アズールレーン THE ANIMATION：第12話『【蒼海】碧き航路に祝福を』感想ツイートまとめ

アズールレーン THE ANIMATION　第12話を見る。
オロチとの闘いは激しさを増し、エンタープライズは禁断の反応兵器を迎撃する中、意識を失う。
加賀の迷妄を瑞鶴が打ち抜き、陣営を越えて砲火が集う。
争いは人の常、兵器はそのために生まれる。
ならば、その宿命を越えて、蒼き海に進もう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

そんな感じの、THE 最終決戦である。
悪い百合厨集団・セイレーンさん達の狙いとか、謎の思念体空間とか分からんことはいっぱいあるが、とりあえず作中描いたことの決着は大迫力のアクションで、しっかり付けてくれた。
連合と枢軸が膝並べて平和に暮らすところまで、ちゃんと描いてくれたのはグッド。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

僕はアプリのことな～んも知らんので、アニメでお出しされるものを口開けて食ってるだけの視聴者でしたが。
誰よりも優しい心を持ちつつ、闘いに迷うエンプラが道を見つけたり。
赤城と加賀の捻れ倒した関係性に決着が付いたり。
綾波ちゃん達年少組が、一足先に見つけた融和の空気が大きく広がったり

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

『こうなったら良いな～』と思いながら見てきたポイントを、しっかり抑えた終わりだなぁ、と感じました。
共通の敵役、セイレーンとの闘争を越えてなお勃発した衝突が、そもそもなんで起こったかつう”政治”が描かれてないんで、戦争状態の休止がイマイチ消化しきれない部分もあるけどね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

まぁそこは、ある程度以上『そういうもんだ』で飲めてはいる。譲りきれない因縁が足を引っ張って、いがみ合い継続で終わってもスッキリしねぇしな！
最終回も殺陣の見どころが多くて、興奮を途切れさせないサービス精神を堪能させてもらいました。ドンパチ頑張ってたなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

さてお話は、復活の”A”にエンプラさんがビビる所から開始。意にそぐわない覚醒で、うっかりぶっ殺しちゃったからねぇ…。
歪められた愛を乗せて、蒼空を舞う神の火。燃える情念は”博士の異常な愛情”レベルだ！
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

散々エンプラさんを苦しめた根源時空の知識が、『あれヤベーから絶対ェ落とす！』という決断に繋がるのは、なかなか良かった。
英雄の資格でもあり、自分を見失わせる霧でもある、もう一人の自分。それを乗り越え、闘いの意味を見出すまでが、エンプラさんの物語だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

始原の力を宿す、金色の光を鏃に集めて。
エンプラさんはVLSから発射された核を打ち抜き、敵を越えていく。
延々と繰り返す、戦火の記憶。オロチもまた、この黄金の岸辺から生まれた、業の人形。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

だからこそ、戦場に戻ってオロチを叩くことは、艦船少女である自分や同胞を肯定し、繰り返しではない未来を掴むために必要なのだろう。
もう一人の己が差し出す、安らかな忘却を拒絶して、エンプラさんは瞳を開ける。
ここは美しい景色と戦士の決断が入り混じって、とても良いシーンだった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

なんかセイレーンも戦闘兵器としての限界点を突破させるべく、襲撃かけてる匂いがあって。まぁアニメの範囲では”匂い”でしかねぇけどな！
命を奪い未来を閉ざすだけではなく、守り運命を突破していく存在として”戦士”を再定義できたのは、主人公の到達点として、お話の収まりどころとして良かった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

一方、そういう方向に突破できなかった加賀さんは、やけっぱちの暴走を瑞鶴ヘッドでぶっ壊され、ようやく止まることが出来た。
このシスコン黙らせないと、話が先に進まんからな…瑞鶴良くやった。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

永遠に繰り返す、闘いの宿命。それを塗り込んだような夜を力に変えて、エンタープライズは覚醒を果たす。
迷いを振り払った一撃は敵旗艦を貫き、ここに闘争の趨勢は決した。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

実際オロチを貫いた白頭鷲の一矢が、お話としてのクライマックスだと思う。後はエピローグを穏便に済ますための、ある意味地均しというか。
エンプラさんが最強の戦士として、己を誇ることが出来るまでの物語だったので、この決着は気持ちが良い。
そら妹も泣く。私の姉がこんなにチートなわけがない！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

エンプラさんは瑞鶴の思いを受け取り、陣営は垣根を超えて手を取る。
遠い記憶に悩まされた自分と、同じものを赤城も見た。それを知ることができれば、闘う以外の道も拓けていく。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

大連合の一斉砲火で、セイレーンの思惑は崩れていく。否、思惑通りなのか…？
なんかキラキラした感じで綺麗に消えようとしてる偽天城が、意識喪失した赤城さんメッチャ触ってたの、俺憶えてるからな…。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

かくして、世界中を巻き込んだ戦火はひとまずの収束を見た。
闘争の兵器として、根源に刻まれた記憶を繰り返すだけの人形から、闘いの意味を掴み取った意志ある命へ。
エンプラさんの覚醒は、世界を変えていく
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

影の囁くように、繰り返される戦火の宿命は覆せないかも知れない。平和とは、戦争と戦争の間の小休止に過ぎないかも知れない。
それでも、前に進むの。
青い海に後悔と恐怖ではなく、希望と決意を見れるようになった真の戦士が、蒼き航路を寿ぐ。
そうしてアズレンアニメ、大団円である。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

三ヶ月の休止なども挟みつつ、なかなか面白いものを見せてもらいました。
僕は原作全く知らんので、アニメで描かれたものだけで判断すると…いやー、面白かったです！
人数がたくさんいてワイワイ賑やかな部分と、芯を定めてしっかり書く部分がメリハリ聞いてて、アニメとして見やすかったです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

大きく分けて、年少組と年長組の二軸で回る話だったと思うのですが。
最終決戦に先駆けて、頑なな綾波を三人娘がグイグイ押し込んで、戦わない強さを伝えようとする物語がしっかり進んだのが、太い柱で良かったと思います。
ぽわぽわキャラなのに”正解”を掴み続けるラフィーちゃん、頼もしかった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

鋼鉄の倫理と博愛で、ウジウジ主人公を支え続けるベルさんも、うまく話を安定させてくれました。
『迷う役』と『支える役』がはっきりしてて、迷いの果てに答えを見つけたやつが次の迷妄を切っていくドミノは、人数多くないと出来なかったと思う。
そこはパタパタと、綺麗に倒した印象。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

遠い記憶に苛まされていたエンプラさんが、答えを見つけて赤城の手を取る最終回。
この決着が、第8話でジャベリンが掴んだ手と呼応しているのも、群像劇として綺麗な構成だと思います。
誰かが見つけた答えが、次の道を切り開く助けになる。ワイワイやるだけでなく、骨の太い群像劇でした。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

艦船バトルも色んなシチュエーションを活かし、毎回独特の見せ場、独自のアイデアを織り交ぜ楽しませてくれました。
アクションシーンの熱量が、上手くドラマを駆動させてた感じもあるね。凄く幸福な共犯関係が、物語の色んな要素で生まれてた作品だと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

僕はアニメでしかアズールレーンを知らないわけですが、そんな人でもキャラと世界観を理解し、何がアニメの核にあるか、力強く伝えてくれる作品だったと思います。
見せ方が親切というか、ファンサービスてんこ盛りなんだろうけども、初見を置き去りにはしないと言うか。いい塩梅でした。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

キャラの多さ、ファンの期待、新しい観客への訴求…。
色々難しい問題が山盛りで、制作大変だったと思います。三ヶ月延長したしね…。
しかし初見の僕にもしっかり面白く、蒼い世界の魅力を伝えてくれるアニメーションでした。
非常に良かったです。お疲れさまでした！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月29日

22/7：第12話『ナナブンノニジュウニ』感想ツイートまとめ

22/7を見る。
遂に声を得て、動き出した”壁”。デスゲームめいた冷たいフラスコの中で、踊り続けたアイドルたち。
その反逆が、新たな扉を開いていく。
”やらされる”んじゃない。心の底から”やりたい”と思える熱さで、もう一度！
そうして、ナナニジは続いていく。壁の向こう、永遠の先へ…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

っていう綺麗な大団円とは、多分全く違った感慨が沸き起こる。天下の怪作、堂々の最終回である。
壁ちゃんに声が付き、不在なる中心が妙なヒューマニティ持っちゃった所ではかなりのゲンナリ顔だったが、枠の外に飛び出したようで全然システムの掌中なキモチワルーい（褒め言葉）終わりでホクホク顔。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

絶望を突破していく切っ掛けになる第二の主役…ファンの描写なんて全然積んでないから、クライマックスの展開は形だけの熱さだし、その冷たい上滑り感が（僕がアニメから受け取った）ナナニジっぽくもある。
何もかも歯車が噛み合わない表層で、しかし妙に中心に届いてしまってもいる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

何かに到達したようで、心底納得できるポイントがズレて刺さっている。
良くも悪くも、このアニメらしい最終回であった。
二次元とリンクした三次元アイドルを売り出す起爆剤として、このアニメは機能したのか？　するのか？
外野でしかない僕が心配するところじゃないが、まぁ心配になる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

イヤだってさぁ…デスゲームの重たい雰囲気と、視聴者に明かされる過去が全ッ然現在に直結しない捻じれた構造と、偶像の仮面とキャラの内実がすれ違う嘘つきな表現と、何が本当なのか視聴者に一切実感させない難しい構成で、パッと見大事な初見さん引っ張れるわけ無いじゃんッ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

しかし僕みたいな、クソヒネたダメダメオタクには非常によく刺さる、面白いアニメだった。世間がどうほざこうとも、良いアニメだったよ。
…こう書いた後即座に『…いいアニメだったかぁ？』と自問したくなるところ含めて。
このトンチキな味わいが、アニメ独特のものか、プロジェクト全体に敷衍するか

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

そこも引っ括めて、『今後の22/7に幸あれ』とは言いたい。
基盤でありブースターになるはずの全国放送アニメで、こんな魔球を投げ込まれたアイドルちゃん達、今後どう闘うのか…。
みうの中の人は、ステージに立つごとにメガバイオレンスを要求されないだろうか…。
無駄な心配がモリモリ湧くな！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

さておきお話は、デスゲーム最終盤めいた壁との対峙でスタートである。
画面の作り方、ラスボスの行動理念、モルモット達の反抗。全てがデスゲーム風味に塗りつぶされて、たまらない味わいである。
見てくださいよこの8分割…アイドルアニメの最終回ですよ！
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/YG712cAiJ0

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

都はファンの顔を思い出し、壁の理不尽に震えるけども。
そこで足場を任せられるほど、このアニメはステージの向こう側にいる存在を描写してない。
時間的にも、物語内部での仕事的にも、彼らは書き割りである。都の視線からファンがどう見えて、どれだけ支えてくれたかというのは、ここで急に顔を出す

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

話を丁度いい所に収めるためには、ファンという財布であり信仰基盤であり、自動的なアイドル活動に体温を与えてくれる存在を引っ張り出すしか無い。
しかしナナニジアニメの運びは、メンバー個人の（公開されない）過去と現在にクローズアップしつづけ、壁の用意したオートマティックに乗って進む。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

だから”ファン”を足場に反抗を生み出す展開は、嘘っぱちでしか無い。
壁を突破したように見えて、全てが壁の脚本でしか無い復活劇。それに、”アイドル”が気づいていない多層性。
これを”アツい”自己実現ドラマの裏に、冷たくしっかり配置しておくことで、このアニメは嘘を付くのを避ける。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

正直この段階では『お、デウス・エクス・マキナとして”ファン”出してきたな。それ出せば、”俺たち”がなんか出来たって勘違いして熱量生まれるからな。最悪だな』と思ってました。
壁ちゃん急に喋るしね…顔が付いて人称化さえしてしまえば、自動的なシステムとも戦える！　勝てる！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

『そういう”形”を整えて、あり物の熱量で突破を演出して終わんだなぁ、つまんねぇなぁ』と正直思ってた。
僕はこのアニメの、壁の重たさ、そこから生みだされる自動的な冷たさが好きだったので、いい感じのオリジナリティを、自分で蹴っ飛ばすように思えたんですよね…ここで顔出すフツーの”アツさ”。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

そういう構造上の問題と、キャラ個別の体温はまた別なのだが。
”アイドル”を諦めきれず頭を下げるニコルも、生粋のパンクスとして怒りを暴力に託すみうも、非常に良かったです。
滝川さんは”やる”。
俺とニコルの信頼に、応えてくれたよ。
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/u41l68Tod2

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

あの学芸会のように、暴れ狂うヒロイズムを拳に乗せて叩きつける突破力。
それを目の当たりにしたニコルの瞳に、宿る輝き。
屈折した赤黒い百合に俺は大歓喜だが、彼女らに素朴な夢を乗っけ支えてきたファンは、一体これをどう受け取るのだろうか。何も理解らない…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

『判るのは反逆の意志だけだ！』と、我らがセンターの吠え声が響く。東京でアイドルやるより、ロストグラウンドでトリーズナーやってるのが似合う女だな…。
みうが明けた突破口から、溢れる赤。
顔のない謀略、約束された運命。その先に開く夢。アイドルアニメ最終回の絵面じゃない！
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/moW05GcmmR

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

フリーザ声で騙られる真相も、その奥にある真実も、物語のための演出でしかない。
”壁”は破壊されてなお、顔のない指令を出し続け、アイドルという装置を（再）起動させる。
自分たちが用意されたレールから飛び出し、自発的にアイドルをやる、という幻想。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

それを掴ませ、人工的な脱皮を果たさせるために、唐突な解散劇と約束された反逆はある。
そこら辺の仕掛けに、一切気づかないまま”アイドル”が誘導されている姿が、非常にナナニジっぽい。
壁はいつでも、そこにある。顔もなく自動的で、圧倒的にして不可解。そこから出ることは出来ないのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

みうの壁破壊は半自動的にサクセスし続けてきた物語を、主役の意志が逆転させるドラマに見える。
アイドルの主観ではそのとおりだが、俯瞰で見れば何も変わってはいない。そういう俯瞰の視線を、踊り続ける主体は獲得できない。
そういうアニメが、そう終わるのは非常に気持ちいい。自作に嘘を付くな！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

携帯電話を導きにした、新たな領域への突破。ファンが用意してくれる、再生のステージ。
それが取ってつけたクライマックスであり、その裏で動いている顔のない機械を見せてしまう所に、このアニメの誠実と愚直を感じる。
素直にアガる最終決戦では、絶対ないよなぁコレ…。
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/JNS39HrVUX

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

このラストステージで、ファンは顔と体温のある個人としても、顔のないモブとしても描かれる。
携帯電話でステージを支える自発性は、壁と事務所が巧妙に導いた演出であり、偶然と意思が生み出した奇跡などではない。
何もかも自動的で、人工的な偶像劇場。おお、冷たい冷たい…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

しかしその渦中にあるアイドルが、確かに脱皮し得たのは事実で。それを狙って、壁は自身を実体化させ、殺させたわけだ。
12話一年の歩みに付き合ってきたわけで、彼女らの決意と飛翔は嬉しい。だが常に、『作りもんだからコレ』と作品自体が水を差してくる。
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/X9maGAv48I

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

その冷たいリアリズムが好きで、このアニメ最後まで見た感じもある。
壁は死なない。反逆と再生は合田ちゃんが必死に走り回り、なんとか作り上げた奇跡の模造品だ。
その嘘の上に、本物と思いたくなるような熱量が乗っかっている。虚実はいつでも曖昧で、それでも…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

『三宅健太の声優力に、最後の勝負を乗っけるんじゃないよ！』とも思ったが、12話積み上げたものは合田ちゃんが上手く言語化してくれたと思う。
”やらされてる”構造自体は、永遠に続く。
壁は何処にでもあって、明かされない人生の秘話をドラマとして消費し続ける。
それは前提なのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

重力のように背中を掴む、不可視の構造。
そこに囚われてなお、如何に己らしく踊るか。
これは作品の基本構造だった、共有されない過去にも通じると思う。
様々なトラウマが”アイドル”を作っているが、それは共有されず、公表もされない。東名で無力な神様たる、我々物語受容者以外には。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

それでも、過去が生み出したものは確かに少女を加速させ、自分だけの輝きへと繋がっている。
どれだけ嘘っぱちの、自動的な檻の中だとしても、”アイドル”やってる彼女らは綺麗に見えた。
それぞれ譲れない理由があって、キャラを作り秘密を隠しつつ、人間としての柔らかい触れ合いに微笑んでいた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

それは嘘であって、嘘ではない。そういう形でしか、多分人間は”本当”を掴めない。
”アイドル”という職業に乗っけて、真実なるものの複雑な屈折を重ね続けるこのアニメの思弁性は、やっぱり好きだった。一般ウケ？　するわけねぇだろ。
みうの暴力的突破に、”壁”の継続で蓋する所がこのアニメだよねぇ…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

何かを成し遂げた。何者かに成り得た。
計算され演出され用意された達成感の只中で、偶像は微笑む。その喜びが、新しい場所へと道を開くだろう。
そこもまた、誰かが用意した壁の内側だとしても。
繋いだ手と、重ねた視線は嘘じゃない。ニコみう大勝利ッッ！！
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/yMXgdOJCHt

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

22/7は勝ったのか、負けたのか。そもそも勝敗とはどのように定義されるべきなのか。
展開のアツさと、それを上から見下ろす視線の冷たさが混じり合わないまま、壁は続きナナニジも続く。
すりガラスの向こうから顔を出す、新たな三人。鳴り響くリスタートのチャイム。
©ANIME 22/7 pic.twitter.com/PZxTHhFu40

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

継続の予感を残して、しかし物語は一旦の幕である。
いやー…凄いアニメだったな…。
第1話の冷たいレイアウトで蹴りをブッ込んだ『普通のアイドルアニメ』に、戻ると思いきや壁は不滅、突破と自己実現は演出。
全くスッキリしないオチ含めて、非常に良かったです。俺には。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

ファンとアイドルが作り出す熱量と奇跡も、誰かが用意した半自動の上。
そういう視線を徹底し、画面に焼き付け続ける妄執に惹きつけられた三ヶ月でした。
『デスゲームの文法で、アイドルをやる』という発想が、どっから湧いてきたかは聞きたくなる。狂ってるでしょ（褒め言葉）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

凄い斜めから”アイドル”見てるんだけども、ちゃんと敬意と愛情はあって。
しかしそれでも突破しきれない透明な壁の存在感を、ずーっと重たく睨み続ける物語。
過去は共有されず、秘密は暴かれず、しかしアイドルは転がって続く。少女たちは仲良くなり、アイドルとしての自意識に目覚めていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

人間の”本当”とされているものが、芸能産業の巨大なシステムの中でどれだけ無力で、とるに足らなくて、何かを動かすためには不可欠なエンジンであるか。
八人のアイドルをダシに、不条理なる現世の有り様を透かし彫りにする、変なアニメでした。
面白かったけど、多分求められてたのコレじゃない…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

だが俺はこれを強く求めた！　
見終えた今は、そう言えます。
いやまぁ、推しカプが期待通りの所にズバーンと収まってくれた気持ちよさが、この評価の半分以上だけどさ…。
ニコルがみうを見つめる強い視線を執拗に埋め込み、最終話直前で爆破する。その突破力で、最後まで飛ぶ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

キャラのナイーブな内面を描く筆致が、よく冴えていたことも含めて、独特で面白い運びだったと思います。
『アイドルをバカにしてやろう。自分だけが正しいとなすりつけてやろう』ってエゴは薄くて、客観的な視線と微かで確かな愛情がちゃんとあったのは、良いことでした。やっぱリスペクトが大事よね

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

『リスペクトしてコレかーい！』と、思わなくもないが。
兎にも角にも、ヘンテコな怪作でした。その捻れ方含めて、面白い三ヶ月だったなぁ…首は捻ったが、嫌な気分にはあんまならんかったね。
アニメが終わっても、ナナニジは続く。その歩みが、幸福であることを祈ってます。ありがとう、面白かった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

歌舞伎町シャーロック：第24話『歌舞伎町で会おう』感想ツイートまとめ

歌舞伎町シャーロックを見る。
奈落から伸びる手を振り払い、たどり着いた真実。ピンクの象が見守る、モリアーティの隠れ家。
そこで手渡される、最後の謎。
『俺は、一体どんな男だったのか』
落語探偵は高座に上がり、いつもの調子で語りだす。
遠い誰かの浮世細工ではなく、己の人生の物語を。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

そんな感じの、歌舞伎町シャーロック最終回である。
キャラクターと作品世界に前のめりに、体重を預けてみていた人の心を大事に扱うこの作品らしく、モリアーティの喪失をしっかりケアする、良い終わりだった。
後悔とやるせなさを込めつつ、人生という物語は続く。
孤独な”俺”が”俺たち”に成りつつ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

”犯罪”というショッキングで魅力的な題材を扱う際、必要な重さをしっかり抱え込みつつも、モリアーティと過ごした半年にしっかり目を向けて、イーストという愛すべき舞台に想いを込めて、しっかりまとめ上げてくれた。
滝壺に飲まれていく過去を前に、生者が出来ることは何か。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

第21話で早めのピークを迎えたように見えて、ポットの穴を埋めれた者と埋めれなかった者、生き残る者と去りゆく者の断絶と絆へ、しっかり時間を使って作品なり、答えを出すエピローグであった。
この分厚い余韻は、やはり2クールという時間を適切に使った成果だと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

さてお話は、謎の残滓を一気に振り払って進む。
2クール目散々に僕らを悩ました殺人暗号は、モニャモニャした操作を経て意味をなし、名探偵と助手を最後の場所へと導く。
『イヤ、その情報で判るわけねぇだろ…』とも思うが、まぁ大事なのはソコじゃない。
©歌舞伎町シャーロック製作委員会 pic.twitter.com/pcZj0GOMDw

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

第1話アバンから印象だった、イーストの象徴。下世話で汚れた八百八町を、優しく見守るピンクの象。
その視線にモリアーティが身を置いていたことが、僕には妙に救いであった。
『犯罪王としてかき回し、壊そうとしたこの街に、僕と同じ愛着を持ってくれていたのだなぁ』という、勝手な同一視。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

それに浸る間もなく、お兄ちゃんのヤバ爆弾が勝手に炸裂する。いやー…確かに怪しい動きしてたけども、そっちかー…。
弟が好きすぎて頭おかしい類の人な兄に、目線を合わせて礼を言う。ワトソンくんの人間介護が、意外な所で役に立つ形。
©歌舞伎町シャーロック製作委員会 pic.twitter.com/uiShJhm2Gy

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

マイクロフトの描写は決着を前に刈り込んでおくべき枝葉でしか無い。
けども、ホームズが『すまない』と『ありがとう』を言葉にできるようになった変化を刻むには、丁度いい相手だとも思う。
愛ゆえに、盗聴器は仕掛ける、ストローはパクる、飲みかけのコーヒーは啜る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

ぶっちゃけキモい身内の想いを、ちゃんと受け止め適切に向き合う。
そういう『マトモ』な行動を、ホームズは取れるようになった。モリアーティは形だけ整えて、実感できないまま奈落に落ちた。
このギャップが、名探偵が最後に挑む謎掛けとなる。
いやー…ヤバいな兄貴ッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

回想の中の回想として語られる、ジェームズとアレクサンドラの過去。
命と人間性を巡るアレクの闘いは、『なぜ犯罪王は、家政婦だけを殺さなかったのか』という謎解きにもなっている。
そこには、少女のエゴとアガペがあった。
©歌舞伎町シャーロック製作委員会 pic.twitter.com/YRbkYJWqxC

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

病身をうとみ、死の天使の降臨を待ちわびていた少女。
彼女がガラス越しに求めた救いは、弟の殺人によって奪われる。
自分が生きて、ティーポットに水を注ぎ続けなければいけない。怪物を怪物のまま、世にはなってはいけない。
その博愛は、死を諦め生を掴み取る、個人的理由とも重なっている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

ジャックがアレクを天使に擬して殺したことを思うと、なかなか複雑な描写であるが。
ここでアレクを無辜な天使ではなく、己の生きる意味を強く求める一人間として書き直したのは、とても良いと感じた。
かわいそうな怪物を救うことが、私の生きる甲斐なのだ。そこにしがみついて、奈落に落ちないんだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

アレクはただ綺麗な理想だけを見て、あるべき人間の理想像をジェームズに押し付けていたわけではない。
それが無駄にこぼれ落ちることも、自分が生きるために勝手にやってることも承知で、なお諦めずポットに水を注ぎ続けたのだ。
そこには綺麗な水だけでなく、感情と我欲の汗と涙が混ざっている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

人も殺せば、楽しく笑いもする。
菩薩とも悪鬼とも成り得る…あるいは同時にそうである人間模様を、落語をモチーフとしたこのアニメはじっと見据え、幾重にも重ねてきた。
話の起点であり、取り返しのつかない喪失でもあるアレクもまた、割り切れない人間味を携えた、噺の住人だったのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

健気な笑顔の奥に隠した、死病との闘い。
やはりガラス越し、遠い輝きを睨みつつ、アレクは無念のまま散った。
その思いを伝えられ、ジェームズはどう思ったのか。暗い奈落に落ちる前に、何を掴もうとしたのか。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

それを探るのが最後の謎解きであり、言葉にするのが最後の高座となる。
まるで血みどろの連続殺人がなかったような、無邪気なゲームの現場。知恵と閃きを駆使して、楽しく遊べる謎の森。
ホームズと、存分に遊ぶ。
結局掴みそこねた、モリアーティの小さな夢の城。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

1、2、3と番号を振って、写真に閉じ込めた綺麗な思い出。
それが謎解きの鍵になる辺り、やっぱりこの最終話…に続く三連作は長いリハビリだなぁ、と思ったりする。
僕らが愛おしい思えたものを、去っていったモリアーティもまた大事にしてくれたのだ。
…時間切れになっても、爆発はしなかったなこりゃ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

マウスとマウスをくっつける関係性を明確に否定して、扉は開く。遊技場めいた死者の国に、最後に残った晴れ舞台。
それは推理と噺の技量療法を試す、”落語探偵”シャーロック・ホームズ、最後の人間試験である。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

己の感じる思いも、何処か遠く実感できない推理機械。
そんな男が引き寄せられた、古くて新しい話芸。下世話で貴い人のあり方を、そのまま飲み下す”落語”というメディア。
ガラス越しの幻影が、かつて教えてくれた一つの繋がり方を、シャーロックは静かに語りだす。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

どうにも熱が宿らず、見限りを付けられた語り口。
『俺とあいつ』を”めくり”に刻まれ、どうにも逃げ場無く自分を語るしか無くなってなお、ホームズは”ご隠居”と”八っつぁん”というキャラクターを借りる。
ぎこちない人形芝居に載せなければ、謎も思いも上手く語れない、穴開きの欠陥品。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

『そいつが、ここまでたどり着きましたよ』と伝えるように、長い高座はホームズとモリアーティの過去と現在と、もう掴めない未来について語っていく。
それはホームズだけの血の通った語り口であり、同時に”型”を真似ることで生まれるオリジナリティである。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

ホームズは『生きているモリアーティ』を語り通すことで、己が果たすべきだった役割、それが出来なかった業、宿る後悔と感謝を形にしていく。
それは『マトモ』な人間の赤心であるが、そのままの形では出てこない。
アレクのようには、ホームズは生きられないのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

落語の中に定型化されたキャラクター、”落語探偵”という型を借りることで、かすかに繋がれた世界。そこから手を伸ばし、自分のポットを満たしてくれたワトソン。
致命的に届かなかった手を悔やみつつも、そうなるしかなかった痛ましさと実感を込めて、”ご隠居”はホームズとモリアーティを解体していく

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

その回り道があってようやく、ホームズの冷たい知性は哀しみと後悔にたどり着き、怪物でありそれだけではなかった16のガキとの思い出を、飲み下すことが出来る。
芝居がかった語り口から、仮面のないホームズ自身の言葉へ、いつの間にか移る。小西が巧すぎる…。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

生きてるか、死んでるか。
くもりガラスの向こうで曖昧な、己の思い。業と思いに押し流されて、こうやって終わるしかなかった三人の物語。
それにサヨナラを言うためには、喪失の痛みも、虚無の誘惑も、それでも伸びてくる人情の手も、ちゃんと書く必要があった。三話使ったからこその、見事なサゲだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

かくしてホームズは、ようやく泣ける。涙涙の名作を演じていても、熱の宿らなかった三文噺に、血が通う。
彼の”芸”を完成させる犠牲としては、沢山の死体と理不尽はあまりに重い。
それでも生き残っちまったのなら、思い出と想いの先に続くものを、サヨナラの”お釣り”として貰ってったほうが善いだろう

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

ホームズは幸運にして、ポットを埋める相手と繋がれた。
モリアーティーは不幸にして、ポットに穴が空いたまま、引き返せない奈落に落ちた。
壊れたまま、怪物として二人で生きる未来は消えて、道は別れていく。
それを何処かで望みつつ、諦めきれないから人を殺し、街を燃やした。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

その結末は覆らない。あり得たかも知れない未来は、掴み取れない。
でもその無邪気な空想は、確かに共有した過去と同じように、嘘でも作り事でもない。
人形は、もう振り返らない。パレードは終わり、そして続いていく。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

欲望の街が夕日に暮れて、山のお寺の鐘が鳴る。
あの少年が、かつて身を置いた居場所へ帰れる喜びと悲しみを抱えて、一日が終わる。
どん詰まりに思える路地裏には、やっぱり大きな空が広がっている。
モリアーティが進み得なかった場所へ、名探偵は進む。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

世の中には、上手くいくこともいかないことも、両方沢山ある。
モリアーティとホームズ、同じ欠落を抱え、同じように出会い、同じようには満たされなかった二人。
その運命を、笑いと血飛沫でジリジリと描いた物語は、永訣とその先へと進んでいくのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

愛おしきものの喪失は、全てを奈落に投げ込むだけのパワーが有る。
ジャックに半身をもぎ取られ、滝つぼに落ちたモリアーティが、最後に遺した未練。
半歩間違えば、己も奈落に落ちていた実感と、手を差し伸べられなかった後悔を込めて、それを受け取る名探偵。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

犯罪王と名探偵、現世に残るものと黄泉に去りゆく者。
その境界線は、存外あやふやで不鮮明なものだと語りぬくためには、やはりどっしり『祭りの後』を描く話数が必要だった。
喪失に狂うホームズと、彼を彼岸に繋ぎとめんとすワトソン、アイリーンの奮戦…あるいは帰還。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

皆が絶望と破滅の引力に引き寄せられ、明日を諦めようとするけども、繋がっちまった縁は、笑顔を共有した思い出は、簡単に滝壺に身を投げさせてくれない。
そしてその人情が、どうしても拾いきれない業もまたあると…取り返しのつかない破局にもまた、夢の残り香が確かに薫るのだと。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

届けるために話数を贅沢に使ったことが、馥郁たる余韻を残し豊かであった。
皮肉な表情の少年は、もう探偵長屋にはいない。『毎度バカバカしいお話』が回復したようでも、損なわれたものはある。
でも、新しく生まれるものも、またあるから。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

これは『俺の事件』を高みから玩弄するしか出来なかった推理機械が、お節介な助手と足並み揃えて『俺たちの事件』へと、踏み出すまでの物語。
切なる祈りが儚く散り、下らん日々が魂を救う。
簡単には割り切れず、身を切るほどにシンプルな人間模様を切り取った、美しい万華鏡だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

やって欲しいことを、大体やってもらえたアニメでした。
作品世界の下世話な存在感とか、笑いと血飛沫で揺らしてくる話運びとか、インパクトと可愛げのあるキャラクターとか、バカを本気でやる鮮烈な知性とか。
良いところは沢山あるんですが、『まぁ、俺のアニメだったな』と勝手に思っています。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

落語を通じてしか世界と繋がれないホームズの不器用に、アイツほど賢くも可愛くもない僕は勝手に己を重ねていて、だからこそ『マトモ』に漂白されて、捻じくれを正されて繋がるような終わりは、絶対に嫌だった。
そういう風に生まれ落ちたどうしようもなさと、ちゃんと向き合って噺を書いて欲しかった

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

モリアーティが暗黒に惹かれ、ライヘンバッハに落ちる歩みを、情け容赦無く重たく描くことで。
破滅の縁から浮かび上がって、ワトソンくんを隣においてどうにか浮世を生きていくホームズが、自分の”噺”に涙出来る結末には、嘘がなかったと想います。
業と心中して、死んじまう奴はどうしてもいる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

でも間違えちまったやつが、何もかも嘘だったわけじゃない。いびつな繋がりにも情は生まれるし、人間には色んな顔があっていい。
世間のどうしようもなさを犯罪都市に投影しつつも、柔らかく優しい視線をずっと忘れなかったのは、非常に強かったと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

殺人や因業という、凄く重たいモノをエンタメとして扱いつつも、それが視聴者にどう突き刺さるのか、どう突き刺すべきなのかよく考え、慎重に刃を奮っていたのも助かりました。
ジャックとモリアーティのショックをケアするように、ちゃんと話数を使ったのは本当に偉い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

卓越した知性によって、情から隔絶されていたホームズがちゃんと、血の通った”噺”をやってくれるかってのが終盤の気がかりだったんですが、最終回、見事にやってくれました。
あそこで借り物じゃない、自分とアイツとお前の噺を、ワトソンくんを客に演れた。素晴らしい到達点だったと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

長屋の連中もいいボンクラで、それぞれクセと生き方があって、とても好きになれました。
そいつらを踏みにじっているようで、モリアーティの犯罪行はなんとも寂しかったけども、その拒絶が全部ではなくて。
『なんだかんだ、楽しかった』と言ってくれたことが、僕の救いにもなりました。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

最後に笑顔を思い返せたからと言って、モリアーティに合いた穴が埋まらなかったこと、彼が死を撒き散らした事実もまた消えません。
そんな怪物の仮面が、否定しよう無く裏腹に人間の顔に繋がっている不可思議を、よく切り取った作品だったと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

絵空事のようには上手く運ばない世界で、なかなか上手く生きられない者たちに捧げる、一つの讃歌。
僕はこのアニメをそう受け取りました。
まぁイーストはこれ以上無いほどに絵空事の舞台なんだけども、そこで展開するバカバカしいお話も、無惨な犯罪も、確かな手触りと体温があった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

それをアニメに宿し得たことが、”落語”という題材をただのお飾りではなく、自分なり語り得た証明なのかなぁ、とも思います。
そんな足取りが、主人公の人間遍歴としっかり重なっている語り口の見事さに感心しつつ、心からの『ありがとう』と『お疲れ様』を。
いいアニメでした。本当に面白かった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月28日

Bang Dream! 3rd season：第9話『いくぞポピパ』感想ツイートまとめ

BanG Dream! 3rd Seasonを見る。
温泉で英気を養ったポピパは、武道館を目指し加速する。
負けは当然、一人ひとりの手触りを大事に。
チュチュの見据える大きなスケールとは違う、その歩み。少女たちは、着実にトップの背中へ近づいていく。
一方、RASの軋みはより強く、激しくなっていき…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そんな感じの、ポピパ躍進＆RAS正面衝突なエピソード。
知ってたさ…先週のノンキ温泉が、ある種のワクチン接種だってことは…。
乗り越えるべき試練を三年積み重ねたバンドと、”Band”に必要な結束にこれから向き合う存在。物語的キャリアの差が、残酷な対比を生み出す話数となった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

まぁ最初に垂れ流しておくと、チュチュ様がとにかく痛ましい。
プロデューサーとしてバンドリーダーとして、とにかく”出来て”しまうからどんどん前に進んで、大人として扱われることに慣れてしまった少女。
その歩みが取りこぼした、不必要と切り捨てたものは、結構大事だったんだと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

チュチュにとって、大人に混じってバリバリやれてるってのは多大な成功体験だし、そこに幼いプライドと自意識を乗っけて、守っている部分は大きいと思う。
地道に一歩ずつ、仲間と観客席をよく見て。
それこそポピパが歩いているような”普通の”道は、チュチュには選び得ないオルタナティブだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それで上手く行ってきたんだから、どんどん前に出て、強引に引っ張って状況を作る。勝ち負けで判断されてきたんだから、勝つためには首輪もつける。
でも、バンドって…人間が人間と向き合うってそれ”だけ”じゃない。
時に温泉に行って、敵を手伝って、勝ち負けで測れないものに目を向けたくもなる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

極音速の生き方以外チュチュは許されなかったんだと思うし、なかなか理解も及ばない所だろう。脇目を振らないことで、優秀である自分を維持しているのだろうし。
でも、そういう社会的な身の丈とは別の存在が、チュチュの中にもある。
13歳にしかなれない、ナチュラルな心と体を持った存在が。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そういう脆くて未熟で弱くて、しっかり守り教え育まなきゃいけない存在としてのチュチュを見れるのは、年上のバンドメンバーであり、実際見て後ろから守っていたのがパレオだったと思う。
パレオが側について、バンドとして従者として親友として支えたから、チュチュのアンバランスは崩壊しなかった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

しかしチュチュは今回、バンドに”裏切られた”ショックで、チュチュを突き放してしまう。自分の大切な場所を、知らず守ってくれていた存在を傷つけてしまう。
それはパレオにとっても、チュチュにとっても辛く、悲しい事だ。復縁を強く望む。
…”裏切られた”と思うのは、やっぱ信じてたからなのよね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

『チュチュが”本当は”子供だ』みてぇな、粗雑なキャラクターと人間理解は避けたいところだし、ガルパはそういう認識で物語を編まないだろう。
しかし『過剰に大人であり、適切に子供であれなかった』というアンバランスを、冷酷に切り取ってその軋みを炸裂させるのも、ガルパの語り口であろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

才能ゆえのアンバランスが是正されず、その軋みが炸裂するのは（キツいけど）自然な流れだ。
そして感情とエゴが炸裂した荒野から、立ち直る（かもしれない）可塑性が人にあるということも、また自然の成り行きだ。
すれ違うのも人間なら、繋がり治すのもまた人間だろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そういう話は各バンドの端緒には必ずあったし、大きな波を越えた後もまた、色んな少女たちが間違え、学び、新たな己として誰かの手を取り、歩み続けてきた。
チュチュとRASの物語もまた、その一つとして、厳しい試練とより善い明日を内包し、良い所に転がっていく…だろう。頼むよマジで…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

チュチュ（に限らずRAS）って、一見”出来る”ので、なかなか瑕疵に共感されにくい、ってのはあるかもしれん。
しかし社会的対外的に充実しているように見えても、空疎や傷は当然ある。人間なんだから。
”出来る”からこそ足らない部分に光を当てるってのが、RASの物語一つの特徴かもしれん。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

さてお話は、やっぱり”食事”から入る。
六花がバンド外と楽しく過ごした、温泉の記憶。
パレオはお土産のまんじゅうを受け取る余裕があるけど、チュチュは扉を閉ざし、なかなか出てこない。
ここでラストの爆心地となる、鏡張りの扉見せとくの周到だよなぁ…エグい演出。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

チュチュは温泉まんじゅうを食べないわけではないけど、暗闇の中一人きり、『美味しい…』という実感を誰とも共有しないまま、喉に流し込む。
扉も開かないわけではないけど、すぐに引っ込んでしまう。鏡面加工された扉は、閉ざされた場所へ向き合う相手だけを反射し、その中にいる存在を見せない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

閉じこもり、孤独でいることはチュチュの防衛反応であり、家族からは提供されない安らぎの代理であり、成功するためのジンクスなのだと思う。
他人の意見を内側に入れず、己の才を研ぎ澄ます。自分が正しいと信じる音楽で、世界の壁をぶっ壊す。
このスタイルで、チュチュは勝ってきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

だから扉を開けたり、”敵”の提供した食事を口に入れたりするのは弱く、間違ってる…と、思い込むことで自分を守っているように、僕には見える。
その狭く脆い見解を愚かとあざ笑うのは、もう彼女が好きになってしまっている僕には無理で。
『もうちょい善くなるよう、余裕があって欲しいなぁ』とは願う

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

パレオがご主人さまに内緒で企てるサプライズが、いい形でチュチュに届けば良いのだが。
他人を顧みず、必死に走ること含めて”チュチュ”は十分愛されているし、その生き様はもう沢山の人を巻き込んでいる。
それは壁を立てて拒絶する毒ではなく、腹に収めて力に変えうる糧なのだと、学ぶための試練。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

他人の手から餌を貰う勇気を、自力で餌を取り続けてきたちびライオンが手に入れるには、もうちょいかかりそうである。しんどいわぁ…。
RASの未達に対し、ポピパは泣いたり笑ったりを既に済ませ、文句のつけようのない”バンド”だ。
未来へ進む足取りは、小さいが安定している。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それはチュチュの勝負主義とは大きく違っていて、バンド内部での意見交換、モチベーション生成は活発だし、”敵”との交流も盛んだ。
マスキングは面白ぇ連中に塩を送る形でdubの予約を取り、チョロ蔵将軍・市ヶ谷有咲をリーダーにテストもバンドも福祉活動も、全力で頑張っていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

”狭さ”がチュチュ…と彼女に率いられるRASの強さ（と弱さ）を作るのだとしたら、”広さ”がポピパの強さだ。
とにかく色んな場所に飛び込んで、少しずつでもファンを増やして、ただの数字ではない、顔の見える喜びを掴み取る。
あらゆる相手に開けっぴろげに、明るく楽しく”バンド”をやる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それは一つの答えだ。
そのことがチュチュのスタイルを否定はしないけども、結果として狭く研ぎ澄まされた生き様の弱点を貫きはする。
敵と味方に世界を分けるのではなく、とにかく全部を楽しもう。結果は、後から付いてくる。
…そのロジックは、多分チュチュには許されなかった
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/eJFelHV0P4

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

ガツガツ尖らなくても、私たちは大丈夫。そういう安心感を”バンド”と、バンドの外側に得られる物語を、ポピパは既に手に入れている。
二期で色々やろうとしすぎて失敗した経験が、二度目の敗北を許さない。他人に頼ったり、巻き込んだりするふてぶてしさも身につけた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

ミルホのやべーやつらが再登場して歓喜であったが、ポピパの強さはやっぱり”広さ”だ。
これはポピパの専売特許ではなく、挑んだり間違えたりしまくったRoseliaもまた、ライバルバンドの奮戦をよく見る。
扉を開け、新しい場所に身を投げても大丈夫だという体験。
そこに新たな喜びが在るという実感。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それが、最短距離の回り道を少女たちに許している。余裕があるのだ。
チュチュ様のピーキーな生き方は、総いうのを許してくれない。お姉ちゃん達が勝手に、『まぁガッつかなくてもやれんだろ』と納得する手前で、必死にもがいている。キツい！
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/ilcYtQ6VWa

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

チュチュが必死に守ろうとする勝ち負けの世界観を、バンド仲間はとっととはみ出してしまっていて。
美味しそうなフィナンシェ作ってくるし、勝手に温泉行って交流するしで、まぁそっちのほうが正しい。
でも何かを翠簾の奥に隠して守らなければいけない13歳の必死さに、なかなか目が行かない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

RASメンだって10代の少女…というか永遠に未完成な人間存在なんだから、完全にケアしてやれってのは無理で。つうかここで拾いきっちゃうと、話が転がらんのだ！
しかし不注意にも見えなかったり、見えていても適切に手を伸ばせない描写を見ていると、もどかしく痛ましいのだ。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/hrTDsKSUQe

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

モニター越しの”敵”のライブを、温泉組は素直に称賛する。しっかり見ている。
そんな仲間との断絶を、敵味方の世界観に浸ってくれない孤独を、チュチュは憮然と睨みつける。
その表情と背中を、パレオもレイヤも見ている。見てはいるが、鏡の檻から引っ張り出して世界を変えるには、（まだ）至らない

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

この『見えているのに届かない』距離感の描写が丁寧かつ的確だからこそ、解決されると知りつつヤキモキしてしまうのだ。
チュチュ様、ホント二期から悪役頑張ってくれて、孤独に空回りして間違え続けて、大変だなぁと思う。
他の連中には物語の蓄積があるから、なかなか間違えられないんだよなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

『新人、なかなか良いやつじゃん』という評価を与えるために、他のRASメン軒並み人格成熟した、”答え”が見えてるキャラにもなってて。
でも誰かが間違えて空回りしないと、基本物語は駆動しない。過ちへの反発が、正しさへの推進に変わるのだ。
必要なポジション頑張る子に、早く報いて欲しいねぇ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

全領域を完全開放し、勝ち負け全てに価値を見出しながら突き進むポピパ。
彼女らが身を置く明るい場所と、チュチュが閉じ込められていく暗い自意識は正反対に描かれている。
曲もコンセプトもパフォーマンスも、全部チュチュが決めるチュチュのバンド。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/ot93hlTFca

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

たった一人のエゴが拡大した場所に、自分の存在を預ける強さと危うさ。
今までのRASのスタイルが、ひたひた迫る敗北の足音で脅かされて、チュチュはより狭く、厳しくなっていく。
それが自己防衛だと判るからこそ、非常に辛い。モニタの向こうのお前らも、判ってやってくれ…いや、判ってはいるのか…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

観客を圧倒するのでなく、巻き込んで友達にしてしまうスタイル。自分たちとは違うけど、それが良いものだと感じられるから、RASメンはそこに加わり、手伝う。
誕生日祝のケーキも作る。チュチュの戦勝祝いいちごケーキは、焼きそこねたのによぉ！！（モンペの不当な激怒）
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/JOa7lqthY7

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

車椅子の老人も、子供連れも客席にいる。
（こういう”広さ”を描くなら、”男性”を不自然に切除するのは片手落ちだと思う。
が、女の子沢山商売においては切り落とすのが勝ち筋なんだろうから、致し方ない不自然さ…なのだろうか？　作品で言いたいことを濁らす、結構致命的な切断だと思うがどうだろ？）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

（モニタを消して、黒いディスプレイに反射する醜い自画像なんぞ、麻酔薬としてのファンタジーには存在してほしくない。
そういう自己嫌悪を的確に吸い上げた結果、世界から男は消えていく。そのエクストリームな透明感が、殺すものは沢山あるとは思う。根深いので、ここで言ってもしゃあないが）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

レイヤもマスキングも、身内を蔑ろに”敵”を祝っているわけではなく。
我らがバンドマスターの誕生日に向けて、サプライズの準備は万端…なのだけど、軋みは勝ち負けとして表面化し、爆弾は約束された破裂を迎える。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/LBndB1HY1d

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

勝つために、自分の価値を証明するために、お前らに首輪をつける。私のために歌い、私に従い、私になれ。
チュチュの焦りは、言葉のナイフとなってメンバーを…そして多分、自分自身も刺していく。
勝ちたい、勝たないといけない！
この焦燥の源泉も、次回描かれんのかなぁ…結果だけ出とるからな現状

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

パレオがレイヤに投げかける『RASとしての自覚』は、”敵”と馴れ合わず、チュチュの勝負主義に同調することなのだろうか？
自分達の大事な場所として、”Band”が持つもう一つの意味…”結束”の真実を、自分なり考えるということなのだろうか？
後者だとしたら、チュチュの言葉は自分に反る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

私が曲を作り、バンドとしての振る舞いを規定し、勝負して勝つ。
RASはチュチュのエゴが中心にある、独善的なバンドだ…少なくとも、現状は。
それは力強くて脆く､一面的な対応しか出来ない。せっかく隣に誰かがいるんだから、より善い道を一緒に探したほうが、正しいし効率もいい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

だけどそういう”正しさ”を、実感できない歩みが13歳の少女には多分あって。自分一人では、そこからはみ出す余裕が出てこないのだろう。
だとしたら、”バンド”が手を差し出さなくてどーすんだよ！　って話なのだが。
そこに至るには、大クラッシュを経る必要がある。キツいよー…
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

マスキングがチュチュの首輪を蹴って、今のRASに背中向けちまうのはよく判る。
RASは狂犬がようやく見つけた、自分の居場所。本気で自由にやってもぶっ壊れねぇ、タフなバンド。
そこが、マスキングも好きなのだ。だからこそ、在り方を縛ってくるのは耐えられない。
なんだ、お前も奴らと同じかよ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そういう失望と哀しみは、チュチュ様も同じだと思う。
飛び抜けた才ゆえの孤独を、本物を求める渇望を、私のバンドなら受け止めてくれる。
その祈りを甘えと切り捨てられるほど、俺も人間出来ちゃあいねぇ。
『コイツラなら…』という切実な願いが、無惨に壊れた痛みが涙腺を濡らす。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

全てが去っていってしまった荒野を、レイヤは黙って見つめる。この静寂を前に、少女は何を選ぶのか。
正念場であるが、それはRAS全員の勝負だ。
パレオもまた、己の役割を鏡に拒絶され、強いショックを受ける。
パレオだけは、お側にいますからね。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それは孤独なチュチュを思うアガペであり、『チュチュに優しいパレオ』という自己像を守りたいエゴでもあろう。我欲と博愛が入り混じった感情以外に、人間が持てるものなど無いのだ。
だから、チュチュも『アンタ”だけ”がいてもしょうがないのよ！』と言ったのだ。欲しいのはRAS、私のバンド。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そこにかけがえもなく、狂乱のキーボーディストもいるのだけれども。
チュチュ様はパレオに支えられ、救われている自分を的確に言葉には出来ないし、労ることも出来ない。
そんな不器用を叩きつけられて、耐えれられるほどパレオもタフではない。
すれ違いは加速し、傷は増えていく。鏡は何も答えない

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そんな感じの、大爆心地であった。いやー…先週のワクチン接種である程度覚悟はしてたはずなんですが、キツかった…。
僕はチュチュ様の勝負主義、極端だけど間違いではないと思っているので、その生き様が共有されず孤独に空回りし、自分も周囲も傷つけてくのが、非常に辛かったです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

過剰な束縛や肥大化した自我には、ある程度調整が必要だと思う。
でも、チュチュ様の全部が間違っていたわけではない。彼女のガムシャラな生き様に惹かれたからこそ、RASは生まれた。
でも、だからこそすれ違い、傷が生まれていく。人が人と触れ合いながら生きるのは、兎角ままならねぇ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

広く、楽しく、勝ち負けを越えて。
ポピパが既にたどり着いている”正解”が明るく描かれるほどに、なかなかそこにたどり着けないRASとチュチュが痛ましくて、『早くどうにかしてくれー！』って気持ちでした。
まぁどうにかなる足場は、驚異的な圧縮率の筆先でしっかり刻まれてるんだけども。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

この大クラッシュが必然であり、必要だとも思います。歪みを一回爆破した後じゃなきゃ、関係性の樹はより善く伸びていかないのだ。
しかしまぁ、チュチュ様に”悪役”やらせ過ぎ感もビリビリ来てて、スゲェ青春爆弾を投下しねぇと納得しねぇゾ、って気持ち。
次回も楽しみッ！　見ないと死ぬッ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

地縛少年花子くん：第12話『人魚姫』感想ツイートまとめ

地縛少年花子くん　を見る。
ふとしたきっかけで、彼岸此岸の境界を超えてしまった少女、寧々。
彼女を見初めた亡霊とは、果たして心が通じているのか？
そんな疑問に、水の眷属たちが忍び寄る。
穏やかな日々を揺らす波紋を越えて、不思議な青春は続いていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

そんな感じの、アニメ花子くん最終回である。
花子くんの過去、寧々の未来、光くんの決意、”放送室”との闘争。
大量にバラまいた謎と伏線を、回収しきれない終わりであるけども、ここまで描いたものをちゃんと取り込み、典型的な『花子くんのいる一日』でしっかりまとめる、業前冴えるラストエピソード

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

原作が好評連載中なので、お話としてしっかり決着が付いて大団円、ってところまではいけないだろうし。
回収しきれる量の謎を撒いて、アニメの範囲でコンパクトにまとめるよりも、潔く『続く！』にしてきたのは、僕は良かったと思う。
やっぱミステリとして、読み甲斐があったよね…出題編だけでも。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

このまとめ方になった以上、俺は”原作”行くしかねぇが、そう思わされるだけのヴィジュアル的パワー、民俗と魔術への視線、ジュブナイルとしての強さが伝わる、いいアニメ化だったと思う。
当初想定していたよりも、色んな領域にまたがって深い、リッチな作品だったなぁ…出会えて嬉しかった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

さてお話は、これまでの経緯とこれからの見通しをまとめる形で展開する。
ようやく描かれた寧々の私生活は、ごくごく普通の少女らしいもの。ハムスターのブラックキャニオンくんが、非常に可愛いね…仕草の一個一個が良いよ、頬袋とか。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

自分の中の夢想以外、一切興味なし。
目の前三センチどころかマイナスにめり込んだ行き方してた寧々も、花子くんに導かれ怪異の世界に飛び込む中で、少しは世界が広がった。
光くんのあからさまな強がりにも、ちゃんと視線を送っている。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

夜闇を貫く、妖しい光。
カラーリングがとにかく冴えてたこのアニメ、この”緑”の使い方は凄く良かったと思う。
日常とは一線を画しているのだけども、不気味に美しく、惹きつけられる。色彩の美しさが、作品の真ん中にあるものをしっかり、視聴者を誘っていた。
綺麗なんだよね、このアニメの”緑”

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

僕はこのお話を、狭い自意識に閉じ込められていた少女が世界と他者と自分を知るジュブナイルとして見ている。
だから最後に、花子くん（を通じて、色んなもの）とどう向き合えばいいかを真ん中に持ってきて、二人の関係を刻み直して終わるのは凄く良いな、と思った。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

コンパクトな怪異譚としても、最初の事件である”人魚”が絡むのは『行きて帰りし物語』感あるしね。
あの時人魚の鱗を飲み込んだせいで、寧々は人ならざるものの領域に踏み込む。
見えないものを見て、掴めないものを掴み、聞こえない声を聞くようになる。
それは、彼女を孤立させる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

迫害や暴力も何処か、洒落ですむポップな雰囲気をまとい続けているのもまた、この作品の特徴だと思うけども。
寧々は花子くんに取り憑かれることで、教室から浮いている。霊媒というのは、まぁそういう宿命を背負うものだ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

『髪を櫛る』という行為が、魔術的に、また性的に何を意味するか思いも寄らない、寧々の無垢。
それ故に花子くんが見えて、眷属として取り込まれた感じもあるわけだが、亡霊との戯れは常人には見えない。
寧々は変人として、一般的な世界から隔絶される…が、そこに悲壮感はあんまりない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

考えてみると危ない目にも何度もあってるし、結構心もずたずたにされているとは思うのだが、それらは過剰な重さをまとわない。
このポップさが原作由来なのか、安藤監督の手腕なのかは判別しきれないけども、作品独自の味わいで強さだなぁ、と思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

水底の怪物に誘惑される展開も、マスコットめいた可愛らしさで展開して、そこまで重くはない。
花子くんが自分の岸に引っ張ってくれなければ、魚に堕ちて入水し果てる結末だったわけだけど、そういうヤバさは薄い。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

同時に薄いだけで、人が彼岸に足をかける危うさ、怪異と向き合う恐ろしさは、しっかり作品内部に刻まれているわけだけども。
この一端が光とミツバの物語を重く軋ませているが、アニメの範囲だと寧々が主役となり、その最奥に潜る展開はなかった。花子くんの過去掘らんと、そこに当事者性を持てんね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

花子くんは学園結界の主として、寧々を誘う水の眷属を感知する。
その瞳に、どんな感情が真実宿り、それが何処から生まれてくるのか。
彼の真実を受け取る物語は、アニメの範囲外だ。だが、真剣な視線も滲んでいる。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

寧々はここ迄知り合った人々と対話し、自分と花子くんの距離感を再定義していく。並み居る七不思議に、茜ちゃんが混ざってる所がまぁ、ねぇ…。
ヤコが釘を刺す、怪異と人間の境界線。存在を書き換えられ、一度暴走した彼女が言うとまぁ重い。
それを受け入れて、友達に背中を向けるか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

はたまた、亡霊に残る人間性の残滓を引き受けて、その表情をしっかり見据えるか。
魚が水底に誘う今回は、そういう生き方の決断でもある。それが何かに流されてではなく、小さな自発性に乗っかってる所に、12話分の変化があると思う。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

土籠先生がまーた飄々とした態度に巨大感情を滲ませており最高であるが、寧々に問うた”後悔”は、つまり彼自身の傷なのだろう。
人間として、人間でしかない柚木普に向き合いきれなかった。約束された幸福な未来へと、導くことが出来なかった。
そんな俺の後悔を、取り返してくれるかも知れない少女。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それに期待したからこそ、土籠は依代を寧々に預け、過去を見せたのだろう。
やっぱ土籠の『終わっちゃった、かつての主役』感は良い。
俺は間違えたから、もう世界を変える権利は持たない。でも、擦り切れた願いを誰かに託すぐらいは、神様も許してくれるだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

諦めた大人の顔をして、諦めきれない何かが胸の奥に宿る。所詮怪物と嘯きつつ、誰かを思う人間性がジクジク痛む。
”境界”をめぐる物語のコアに、よく繋がったキャラだと思う。ヒトデナシに堕ちたからこそ、人の証を求める話だからねぇ…。多分、あまねは生前から人非人（偏見）。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

他者という鏡に自分を反射した結果、寧々は水底の誘いをける。怪異とはそこで引くものではなく、強引に水を広げ、少女を魚に戻す。
コミカルだった魚たちが、怪異の本性を顕にする恐ろしさが、上手く演出できてるシーン。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

まぁそこで、「恋愛ヒエラルキーのトップに立てるなら…』とフラフラ、浅はかに人の生を捨てる直前まで行ってしまうのが、寧々の思春期なわけだが。
そういう意味では、彼女は第1話からまーったく前に進んでいない。愚かさ、浅ましさは彼女の特徴で、花子くんと歩む物語全体で、じっくり変わるものだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

だからこそ、彼女が決定的に少女時代と決別し、巨大な決断を果たす瞬間を見たいわけだが…これは原作の領分、ということだろう。
彼女の人格的成長が、花子くんの眷属として、友人であり恋人であり巫女であることと繋がっている以上、その起源と真実、人生の残酷を知ることが契機となる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それを根っこまで掘り返し、叩きつける物語をやるには尺が足らない、つう事なのだろう。
その上で、彼女が何処まで来たか、何を背負おうとしているかは、この最終話で綺麗に切り取られていく。
話のテーマ、12話分の成果をコンパクトにまとめられているからこそ、モロに『続く』でも満足度が高いのだな

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

寧々は再び、彼の王子様であり魔法使いでもある少年に拾い上げられ、地上に帰還する。
寧々にとって、年経た亡霊が命綱であるように、花子くんにとっても寧々の存在が自分を、地上に繋ぎ止めている。
だが、2人の立ち位置は重ならない。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

花子くんは影の中で向き合い、一瞬触れ合って寧々を追い抜いていく。
所詮は怪異、悪霊、死者。人と同じ生き方は出来ないし、隣り合うことは許されない。
そういう秩序を、花子くんはずっと守っている。
でも本当に、それだけでいいのだろうか？　寂しくないのだろうか？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

世界の大きな理も、取り返しのつかない残酷も、寧々には判らない。
でも、形だけの恋に憧れていたときよりも、もっと形のあるものが見える。花子くんが半透明の、寄る辺ない存在である現実は、彼女の瞳に写っている。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

だから光と闇の境界線で、指を絡めた。
いつか、必ず。
叶うか判らない約束は、いつか呪いに変わるかも知れない。それでも怪異混じりの指で、おずおずと彼岸に手を伸ばす。
伸ばしたいと、思える。
そういう所に、浅はかな少女がたどり着くまでがこのアニメだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

水底から帰ってきてからのシーンは、情景の美しさ、花子くんの存在規定、二人が身を置く境界と、作品の良い所がギュッと詰まった見せ場だった。
二人は境目に隔てられつつ、生者と死者、人間と怪異を入り交わらせて向き合う。
沢山の秘密と愚かさが交錯する、奇妙で甘酸っぱい青春。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

怪異譚であり、ミステリであり、青春物語だったお話をしっかりまとめ上げる、ロマンティックで美しいシーンだった。
画面の象徴学が凄く鮮明に機能して、オカルトとして的確な”絵”に仕上がっていたのも、今まで通り良いところ。
本当に見事に、境界線上の危うさと力を切り取り続けたよなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

さて、お話は終わらない。
”放送室”も源兄弟も、寧々と花子くんも決定的な変化を未来に置き去りにしたまま、物語は一旦の幕を閉じていく。
一見明るく自由なようで、”放送室”絶対地獄なんだよなぁ…。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

頼にーちゃんが絶滅主義者になった背景とか、花子くんと寧々の宿命とか、悲劇が約束されているロマンスの行く末とか。
見たいものいっぱいあるけど、まぁアニメの範囲だとそれを描ききるのは無理で。
でもそういうモノをいっぱい詰め込んだ、豊かな物語だということはよく伝わった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

最初は『なんか絵がエロいし、緒方恵美のミステリアス少年がエロいし、雰囲気いいし』で見てたけども。
そして宝くじ級のラッキーを、それと知らず蕩尽しまくる寧々の無邪気さにハンカチを噛んだけども。アンタ”勝ってる”からね確実に！
次第に顕になる世界感と魔術的視座に、グッと引き寄せられました

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

ヴィジュアルが独特、かつ的確に美麗であったのは凄い強みで、毎回良いもの見れて幸せでした。
ヴィヴィッドな色使いとデザイン、異空間と日常を行き来する”学校”という結界。
和テイストと花を随所で活かし、”絵”としてよく刺さるモノに仕上げたのは凄く良かったと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

寧々のブッチギリな浅はかさに軽く引いたりもしましたが、回を重ねるごとに愛おしく思え、また浅薄だからこその一歩ずつの成長に、頼もしさも感じました。
世界や他者と出会い、己を見つけていく時代としての思春期を、オカルトと絡めて独特に描く。怪異ジュブナイルとして、凄く鋭い筆致でした。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

ポップで軽い雰囲気の中に、取り返しのつかない過ちとか、厳密に存在する境界とか、かすかに薫る”性”の匂いとか、いい具合に差し色がしてあるのも良くて。
楽しいだけで終わらない、青春の足元の奈落。その上で軽やかに踊り、時に落ちかけつつ進んでいく物語は、グイグイと僕を引き込みました。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

花子くんと出会うことで、少しずつ世界と人間の真実を知っていく、寧々の歩み。
それが何処に行き着くかは、原作が幕を閉じるところまで見ないと確認できないのでしょう。
これはもう、”追う”しかねぇんだよなぁ…やっぱ思春期の物語として、相当なコクがあるよこのお話。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

それをアニメが追いきれないのは惜しいところですが、アニメにしか出来ないビジュアルで惹きつけ、その奥行きを見せてくれたこの作品、非常に良かったです。
勘でしかないけど、相当大胆に枝葉を切って再構築して、12話のアニメとして見せるために最適化してる感じはする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日

しかしそれでも、原作が持ってる”オーラ”みたいのを躍動させ届けてくれる、いいアニメでした。メディアが根本的に違うからこその強みが、生きたんじゃないかと勝手に思っている。
この道の先をアニメで見たい気持ちも強くありますが、今は善い怪異青春譚を見れたことに感謝を。面白かったです!

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月27日