神撃のバハムート Virgin Soulを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
やってきました神の国ッ! とはいうもののどこも事情はおんなじ、疲弊と陰謀と不遜が渦を巻く金色の地獄の中で、親子は再開しすれ違うエピソード。
ビジュアル力の強い異世界デザインが生きる展開で、舞台が切り替わる楽しさがあるお話となった。
今回切り込んだ神の国、地上≒人間の領域≒シャリオスの王国と接する部分は見えていたが、本拠地がどうなっているかは見えなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
冒頭の悪魔本隊の描写と合わせて、今回は三種族のホームがどういう塩梅なのかを見せる回なわけだが、楽園なんてものはどこにもなく、何処も埃っぽくみすぼらしい。
ガリバー旅行記の巨人の国めいた、ワンダー溢れる巨大な果実。白と金色が世界埋め尽くす荘厳さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
『お客さん』として訪れた神の国はいかさまファンタジックだが、足を踏み入れれば疲弊と陰謀が目立つ。悪魔が雌伏を選ぶしか無いように、人間が死を覚悟で戦うように、天国の台所事情も吝い。
あまりにも世知辛い世界で、それでも生き延びようと足掻く人間/神/悪魔。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
久々の出番となったアザゼルが、首輪につながれ同族を殺しながらの自問は、全ての勢力に届く問いだ。皆その答えを探しながら、見つけられない世界にいる。悩んでいる間にも敵が来て、殺し合いは否応なく始まる。
埃っぽい荒廃から遠ざけられつつ、ニーナとジャンヌは天界を遍歴する。礼拝堂に降り注ぐ、青く綺麗な死。人間種族と、その王たるシャリオスが背負う罪科を前に、ジャンヌは「すまない」と言う事しか出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
簡単に答えが出る問題ではないので、それは誠実な対応だと思う。
天界の核心に踏み込んだからこそ、ニーナはシャリオスを包囲する悪意に気がつく。それを『嫌だ』と感じる自分…シャリオスを愛している自分も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
そういう感じで旅やらファンタジックな異境が生きてくるのは、VSらしいなと思う。ロードムービーの軽快さともまた違う、内面への旅路。
そういう小さくて慎重な成長を横において、陰謀と増長は加速する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
ガブリエルは笑顔の仮面でドス黒い腸を覆い隠し、まーた親子の愛情をクソ謀略に使い潰そうと企む。いい加減にせぇよお前。
しかしエルくんも黙って使われるわけではない。強制的な成長が驕りを加速させ、新世界の神になる宣言だッ!
エル=ムガロの歪んだヒロイズムは、隣りにいたアザゼルへの憧れ故だということが今回判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
包帯悪魔と無口な少女の絆が切れていなかったことは喜ばしいが、『人間皆殺しにしてきれいにしよう!』はトビすぎだ。アザゼルさんどこに出しても恥ずかしいテロリストだから、真似したらそうなるけども。
ジャンヌが前作で陥ってた潔癖な世界認識…『悪を滅ぼせば、空白を正義が埋める』的な思考を、息子であり娘でもあるエルはトレースしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
今のエル=ムガロは、アザゼルという父、ジャンヌという母の虚像を歪んだ形で増幅させた、幼い英雄志願者というわけだ。力がある分、マジ危なっかしい。
今作のジャンヌは己が陥っていた潔癖さ、傲慢さにずっと苦しめられている。贖罪は生中には行かず、失われたものは取り返しがつかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
己の正義を唯一と思い込んだ代償に思い悩みつつ、目の前で我が子が同じ道に飛び込もうとしている。どんどん曇るな…蜘蛛怖がったりして可愛いのに、ジャンヌ母さん
シャリオスの独善と孤独を『嫌だ』と感じたニーナは、エルのそれにどう反応するのか。何にも知らない小娘として、運命に流されて天界まで来た主役が、あからさまに間違った道に進みかけている親友に何を言うのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
次回はこれまでの道程の意味を問う回となりそうだ。ニーナのちょっとずつの成長が良い
出口のない息苦しさ、答えの出ない問い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
VSらしいヘヴィさ漂う回だったが、バッカスのコメディアン力に助けられた。
オッサンの強烈な顔面はホント武器だなぁ…ソフィエルとの夫婦漫才のテンポも良い。彼らがいないと、ホント今回重ったい話になっていたと思う。
ガブリエルもエルも超絶傲慢ぶっ殺しモードなので、ソフィエルと眼鏡天使ちゃんが天界編に風穴開ける切り札になるんじゃないかなぁと思っているが、さてはてどうなるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月16日
どこもかしこも余裕がない世界の中で、いろいろなものが諦められている。さて、主人公はどうするのか。来週も楽しみだ。