イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ミス・モノクローム -The Animation2-:第6話『SHOWDOWN』感想


ロボットアイドル風雲記、折り返しの今回はモノクロさん舎弟を手に入れるの巻。
ボケがボケを持ち上げる、ほっさんがほっさんをヨイショする謎空間(お友達のAtsukoも来てくれたよ!)で笑いを取りつつ、駆け出しアイドルから成長したモノクロさんの姿も見せるという相変わらずの欲張り構成。
笑い自体は相当にユルいんだけど、アイドルがステージを作り上げていく話としての骨格を維持し続けて、枠の中に抑えめてるのが安心感高いね。

今週仲間になったのはバックダンサー兼後輩。
これまでモノクロさんが誰かに評価される展開はなかったので、ボケにボケ倒した流れなれども、後輩にヨイショされるのは新感覚だ。
実際OVAまで入れれば20話頑張ってきているので、モノクロさんが着実に歩みを進めている描写は、ファンとして嬉しい。
コメディというジャンルの基礎をしっかり作りつつ、成長物語として『なんかいい感じのホッコリ感』を切り捨てず、毎回回収するのは有り難い。

モノクロさんは結構俗物で、あきこちゃんは嫉妬で潰すし、今回も後輩相手に黒い感情を出していた。
しかし同時に感動屋でもあって、太古からの因縁を引きずってKikukoを神と崇めているし、今回も後輩に頼られて即座にチョロる。
ロボットなのに感情の起伏が大きく、しかし外面からはあんまり変化が見えないというのは、落差による笑いを巧く使うこの話の主人公として、大事なことだと思う。
モノクロさんの感情変化がわかり難くわかり易いからこそ、短い時間で『なんかいい感じ』の空気もしっかり出るしさ。


そしてその『いい感じ』の路線を思いっきりズラすことで、感動それ自体が笑いになっちゃうのもモノクロさんらしい。
マネキン演技の第一人者ってのが良く判んないし、ロボットなのに耐える方向ではなくわからないタイミングで息抜きする方向で凄いし、そもそもバレバレだし、後輩はそんなモノクロさんを尊敬し続けているし、全てがトンチキだ。
ココらへんを修正するのがマネオなんですが、仕事中という体でツッコミを封じ、ボケ坂を転がり落ちていく構成にしてあるのが面白い。
念話には割り込んでいるので、実はマネオが突っ込みできないシチュエーションではないのだが、今回はボケ倒しで押しこむ笑いなのだろう。
実際面白かった……表情や関節の静止具合など、マネキンっぷり自体は大したものなのが、更に笑いを誘う。

後輩に関しては神田さんおるしAice5か? と思ったが、単純に現場にいる声優利用した形だコレ(神田さんはマナちゃん)。
その割にはAngelaのボーカルをわざわざ呼んで声優させてたが……メンバーの顔も中の人そっくりだったし、計画的犯行だなコレ。
モノクロさんのズレた感性を延々褒め続け、スーパーアイドルの階段登りつつある彼女の『凄み』を視聴者に伝える仕事は、後輩にしか出来ない良いバンプだった。
どんどんモノクロームに染まってダメダメになってく姿も面白かったしな。

ステージ成功に向けて新しい仲間を向かい入れ、着実な成長を印象づけ、たっぷり笑いも取って今回は終了。
毎回かなり盛り沢山なのに、食い足りなさがないのはあくまでコメディという地盤を大事にし、笑いの切れ味が良いからだろう。
基礎を固めつつ応用は貪欲に押しこむ、八分間のショートレンジ・ブロウ。
やっぱ俺このアニメ好きだし、いいアニメだと思うね。