柴田ヨクサル、集英社。異様な圧力と勢いのある将棋漫画。ヨクサル先生の漫画力が遺憾なく発揮され、棋譜の細かさとか将棋の深さとかそういうところを蹴り飛ばしてぶっ飛ばしで進むテンション爆超で話しも展開しております。ぶっちゃけ将棋の部分はハッタリと漫画力で切り抜けている感大ですが、それはそれとして面白いからそれでいいのです。それもすごく。
相も変わらずヨクサル先生は情念と言うか、雪崩のような勢いが体内で荒れ狂う状況を驚異的な説得力で描ける人だなぁ、と思います。同時に、切れ負けが基本で展開が速くなる真剣つー勝負舞台が、その情念を加速するあたり漫画ウメェ、とか唸ってしまいますよ。話しのほうもごろりと転がったところで終わってて、続きが気になる気になる。勢いが勢いで終わってなくて、読ませる力に変わってるのが凄いと思います。いい漫画だ。
