イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

黒鷺死体宅配便 6

大塚英志山崎峰水角川書店。エーちゃんの死体は出るけどキジルシあんまりでない漫画。久々に出たので買いました。エーちゃん原作の漫画にありがちな、スカしたかっこよさの代わりにひょうげた温かみがある。これは絵もそうだし、キャラクターが各々丸いのもある。エーちゃんのこういうひょうきんな丸みってのはなかなか他の人にないものなので、それが一番出ているこの話は結構好きなのですよ。
んでもって。いつものように死体とボンクラが織り成すだらだらした空気から一転、ずーっと気になっていた主人公の背後霊の話が回り始めたわけで。途中で「北辰奇譚」が始まったと思ったら過去の因縁話のようでした。田山花袋柳田國男が主役の。こっちもひょうきんな味と、エーちゃんの文明開化から大戦までの日本へのこだわりがいい塩梅に噛みあって、黒鷺本編とはちと違ういい味が出たお話でした。話が進んでも面白いし、すすマンでだらだらやってても面白い。やっぱ絵の力、味ってのは大事だなぁ、などと思いました。