ヒロインたるもの!〜嫌われヒロインと内緒のお仕事〜 を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
体育祭、やる気満々のひよりに引っ張られる形で、”LIP×LIP”は男女混交リレーに参加することになった。
邪推と嫉心、兄への複雑な感情。
負けぬ理由がそこにあり、本気で挑めばこそ心から楽しい。
そんな事を学ぶ、とある秋の日のスケッチ
つう感じの全校イベントは横幅広いキャラ描写のチャンス! 知らねー男女の胸キュンイベント満載の、第8話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
”LIP×LIP”の弱点である、本気で嘘をつく仕事への熱の薄さを意外な角度から補いつつ、ひよりちゃんが誰を見つめ気にかけているか、どっしり描くエピソードとなった。
今回要所の作画に気合が入っており、なかなか艶のある仕上がりで良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
冒頭、結構な尺で”LIP×LIP”がどんなふうに仕事してるか見せてくれる、深夜ラジオの場面。
耳元で自分にだけ囁きかけてくるような、甘い錯覚売りはあくまでビジネスだ。
語っている事を、自分でやりきる本気は遠い。
そもそも嘘で固めたアイドル稼業、『これが欲しいんだろ~』とナメた態度でニンジンぶら下げても、顔面補正が強いのである程度は行ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
しかしライバル意識ボーボー燃やして、FT4超えにギラつくのであれば、自分が選んだ嘘を本気で届けること、それが届く観客席をちゃんと見ることが必要になる。
そのガワが整って中身がスカスカである現状を、しっかり伝えるための深夜ラジオ…であり、ブースの外でひよりちゃんが、二人をしっかり見ている事も描かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
ファンに囲まれ外面を作り、『そろそろストレス爆発だな~』と、頃合いを図るマネージャーの視線。
自分が苦しい時に力をくれた、自分だけの”アイドル”を大事にしたいというファンの視線。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
ひよりちゃんは顔面100点人格0点のクズ男子を、見守り導く倫理的優越者として、行動のギブスとして、二人をよく見ている。
こういう構図が目立つと、乙女コンテンツ食ってんな~って感じがするねぇ…。
この強い視線に未だ恋色は宿らないが、隣りにいて当たり前の幼馴染は向いていなかった瞳が、”LIP×LIP”には向いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
いつ、どのようにしてその色合いが変わるのか。
ここをロマンティックにドラマティックに仕上げられるかが、後半を盛り上げる大事な分水嶺になりそうだ。
走るの大好きひよりちゃんに引っ張られる形で、”LIP×LIP”は心を入れて何かに挑む楽しさに飛び込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
それはFT4パイセンに釘刺された、アイドルとしての言動不一致を覆し、パフォーマーとして一皮むけるキッカケになる…かなぁ?
ここは今後の活かし方次第。
ともあれひよりちゃんがいないと、”LIP×LIP”は恵まれた顔面に甘え、客も自分もナメたクズアイドルのままだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
変化の触媒として唯一無二の存在感を持ちつつ、あくまでモブ、脇役、マネージャーとして弁えた控えめ感、羽化しきらない変化の伸びしろを残す立ち回りは、まー見事である。
インハイ予選が失敗に終わったのは、ひよりちゃんがアイドルの凄さを知る前駆であり、ひよりちゃん自身が自分の舞台でガンガンサクセスしていく輝きで、”LIP×LIP”の華やかさを殺さないための加減でもあるんだろうなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
ここら辺の明暗、人生の主役と脇役の切り分けは、結構冷静で残酷な気がするこの話
というわけで、別の物語でバッキバキに主役張ってる事が声帯の強さで分かる人たちが、甘酸っぱい青春絵巻も演じるわけよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
広大に広がるハニワヴァース、そこに青春捧げてきたファンの思いに報いるには、学年越えて盛り上がる体育祭はベストイベントだろうしなぁ。
僕は全力で門外漢なので、パイセン達の青春絵巻がどんだけ太い物語に接合されていて、彼らのキャラクターとドラマがいかなるものかは、全然分かんねぇんだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
『広大な物語宇宙がそこに在るのだ!』と感じられる事自体は、前も言ったけど結構好きなんよね。
このアニメ見てる途中で別の物語を入れると、視聴体験が”濁る”感じがするので、ハニワヴァース勉強するにしても一旦放送終わったあとになるけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
10年、楽曲と物語を武器に”思春期”とリアルバウトしてきた戦績がどんな匂いするかは、自分の鼻で感じたい気持ちがある。
だからもちょ先輩とか愛蔵の兄貴は、あくまで自分の視線からは脇役である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
とある物語では主役を奮起させる触媒でしかなかった存在が、自分の物語に入った時何を感じ…あるいは脇役として描かれた時、何が切り捨てられたのか。
そこら辺を知るためにも、”TVアニメからの観客”つう立場は大事にしたい。
女にだらしない兄貴への苛立ちって、愛蔵の狭い視線で見た一つの物語でしか無いし、兄貴主役の物語を体験していれば、愛蔵から見えない部分を補足も出来ると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
でもその視界の狭さ、分からなさへのシンクロって、な~んも知らない今の俺にしか味わえないわけで。
なので、描かれているものの全部が分かるわけじゃない今の境遇は、自分としては結構楽しいものだったりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
これは複数の物語、驚異的な量の楽曲を積み重ね編み上げた”文脈”に、気楽に横入りしたからこその醍醐味で、ガツガツと噛み締めていたいのだ。
さておき、勇次郎の心の根っこにはやっかみを憎む気持ちがあり、愛蔵の根本には兄への反発がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
ダルかったはずのリレーに本気になっていく原動力は、二人が”アイドル”をする理由にしっかり絡んで、キャラの根源を示してくれる。
そこが譲れないから、二人共熱が入るのだ。
今回の青春スケッチから続く最終章は、二人のアイデンティティを掘り返し、”アイドル”である意味と理由を問う話になると思う。(あるいは、僕はそういう話が見たい)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
その時、今回示された”熱くなる理由”が、物語を加速させるエンジンとして機能すんじゃねーかな…と思うわけだ。
あるいはそれを先んじて描写するべく、今回低いところから熱を入れて、リレーに本腰になる描写を積んだとも言えるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
ここら辺の地均しがオーソドックスながら丁重なのは、新時代の青春スタンダードとして腰が強い所だなぁ、と思う。
普通のことを普通にやりきる。それはとても大事。
あ、明らか人数合わせの佐々木さんをカオナシとかにせず、結構時間使って可愛く書いてたのは、自分的に評価高いポイントでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
時折凄まじく残酷に主役と脇役を切り裂いて成立しているお話なんだが、そこを笑いで包みつつ、小さなウィンクを投げているのは、毛並みの良い対応だった。
転んでも笑顔になれるくらい、本気で挑むと楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月26日
ステージから遠く離れた運動場で、それを学んだ愛蔵と勇次郎…泥まみれで教えたひよりちゃんの物語も、そろそろ佳境。
次回投下されるスキャンダルが、彼らの青春にどんな化学反応を起こすか。
次回も楽しみですね。