応関係は以前にも示されたところで、『誰かの影でしかない自分を、どう誇るか』について、焚き火の前で語り合った関係だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
二世がグリグリ掘るように、フェイカーはさーっぱり征服王コンプレックスを解消できていなくて、愛憎拗らせクソめんどい。
アルトリア顔をフードで隠したグレイもまた、自分が何者であるかを堂々語ることは出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
”王の軍勢”に背中を向けるほど強い”自分”を持っている(けど、オリジナルたる王との反射でしか自我が形成できない)英霊と、人間が創り出した英雄のフェイク。魂の強度がちと違う。
しかし過去の残響でしかない英霊に対し、今を生きる人間は世界や他者と関わり合い、変化していくことが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
誰かに問われ、答えることで自分を見つける。
見つけた願いで、未来を引き寄せることが出来る。
そういう強さを、二世は征服王から、グレイは師匠から学んでいるのだ。
マスターとサーヴァントは似た者同士なので、ハートレスもまた何かの影であり、偽物なんだろうな、という感じはする。照応関係は、敵味方だけでなく、味方同士でも響くのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
ここらへんは原作読まないと、答え出ない部分なんだろうなぁ…。
ハートレスという傲慢なる教師を乗り越えるべく、犠牲者達は力を合わせて対抗する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
”凶器”にされたカラボー。二重の意味で被害者であるオルガマリー。召喚のための舞台装置にされた魔眼列車。
みんなの力を結集して、大怪獣アインナッシュを倒そう!
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結局ドッタンバッタンの大スペクタクルになる辺り、Fateコンテンツだなぁという感じがする。むちゃくちゃ楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
泡影の魔眼がバチバチ弾けて、存在するはずのない斬撃を呼び込む演出はとても良かった。魔眼の美しい異質性を、このシリーズは上手くヴィジュアルにしたなぁ…。
親身になってくれた家庭教師は殺される。聖杯戦争がフェイクでしかない事実を暴いた結果、父からは捨てられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
踏んだり蹴ったりなオルガマリーが、それでも星読みの血筋を生かしたメテオストライクで一矢報いるのは、なかなかスカッとした。
ホント、酷い目にしか合ってないよオルガマリー…。
ここでコンプレックスを乗り越え、確かに自分が愛されていた実感を手に入れたオルガマリーは、劣等感まみれの”所長”にはならないのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
FGO世界線から外れたパラレルワールド。世界レベルの残影を乗り越えて、少女は道具でしかない自分を乗り越えていく。FGO外伝としても面白いな…。
フェイカー相手に『ふーん…お前のイスカンダル解釈、その程度の”浅さ”なんだ…やっぱ、俺のほうが”強火”じゃん』とマウント取り続ける二世が、イスカンダル厄介オタク過ぎて面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
英霊に勝つには、暴力ではなく精神の優越から。第四次から、しっかり学んでいるねぇ。
何かとグレイを人間扱いしたがる二世だけど、今回は自分にはない武力を素直に頼り、”サーヴァント”の本文を受け入れている感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
まぁ目の前に英霊暴力が突きつけられている以上、綺麗事も言ってられねぇわけだが、ある意味開き直った感じもある。
どうやってもマスターであった事実、今でもなおそれがくすぶっている現実は変わらない。奇縁はかつて敵だった騎士王の残影を、弟子として自分に遣わした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
英霊の残滓であることを否定しても、グレイは救われない。”人間”になんてそもそもなれない。
なら、より善く戦う道を一緒に探したほうが良い。
そういう吹っ切れ感が生まれるのも、ハートレスとフェイカーがメガ暴力突きつけてくるからだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
征服王コンプレックス拗らせて大暴れするフェイカーを、苦笑いで受け入れるハートレスは度量が広いなぁ…。
二人の関係は風通しとバランスが良くて、結構好きだな。
綺麗だから憧れた。その事実を抱えたまま、取り残されて生き続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
永遠になんてなれないまま背丈が伸びて、生徒から先生になってもなお、過去への郷愁は残る。
それでいい。それを追い続けることが自分の起源だ。
そううそぶく師匠の背中を、グレイはじっと見つめる。
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ここでようやく、背中で教える征服王イズムを、ウェイバーくんは体現し得たわけだ。憧れに追いついた瞬間であり、それはグレイたんを孤独から救った時、既に果たされてもいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
残響に踊らされるのではなく、その真実を掴み取る。そのためには、過去を解体し、謎と魔術をぶち壊す必要がある。
まーたヒロイン顔でぶっ倒れた、師匠の遺志を。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
望まぬ異能に苦しみ、それでも抗った老人の後押しを。
ずっと共にあった、皮肉屋の聖遺物の問掛けを。
受け止めて、グレイは顔を上げる。灰色の影に隠れず、希を強く吼える。
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ここでアッドの言葉が、最後のひと押しになるの凄く良いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
戦士にとって、武器は相棒。下を向いていた時代もずっと一緒にいた、ロンゴミニアド・フェイクには、美味しい場面をかっさらう権利があると思う。
色んなヒトデナシが、君を応援しているんだよグレイたん…。
やっぱ良いクエリーが刺さるシーンは、心に届くなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
お前は何者で、何を願うのか。
それを追い求めることが、この物語最大のミステリなのだ。だから長い物語の最後に、グレイが自分を掴み吼えるジュブナイルが来る。
教師と生徒の成長物語、人間の血潮の話なのだ。
迫りくる卒業試験(ヘカティック・ホイール)を前に、残響でしかない自分を突き立てるグレイ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月22日
インチキ出力でぶっ放された”最果ての槍”は、亡霊のようだった少女に何を見せるのか。その視線の先にいる教師は、謎解きと戦いから何を学んだのか。
次週、魔眼蒐集列車エピローグ。非常に楽しみですね。