イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

イフリート 3

吉田正紀小学館。異能力必殺仕事人少年漫画の三巻目。今まで二巻でジミーに、キャラ増やさず丁寧に漫画の畑を耕してきたところで、満を持して三人目の主人公を投入。仕事人サイドはもういるので警察サイド、キャラクターの掘り込みも味付けも非常に魅力的。教科書に載るぐらい立派(byシロツグ・ラーダット)な漫画力のある漫画です。
つーわけで必殺仕事人エピソードの合い間に挟まるような感じで、警察サイドの主人公であるところの真嶋さんが出てきました。ぶっちゃけ咎人会の視点だけだとマンネると思っていた矢先だったので、このタイミングでの投入は見事の一言です。咎人会つーそしきとか、そういうのを外側からのキャラで掘っていくのはとてもいいと思いますよ。真嶋さんいいキャラだし。大好き。
んで必殺仕事人エピは相も変わらず粒のそろった非常にいい出来。よく先人の遺産を踏まえて、その上で漫画とか少年漫画とかそういうカテゴリーに合わせて調理しているな、という感じです。パクリとオマージュと参考の境界線は個々人の認識が引くのでややこしいところですが、このマンガに関してはきっちり「参考」に落とし込んでいるな、と思いますよ。
そして相も変わらずニナミちゃんはとっても可愛くてキュートです。なんというかこう、工業製品的なヒロインがヒッジョーに多い中丁寧に削りだしたキャラ造形が僕の心にさっくり刺さります。あとま僕カプ厨ですからね、相方のユウくんがかっこいいのも評価対象の一員なんでしょうね。ええ。子の二人は非常にいいです。
漫画全体のパワー、運びの巧さ、エピソードの作り込み、そしてキャラクター造形。どれをとっても安定した漫画力を見せていると思います。いい漫画です。