・ワンダショユニスト感想
というわけで、スゲー長くなったがワンダショの話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
最初に言いたい。
天馬司くん、キミは本当に立派だ…。
病身の妹の苦しさを至近距離で受け止め、そのために己の生き様を定めた。
笑顔を生み出すスターになって、一番身近な人を助けたかった。
そんな始原が最初に来るのは、一回話を作った後の”編集”だそうだが、あまりに的確な操作と言えよう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
人間が発揮できる美質の最大を、忘れつつも忘れない男。レオニイベでの咲希への対応をみれば、彼の優しさ、靭やかさは一目瞭然である。
しかしそんな彼は、輝く初期衝動を忘れてしまっている。
強さ、優しさ、目指すべき形。幼き日の純粋
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
それを忘れたものに届け、思い出してもらうことが”ミク”たちの権能である。
答えを与えるのではない。見つける手助けをするのだ。なんと優しい神々だろうか…ワンダショミクさんは、ネコチャンっぽくて可愛いねぇ…。
天馬くんはゴールを見失ったスター願望をぶん回しつつも、貴重な出会いを果たす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
ド天然ピンク少女、内気な歌姫、怜悧な錬金術師。
問題アリアリな彼らとの、ドタバタ珍道中はしかし笑顔にあふれて、非常に明るい。みんな可愛い子ばかりで、幸せを祈りながらストーリーを進めていた。
特に類くんが涼しい顔に超巨大感情を秘めた、青メッシュの怪物過ぎてすごかった。コイツ…寧々ちゃん好き過ぎるッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
頭が良すぎて、人間としての自分を遠くに置いた…そのことで孤独から自分を護った感じもあり、ハロウィンイベでそこはよく掘られていた。補足が早くてつえーんだわ。
しかし結果だけを求める司くんは、出会った奇跡も自分の優しさも忘れてしまい、他人を傷つける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
そんな彼に”セカイ”のあり方を見せるのは、やはり優しいVOCALOID達…であり、現実に出会った友人、そこに活きる司くん自身である。
自分は、誰かを土足で踏む”偉い人”になりたかったのか。
ただ成功が欲しくて、寧々ちゃんの苦しさを跳ね除けてしまうような存在になりたかったのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
セカイを反射板に、司くんは自分を問い直し、仲間と新たに絆を作っていく。類くんとの復縁が、”ステージ”を通じてなされる所が、演劇ユニットである最高の証明で良かった。
ワンダショのKAITO兄さんはまさに『こうあってほしい大人』としてパーフェクトで、毎回神棚に上げて祈っとるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
自分たちの出会いと過ち、再出発をステージに載せた舞台で、錬金術師をやってた兄さんが類くんに”未来”を手渡すのが本当に好きだ。
遠くから見守るだけの、冷たい天才ではなく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
ぶつかり合い、分かり合う特別なステージは今目の前にあって、君もその大事なキャストだ。
KAITO兄さんは、”Untitled”な役柄を類くんに手渡すことで、ぼやけていた衝動をハッキリさせていく。
四人の中のひとり、ワンダショの演出担当。
そんな帰属と役割を己に引き受けることで、類くんもまた、自分の中の衝動に素直になっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
みんなビシバシ間違えて、それに気づいて謝り、関係を作り直すシーンが多いのが好きだ。人間存在の可塑性、タフネスみたいのが、青春ドラマの中で燃えている。
セカイはまだ始まってすらいないから、間違えたとしてもやり直せるし、自分の中にある熱も孤独ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
最高のステージを作り上げるまでの、妥協のないせめぎ合い、嘘のないぶつかり合いを通じて、夢は現実に焼き付き、誰かを変えていける。
そんな、前向きな物語が展開される。
おじいちゃんとの輝く思い出を燃料に、元気いっぱい走り回るえむちゃんが、摩耗のただ中にある現実を上向きに引っ張り上げるキッカケになるのも、とても良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
自分を形作った、とても大事なハジメテノオト。それを忘れていないものは、道化に見えても強い。
真っ直ぐな子だよ、鳳えむ…。
音楽劇を作り、運営していく大変さとやりがいが、結構元気に踊っている所も良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
やっぱユニットの個性はキャラだけでなく、作り上げられる表現からも滲んでほしいので、細々とした芝居描写がしっかり積み上がってくれるのが、ワンダショの実在性を上げていていい感じだ。
かくして始原を取り戻し、頼もしい味方を捕まえた司くんの…司くん達の物語は、”Untitled”を”セカイはまだ始まってすらいない”と名付け、”私達”に”ワンダーランド×ショウタイム”という顔を付けて、世界に漕ぎ出していくことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
それを教えてくれたのは、現実でのかけがえのない出会い。
そして不思議なセカイと、そこに住まう優しい妖精たちの支えだ。空想と現実の境界は、このように幸福の中で侵犯され、拡大していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
あくまで現実での変化の呼び水でありながら、幻想的な清らかさと朗らかな活力がある、ステージのセカイの描写も好きである。現代の妖精譚だよなぁ…。
司くんが見つけ直した強さと優しさが、今後もどんどん広がっていくだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
それは摩擦のない理想ではなく、強く思えばこそ痛みも生まれる、ただの現実だ。
だが、少年はもう、それに怯えない。本当に掴みたいものを、それを求める自分を見つけたから。
”自分探し”なる、今や空疎なジャーゴンともなってしまった言葉が一体、どんな質感と熱を持っているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
それを真っ直ぐに語り、ステージが生み出しうる力も堂々書ききった、力作であると思った。
やっぱ司くんが偉いよ…”仁”をオレンジ色の少年に凝集した存在だよ…。
この力強いスタートポイントを超えて、ワンダショがどんな問題、どんな未来に進んでいくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月19日
その一端は、ハロウィンイベントで的確に示された。あの仕上がりがスルリと出てくるなら、この先の物語にはどれだけ期待をしても、しっかり叶えられるだろう。
非常に良い物語でした。今後も楽しみです。