イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

完全パンクマニュアル

架神恭介&辰巳一世共著のシンコーミュージックエンターテイメント。シェンツマンからかりて帰りの電車で読んだ。面白かった。
で終わらせるのがこの本の一番いい書評なんだけど(何で買っていうとこの本が冗句だから)あえてやろう。冗句の何がおもしろいかを解説するのは蛇に足をかいてレーザー砲とミサイルを書き加えるくらい余計でカッチョワリー所業だが、たまにはいいだろう。
この本がいいのは、パンクという生き様以外の何者でもないものを「マニュアル」に刷るねじれの部分を大真面目でハイクオリティにやったところである。細かいジャンル間対立とかの音楽ネタの細かさとかそこらへんのネタの切れ味はハイでナイス。そしてこれがジョークであることを一切最後までばらさない(自分からはね)その鉄面皮である。
もちろん生き方はにゅるっと飛び出ちゃうものでマニュアルなんかになるわけないんだけど、其処をあえて完璧なマニュアルにしたのがこの本のいいところで。何よりそれを完璧に示しているのは最後の「完全悟りマニュアル」の広告で、悟りというのは考えても座っても答えのない答えが出ても個人的なものなので共益的な意味での「答え」というものではないものを「マニュアル」にするというジョークがこの本が面白いスタンスなのである。
まぁすっげぇ出来のいいジョークでお勧め。やっぱマジでギャグやってるといいよな。