イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

鉄鼠の檻 魍魎の箱

京極夏彦講談社。風邪の無聊の慰みに寝床で読んだ。京極堂は久々だが、さてはて、幾度目の再読だろう。やはり鉄鼠、魍魎、絡新婦の三つが僕は好きで、特に鉄鼠が好きだ。まぁ神奈川県民でそれなりに禅には縁が深い、というのが大きいのだろう。
とまれ、ぐだぐだと長たらしい文体を、少し痛む頭で噛み締めるのは、なかなかに気持ちの良い体験であった。間に幾度もの短い眠りと、はっきりしない夢を挟みながらの読書。集中、という美徳には反するが、このように弛緩した活字の消費もまた、本読みの醍醐味の一つではないか、などと思った。