イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

へうげもの 10

山田芳裕講談社。戦国(はもう終わってるんだが)茶道成り上がり物語の十巻目ー。時間軸的には、秀吉の天下に陰りが見えてくるあたり。一方主役の古田殿は筆頭茶頭として(一応)数寄の頂点に立ち、韓国の作陶技術を手に入れるという新たな野望に身を焦がしている、というタイミング。今巻ラストで沓掛茶碗も完成し、順調といえば順調な古織殿であります。
周辺の人々も各々の人生を送っており、等伯が枯れたり、代わりに岩佐又兵衛が出たり。相変わらず、普通の戦国モノではスポットライトが当たらないレアキャラがポンポン出て来るマンガだ。そして、蒲生が死んだりもした。蒲生最後の茶会のシーンはじんわりとした情があって、非常にいいシーンだった。伊達殿はその伊達ぶりが、着実に上がっているように思う。細川忠興が狂犬なのは、まぁしょうがない。
相変わらず画面のハッタリに気合が入っている漫画で、今回良かったのは対馬海峡の波、登り窯、歪み茶碗登場のシーン。特に対馬の波はいい絵で、ぶ厚めの迫力が伝わってきます。秀吉の衰えが眼に見える中、上り調子にある古田殿はこの後どうなっていくのか。ていうか、生きて日本に帰れるのか。まぁ帰ってくるのは確定なのですが史実ベースだからね! ともあれ、楽しみです。