明日ちゃんのセーラー服を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
蝋梅学園の虫愛ずる姫、大熊実は新たな観察対象に夢中だ。
太陽のように輝き、皆に優しく手を伸ばすセーラー服の野獣、明日小路。
蛇を恐れぬ野生児とともに、クラスメイト観察に漕ぎ出してみれば、見えてくるのはまこと面白き、複雑な人間模様であった…。
そんな感じの変人×変人! クラスメイト観察ツアー!! な、明日ちゃん第5話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
原作を大胆にアレンジし、1-3にどんな珍獣が集ってるか、大熊さんと一緒に見つめる構成となった。
明日ちゃんの引力に呼ばれた一人として、ずーっと見つめてる大熊さんの視界を借りて、主役の魅力もよく分かる。
とにかくお友達と出会えたことが嬉しく、その人となりを個別にしっかり覚えていて、我が事のように喜ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
出会いの瞬間だけ魅力を発するわけではなく、日常のあらゆる瞬間、触れあえば喜びを手渡してくれる人格のデカさが、彼女の魅力だ。
大質量の構成が惑星系を作るように、彼女の周囲には人が集まる
それも全く納得な力強さが、美人も陰キャも一切関係なし、何でも吸い込む人間関係モンスターの観察日記に、元気に踊った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
明日ちゃんはマジの人格強者なので、関わった人みんなが関わる前より、素敵な自分を見つけられるのが、喜びの輪が広がる感じで大変良い。人間が太ぇ。
というわけで自然観察大好きな大熊さんが、山豊かな蝋梅学園で水を得た魚のように、最高の観察対象と触れ合うお話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
Clover Worksの作画力は、美少女も動物も区別はしねぇ。
最高に美しい動物たちがアニメで見れて、とっても嬉しい。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/tvyAN1vhU5
大熊さんの視界には最初、動物ばかりが写っているわけだが、そんな彼女が一番気になる生物”明日小路”と共に歩くことで、彼女の視線にもクラスメートが入ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
明日小路が魅力的な一番の理由…どんな人間も大好きで、その良さを自分に引き寄せて受け止められる美質が、人混み嫌いの少女に移る
その切っ掛けとなる場面は、尋常なシーンとは異質なクオリティで、圧倒的な迫力を持って描かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
『人間の運命が動く瞬間は、こんだけ異様でいいんじゃい!』という開き直り、大変ありがたい。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/JSldTQCBZV
今回は後半の主役・峠口さんと合わせて『既に運命の出会いを果たしていた組』のエピソードなので、明日小路という存在が心にぶっ刺さった瞬間は、大変大事である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
ずっと触れ合いたいと思っていたけども、その質量の巨大さ故に、矮小な自分と比べて気後れする。
おまけに当人は全くの天然無垢、自分がどんだけの”引力”発してるか自覚がないので、気後れされていることにも気づかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
…のだが、分校で一人友情に植えた日々を過ごしてきたセーラー服の獣は、人間関係において気後れするということがない…わけでもないが、それを蹴倒すパワーに溢れている。
まるで宗教画のような出会いを果たし、『あー…これは人生”曲がる”わ…』と納得のファーストコンタクトから、アオダイショウが繋ぐ二度目の接触へ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
大熊さんがセーラー服の珍獣に夢中なのも、明日ちゃんがそうさせるのも、説得力満載の出だしである。
明日小路の輝きが強すぎて、蛇にビビるフツーの少女たちが完全に背景に沈んでいる辺りに、大熊実の世界がどうネジ曲がったか、よく分かる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
アザラシのような瞳をした女の子に魅せられて、少女の孤独はどんどん埋まっていく。
あーあ、”邂逅(であ)”っちまったな…。
ここで二人きりの特別な関係に閉じていくことを、パワー全開の無敵少女は許してくれず、美しい森から人に満ちた学園へと、二人の観察対象は移り変わっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
マージで学園裏の森が、妖精の住まう聖域としか言いようがねぇ質感で笑う。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/XxwQm3bjsN
なんとか主導権を握りたい大熊さんが、先達として先手を取ろうとするのを、無敵少女はヒョイヒョイ飛び越えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
観察対象に触れては実感を確かめ、縁を強めていくのが面白い。
明日ちゃんにとって、クラスメートは触れ合って助ける相手で、観察はその助けだ。蛍ちゃん可愛い…。
しかしこの段階の大熊さんにとって、蛍ちゃんのぴょんぴょんはあくまで”興味深い”であって、隠れ家から顔出して助ける相手ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
そこら辺、2つの観察ノートに可愛く刻まれてるの、良い演出だなぁ、と思う。
平岩蛍に”妹”を見る明日小路、マジ”姉”で無敵。困るちびっ子ほっとけない主義ッ!!!
観察は様々な人に及び、相変わらず瞳ちゃん関係に異様な”圧”出してる苗代さんが、思わぬ友達希望に驚いたり、豊かな体を持て余してる璃生奈ちゃんが、食いしん坊キャラをアピールしたりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
笑顔のジャブで殴るのがはえーんだよな苗代…。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/wWpj6Ik7FY
明日ちゃんを巻き込み巻き込まれる形で、大熊さんの世界には段々”明日小路”以外の人間が入ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
三度目のノートには相変わらず観察対象のことばかり書いてあるが、実体験した璃生奈ちゃんのフィジークは、しっかりメモってある。
大熊さんの世界も、徐々に広がっていく。
何しろ人数が多い話なんで、それぞれの人となりを二人の人間観察に絡めて描写し、キャラを分かってもらう努力にこの段階で積極的なのは、良い再構築だな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
なんとなーく見逃してたモブが、後々特大の人間質量でぶっ刺してきて読み返す現象、原作だと多発するからな…前倒しは正解。
というわけで、最高の観察対象とゼロ距離な日々を過ごす大熊さんは、同じく明日ちゃんを見つめている存在に気づく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
スケッチしている絵でもって、それぞれの個性を伝えてくるのは良い演出だなー、と思う。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/h2i1cSt4sj
噴水前のストーカー数珠つなぎと、満を持して個別エピソードを待つメインヒロインの描写が、マジで面白いけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
話しかけたいけど、こんなちっぽけな自分が触れて良いのか。
明日小路を前にした少女が囚われる自意識の重力が、峠口鮎美をスプーンの中に閉じ込める。
今まで明日ちゃんの放つ強烈な”圧”に引き寄せられつつも、それに対峙できる自分を示せる女の子ばかりを描いてきたので、大熊&峠口の内気コンビ目線は新鮮である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
巨大な太陽を前に思わず足踏みしちゃうフツーの気持ちも、明日ちゃんは何も構えず抱きしめ、特別にしていく。
誰かがマジで困ってる時にヒョイと現れ、未来を約束して颯爽と去っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
そして再び触れ合った時には、まるで自分との出会いが人生の一大事であるかのような熱量で、熱く抱きしめ直してくれる。
これよ…これで”コロッ”なのよ…。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/lHSzaklpoG
普通の人間が抱えてる卑屈さとか怯えを、明日ちゃんは眩く輝きながら乗り越えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
『フツーそれは出来ねぇだろ…』と思いつつ、可能であればそうあれかしと願う善良さと熱意で、他人に手を差し出し、そうした自分をよく覚えている。
他人が差し出す感情の大きさに、釣り合うデカさで行いを返すのだ
当たり前のように成立させてる、この思いのキャッチボールの均衡が、自分を特別な存在に変える勇気を、引っ込み思案の津軽娘から引き出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
笑顔で『明日も!』と言えた峠口さんは、昨日までの彼女より間違いなく、人生が楽しい。
そういう変化を、明日ちゃんは巻き散らかす。無敵過ぎる…。
みんな『なかなかお友達できなくて~~』とか吹いてる明日ちゃんにズブズブハマり、夢中になっていくわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
そんな視線に絡め取られて、風通しの悪い所に閉じ込められるのではなく、その手をグイと掴んでもっと広く、もっと楽しい場所に一緒に進んでいけてしまうのは、彼女の才能だろう。
嫉妬や独占欲が生まれないわけじゃなくて、当然生えてくるジメジメした感情を踏まえて、もっと生かせる見方が、接触した相手に生まれてくんのよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
自身の巨大な存在質量で相手を押しつぶすのではなく、それで壁壊して新しい自分に出会わせる辺り、開放系の人たらしといえる。
大熊さんもその毒牙からは逃れられず、昨日は言えなかった言葉を喉から引っ張り出し、明日小路を観察対象に遠ざけるのではなく、友達に引き寄せる決断を果たす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
数多の蝶の群れを引き寄せる彼女は、たった一人の黒揚羽。
(画像は”明日ちゃんのセーラー服”第5話から引用) pic.twitter.com/QjTs4XL5Cc
自由気ままに飛んでいるようで、到来を待ちわびる花たちを自由に解き放ち、共に飛べるようにする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
嬉しいとすーぐ”零距離”仕掛けるの、ほんっと危険行為だと思う…けど、それが明日ちゃんの素直な感情表現で、その瞬発力に救われてる連中ばっかだからなぁ…。狂わされてもいるけど。
かくして虫愛づる姫君は人間の友達を手に入れ、へんてこな自分のまま新しく、世界の扉を広げることが出来ました、というお話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
そんな風に人の可能性を、変に構えず上も取らず、横に並んで一緒に走って広げていける明日ちゃんの、魅力と強さも、大熊さん被検体によく分かるわな。
そういう素敵な奇跡が許される聖域として、蝋梅学園の自然豊かな顔が描かれたのも、とても良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
時間軸でも、過去に運命の種子を埋め込み見事に発芽させる手腕が描かれて、グンと奥行きが広がった。
光を分け与えられた誰かにとっては特別でも、太陽にとっては当然…ってことも、全然なくて。
明日ちゃんはマジで心から、出会いと再会を寿ぎ、共に進む明日を喜んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月6日
そんな主人公の飾らぬ特別が、力強く描かれるエピソードでした。
大人数も見事に捌き、とても良かったです。
さて次はどんな変奏を見せ、原曲を活かすか。
強い原作を活かすアレンジも、次回楽しみですね。