グランブルーファンタジー ジ・アニメーション：第8話『ふたりの距離』感想ツイートまとめ

グランブルーファンタジーを見る。
メインストーリーは一旦おやすみ！　依頼を受けてダンジョンハック！　開幕のPT分断トラップ！　面と向かっては言えないノロケと危機を前に高まる絆！　急造PTによるチーム＆頭脳プレイ！　リバウンド王グランによるダンク！
たっぷり寄り道を楽しめる回でした

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

というわけで、古代の召喚獣を追いかけると仲間が増えてく本筋からちょっと離れて、ダンジョンハックする回。
超絶ハイクオリティで展開するナビゲート、罠感知、ダンジョン踏破描写に俺のハイファンタジー脳はフル回転。苔むした遺跡の中を行ったり来たりするだけでマジ大興奮！　である。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

もともとベタ足のファンタジー描写が強いアニメなのだが、今回は超直球の遺跡探索であり、導入から途中経過、ボスとの戦いとオチまでひっくるめて最高にTRPGしている回だった。
トラップの描写とか、それへの対抗策とか、MP消費を松明で抑えるところとか、あらゆる所がゲーマー失神モノである。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

ただ定形を抑えているだけでなく、地図を読みなれないグランを歴戦の野伏であるラカムがきっちりナビし、だんだんナビ技能が上がっていくところとか、イオちゃんの魔法、カタリナのシールドがデストラップから仲間を守ったり、PTゆえの協力描写に繋がっている所が素晴らしい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

特に新規加入なったイオちゃんの『この子はPTに無くてはならないメイジだぞ！』感、そして『でもまだまだ子供だから、周りが守らんとあかんぞ！』感は最高だった。
属性使いとしてゴーレムの再生能力を水魔法で封じる所、圧倒的にメイジの仕事だった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

時にからかい、時に見守りならがイオとの絆を深めていくラカムの最強のオヤジっぷりであり、相変わらず気持ちのいい男だった。
PTメンバーならみんなちゃんと見守って、いい具合に空気抜きつつ助けてくれる公平さが良いんだよなぁ…からかってイオちゃんの元気引き出す所無敵過ぎる……。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

グラン-イオ-ラカム組とカタリナ-ビィ-ルリア組を分断したのが非常に良く効いていて、あっちは新参のイオに見せ場を寄せ、こっちはグランがいないからこそ可能な掘り下げをガンガンやるという、良い分配になっていた。
ビィくんのノロケは、恥ずかしくてグランの前では言えないと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

グランくんがブッチギリナイスガイなのはここまで見てきてよく知っているが、『みんなに守られているからこそ、誰にも頼らず一人でやろうとする』という健気さを出しつつ、その危うさと孤立をカタリナが真っ直ぐ受け止め、年長者としてやるべきことを決意するボール回しが最高にいい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

グランがいない場所だからこそ、グランのことを褒めまくるビィくんのヒロイン力も天井知らずだった。ホントビィくんは可愛いトカゲだな。
ただのヒロインではなく、飛行能力を活かしてナビを助けたり、落下したルリアを支えたり、体を張るシーンがさり気なく用意されている所が、PTの仲間って感じだ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

ルリピッピもロマンチックなリンク描写を、ちょっとオールドスクールなアホ毛アンテナを交えて投擲。
イオちゃんも言ってたけど、定番ながら『離れてもつながってる』描写は最高。ルリアが落ちる時グランが手伸ばす描写も素晴らしい。こういうベタ足のパンチでガンッガンに攻めてくるの、最の高よ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

ラカムとカタリナも、離れているのに同じように『グランは頼りになるけど、まだまだ子供なんだから俺たちを頼れ！』という思考に至ってるのも、一種のリンク描写といえるか。
離れたからこそPTの繋がりを感じられる描写、PTになっていく描写が今回多くて、凄く良かったです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

すでに在るものの値段をガン上げするだけではなく、新しい可能性と交わる面白さも巧く描かれていました。
名前も知らないままサンドゴーレム相手に共闘するBOSS戦は、知略あり協力プレイあり、正面からの決め所ありで大興奮。やっぱ殺陣が考えられてるファンタジーチャンバラ、マジ最高だなぁ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

グランくんお得意のカバーリングから入って、それぞれが個として立ち向かって巧く噛み合わないところから、前線がイオちゃんの詠唱を支え、属性を水に変え、マリーの必殺技をグランがアリウープしてフィニッシュ！　な流れが、本当に良かった。
バラバラだったものがまとまって、集団として勝つ。最高

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

普段は遠射やってるラカムが銃剣近接やれたり、メイジ特有の詠唱時間をPTで支える描写があったり、ホント今回は『パーティーで戦うってこんな感じだよな…』としみじみ味わえる戦闘だ。
GMが「なんか効いてないみたいだね」と言った瞬間、グランPLが「物理以外の方法考えよう」って言い出すとか

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

『お宝は消えてしまいましたが、金銀財宝より大事なものをグラン達は手に入れたのでした！』という童話みたいなオチも、ほのぼのしてて好きだ。
穴に嵌る×5とか滑っていくるりぴっぴとか、今回全体的に動きの間が独特で、程よいのんきさがあった。サブエピソードの雰囲気にあってる動きだったなぁ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

ここで急いで本筋を走ると、どうにもダンドリ感が出てきてしまい楽しめきれないところだったので、今回質の良い箸休めを一つ入れ、空気を変えたのはとても良かったと思う。
話は進んでいないけども、グランくんの健気で危うい本性はクッキリしたし、PTとしての繋がりもバッチリ描けた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

グラブルアニメの描写で好きなのは、全員困難に果敢と立ち向かうヒーローであり、仲間を心から思いやるヒロインでもあるという、公平な役割分担だ。
誰か一人がしんどい前線に立つわけではなく、みんなで危機を分担し、心と体の傷をかばい合う。優しさと強さがみんなに在るのが、すごく好きだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

それはあんまりに大事なのであらゆる場所で描かれる英雄の資質であり、時々斜に構えてしまいたくなるのだけれども、こうして改めてすごく丁寧に描かれると、大事で面白いものだと確認できる。
気持ちのいい奴らが集まって、冒険の旅を一歩一歩確かな足取りで進んでいくお話は、やっぱ強くて面白い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

オーソドックスでベーシックなファンタジーがどれだけ強靭なのか、輝きを確かめさせてくれるような良いエピソードでした。
TRPGゲーマーとして、このテンポ、この細やかさで遺跡探索行をキッチリやってくれたのは、圧倒的感謝しか無い。俺達が卓の中で共有してた幻想が、アニメになったぞ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

『ダンジョンハックしてぇ…PTで役割分担し、危機を乗り越え強敵をぶっ倒してお宝貰って笑顔で帰還してぇ…』という人類の根本的欲望を、強火で炙られるエピソードでした。
んー、俺やっぱグラブルアニメ好きだなぁ…とにかく真ん中で勝負し続けて退かない所が素晴らしい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

ゲーマーとして今週の何が良いかって、戦闘やデストラップに限られがちなダンジョンハックの興奮を、視野を広げて探索や協力として切り取った所。
遺跡に着く前段階のナビゲーション描写、ダイス降って成功と失敗を積み上げ目的に近づいてくワクワク感がみっしり詰まっていた。はー、アリアンしたい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月21日

正解するカド：第6.5話『エクワリ』感想ツイートまとめ

正解するカドを見る。
"月がきれい"に続く折り返しでの総集編だが、こっちも出来事を時系列順に、コンパクトに纏めたオーソドックスな総集編。
まとめてみると、やっぱ出来事のスケールの割に意思疎通も行動実行もスムーズだ。そこの摩擦に重点するより、別のこと描きたい話なんだな、やっぱ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

総集編はダイジェストでは描かれていないものに想いを馳せて、自分がその作品の何を好んでいるのか見直す作用があるのかな、と感じた。
カドならば、小さな足場をそれぞれ組み合げ持ち寄って、より大きな合意に達する手応えとか、順調に見えて逡巡と試行錯誤が案外多く、面白いとか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

悩んだり推測したり、足を止めて考えたり。問題用紙には表面化しない、問題に向き合っている時のムラみたいなものが、人間の味がして僕には面白い、ということかもしれない。
正解の輪郭は初手で掴みつつも、中身を埋めていく過程がけっこう大事にされてるところが好きなんだろうな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

あとやっぱ、この話の笑いが好きだなぁ、と思った。
結構な頻度でギャグシーンも切り取られてたけど、真道さんと浅野さんががっちりハグするところとか、ザシュニナの手を食う品輪とか、独特のテイスト交えて作られた真顔の笑いが、堅い話をしっかり食わせてる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

ファースト・コンタクトSF問題集として、デカい話を扱いつつ、人間のおかしみや美点をコンパクトに積み上げていく筆が、やっぱ好きなんだなと思った。
ワム編を終え、物語も新しい局面に入る。カド独特の味わいを忘れることなく、ヒューマニティへの思索を続けていって欲しい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

リトルウィッチアカデミア：第20話を前にしての随想

魔法とかモチーフとか話のフレームとか、とりとめもなく。

唐突につらつらと、LWAの背景世界考察をします。これまでの描写から魔女文明史を妄想する遊び。
現実の魔女がそうであるように、LWAの魔女も多様な文化圏の複合として成立しているようです。ベースはケルトと北欧であり、世界樹＝レイラインを操作する術理を持つ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

ルーナノヴァ創立は五世紀ですが、それ以前から魔女は存在し、強力な力を奮っていたようです。
天にも届くような巨大な塔が崩壊し、巨石文明の痕跡として残っている描写があります。塔は世界樹であり、魔女の力の象徴でもあったのでしょう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

建築や治水、地形変化や天候操作などの魔法により、魔女は世界に働きかけ、人知を超えた偉業を成し遂げてきました。
中世に魔女狩りなどもありつつ、産業革命までの魔法黄金期を経て、レイラインが衰退し魔導石（もしくはレイラインルーター）の周辺でなければ魔法が使えなくなったのが現在。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

かつて魔女が担っていた奇跡は機械が代用できるようになり、エンタテインメントとして価値を打ち立てようとしたシャリオの試みは恥と切り捨てられ、魔女は現在に適応できないレッドアニマルになりつつあります。
一部の魔女はこれに危機感を抱いてるけど、殆どが伝統に縛られ動かない感じ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

この状況に対し、アッコにクラウ・ソラス＝シャイニーロッドを継承させ、シャリオが為し得なかったグラントリスケル発動により、世界樹が元気だった頃の魔法世界を復活させようというのが、ウッドブリッジ-アーシュラの考え。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

科学技術と魔法を融合させ、テクニックとして魔法を生まれ変わらせようというのがクロエ先生。
杖に選ばれなかったけども、何らかの形で魔法を現在に適応させ、伝統を維持したまま価値を取り戻したいのがダイアナ、という感じかな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

それぞれ見ている先が過去-未来-過去と未来の中間点としての現在であり、世界各地に残る三女神（ウルド－スクルド－ベルダンドー、もしくはモイライ、ヘカテ）の変形なのかな、と思ったりもします。
どういう形で魔法が復活するか（しないか）は、アッコがどれを選ぶか次第かなぁ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

ルーナノヴァを開設したナインオールドウィッチは、9柱のミューズであり、世界樹で繋がる9つの世界であり、アヴァロンの九人姉妹でもあるのでしょう。
『アヴァロンに去り、キャメロットの栄光とともに蘇ることを約束された王』としてのアーサー王要素は、LWAのそこかしこにあります。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

エクスカリバーの原型としてのクラウ・ソラスを、救世主として選別されたアッコが抜くこと。仲間の助力を借りつつ、様々な試練の中で力ある言葉を見つけ、自己と世界の完成に近づいていくこと。
ブライトンベリーはグラストンベリー、エイプルトンは林檎の島アヴァロンにかけた地名なんじゃないかな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

『信じる心があなたの魔法』が、アッコ個人のテーマ、作品の軸というだけではなく、魔法を行使する際のルールでもあるとすると、魔法の国が消えているのは人々の感情（信心？）が魔法から遠ざかっているのが、大きな理由だと思います。
科学文明で代用可能なら、魔法は奇跡ではない、という。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

これはクロエ先生が、レイライン操作と合わせて感情エネルギーを研究している描写とも重なっています。
妖精の暴動を煽ったり、ワイルドハントで一般人から感情を吸い取る実験をしたり、『fuel spirits』つまり『燃料としての魂』を扱う技術を練り上げているわけです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

ここら辺はクライマックスでクロエ先生とシャリオの過去、現在の狙いが明らかになんないと確言は出来ないことなんですが、ウッドワードがアッコとグラントリスケルでやろうとしてる魔法の復興を、レイライン操作と感情エネルギーという技術でやろうってのがクロエ先生の狙いなのかな、と。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

クロエ先生のレイラインルーター技術は、環境問題と重ねてる部分が多々あると思います。ペイガンの興味領域でもあるし。
なので、ろくでもない副作用がありそうなんだよなぁ…感情操作実験の過程で、色々良くないこともしてるし。逆にグラントリスケルに反作用はないのかってとこも気になりますが。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

どっちにしても、大人たちが魔法を扱う物質的状況を操作（クロエ先生は精神の物質化も含めて）しているのに対し、救世主に選ばれなかったからこそ魔法の社会的・道徳的価値を高め、魔法を復活させたいと願うダイアナの特殊性は目立ちます。
家訓が慈善なので、より形而上的な方向に行くのかも。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

ウッドワード派も、言の葉の探求という道徳的行為が、そのまま魔法復興への道になるようにセットしています。
魔法衰退は魔法道徳の衰退でもあって、社会の中で立ち位置を見失い、独自の価値観に閉鎖してしまったルーナノヴァの現状こそが、衰退を招いている、ということなのかもしれません。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

とすれば、アッコが青少年として何かを学び取り、それを個人の中で留めず魔法界、それを取り巻く世界全体に拡大していくことが、グラントリスケルにとって大事になるのかも、と思います。
倫理的な完成と、魔力の充足が同期するというか。言の葉集めはそういうセッティングなんだと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

現状アッコは世界全体を一切見ず、シャリオを太陽とする自分の内的宇宙にすべてを注いでいます。個人的で狭い世界を改革するからこそ、身近な人の小さな変化を、手応えを持って後押しできるわけですが。
しかしアッコを救世主に指名したウッドワード派はそれ以上に大きなものを望んでいます。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

今後魔法界復活の物語が進んでいく中で、歴史性と権力、奇跡と権威に裏打ちされた大きな物語を、アッコは自分の物語として引き受けられるのか。
既に大義を己の物語として受け入れているダイアナとの交流のなかで、内的宇宙から外的宇宙へと視線を変える足場を手に入れるのかもしれません。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

まーLWAが強靭な物語りたり得ているのは、身勝手でバカで愚かなアッコのダメっぷりと変化を、小さく小さく愛情を持って描き続けたことだと思うので、大きい物語と小さな物語、どっちが大事かといえば後者だとは思うけども。
アッコ個人が納得する形で、救世を為すのが良いのかな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

物語の大きなフレームがどう転がっていくかは読みきれませんが、『シャリオとシャリオが好きな自分』にしか興味がなかったアッコが、より大きく古いものを己のものとして引き受けられるようになると、健全かなとは思います。
その一歩として来週、キャベンディッシュを通じて伝統を学ぶ形か。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

キャベンディッシュ家は没落することで、魔女を必要としない現実とも接触していて、これを掘り下げることでアッコは伝統のみならず現実も学習することになる。
2つの外界とコンタクトして、どれだけ『バカで無邪気なカガリ・アツコ』を変質させるかは、今後の展開にとって結構大きい気がする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

魔法が必要とされていない、価値がないと見なされている現実は、シャリオとクロエとダイアナ、三人のモチベーションの根源なので、ここに接触すると顔のない社会だけではなく、具体的な個人にディープに接近できるわけで。
ポラリスの泉と出会ったときくらい、ドラスティックな変化があると好みだな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

そんな感じで、つらつらと妄想を重ねていったら、来週大事な話になりそうね、ってところに行き着きました。いやまぁ、どの話も大事で面白いんだけどさLWA。どーなんのかなぁ来週。
あ、全然関係ないけどワイルドハントの首魁にはアーサー王も上げられますね。やっぱモチーフとしてデカい気がする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月20日

神撃のバハムート VIRGIN SOUL：第7話『The Day of Victory』感想ツイートまとめ

神撃のバハムートVSを見る。
さよなら日常、さよなら無邪気でいられた日々。運命のパレードは爆破点に差し掛かり、計画は破綻する。勝って食らう人間と、負けて屍を晒す悪魔。そことは無関係に存在するニーナの能天気。
ダークヒーローとして、第1クールを引っ張ってきたアザゼルが破綻する回。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

開幕、いきなり情け容赦なき絶滅描写をぶっ込んでくるわけだが、本編はそこに至るまでの過程の話。
不確定要素に頼りすぎたアザゼルの計画は当然のように破綻し、悪魔はそのツケを払う。自業自得と言ってもいいが、それは賭けに打って出るしかなかった悪魔の絶望を軽く見すぎた一言だろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

自分のイケメン力に頼りすぎたアザゼルの間抜けさが、とんでもない虐殺を呼び込んでしまったのは間違いない。
道化というか当て馬というか、ニーナを恋の相手ではなく、便利に使える竜型爆弾としてしか扱わない態度が、シリアスで洒落にならない死体を呼び込む。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

コメディと惨劇は一見断絶しているのだけども、そこに共通しているのは『相手の顔を見ない』ということだ。
暴力を押し付けてくる人間相手に、悪魔たちは対話というオプションを失い、テロルに走るしかなかった。ニーナを道具として扱ってでも、成功の目がある賭けを捏造し、希望にすがるしかなかった

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

同じ人間であるカイザルの意見すら、皇帝は鷹揚に聞き入れつつも拒絶する。裸を見せつつ、衝立が心を阻む。
そういう頑なさを前に、悪魔たちにテロル以外の道はあったのだろうか。問答無用の悪徳は、これまで散々見せられた。『相手の顔を見る』ことの無力さは、カイザルがよく担当してくれている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

八方塞がりの地獄の中で、悪魔たちも夢を見た。温かい日常の灯火。可愛い服とうまい飯。当たり前の、かつてあった幸せ。
アザゼルの無様な計画とその末路は、そういう灯が踏みにじられた結果だ。幸せでいたかったけども、そうはなれなかったもの達の道化歌。嗤ってもいいが、笑えない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

シャリオスは暖かな日常が暴力を持って獲得するものであり、略奪の結果与えられる残酷な恩寵だと知っている。
人間に限定した優しさと寛大さを振る舞い、人間だけの顔を見ながら、敵を根絶やしにする強さ。幸せでい続けたいために、誰かを不幸せにする決断が、シャリオスの中にはある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

ニーナは普通にラブ・コメできる幸せが、誰かの屍の上に成り立っていることを知らない。
そういう真実がむき出しになるテロルの現場に赴かなかったからこそ、悪魔たちは皆殺しにされる。無邪気な日常と、血まみれの非日常は地続きなのだが、ニーナは無邪気に無責任に、その顔を見ない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

先週展開されたロマンスの強度があって、ニーナは己の中の龍を少し制御する。
『真実の恋を知ったから、龍にはならない』
彼女が茶化して言う言葉は、真実をえぐっている。だが彼女はあくまでコメディと日常にとどまり、恋の相手の正体も、自分の運命も直視はしない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

対してシャリオスは、日常と戦場、連続しつつ2つの顔を持つ世界に、自我を分裂させることで対応しているようにみえる。
ニーナに見せる強い理解力は、皇帝の衣をまとった瞬間に消え去る。
敵は殺す。対話はしない。理解もしない。でなければ、人間に幸福を与えることは出来ないと強く決意している。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

テロルと平和の間にある亀裂に、気づかない女と、橋をかけない男。
ニーナ側で展開するコメディと、悪魔と人間の決戦の落差は、主役とヒロインの立場の違いを鮮明にする。
だとすれば、今後物語はニーナがこの亀裂に気づくことで進展するのだろう。というか、してもらわないと困る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

優れた作画に支えられて、このアニメの残酷さの表現は非常に重たい。シンでいく悪魔たちの遺骸はショッキングで、感情を揺さぶる。
埃がかった黄色の世界に、大量の血が流れる。それが世界の全てではないにしても、世界の一面ではあるだろう。そういう重さが、あの虐殺にはある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

ニーナは黄色い世界、赤い世界を見ない。先週印象的だったぬくもりのある恋心のオレンジ、天まで抜けるような透明なパレードの青。
色彩選択による演出力、それをキャラクターに背負わせる巧さは見事であるが、もうそろそろ限界ではある。ニーナは埃と血に塗れた世界に、足を踏み入れなければいけない

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

ドラゴンの姿を取れば、ニーナは破壊を行える。暴力の支配する世界への通行手形を手に入れられる。
しかしそこには、ニーナの主体性と責任はない。なんだかわけがわからない内に暴れまわって、壊してしまうだけだ。恋に浮かれてシャリオスとデートした時と同じ、夢現の浮遊感覚。あるいは絶頂。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

恋も暴力も、忘我を伴うという意味では同じなのかもしれない。しかし、悪魔たちの屍は『私には関係ないし』で見逃せるほど、軽いものではない。
どのような答えを選ぶにしても、まず問題を見ることから始まる。事態が切迫しきった今こそ、ニーナは子供であることをやめ、世界の顔を見るタイミングだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

暴力に対しての盲目性が、恋に対しても及んでいるのは面白い。
ニーナは王様のパレードには間に合わないし、興味もない。あの時踊ったのがシャリオスだと気づく見識がないのは、悪魔の死骸を己の問題と想像できない無邪気さと背中合わせだ。
そこを埋めていくのがVSだと思うが、どうかなぁ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

主役たちがテロルの現場でむき出しの現実に直面し、あるいは恋の裏路地でそこから保護されている中、オッサンは理想と現実の間で苦悩していた。
バッカスがムガロを売り飛ばすか、守るか逡巡する描写は、無様なコメディの中に彼の真剣さが宿っていて、非常にいいシーンだった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

『神だからといって道徳的な存在ではない』というバハ世界のルールは、他でもないろくでなしゴッド・バッカスが証明している。
赤ら顔で飲んだくれ、口調は荒いし優しくもない。暴力的な三枚目。
しかしだからこそ、ムガロやニーナの父親役として不器用に気を回す姿が、不思議と輝いて見える。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

物言わぬムガロの顔を見て、心に近寄っていくバッカスの優しさが、残酷に過ぎる今日のお話の中ではあまりに嬉しかった。
そういう歩み寄りを積み重ねれば、血で血を洗うルール以外の解決策が見つかるかもしれない。見つけなければいけない。理想論だが、そう思わないと虚無感に押しつぶされてしまう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

復帰と栄達という現実に背中を向け、自分の目で表情を確かめた少女を守ったバッカスは、現実から保護/逃避されているわけでも、理想と己を切り離しているわけでもない。
汗塗れで無様に悩みつつ、それでも背中にムガロを庇うことを選び取った彼は、実は一番早く必要な答えを出したのかもしれない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

殺すためではなく、捕らえるために皇帝にテロ計画を進言し、自分の足でそれを防ごうとあがくカイザルも、同じ立場にいる。
戦場のシビアさと、日常の暖かさ。両立不可能に思える問題に向き合い、対立者の顔を見ながら答えを探している。
苦しい、勇者の道だ。簡単に結果なんてでない、無駄な歩みだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

アザゼルが負け、シャリオスが勝った『相手の顔を見ない』戦い。
有無を言わさぬ弱肉強食の世界に、小さな声でそれでもと言い続ける青年とオッサン。
それぞれの激しさと弱さ、脆さと強さが見える回だったし、その中間点で選択しない/できないニーナの立場もクリアになった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

無自覚なまま、アザゼルが望むがまま『赤い竜』という暴力装置に変じることを拒絶し、その結果たくさんの悪魔が死んだ今回。
ニーナに責があるともないとも言える道徳的断崖を前にして、主人公は何を見つけ（あるいは見つけず）何を選ぶ（あるいは選ばない）のか。
来週は、非常に大事だと思う

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

追記。
『顔を見ない』争いの象徴として、パレードという公開性の行事と、悪魔のフードが印象的に使われていたのは面白い。
『勝利の日』の当事者である人間は、白日のもとに堂々と顔を晒し、敗者である悪魔は影の中で顔を隠し続ける。己の存在を世界に叫ぶことは、暴力と抑圧によって許されていない

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

悪魔が顔を見せるのは、死ぬ直前だけだ。光に問い詰められ、追い込まれ、やけっぱちの反撃に出るときだけ、彼らは己を晒す。
その無理解の源泉が、悪魔がフードをかぶって対話を拒否したことだけにあるとは、当然このアニメは描かない。フードで自分を守るしか無い状況を、人間が生み出しているのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

お天道さまに恥じることなく、己は尊い、生きる勝ちがあるんだと叫ぶ。
ニーナはその権利を甘受してラブ・コメし、悪魔たちはそれを略奪されてテロルに向かう。
悪魔が勝者だった場合、確実に人間がフードを被ることになっていただろうこと含め、顔が見える/見えないことの意味は大きい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

追記

アザゼルは超調子のった悪魔の幹部として存分に暴れ、没落し、コメディリリーフをやった。独善的で邪悪でおかしかった。
VSになり状況が変わり、悪魔は奴隷以下の存在として虐げられた。良い気になってる余裕なぞなく、テロリストとして人間を殺しまくった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

蟷螂の斧を振り回し、それでも追い込まれ、女を軽んじた一発逆転の賭けに出る。
それは悪党であり、他者への共感能力を持たないまま物語を終えた彼にとって、一貫性のある行動であり、破滅だったと思う。
滅ぶべくして滅び、無様であるわけだが、それを笑う気にはならない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

不器用なまま、不自由なまま、己の業に押し流されて必死に生きる。
活劇の中でそういう顔を見せてくれるからこそ、神バハは面白いと思えるし、VSでのアザゼルの一連の行動は、その哲学に裏打ちされたものだ。
こうなるしかないから、こうなる。キャラクター性に伴う展開とは、そういうものだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

己の間抜けさで同朋を死地に追い込み、守りたかった何かを踏みにじられる。アザゼルにとっては、生き残ってしまったことは死ぬより辛い。
己を囮に仲間を救おうという安楽な救いが、あっという間に否定されるのがしんどい所だ。あそこで死ねたら、どんなに楽だったろうな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

だがアザゼルは生きてしまった。ニーナがおそらく来週暴力と出会うように、アザゼルは敗北と間抜けさ、共感の不足に直面することになる。
そこでどう打ちのめされ、そして立ち上がるか。ここも期待が高まる所だ。ここら辺の起伏は、VSのじっくり調子が生きてくる部分だと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

『共感能力のない悪党から、日常と恋と試練を経て一人の人物へ』という変化は、一期でファバロが歩いた道なんだよなぁ。
アザゼルが今回の苦渋で『いい人』に変わるか、相変わらずアザゼルなのかは解らんけども、重なるにしてもそれるにしても、これまでの道を大事にしてくれると嬉しい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

ツインエンジェルBREAK：第7話『念願の学院生活☆ヴェイルの部活訪問』感想ツイートまとめ

ツインエンジェルBREAKを見る。
トゥニエイツ編中盤！　というわけで、ノーアクションでじっくり関係性を深めていく回。双子のロボ要素を最大限に活かし、嘘と真心、笑顔と真実についてどっしり掘り下げていく。サービスカットも多めで、『秘密』という共通点の描き方も堂に入ったものだった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

というわけで、荒事少なめでどっしり回す回。あからさまに様子がおかしいお兄様で一笑い取りつつも、各キャラクターの相互関係、それが心に変化を生んでいく様子を、どっしり描いていた。
ビリーやガラブシ先輩と違い、トゥニエイツは結論出すまでじっくり回す感じなので、足場がためキッチリは良い手

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

先週から伸びているめぐる-ヴェイルのラインは非常に健全に推移。天真爛漫で、人間の善性を疑うことのないめぐるのヒーロー性が、ヴェイルに良い影響を与えている。
笑顔の意味を問われ、『お互い笑顔になるほうが良いから』と答えるめぐる。それに導かれ、自然な笑顔を浮かべるヴェイル。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

『普通』を徹底するめぐるのキャラクター性がヴェイルに感染し、『悪の幹部』『ロボット』という属性を侵食しつつあるのは面白い。
笑顔を浮かべ、クレープ食べる。めぐるにとっては『普通』な行為も、ヴェイルにとっては日常ではない。この交錯点は、お互いの『秘密』で隠される。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

悪のロボット（付喪神？）として製造されたトゥニエイツは、生き方を変えない限り『普通』の善を獲得できない。
彼らにとって繰り返す毎日というのは、他人からエナジーを奪い、笑顔も感情もないままアイドルを演じることだ。『普通』に生きていたのでは、『普通』にたどり着けない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

めぐるはヴェイルの生き方を変えようと思って、友達をやっているわけではない。それが『普通』だからやっているに過ぎない。
その無自覚は無知であると同時に無垢でもあって、余計なことを考えないからこそヴェイルの鋼鉄の心に素直に届き、『普通』の善を教えているのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

無神経で自分を疑わず、周辺視野は狭いけど素直。
めぐるのキャラクター性描写は一話から首尾一貫しているし、その一貫性が、ヴェイルの価値観や生き方を揺るがす説得力にもなっている。
トンチキやりつつ『この子はこういう子』という一点をブレさせないことが、物語の安定感を産んでいるのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

めぐる-ヴェイルの関係性に入り込めず、自分を素直に出せないまま悩むすみれも、先週から継承された描写。
こうして連続して並べてみると、好対照の二人をコンビ主人公に仕立てた初期配置が、結構ベーシックな力に満ちているのが判る。ツンデレ×素直最強って話やな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

めぐるに置いてけぼりにされるすみれを丁寧に追いかけることで、すみれの頑なさだけではなく、めぐるの無神経さも浮き彫りになっている。
コミニュケーションが機能しないのは、友達経験値の少ないすみれだけではなく、経験値が高すぎるめぐるにも問題がある。両方に歩み寄りが必要なのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

今回は新しく、すみれ-ヌイという関係性のラインも構築されていた。
笑顔は欺瞞だと言い切るヌイ（ヴェイルがすみれから笑顔の意味を学んでいたのとは好対照だ）と、感情を素直に出せないすみれ。
マッチアップするなら、確かにここだ。めぐるは銀髪ロシアロボの相手に夢中だからな！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

捻れた感情表出という意味では似た者同士の二人が、不思議な引力で惹かれていくのは面白い。
めぐる-ヴェイルがキラキラした光の出会いから素直に関係を伸ばしているとすると、ヌイの嘘を知ったところから始まるこちらは闇から光に伸びていく関係と言えるか。部活も家庭科部となぎなた部で好対照だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

すみれの感情表出の稚拙さは関係をギクシャクさせる欠点であるが、ヌイはそれを『嘘がない』と褒める。マイナスから始まったからこそ、マイナスの裏にあるプラスを認識、評価できる。これはアーパーなめぐるには出来ない行為だ。
主役の影となる双子（ツイン）を活用し、キャラの裏側を掘る劇作。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

逆に言うと、めぐるはトランペットを壊すようなヴェールの欠点も徹底的に褒め、ポジティブで世界を覆い尽くしていく。そういう目線だけがすくい上げれる光も、確かにあるだろう。
主役二人の関係性をズラし、別の組み合わせを作ることでキャラが見えてくる展開は、中盤にふさわしい掘り下げだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

無論、光の戦士と闇の幹部である四人の関係には暗雲が立ち込めている。
ツインエンジェルであること、その敵であること。
自分の気持ち、お兄様の目撃情報。
『秘密』を抱え込むことが血栓となり、情報が停滞し破裂する原因になる予感を、今回は細かく積み上げていた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

めぐるは『普通』だという。善いことは太陽のように毎日登ってきて、当たり前に恩寵をもたらし去っていくのだと。
しかし敵味方に別れた彼らの関係は、とてももろくて壊れやすい。サファイヤの動画を研究するヌイはそれに気づき、己も周囲も顧みないめぐるは奇跡に気づかない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

『秘密』が暴露されるハードコアな状況は、彼らが戦士である以上必ずやってくる。
人間にとっての『普通』が、悪のロボットにとっての『特別』であることがわかった時、めぐるは己の無邪気さをどう受け止めるのだろうか。
主人公の問題点が炸裂する準備を、結構丁寧に整えるエピソードだったと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

最初は過積載だと思われていたロボ鮪ロシアアイドルであるが、『ロボの感情獲得』というエモい要素を丁寧にやることで、巧く噛み合わせてきた。
ヴェイルがめぐるとの日常の中で笑顔を覚えていく様子、『友達』の意味を知っていく描写は、このアニメらしいベタ足の強さだった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

やっぱヴェイル-めぐるラインが素直に順接して、ヌイ-すみれラインがニヒルに斜めから入るのは、展開がのっぺりしなくていい。
捻くれたまま、敵であると知ったまますみれと交流し、評価するヌイの苦味が、全体の調子を整える良いスパイスになっている。無邪気だけだと甘すぎるからね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

さんざん『普通』の温もりを描いておいて、『でもこいつらロボなんスよ！』というショックを与えてヒく構成も良かった。
クレープ丸のままお腹にINされている絵面も、ちょっと間抜けでこのアニメらしい。
でも十分ショックなんだよなー。美少女要素を推した分だけ、機械の内臓がグロテスクだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

お婆ちゃんとの思い出が明らかになって、トゥニエイツが善悪両面に開かれた存在だというのがわかった。
めぐるたちとの触れ合いの中で『普通』を学び、魂の核に愛された思い出を持っている彼らが『マトリョーシカ』なのは、非常に面白い暗喩だ。日常と戦い、善と悪は幾重にも重なり内包されている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

今回積み重ねた『普通』は、『秘密』で保護されたひどくもろいものだ。必ず破綻する。
その時損なわれるもの、それでも価値があるものをどっしり描くお話でした。今後、今回積んだものがしっかり生きてくるんじゃないかなぁと思います。
スケベ描写も多かったが、過度に油っぽくないのはナイスだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日

あ、メインが感情の土俵でどっしり動かないんで、話の外枠はお兄様とメアリが動かしてくれてました。あいつら物分りいいなぁ。
ボートの突端に、暑苦しい衣装でボッ立ちするお兄様が面白すぎた。BREAKのお兄様は喋らないことで笑い取ってくるからなぁ…高度だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月19日