イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

百合星人ナオコサン 1

kashmirメディアワークス。ずっと気になっていたが遂に手に入れた、不条理というか日常系というか、ともかく空から変なお姉さんが降ってきてぐだらぐだらと日常を送る漫画。百合星人と入っているものの、空から降ってきたナオコサンはとんでもないグダりと重度のペドで、「女パクマン」の名前が非常にしっくりきます。
感じとしては「ニア・アンダーセブン」あたりが近いんですが、ネタの投げ方、キャラクターの掘り方はそれよりも無責任というか脱力というか、とにもかくにもセンスのよさがないと目も当てられないまとまりのなさ。なんですが、絵の書き方にしてもネタのピックにしても、まぁ天才と言っていいだろう鋭く熱いセンスを感じさせるものなので、この方向性は非常にグッド&ナイスであります。
なんとはなしに全体に流れる空気は火浦・山城あたりの80年代日本SFの香りがぷん、と漂ってきておりそこらへんが好物な自分はそれだけでお腹いっぱいなのですが、作者の執拗なまでの幼女への愛着というか妄執にべっとりと色塗られた世界観の構築がとにかく分厚い漫画の骨を感じさせまして、そこらへんのセンスとネタ、漫画力のあいまった歯ごたえの分厚さが非常に心地よい。
特にどこを目指すわけでもない、ヒジョーにダルッい漫画なのですが、僕はそういう漫画が大好きです。その上で出てくるキャラクターのくるぐる加減が非常に清潔感のある捻じ曲がり方で、これもまた好みなわけです。全体的にこうなんというか色々飛び交っている、低速なようで高速な漫画です。流行じゃないかもしれませんが、いい漫画ですよ。
僕は大好きです。雑誌では続いているようなので、二巻がとても楽しみですうよ。