ガルパ履修記録
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
Morfonicaバンドストーリー第一章 ”Morfonica、輝く世界へ”
異才の集う学び舎、月ノ森女子。平凡からの脱出を求め、倉田ましろはバンドを結成する。しかし理想と現実は異なり…。
そんな感じの、ガルパ第六のバンド初の物語。色々考えたが…杞憂だったなッ!
メインストーリー第三章でも顔を見せたましろが、どんな仲間とどんなバンドを組んだか。この第一章はそれを追いかける物語だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
ぶっちゃけメイン第三章はあんまパッとしなかったけども、このモニカ第一章で裏打ちすることで、話に立体感が出て面白さが増した感じもある。
全体的に既存バンドとの差別化、今後展開されるだろう物語への期待を上手く作り、同時に第一章単体で必要な達成感と盛り上がりも、しっかり生みだされていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
今までのバンドも、出だしはマジ最悪の人格デコボコ軍団だったし、その凹みの使いみちを見つけていくことが、掘り下げと愛着を生んだ。
なので一回ドカッと凹んで、皆でそれを盛り返して、でもまだまだ問題山盛りのこの状況、凄く期待が高まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
ましろの浅はかさと詩才も、透子の安請け合いと華やかさも、七海の歪んだ”普通”と隠しきれない異才も、つくしの頑なな自意識と素朴な優しさも、瑠唯の頑なさと尖った才能も。
皆個別の顔があり、欠点と長所がある。それをバンドの仲間と補い合ったり、ぶつかる中でより深く見つめたり、他バンドの先輩と出会うことで道を定めたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
色んな物語が膨らみそうで、非常にワクワクするスタートだったと思う。
そう思えるのも、欠落を”改善”するのではなく、個性として輝かせてきたガルパの語り口が、ある種の信頼を生んでいるからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
ちょっとオールドスクールな、ましろの後ろ向き主人公っぷり。それが生み出す独特のザラつきに苛立つよりも、『この味付けで、何を見せてくれるのか』と期待する。
25人様々なキャラクターが抱えた、それぞれの人格、それぞれの世界認識を尊重しつつ、他人と他人が触れ合ってちょっとずつ前に進んでいくお話を、ここまで届けてくれたガルパが、あまり触らなかった生っぽさ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
それは、特別であること、平凡であること、失敗との向き合い方に繋がっている。
モニカのお話は、華やかでスペシャルな月ノ森を舞台にしつつ、平凡さと縁が深い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
特別でいたい。ましろはそう願ってステータスが高い学校に滑り込んだものの、それだけでは特別さは生まれない。
校訓が語るとおり、己を輝かす光はあくまで、自分の中からしか出てこないのだ。
ましろが特別さを手に入れる切っ掛けは、バンドとの出会いにある。何しろこのアプリ、”ガールズバンドパーティ”だからね!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
香澄達先輩(そう、彼女たちは既に何事かを成し遂げ、”先輩”という視線で見上げられる星なのだ)バンドの熱量を至近距離で浴びて、彼女はバンドをやろうとする。
そうして集まった、トンチキな仲間たち。出会ったばかりで繋がりも薄く、なんとなくの形だけで動くバンド。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
その初舞台は、望んでいたのとは違う、華も光も無いものだった。バンドもやはり、形だけを追いかけても光らない華なのだ。
かくしてましろは『なんか思ってたんと違う…』と、一回後ろに下がる
ここで香澄が触媒となり、一つの変化が生まれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
輝きたいと願った思いは、形だけの嘘じゃないはず。そうして飛び込んだものは、既に何かを生み出しているはず。
その言葉に背中を押されたましろは、一旦逃げ出した”バンド”に戻る。
『友達だから』とその帰還を受け入れるつくしの純朴に、ジジイ号泣
舞台がスーパーハイソなお嬢様学校だったり、瑠唯筆頭に華やかなメンバーが多かったり。あとヴァイオリンを全面に出したサウンドの強さだったり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
何かと華やかな印象のあるMorfonicaが、凄く頑是ない友情で結ばれていると判ったことで、土台の太さを確認できるシーンだったと思う。
ましろはバンドをやる中で、想像力と詩才という自分だけの”華”に出会っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
何も出来ない、他人に誇れるものがないと、作中随一のネガティブさを誇る主人公はしかし、”バンド”で世界と戦える才を秘めている。
まぁウジウジ思考のダメ子なので、まーたつまずいてウジウジすると思うが。
他の連中も何処か素直ではなく、同時に”バンド”に真の自分を介抱する兆しを抱えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
透子は自前のブランドを持ち、被服に才覚を発揮する有名人だ。
ブッチギリの存在感を見せる瑠唯は言うまでもないが、七深が被った”普通”の仮面と、そこからはみ出す怪物性も面白い。
そしてつくしは背伸びした特別な鎧と、何も持ち得ない平凡さを同居させている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
後ろ向きに自分と世界を見つめるましろですら、詩という特別を持つ。しかし現状、つくしにはなにも無い。ただ責任感が強く、形だけの優等生を演じつつもその実他人を本気で案じられる心の豊かさがあるだけ。十分じゃん!
しかし十分だと感じていないからこそ、つくしの振る舞いはどこか借り物で、押し付けがましく嘘っぽい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
月ノ森という、ブランドの一員だから凄い。誰かが言ってた正しさを、実行するから偉い。
こういう空疎さは、ここまでのガルパではあんま触られなかった、でも確かに存在する少女の翳りかな、と思う
つくしの書き方が僕には一番わかりやすかったけども、モニカは『コイツラダメだな~』って部分と『でも…結構良い奴らじゃん!』という部分のバランスが、とても良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
衝突や軋轢を起こす欠点も、向き合い方や付き合い方を変えてみると、自分だけの輝きにる。それはここまでのガルパが描いた物語だ。
そういう基本姿勢を継承して、ガルパらしく、同時に彼女たちオリジナルの人生でこぼこ道を走ってくれそうな期待は、その欠落を反省し、改められる資質にかかっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
ましろの逃走を前に、彼女を責めると同時に自分たちの過ちをしっかり考えた連中の姿には、そういう可能性が沢山見えた。
気になるポイントは沢山あって、”三人目の獣”広町七深が自分の異才と世界を、どう噛み合わせるかも楽しみだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
氷川日菜と弦巻こころ、あからさまに異質な二人が”バンド”となり、それを足がかりに社会との噛合を見つけた物語を、僕らは見ている。
彼女たちは”普通”にはならない。
異質のまま、他人と繋がる接点、他者への敬意と喜びを学び取って、バンドという集団からより広い世界へと接合していった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
対して七深は”普通”であろうとする。才能は苦しみしか産まなかった。特別であることは孤独だった。
だから、社会からはみ出さず生きたい。特別でなどいたくない。
その自己規定は、同じバンドで”特別”を求めるましろやつくしとも、大きく衝突するだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
怠けてパフォーマンスが低劣だった透子や、自分の殻を壊せなかったましろや、口ばっかりで中身が伴わなかったつくしに比して、彼女は衝突まで一切、目立った問題を起こしていない。
息をするように、あらゆるジャンルで”正解”を認識し、実行できてしまう優秀さ。それを隠しながら、七深は”普通”であり続けようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
そこには歪さや軋みがあるが、同時に切実な願いも籠もっている。頭から否定して『特別であり続けろ!』とは、言えない問題だろう。
抑え込んでも顔を出す才能と、はみ出す特別に痛む心。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
その均衡点を上手く見つけて、無理くり”普通”に自分を押し込むのではなく、孤独と苦痛に浸るのでもない第三の道を、七深には見つけて欲しい。
そしてその道程を、”バンド”がしっかり助けてあげて欲しい。だって…友達だから!
マジで世間が何を言おうが、どれだけの風が吹こうが、二葉つくしくんにはその真っ直ぐな気性を優しく保ち続けてほしいと、強く願うわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
特別であることを一回諦めた瑠唯が、どういう道に進んでいくかも楽しみだ。
今の自分を構成する、諦観と冷静。それをぶっ壊しそうな、”バンド”への期待。
”才”の残酷な側面に傷つけられた彼女が、”バンド”から何かを手に入れそうな気配はビリビリしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
絶対昔の知り合いから、『瑠唯…お前はクラシックから逃げたんだよ! 弱っちい心の慰みに、ロックバンドでヴァイオリン弾いてるんだよ!!』って言われて欲しさあるな…。もちろん答えはNOだ!!
ましろの空っぽな夢が引き寄せた、五人の仲間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
それは『平凡であること・非凡であること』という問題に向き合いつつ、その角度や衝突点がぜんぜん違う。
テーマを共通しながら、全く逆の位相から向き合う。”バンド”の描き方として、なかなか面白いものが見れそうである。
変化を意味する”morphṓseis”と、音を意味する”phōn”を融合させたMorfonica。その音は形だけのキラキラから、少しの衝突、確かな努力と相互理解を経て、自分たちだけの特別へと変化していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
輝きを求め、羽ばたき変化し続けていく蝶。モチーフとしてモルフォ蝶がよく使われるのもいい感じ。
モルフォ蝶は鮮烈な青が美しいが、それは日差しや時間で色褪せる色素ではなく、特殊な鱗粉構造が生み出した永遠の色彩だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
構造それ自体が輝きを放つ。この要素は、今後Morfonicaの大きなテーマになる気がしている。キラキラは、己の内側から発せられるのだ。
まぁ同時にモルフォ蝶、成虫は死体の腐汁とか腐った果実とかを啜って命を繋いでんだけどね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
美しさと裏腹の、どす黒いエゴ。形だけの輝きをどうしても求めてしまう弱さと、かなり正面から向き合っているのもこのバンドの特徴なのだろう。
特別でありたいと、どうしても他人を見てしまう、比較の弱さ
あるいは特別であるための資格を持ちきれず、平凡を諦めようとする視線。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
バンドメンバーがそれぞれの在り方で抱える、弱さと強さ。
それが音の翼を手に入れて、何処に羽ばたくのか。どう傷つき、どう癒やされていくか。この先の物語へ、期待は膨らむ。
既存キャラとどっか似つつ、重ならないキャラ造形も非常にイイ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
いやだって、『こうしなきゃ!』を抱えすぎて潰れかけたつくしちゃんが河原でボーッとしてる所に、市ヶ谷くんが『あー、アタシもその怪物に飲まれたんだよなぁ…』と助け舟出すシーン、マジみたいでしょう。
華やかさと慈しみを完全同居させてる今井リサに、透子が複雑な視線を向けるところも、”普通”を軽やかに蹴っ飛ばしながら自在に舞ってる日菜に七深がギギギってなるところも、挫折から立ち上がり己の道を掴んだ燐子に瑠唯が何かを感じる場面も、全部見てぇよ俺はマジで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
既存キャラと噛み合って、色んな魅力が出てきそう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
そういう妄想がババっと広がるのも、第一章でモニカがどんな少女なのか、上手く欠損と長所を見せれたからだと思う。
その2つが噛み合うことで、お話は力強く回転スっからね。ちゃんと判ったのは素晴らしい。
まぁそれは先の話として、生っぽい弱虫加減と後ろ向きに、それでも”特別”へと道をひらく音楽と友情が混ざり合う、とても良いスタートでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
この後月ノ森デコボコ人間共が、バチバチぶつかり合いつつお互いを分かり合い、絆深くなっちまう様を想像するとワクワクすんだよなぁ…良いもの見れそう。
キャラ萌えの話すっと、二葉つくしくんの等身大の思春期背伸びと、それでも消えない幼気な善良さがズバッと刺さった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年3月19日
マージで普通にいい子で、普通に屈折してっから、誰かが『お前まじ”強い”から。普通でもなんでもねぇから』って教えてやってくれ。”無敵”だから。