ヒーリングっど♥プリキュア：第21話『はじめまして！ わたくし、風鈴アスミです』感想ツイート

ヒーリングっど♥プリキュアを見る。
人としての形と名を与えられ、アスミは人界で暮らし始める。しかしあまりに純粋なその魂は、野放しにするには危うすぎる。
と、言うわけで！　人生の先輩たるのどかChangが、人格バブちゃんの面倒、どーんと引き受けましょうッ！
大丈夫、人は変われるものだから…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そんな感じの、中学二年生にして人間一人抱え込むことになった、花寺のどかの奮戦記である。いやー…本当に偉いよ…。
”風鈴アスミ”というアイデンティティを与えてしまった以上、人としての振る舞い、純粋なだけでは生きられない関わり合いに、真摯に向き合う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

アスミちゃんの超珍行動を受けて、即座に”覚悟”キメるあたり、やはり花寺のどか、人間が太い…。
プリキュア活動にも慣れてきて、当たり前の放課後のように語り合い別れていく三人の日常から、顔を描かれないアスミが浮き上がってる演出が良いよな、アバン。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/A5ZD8vKlee

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

普段はふんわりしたラテ様の『本気（マジ）かよコイツ…』みたいなあんぐり顔とか、ちょっとトロっとした表情で地面に付すアスミちゃんとか、全体的になんとも言えない良い塩梅で、朗らかな可笑しみがあった。
ヒープリそんなドッカンドッカン笑うわけじゃないが、いい角度からクスグってくれて好み

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

のどかは自分が”人間”にしてしまった（側面もある）アスミが、彼女自身の望み、資質を歪めないまま人間社会に溶け込めるよう、自分の全部を使う覚悟を、ここで固めたんだと思う。
自分が病気の時、どれだけ周囲の人に助けてもらったか。
それを覚えているなら、他人を背負うのがどんだけ大変も知ってる

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

知ってるからこそ、付き慣れぬ嘘を重ねてでも居場所を用意し、身を削ってでも危機から守り、精霊が知らない人のあり方を至近距離で教えようと、心に決めたのだろう。
自分を活かしてくれた恩義に、タダ乗りはしねぇ。誰かに返すなら今だ。
柔らかな対応の奥に、硬い”侠”のある女、花寺のどかである。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

一方ビョーゲンズは、バテテモーダくん追悼の気配もなく、一方的なパワーが集団の形にまとまるだけの、情のない集団であった。
恋の道化をコミカルに演じてるシンドイーネさんだけど、バテテモーダくんと同じく使い潰される可能性、想像出来てるのかしら…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/a9V1kvhgul

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

今回は激詰めマッチョのグアイワルさんが、結構理知的で科学者気質なのが描かれる回でもあった。ビョーゲンズの衣装、反転した白衣だしなぁ…。
観察し、実験し、確認する。それ自体はクレバーで良いことなんだが、徹頭徹尾我欲で動き利用で繋がる所が、浅ましきかな畜生道という感じではある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

プリキュアサイドの人情と、ビョーゲンズの情のなさを必ず対比で書くスタンスは最初から崩れていないので、これをいつか炸裂させる…とは思うのだが。
そのキッカケになるかなー、と思ってたバテテモーダくんが、アース非情の浄化撃でアッサリ退場したので、ちょっと掴みかねてる感じ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

んで。
花寺さんは固めた”覚悟”に導かれ、すっげー苦労する。アスミちゃん、器用に口裏合わせるとか出来ねぇから…。
両親が顔の良い大人びた少女を訝しんで、色々聞いてくるのはヒープリらしいリアリティラインだな、と思う。異界居候に対しても、ちと厳し目。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/ATq25BwWei

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

『夏の風に風鈴が歌っていたから…風鈴アスミで…』と、”椿三十郎”ムーヴで付けられる名字に、妙な風流など感じつつ。
母と地球の祈りから生まれた超絶ピュアガールは、当然世間の当たり前など知らず、そこの調整を一人で担当するのどかの負担は、コミカルながら大きい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

これまでも色んなポンコツ異世界人共が荒れ狂ったプリキュア業界だが、アスミちゃんは『外見ハイティーン以上』『中身は生まれたばかり』『起源が祈りなのでマジでピュア』と、歴代でもかなり独特の味がある。
お嬢様だとか王族だとか、そういうレベルを蹴っ飛ばして真っ白なんだよなぁ…機械に近い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

でもそのオリジンは『ラテ様大好き、守りたい！』という、無茶苦茶精神的なもので。
身体に基盤を置かない純粋精神存在であることが、また独特の味を強化して、アスミちゃんは面白いキャラである。
なんかこー…存在自体がサラっと爽やかなんよね、風キュアだけに。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

闘いに日常に、ひどく忙しかった一日が暮れ、二人でお風呂も入りました！
外見的にはアスミ＞のどかなのに、扱いとしては完全にバブちゃんの面倒見るお姉さん（凄く優しい）なので、あまりの善さに脳がバグる。ヒープリは俺を殺そうとしてるッ！！（プリキュア・ザラ）
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/ulAp7izbH6

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

イヤほんっとマジで、大人びて整った外見にあまりに純粋な愛を詰め込んだ麗しい女と、その魂の美しさを守ったまま人の生き方を教えようとする健気な少女の日常、ヤバすぎて”ヤバ”ですよ…。あらゆる場所に倒錯があるのに、そこには人の誠しかねぇ…。
開始（はじ）まっちまったな、超変則女女関係が…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ここでアスミが眠るのどかをしっかり”視て”、ラビリンが小さな年長者として、自分の知る事情を伝えている所が良いんですよね。
アスミはとても純粋で、世界にラテ様しかいない…ように見えて、結構開かれた人格をしていて。他人の行い、世界の有様に対し眼が開いてる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

白紙の機械だからこその好奇心で色々探ろうとするし、その興味に周りの連中もしっかり答える。
ラビリンさんが優しさと哀しみを兼ね備えた、ただのチビウサギじゃねぇ”人（にん）”なのは皆さんご存知かと思います。
彼女はベットの高さを生かし対等以上の視線で、のどかの過去、人間の苦労を伝えてやる

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

知らないことは罪ではなく、どう伝えるかで白紙の心は変わっていく。知りたいと覗き込む瞳を跳ね除けるのではなく、誠実に向き合って真実を与えるなら、そこに人倫の芽吹きは必ずある。
アスミという精神的最年少が加わったことで、年長者が果たすべき努めが可視化されてきた感じもあるな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

まぁ俺は、整った外見しつつもシリアルを大口開けてもぐもぐ食べる、アスミちゃんの純朴を心から見守りてぇからよ…。
のどかがそれをしっかり…しっかり以上の誠実で向き合ってくれることに、マジで感謝しかねぇ。
人生経験値高いよなぁ、のどかっち。祠に入れて祀っときな！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そんな四人に訪れる、赤信号の人生教材。
人が人として、人と触れ合う以上はルールが有る。強い祈りから生まれた精霊は、しかしそんなことは知らない。
『なら体を張って、何も知らねぇ幼子を守ってやんなきゃいけねぇだろうがよ！』という、花寺先生の人生授業である。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/WYFNFowImW

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ここでアスミを一切怒らず、心配しかしてねぇのどかの”人間”が非常に太く、感心してしまった。
多分アバンで覚悟決めた時に、アスミの純粋を責める言動を一切封じたと思うんだよな、のどか。
だって、祈りから生まれた事、だから何も知らないことは、アスミの罪科じゃないもん。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

皆何も知らぬまま生まれてきて、誰かに教えられて己を作っていく。
のどかはかつて自分がされたように、アスミにも世界のルール、負傷をためらわない仁愛を、身を削って教えていく。そこに一切の打算はない。
白紙の児童を預かることに、自然体で全力な所が強いよな、花寺のどか…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

アスミはのどかの傷を見落とさない。なぜそうするのか分からないにしても、それが痛みを伴うことなのだとは判っていて、ひどくまっすぐ問いかけてくる。
そのように作られたから、仁と善を為すのか。
精霊機械からの問いかけに、少女は”否”と返す。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/TbWfcHjQZO

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

誰かの愛で、私は今の私に為った。そう変わっていった。その変化を、たどり着いた今の自分を寿ぐから、あなたに与えるの。
愛とは焼き付けられたものではなく育むものと、14歳の少女は経験をもって、既に己に任じている。圧倒的に”正解”で、正直かなり気圧される。徳が高い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

アスミが愛を初期設定に生み出された、一種のスピリチュアル・マシーンであることはずっと強調されている。
無条件に疑いなく、その存在の最初から焼き付けられた感情は、果たして”本当”なのか。
選び取られなかった当然は、実は危ういものではないのか。
ここら辺、今後ツッコんできそうな感じもある

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

変わることに人の可能性と善性があるのだとしたら、アスミはまだそれを抱きしめられていない。
私はラテ様を愛するもの。それ以外の私はない。
そういう初期状態から抜け出すキッカケを、のどかは自分の行いで差し出し、アスミも開かれた認知で受け止めている。変化の兆しは、確かにある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

それは少女たちもう一つの宿命、プリキュアとしての死闘でも顕になっていく。
ダルイゼンの醒めた態度、実験で確かめられる邪悪な力。
それを阻もうとした掌が、痛みにすくむ。
それは、私を守るために差し出された手だから。
アスミの心魂が、湧き上がる仁愛に反射する。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/2kwfP2Px0C

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

日常と戦場が対比されつつ地続きな所が、ヒープリ（というかプリキュア）の面白いところで。
赤信号のルールを知らない赤子を守ろうと、傷ついた掌は闘いでは弱さになる。
しかしあそこでのどかが”人間”を見せていたからこそ、アースはラテ以外を守る自分へと、変化の扉を開けるのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

プリキュアはかけがえない日常を守る防衛戦士なので、戦う意味も戦える理由も、当たり前の風景にこそある。
同時に戦場は、プリキュアが日常から何を学び取って自分をどう変えたか確認する試験会場としての側面も、また持っている。
この相互の距離感は、なかなかに面白い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

アスミちゃんものどか達の隣で、一個ずつ日常を学び、戦士として研ぎすまれていくだろう。
瞳を開けて、他人の行いを受け取る中で、人は変化する。
それを肯定的、かつ根源的に捉えているのは”変身”ヒロインの世界認識として、かなり面白いところだと思う。
変わることは強く、善いことなのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

戦い終えて、初めて飲んだグミジュースの味。正直、よく分からない。
でもそれが、かけがえのない輝きだったと思い出す日が必ず来るから、一つ一つ一緒に、喜びを積み上げていこう。
楽しいね、アスミちゃん。
のどかの姉力、人間力がスんゴイことになってる…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/DDIGe71swf

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

というわけで超ピュアバブちゃん精霊人間に、身命を賭して真摯に向き合う花寺のどか、人間一代記でした。マジ立派。
やっぱ闘病体験が鋼のごとく魂を鍛えた結果、中2の平均値を遥かに超えて、花寺のどかの人間が太い。その強さが、アスミの純粋を鷹揚に導いていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

知らない、出来ない、迷惑を掛ける。
そういうアスミの現状を、のどかが一切怒らずない、苛立たないのが、ほんと人の理想形だな、と思いました。
自分の都合の良さからはみ出した他人を、僕らはどうしても邪険にしがちだけど、やっぱそれじゃいけねぇんだよなぁ人間だし…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

今後ものどか姉（外見的には年下）に見守られ、アスミちゃんはスクスク育っていくことでしょう。
のど→アスでは”下”なアスミが、アス→ラテでは無条件の愛で”上”取ってる所が、すんごい魅力的な捻れで”ヤバ”なんだよなぁ…起源に直結したこの一点だけは、凄く強烈な力強さを、アスミちゃん持ってる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

まぁ来週はそんなラテLOVEから生まれた出自が、アスミに牙を剥く回っぽいがな！　精神生命体マジめんどくせぇなッ！！
色々厄介なこともあるけど、アスミちゃんは瞳の開けた愛の子供なので、皆で支えて幸せにして欲しい。
そういう気持ちです。次回も楽しみ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

追記　愛は、時に烈火の如く

ラテ様を守ろう甘やかそうと、母っぽいムーブを取ろうとする（何しろ母の祈りが結晶化した存在だからそれしか知らない）のに、アスミ自身は完全に児童。
その愛にママゴトめいた滑稽さと、それ故の切実な真摯さが宿ってる所が、最高に良いと思います。
捻れてようが”本気”なんだよなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

人間の苦労も愛の難しさも知らねぇガキが、母親顔で抱きしめようとする仕草には滑稽がある。
だがどんなに不格好でも、他人の愛は笑っちゃなんねぇ。それは魂の奥底から湧き出した、血の色をした赤心なのだから。
形を整える余裕すらないほど、激烈に純粋なものだから。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ここら辺のハンドルの効かなさが次回掘られそうで、アスミちゃん大好き人間としては楽しみです。
ラテが死別の果てに育ててた自主性を、一回抱き潰しそうになった描写といい、純粋過ぎる愛は時に間違える。
それは世界の真実で、その間違いからまた始まることも、愛があれば大丈夫なのも、真実なのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

デカダンス：第10話『brake system』感想ツイートまとめ

デカダンスを見る。
ガドル工場で告げられた真実が、無垢な少女を打ちのめす。
全てが虚構でしかない世界の残酷が、二人を再び引き離した。
カトゥーン色のバグ達は現実に踏み出し、殺意をプログラムされた怪物は最後の咆哮を上げる。
壊すことしか出来ない男が、もし何かを掴めるとするならば…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そんな感じの混沌の大渦、新世代アナキズム神話の第10話である。
ひた隠しにしてきた真実がナツメにバレ、当然の反発を食らって凹むカブラギ。でも一番キチーのは当人に決まってんだろ！
って所で、クレナイ姉さんの差し出した飯が、どんだけ凹んでも生きてる自分を思い出させる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

下がって上がって歩き直すところまで、この一話でしっかりストレスコントロールして終わらせるあたり、ナツメはやっぱり良く出来た…出来すぎた感すらあるキャラクターだ。
そんな彼女だからこそ、エゴとアナーキーの申し子たるカブさんに、夢を見せ受け止めてやれるのかもしれない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

話が進むほどにカブさんのナチュラル・ボーン・アナキストっぷりがバンバン暴れ狂って、その加速が気持ちよくすらあるこのお話。
ナツメもネガティブな感情を引きずりすぎたり、物分かり悪くなにかに執着していたら、物語はドロドロと停滞し、気持ちいいどころの話ではなかろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そういう作劇上の器用さと同じくらい、ナツメの人間の良さ、人格の強さは彼女のナチュラルなのだな、という感覚もある。
苦しみねじ曲がりつつも、疎まず諦めず、立ち上がり直して現実と真実を見据える。自分にできる範囲を見定めて、最大級の努力と寛容を貫く。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

彼女は魂の根っこから『いい人』であり、同時に『都合のいい人』ではない。何しろ世界を崩壊させるバグだからね。
裏切られたと感じた後、自分の中のカブラギを思い出し、彼をどう受け止めたいかしっかり自問出来る認識の率直さから、ナツメの靭やかな人格を再確認する回でもあった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

さて物語は、もう隠せなくなった緑色の真実から開始する。
システムとギアの共犯で生み出された、現実を侵食する血みどろのゲームパーク。そこに囲われたNPCでしかない自分を認識して、ナツメの意識はスイッチを切る。
まぁ…そりゃそうだよな、としか言えねぇ。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/uDpPNzgNyb

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ガドルに親ぶっ殺され腕もぎ取られ、移動の自由も職業選択の自由もなーんもねぇクソみてぇな世界を、当然と思いたくねぇから拳を握った。
それが全部、誰かの娯楽でしかなかったと教えられることは、ナツメを支えてきたプライドを砕く。
モニターに写っているのは、ゲーム化された現実。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

どうしようもなく残酷で、それでも変わりうると信じたから沢山の人が命を託した、世界の真実。
ナツメがぶっ倒れたのは、彼女個人にまつわるショックだけでなく、彼女を支える世界認識そのものが、大きくブレーキを踏んだ結果だ。
そしてあまりに巨大過ぎる秘密は、他人と共有できない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

グチャグチャにされた世界をどう再構築し、諦め足を止めるか、それでも前に進むか決める。
これが今回、ナツメが挑む闘いである。回をまたがず、一話で終わらせるところは最近のアニメっぽいストレスコントロールだなー、と思ったりする。
まぁ暴走と迷走は、カブさんがやりゃイイからな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

カブラギが押したスイッチは世界を解放…あるいは崩壊させ、混乱ばかりが広がっていく。
デカダンスを通じてタンカー達の人生を窃盗してきたギアも、それを供給する工場も…そこから殺意を刻まれて生まれ、筋書き通り殺されるがドルもみな、カオスに投げ込まれていく。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/FI7Qopjiy0

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ギアが『つまんねーな』で済ます遊戯の終わりの裏で、死にかけたガドルは微かな抵抗を示し、時代に命をつなぐ。
たとえプログラムされ、他人の都合で生き死にを決められる人造生物であっても、牙を突き立てるし、他人のハラワタ食い破って生き延びようとする。
その決死は、バグの反乱とおそらく同じだ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ガドルが人間の形をしていないから、人殺しの動物と定められて生まれてきたから、そこに共感は薄い。
しかしクソを燃やして天上をぶっ壊したサルコジのテロルと、消えゆくガドル最後の抵抗とに、僕は本質的な差異はないと思う。
皆、生きようとあがく。それを”人間らしい”と肯定するなら…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

怪物最後の一刺しと、そこから始まる最後の反抗もまた、狂い咲く”生の実感”なのだと思う。
ガドルは人類不倶戴天の敵として設計され、その殺意（と、適度なパラメーター調整）がデカダンスにスリルを生んで来た。
ガドル最後の一匹が、デカダンスを滅ぼさんとするなら、それは生を弄んだ報いとも言える

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

初見の印象通り、怪物ぶっ殺して荒野の自己実現物語とはならなかった、このお話。
余裕綽々で”ゲーム”の終わりを、失望込みで楽しんでるギア達が滅茶苦茶になって欲しい願望含め、僕はガドルに結構感情移入している。
悪しき存在として生み出された命が、なお生きようとする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

同じく反逆と生存を瞳に宿し立ち上がったバグ達が、彼らを殺さなければ”生き”られない無常の世界。
例えばパイプのように、共に在れたかもしれない可能性を革命家達は、自分の手で握りつぶしていくことになる。
そのカルマを”人間”がどう受け止めて、どんな因果が踊るか。そこが今僕が見据える眼目だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

親友に情をかけた結果が、世界秩序の大崩壊。
何もかもがどうでもいい無常観を漂わせつつ、ミナト司令は紫煙をくゆらす。
ここでも適切にデリカシーを守って、電子タバコなのが、秩序志向の司令っぽいなぁ、と思う。
『どーすんだよ、カブ』
いや、俺も聞きたい。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/uN1JeazXl7

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

カブさんはおそらくギア・エリートとしての教育を受けておらず、歯車仕事のウサをクソデカダンスで吐き出す、労働階級のスタンダードから出れない人なんだと思う。
自分の魂の赴くまま暴れ狂った結果、生まれた混乱。拡大する無秩序と、果たすべき責任。
そういうのは、見えないしどうでもいい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

カブラギに見えるのは信じた相手の涙だけで、出来ることは既存の秩序をぶっ壊すことだけ。根本的にエゴイストでアナキストなのだ。
だから、色んな人間が彼に惹かれるのかもしれない。世界を変えてしまうほどのポテンシャルが、魂のエンジンに備わってる男なのだ。まさに破・天・荒ッ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

崩壊していく世界にため息一つ、ミナト司令はどこに行くのか。重力崩壊寸前の巨大感情を、どこに持っててぶつけるのか。
ぶっちゃけ、カブさん殺してもおかしくねーな、とは思う。
”司令”としては、殺してでも止めなきゃいけなかったのに、”ミナト”として出来なかった。結果がコレだもん。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

同時にカブラギ好きすぎて頭おかしい人なのも間違いがないので、乾坤一擲、死活どちらに賽の目が出るかさっぱり読めない。
どっちに転んでも面白かろうな、と思う。
ミナト司令を書く時見える、秩序志向と情愛の衝突はとても良い。カブさんが触れないポイントを適切に補っている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

世界をすっぽり治める、デカダンスという箱。そこにきれいに収まってしまえる性をもっていたからこそ、魂に反逆を焼き付けた男に惹かれた…のかもしれない。
そこら辺の火花が、友がブレーキを掛けた後の世界でどんな轍を残し、どこに至るのか。
ココも楽しみである。いやー、凄いことになりそうだな～

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

さて、世界を殺した帰り道、カブラギは虚偽を謝罪し真実を告げる。それはナツメには傷にしかならず、彼女は自分のひび割れた世界を、強く睨みつける。
まぁ…そりゃね…自分だけでなく、親父さんまでシステムに食い殺されてるからね…。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/Us4DihFs43

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ナツメが理不尽への怒りを叩きつけたガラスは、気の迷いに歪んでいるわけではないと思う。
今まで彼女を支えてきたもの、支えてくれたと思っていた人が、根っこから崩れた。
日々わr他ガラスは、自分を覆う世界が歪んでいたことに気づいた…気づかされたショックが、表に出てきた表現なのだと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

片親、隻腕、絶滅危惧種。
度重なるハンディにめげず、誇れる自分を探して必死に進んできた道は、”世界の真実”なるあまりに大きいものと、師匠と見込んだ男が隠してきた嘘に塞がれた。
知りたくなかったし、何もしなければ良かった。
憤怒と諦観は、人間としての素直な反応だと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

このどーにもならない状況から、クレナイ姉さんの手助け込できっちり自分を引っ張り上げ、適切な場所まで魂を押し上げれる所が、ナツメの人格であるけども。
カブさんはナツメに出会わなければ、緩慢な自死を選んでいた。
ナツメはカブさんがいなければ、自分の望みを果たせなかった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

自分を支えるものを己の中から引っ張り出す少女と、外側から注入されるサイボーグの差異が、この夕日の断絶から立ち上がる過程で、見えてくる気もする。
差異ではあっても優劣貴賤ではないよう、結構慎重に各キャラの有り様を彫り込んでいる所が、僕がこの亜に目の好きなところ…の一つである。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

命の名残だけを残して、消えた温もり。パイプの残骸を己の罪と噛み締めつつ、カブラギは一人…そしてナツメも一人である。
ガドルのいない、人間の世界。待ち望んでいた夢に溺れる仲間と、ナツメの世界は隔たってしまった。切り裂いたのは、真実というナイフだ。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/iQuudXKard

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ここで影に身を沈ようとするナツメに、真実を知らないまま適切な間合いで見守り、近づき、手を差し伸べるクレナイ姉さんもまた、人間が強い。見てるかー、ギアのクズどもー！
やっぱタンカーは、間違える存在でありながらそれを正せる、人間の善き形として描写されてる感じあるな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

真実を知らず、無邪気に新たな夜明けを喜べる立場のクレナイ姉さんは、しかしカブラギへの恋慕、ナツメへの情愛でもって、世界を覆う影に感づいている。
真実を知ってしまったことで、ナツメが飲み込まれそうになってる影に踏み込む資質を、タンカーで唯一持っているわけだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

一方サイボーグ達の世界は、人知れず激しくうごめく。
”本体”に戻る前に置き手紙を残すカブラギ、クソ山を立ち去るバグども、謀略を巡らす神の使い、そして最後の敵対者。
システムの檻の中で、それぞれがエゴと愚かさを抱え、暴力を振り回し突破を目指す。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/GyghcFZx1J

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

緑肌の素体を苗床に、世に解き放たれた最後のガドル。その血みどろは、やはり僕には主人公たちの反逆と等質に見える。
やっぱギアとシステムに感じる反感の根本は、命に敬意を払っていないところにあるんだな、僕の場合は…。炭素生命体ナメすぎなんだよアイツラ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

今回のサブタイトルは”制動装置”だが、激しく荒れ狂っていた流れが全局面、色んな陣営で止まる話だと言える。
イケイケの狂騒を大爆発させたバグ・テロルは一旦落ち着いて、新天地を目指す。
既存秩序は産業基盤を壊され、ゲームは停止する。
ナツメとカブラギの信頼にも、ヒビが入って一時停止だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そしてガドルも、絶滅スイッチを押され大ブレーキをかけられつつも、生きようとあがく凶暴さを血に濡らし、最後の犯行へと進み出す。
”止まる”ということは、もう一度”進む”前段階でもあるのだろう。こっから先はノンストップ、混沌の渦へまっしぐら…かしら？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

さて、真実の重さに足を止めかけたナツメは、クレナイ姉さんの侠気に受け止められ、差し出されたメシを涙とともにかっこむ。
例え世界がひび割れたとしても、自分を支えるものがなくなったとしても。
腹は減り、それを満たす糧を差し出してくれる友はいる。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/kMSdOt6pfi

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ナツメが追い込まれた暗がりに、クレナイ姉さんは荒々しく踏み込まない。
彼女がやってきた歩み、積み上げてきた世界を尊重し、そこから生まれてくる答えを待ってくれる。
カブさんが勝手にナツメを神格化し、その癖臆病に真実隠してたのとは大違いだなエーッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

まぁそういう距離調整が上手く行かない所が、カブさんとサイボーグ共の面白さ、可愛げだったりするのだが。
被搾取の立場にあり、ボロは着てても心は錦、よろめきつつも致命的な間違いはしないタンカーと、現実をゲーム化し遊び倒しつつ、その欺瞞にぶっ壊れて世界を道連れにするバグ共。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

二つの世界の住人は、強さと弱さ、正しさと誤ちをないまぜにしながら、別の存在として進んできた。
しかし工場が壊れ、バグ達のサイボーグ体が”現実”に足を踏み入れた今回から、多分そういう世界は終わっていく。
もともとそういうものだった混沌へと、誰かを踏みつけにする嘘をぶっ壊し突き進むのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

んで、そういう荒々しいルートしか取れないギアと違い、タンカーはメシも喰うし他人も適切に気遣う。アイツラ、食事といえばオキソンだからな……パイプくんの方が実は、糧の摂取という意味では”人間”に近い。
姉さんが差し出した人間の証明を、ナツメは跳ね除けない。涙と一緒に、しょっぱく食べる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そこで自分のあり方に素直に、他人の真心を腹に落として力に変えれる所が、ナツメの強さであろう。
もっと内にこもって、『他人は判ってくれない、自分は孤独だ』とスネても良いところなんだが、孤独ではありえない自分、そうしてくれない姉さんのありがたさを、ちゃんと見てしまうのだな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

そんなヒューマン・ドラマの裏で、クソにまみれた反逆劇が暴れ狂い、バグ達は新天地を目指す。
特に理念もなく、共感もなく、カブさんが持ち込んだ私情テロルに乗っかって阿呆船を漕いでる状況が、グロテスクでいい。ぜってぇろくな死に方しなさそう…。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/8zSZLNvhoT

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

カブさんは事態を発火させた責任取って、クソバカに理想を教えたり人間の在り方を見せたりはしない。
『俺はただ、最後まであがくだけだ』
耳障りは良いけども、よくよく考えると責任放棄の個人主義な文言よね…根っからの個人主義的アナキストだから、しょうがないけど。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

空に思いを、地上に酒を。それぞれが一旦歩みを止め思い悩む夜。
システムの方は一切止まらず、クソ反逆者共に抹殺指令を出したがな！　カブさん、何驚いてんスカ…ナツメ巻き込んでんだから当たり前じゃないスカ！！
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/dFIHvuMpPR

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

俺が小林源文世界の住人だったら『コレだから学も教養もねぇやつは…』とボヤいてるところだが。
カブさん、ジルが言うまでナツメが的にかかってる状況、自分がそこまで引っ張った事実に気づいてっぽいぇんだよな…。
見てるのはあくまで、自分の中にある人間の理想像。生身のナツメじゃない部分がある

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

素体ぶっ壊されたらそれでお終い、乗り換えも効かない人生を必死に生きる（しかない）タンカー稼業を、肌感覚では判ってない。
こういう断絶が、話も収まろうかというこのタイミングでまだ顔を出すあたり、断絶と憧憬の物語なんだなー、という感じ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

カブラギの”遺書”を受けて、ナツメは自分の中のカブラギを思い出し、それが自分をどうか得たかを見通す。
世界がどうあるか、カブラギにどうあって欲しかったかというイメージよりも、今ここにいる自分がどう、過去と他人に繋がっていたかを率直に見る。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/gxsfvRBRq9

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ここら辺、カブラギの回想がナツメに焼き付けた憧憬でまとまっているのと、面白い対比だなと思う。
ナツメは目の前の現実から、なりたい自分、それを支えてくれる他人を見る。
カブラギは燃え尽きた灰の中から、ナツメの在り方に理想を見出し、世界を壊すべく突っ走る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

バランスの取れたハンディな中庸思想と、抑圧故に暴れ狂う混沌の申し子。
奇縁が結びつけた二人は、その身体だけでなく魂の色合いも、かなり異なっている。異なっているからこそ、惹かれ合ったのかもしれない。
ここら辺、ミナト司令とも重なってて結構好き。すれ違いばっかだねキミら…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

なんかかっこいい調子の”遺書”をトリガーに、心にかかってたブレーキを外し師匠を大事な人と、自分を前に進む存在と思い直したナツメが”怒る”のが、僕は好きだ。
感動に涙するよりも、理不尽への正当な怒りを燃やして、自分を適正な場所へ引き上げる。
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/XFgmBPA606

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

憤怒という燃料の制御も、やはりバランス良く的確に、カブラギの自滅傾向をコントロールする方向でまとめてしまう。
ナツメという人の度量が、良く見える関係修復であった。
カブさんのシステムへの怒りは、再構築すっ飛ばした大破壊に直結だもんな。血管にニトロ流れてる男だなホント…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ひび割れていた世界をまとめなおし、誇れる自分を取り戻す。今までやり続けていた世界との闘いを、これからも続けていく。
そんなナツメの前向きが、フギンの抜き手で大ピンチ！
最後の怪物も吠え猛り、混沌は更に勢いを増すのであった…待て次回ッ！！
©DECA-DENCE PROJECT pic.twitter.com/NrBCEylIxd

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

地球最後のガドルはデカダンスと闘い、熱い超絶バトルを見せてくれるのだろう。何しろ、超かっこいいデカダンスパンチ、一回しか打ってないからな…。
でも僕はもう、それに興奮できない。
ガドルはそう作られたままに人を殺し、生きようとあがく。”敵”という使命、生命の本分を全うしようとする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

それが抑圧に立ち上がったバグ達と同じ、鏡合わせの殺し合いなのだと、どうしても思ってしまうし。
なおかつそういう切実さをどっかに置き去りに、他人の命と尊厳をゲームと遊び散らす連中も元気だし。
どうやってもスッキリはしない。そういう作品として作ってきたのだから、それは正しいし面白い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

絶滅危惧種と檻に囲われ、それでも己の存在証明を大地に焼き付けたかったナツメ。
その鮮烈に魂を燃やし、無秩序な大破壊に自由を呼び込もうと駆けるカブラギ。
ガドル最後の一匹は、主役とやっぱり、何も変わらない決死と哀しさを背負っているように、僕には見える。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

鏡合わせの兄弟を砕いて、なお生きる。そんなカルマの先にあるのが、一体何なのか。
傑作か怪作か、未ださっぱり品定めできないデカダンス、そろそろ幕引きの声も聞こえてまいりました。
次回も楽しみですね。
とりあえず、パイプくんの亡骸に恥じない生き方しろよ、カブさん…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月11日

ヒーリングっど♥プリキュア：第20話『今、つながる願い…！ わたしたちキュアアース』感想ツイート

ヒーリングっど♥プリキュア　第20話を見る。
ラテを守るべく母の祈りから生まれた風のプリキュア、キュアアース。
精霊めいて人のあり方を知らぬ彼女は、ラテを故郷に返そうとする。
バテテモーダの魔の手が迫る中、のどかの優しさが、ラテの勇気が、無垢なる魂に生み出したものとは…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

そんな感じの、ラテ様奮戦続投＆アスミちゃん人間界に爆誕回。
外見は一番大人びているのに、あまりにもピュアな生まれのため中身は一番幼い、アンバランスな精霊。
そんなアースに人のあり方、獣の勇気を伝え、人に混じって暮らしていく足場を作っていくエピソードである。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ヒープリはホワッとしているようでかなり独特なシリーズで、色んな特徴があると思う。
その一つに発育描写のリアルさがあって、みな独自のグラデーションを持った子供として、悩みと問題を超え、なりたい自分を掴み取る物語が展開している。
個別の人格が、それぞれに影響し合いながら変わっていく様子

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

その一環として、ただ病にあえぐしか出来なかったラテの意地と願い、あまりに純粋に生まれついたアスミがこれから変わっていく物語も、またあるのだと思う。
ここに、非常に苦しい幼少期を病床から乗り越えてきたのどかが、ある意味成長を終えた”姉”として寄り添っているのは、かなり面白い構成だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

主人公は未熟で、だからこそ可能性を大きく秘めたもの。
そういうスタンダードから少し外して、のどかは年の割に人生経験値が大きく、世界を見据える視力が非常に良いキャラクターとして描かれている。
同時に、闘病を経ているからこその救済願望の強さが、焦りを生む描写もあるわけだが。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

対してラテは、今まさに病魔と闘いつつ、地球をお手当する秘密の戦士の一人として、自分なりに出来ることを探すただ中にいる。
その相棒として、無力な祈りを力に変える存在として、キュアアースと手を取り合ったのが前回である。
しかし、ラテの願望充足装置として、アスミがいるわけではない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

彼女は母の祈りと地球の願いが混ざりあった、非常に純粋なキャラクターである。
敵は名前も聞かずに浄化し、守るべきラテをシンプルに幸福にするために、その想いを無視してしまう部分もある。
生まれてきた理由と、為すべき行動がシンプルに直結した、ある意味機械的な人格を（現状）持つといえる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

そんなスタートポイントは、同時に人との関わり、自分が理解できない複雑な世界と繋がっている。
色んな性格の人間がいて、色んな望みがあって、色んな叶え方がある。
そういう複雑さの只中に、願いの精髄たるアースはいて、のどかは彼女に人としての名前を与えた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

生まれたばかりの赤ん坊のように、人の世を知らず、人の在り方、繋がり方も分からない。なら、外見が大人びて見えても、アスミちゃんは私達が守り、教えなければいけない。
のどかはそういう風に、目の前の存在を素直に見るし、その声を聞こうとする。それはある程度自分の戦いを終えた”姉”の姿勢だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

守られるべき児童として、学校に行かず身内の小さな、満ち足りたサークルで生きていけたはずのアニマルズ。
その最も小さき仲間たるラテもまた、ただ弱く導かれる存在…のようでいて、彼女独自のプライドと夢がある。
託された使命、やり遂げたい夢があって、助けを必要としている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

少年兵士としてのアニマルズの悲壮感もまた、ヒープリの特徴だと思っているけども。
明るく楽しく、いかにも”子供らしく”振る舞っているようでいて、今回ラビリンが見せた感情激発から判るように、彼らは自分の故郷が、家族が死に絶えていること、唯一の生き残りとして果たすべきことを知っている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

彼らもまた、無邪気なままではいられないこと、人生を切り開く力がまだ自分たちには足らない事実を思い知らされた、生育途中の”大人”なのだ。
彼らに対し、伝説の戦士として戦う力を持つプリキュアは何が出来るのか。
そしてアニマルズは、戦うものにどんな手助けができるのか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

バディ構造を重視するヒープリは、そういう双方向の影響をかなり重視して話を作っていると感じる。
それはアニマルズ内部、プリキュア内部の闘いと日常だけでなく、種族と発育段階を超えて相互に影響し合う関係だ。
ここではそれぞれ、違う個性を持ち違う存在であることが、かなり重視されている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

例えば同じ学年でも、ちゆはスマートに問題をこなす余裕があり、ひなたは己の資質をどうあつかっていいか悩む描写が多い。
ヒーリングアニマルとプリキュアの関係にしても、それぞれに異なるのは、それぞれの個別回を見るとよく判る。
成熟の段階、そこで向き合うべき問題は、個人によって異なる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

だからそれぞれ、相手をしっかり見た対応と、違うことに足踏みしない勇気ある手助けが重要になる。
なので、主役であるのどかがよく見て、よく聞き、間を繋ぐ資質をもっているのは、書きたいこと、書くべきことに噛み合ったキャラ造形だと思う。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/FNUUFgAKEg

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

今回はバテテモーダくん退場回ということもあって、人間の（あるべき）関係性と、ビョーゲンズの関係性は対比しながら描かれる。
のどかは謎まみれの精霊が、まずラテを第一に行動し、そこに情があることをしっかり瞳に焼き付けている。
ラテが好き。ラテが大事。
その思いは、何が違っても共通だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ならば何かがズレて違っていたとしても、手を取ることは可能と、のどかは信じて行動する。
これに対し、ビョーゲンズはデカイ声で威圧し、我欲を嘘に隠して押し通す。相手の手を取るよりも、利用し蹴落とすことを優先する。
それは赤黒く歪んだ、乗り越えるべき人間の肖像なのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

違う存在に思えても、言葉を重ねて思いが繋がるのなら、寄り添うことは出来る。
未熟に思えるのなら手を差し伸べ、力が足りないなら支えるという、群れをなす動物としての人間の理想形を、のどかは堂々先導していく。
それはかつて無力な自分を支えてくれた、”誰か”の思い出に支えられている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

分かり会えるチャンスを集団内で抱えつつ、バテテモーダは他人を見ず、聞かず、その死は監視されつつも悼まれはしない。
集団のように見えて孤独であるビョーゲンズを、緩やかで靭やかな連帯で繋がっていくプリキュアと対比するエピソード、とも言えるか。綺麗な構図だが、残酷だなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

アースと膝を交えてお話しつつも、彼女は自分が生まれた初期条件を貫き、周りの声を聞こうとはしない。
ラテを守って。
テアティーヌ様渾身の祈りから生まれた彼女は、ラテの意志を確認しないまま抱え、安全なシェルターへと飛び立とうとする。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/GAU6jfpmOF

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

『飛ぶのに邪魔だからスカートを摘んでるの、可愛いね…』などと、どーでも良い感慨は横において。
彼女の突飛で直線的過ぎる行動を、”ポンコツ”と片付けるのは個人的には好かない。
そう望まれて生まれたから、そうあり続ける。
機械のような純粋さが、後にアスミとなる存在には強く宿る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

それは、あんまりにも辛いことが多すぎるラテ様を害意から守り、安息を与える確かな助けになるだろう。愛以上に、分厚い”盾”はねーんだよ…ッ！
しかしアースは、祈りで紡がれた純粋なる魂すぎるので、人間社会で生きていくには問題が多い。
なら知ってるやつが教えればいいじゃねぇか！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

そういう教導というか、育成というか、そういう固い言い回しよりもっとふわりと柔らかい”繋がり”みたいなものを、のどかを筆頭とする少女たちは自然と信頼している。
『出来ない』ということに無茶苦茶寛容なのはのどかの美質だが、これも病身を抱え『出来ない』事に苦しんだ過去が影響してんだろうな

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

一方ビョーゲンズは、そういう繋がりをハナから持ち合わせていない。上辺だけの連帯の裏にあるのは、暴力と脅し、嘘と軽蔑である。
グアイワルは同僚の秘密を”盗み見て”いるし、バテテモーダもメガビョーゲンの欠片を、全部は与えない。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/ymGUJLkziE

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

率直さ、真実味、寛容。
プリキュアサイドがドタバタ走り回りつつ、新入り相手に向けている輝きが、ビョーゲンズには遠いわけだ。
ここら辺のライティングのバキバキ感は、宮本SDのセンスかなーと思う。今回、大胆な明暗がドラマティックな仕事しまくりで、非常に良い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

同じ緑に身を置いていても、感じるものは正反対。
人とエイリアンの差異を強調しつつ、少年兵士達は届かぬ思いを、アースにぶつける。
ここのラビリンの涙は、直接言及できない”死”の重さ、託された使命をアニマルズがどう捉えているか、よく伝えて痛かった。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/7HeBde7SEm

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

故郷を離れ、戦いに身を置く彼らは、あまりに重たい荷物を背負っている。
それに膝を折らず立ち向かえるのは、仲間の支えと秘めたプライド、託された使命に向き合う公共意識があるからだ。
故郷を滅ぼされ、親を殺された。乱された正義を、誰かが果たさなければならない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

それが出来るのは、幼き生存者である彼らだけなのだ。
つくづく悲壮である。
そういうモノを日常ではあまり表に出さず、普通に子供っぽく幸せにしている姿を見る度、僕はとてもつらく、彼らに幸福があってほしいなと思わされる。
”義”と”仁”を知ってるガキどもだからよ…幸せにならにゃ嘘だからよ…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

アースはそういう、少年兵士の背骨を支える意地を理解できないまま、子供を安全圏に隔離しようとする。
それが出来るんならそうしたい気持ちを殺しつつ、地球という異邦で気合張ってる身からしたら、そらポカポカもしたくなるよ。
あの小さな拳には、”魂”宿っちまってるんだよなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

その想いを汲みつつ、のどかは二人の間に立ち、ラテの思いを聞き、それをアースに届けようとする。
やっぱ”聴診器”が秘密アイテムなの、良く出来たフェティシズムだな、と思う。主役がなぜ主役なのか、モノに乗っけて説得力が出る。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/IhjFZXUUaB

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

自分に語りかけようとするのどかとラテを、アースはあまりに透明な瞳で見据える。
そこには何も知らない無邪気さと、これから知っていこうとする姿勢が、静かに混ざり合っている。
彼女は確かに、異質な生まれ方をし、強すぎる祈りを背負った特別な命である。人やアニマルズとは違う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

だがその差異を見通して、どう他者と、社会と噛み合わせていけばいいか考える眼差しと、他者の言い分を聞く耳を持ち合わせている。
そこから入ってきた思いを、跳ね除けて自分がなすべき（と、最初に定められた）事に固執する頑なさは、彼女の本質ではないと描かれている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

彼女の根っこには”ラテが好き”という思いが、強くある。
何しろ死んじまったおふくろが、冥府から決死に吠えた呼び声に地球が応え、生み出された最新の精霊だからね…そら単機能よ。
しかし人の形を手に入れ、人の名前を与えられて、その願いを色んな形で発露できるよう、自分を変える機能もある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

この可塑性と多様性が、（現状なのか宿命的になのかはわからないけど）ビョーゲンズにはない。
他人の生活領域を勝手に侵食し、絆をぶち壊しにして栄華を窃盗する、暴力的な生き方しかできない。
踏みつけにする犠牲者たちだけでなく、仲間内でも我欲と欺瞞でしか繋がらない、哀れで浅ましい生物である

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ここにプリキュアの光が届いて、宿命を書き換え生き直すのか、はたまたどーにもならない畜生として”浄化”されるのか。
バテテモーダくんをすっぱり切断したアースの冷たさは、今回のプリキュアが”敵”をどう扱うのか、一つの疑問点を僕に残した。マジどう使ってくんのかなー。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

さて激しい戦いの中で、戦士は手を繋ぎ、子供は安全圏から出ることを望む。
命が火花を散らす現場に、無力であろうと身を置くことが、今の自分に出来る闘いだから。
頼む精霊よ、母の祈りを継ぐものよ。
わたしをせき止めないでくれ。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/imXoBJRzHu

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ここでラテ様は、母親の腕の中で守られるだけの子供時代に決別することになる。
アースは今産まれたての精霊であると同時に、幼く何も出来ない子供をただただ守ろうとする、母の愛…檻を体現する存在でもある。
その手から成長した子供が離れることで、アースもまた変わっていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ただただ安全圏に避難させ、何事か成し遂げたいという健全な想いを閉じ込めてしまうことが、自分の果たすべき使命ではない。
そこに目を向ける視力が、やはりアースにはある。自分を初期状態から変えていける可塑性が、パートナーの手を取り直す兆しになっていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

死地から動けぬテアティーヌ様に変わって、ラテ様の寿ぐべき”独り立ち”を、アースは見届けることとなる。
ラテ様ほんまノーブルな存在で、一人間として背筋伸び過ぎてて、マジ尊敬できる…。
でもその背伸びは、弱さや無力感を噛み締めた強がりでもあるのよなぁ…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/vjxGwIBuHX

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ここでアースが”聴診器”を手にとって、ラテの心に触れようとする変化の描写がマージで良い。
のどかが差し出そうとしたもの、アニマルズとの間に立って生まれたての精霊に判って欲しかったものを、アースもまたしっかり受け取った、ということじゃないですか。
人間のあるべき肖像ですよコレは。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

そっと差し出された決意の指先を、視線とともに受け止めて隣り合う。
そう踏み出した時、アースは母の祈りで捏ね上げられた機械から、自分の意志で己を変えていく人間へと、存在を変えたのだと思う。
それはあくまで、彼女の中にあった可能性が成し遂げた奇跡であり…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

突拍子もないふるまいから漏れ出していた、アースの在り方を信じたのどかが助産したものだと思う。
パートナーアニマルとしてのラテ様お披露目回であると同時に、年長者として幼子を導く”姉”花寺のどか覚醒回でもあった気がするなぁ…。
この発育段階のグラデーションと混ざり合いが、僕はかなり好き。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

繋がった思いを力に変え、アースは怜悧な戦士の顔で”敵”を倒していく。まぁラテ様嬲る輩には、オカンの代理人マジ冷たいよね…。
今後情緒が発育していく中で、敵のありようにも耳を傾ける資質が、アースに芽生えてくるのか。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/N7AlRXXHIF

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

コレは現状、かなり救われない畜生として描かれてるビョーゲンズが今後、どう書かれるかとも連動しそうだ。
アースが人としての名前を与えられ、仲間と繋がっていく回に並走して、我欲でしか繋がらない悪辣を描く。
ビョーゲンズの”人間味ある”描写が多いだけに、、マジエグいわなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

かくして戦士とパートナーとして、手を取り合ったラテとアース。
戦場で背中を預け合うだけでなく、日常生活でも大事大事とずーっと抱っこしてるの、ほんまラテLOVEが魂に焼き付けられてる感じでええわぁ…。
完全に愛し愛されるべきベビちゃんなんだよなぁ…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/MDcanVc6GY

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

まぁ世の中知らねぇバブバブっぷりでは、アスミちゃんも相当なもんだけどな！
色々教え導き守ろうとしてくれるお姉さん（外見は年下）も、やる気十分で手を差し伸べてくれてるし、まぁ一個一個学んでいけばええんじゃないかな！
変わっていくための資質は、今回十分描かれたしね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ラテアス宿命の繋がりも良いんだが、ゴッドマザーであるのどかに導かれ、その美質を学び取りながら”風鈴アスミ”としての自分を確立していくだろう関係性も、相当に”ヤバ”な匂いプンプンしてるからなぁ…。
そして色んなことを教えてくれる、個性豊かなお姉さん（外見年下）は後二人もいる…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

こっから描かれる人格相照らし合う光の強さは、相当にすごいものになりそうだと期待を高めつつ、今回はおしまい。
いやー…非常に良かったです！
前回必死に戦ったラテ様が、意思を伝え信頼を育み、母の腕から飛び出していく変化を見せたのも。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

自分を生み出した祈りから、善なるものを損なわないままのどかの働きかけを受け、アースが人間・風鈴アスミとしての一歩目を踏み出したのも。
弱き者の苦しさを知り、その声を世界に広げる媒介者としてののどかの表情が、色濃く見えたのも。
大変良かったです。皆立派や…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

その輝きに照らされる形で、ビョーゲンズの救われなさも強調されとったけども…話数が揺れそうなこの状況下で、”敵”をどういう書き方してくんだろうねぇ。
アスミちゃんの人間学習奮戦記も含めて、今後が楽しみになるエピソードでした。やっぱ面白ぇなヒープリ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

ラテ様が大人びた魂の輝きを見せつつも、その小さな体に相応しく存分に甘え庇護されてる様子をたっぷり食わせてくれるの最高なんですが。
アスミちゃんは精神的にはバブちゃんなんで、いつかどっかで存分誰かに甘える描写があると、非常に良いと思います。死ぬほど幸せにキャッキャしろッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月10日

恋とプロデューサー〜EVOL×LOVE〜：第9話『モノクローム』感想ツイートまとめ

恋とプロデューサー〜EVOL×LOVE〜を見る。
女王能力の覚醒により、崩れていく日常。”わたし”から去っていくエボルバー達。
運命を取り戻すべく取ったのは、戦神の右腕。
アレスとシモン、二つの顔を持つ男の裏切りに流れる涙は、愛のきざはしへと変わるのか。
未来はまだ、その形を定めない…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そんな感じの超ッ！　異能ラブサスペンス第9話である。
攻略対象、全員連絡途絶ッ！　差し伸べられた手を握ったら、組織の陰謀が殴り返してくるッ！！
なかなかにハードコアな状況が暴れ狂い、かっこいい異能仕草も絶好調。”わたし”ちゃんは美しき涙を流し、蝶を閉じ込めた檻は壊れる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

恋プロアニメらしい欲張りキングなギッシリ感が今週も元気で、いやー…クライマックス！　という感じだった。
女王能力で異能暴走させたイケメンたちが軒並み、最高にキマった異能仕草を見せつけてくれるので、CEOとキラもどんだけバキバキにやりきってくれるか、今から楽しみだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

というわけで、女王の能力が覚醒した結果『乙女ゲーやめやめ！』との号令がかかり、イケメンたちが軒並み遠ざかるスタート。
すげー重たい状況なんだが、キラマニアの絵面が面白すぎるのはいつもの恋プロ。温度差でワンガラスならピキッっていってるわ…。
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/xFztM6o7eM

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

憂鬱に街を歩けば、瞳を赤く輝かせて能力暴走に苦しむおじさんがガラスを割り、立看板を落とす。
落下してくる立看板、これ以上なく分かりやすく『崩壊する日常』というものを魅せてくれて、なかなかたまらない。
状況自体はシリアスで重いが、絵面が面白すぎるってシチュエーション、今回濫発されるネ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

日常をぶっ壊す陰謀の中心に置かれ、誰かに助けを求めようにも黒い円盤になってフヨンフヨン飛び去っていったり、暴徒化したファンが原因で引退したり、バロール能力の暴走で時間跳躍したりで、イケメン特急便はこないよ！
重力能力者が真なる覚醒を果たすと、時間操作に目覚めるのマジでダロだな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そんな心の隙間に、”シモン”という仮面を被って滑り込むアレス。笑顔を作って他人を巻き込まないようにする”わたし”の、腰に当てた両手の意味もわかっちゃう。
『ふんす！』と強がってる”わたし”ちゃん、可愛いねぇ…。
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/1B7z4T0yAs

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

崩壊する日常を前に、取りうる数多の選択肢。道を選ぶ…あるいは誘導されるシーンの半分を、4つの案内板が占めてるのは象徴の使い方が上手い。
新世界の女王になるか、すべてを忘れて日常に潜るか、はたまた運命に抗い未来を掴み取るか。
全ては”わたし”が選んだ先にあるのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

というわけで地道な情報の洗い出しと重ね合わせをぶっこんで、電磁波バリバリ能力覚醒を調査だっ！　扱うネタに漂う都市伝説感、絶妙な泥臭さでやっぱ好きだなぁ…。
”虹”と名付けられた幸運のお守りは、その実色がない。シモンの世界は嘘ばかりだが、唯一色を持つのは”わたし”の笑顔だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

しかしその生活も、アレスとしての使命を果たすため、便利に作り上げた嘘。そして嘘の檻の中、傷つきやすい蝶を閉じ込め守りたかったのは本当。
誠実に秘める恋心だけでなく、異能でぶっ壊れた世界認識も、秘密結社の幹部だという真実も、何もかも隠した灰色の男、唯一の”色”

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

ここら辺の陰影がシモンは上手く配置されていて、奥行きとコクのあるキャラである。アレスとしての顔が、全部本当ってわけでもないのが面白いわな。
協力者を演じつつ、自分の秘密を守り穏やかな覚醒を促すよう、状況をコントロールしていくシモン＝アレス。
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/5zLGP8QwN3

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

ブラックスワンのエボルバーさんが236コマンドで”弾”打ってくる未来を予知したので、ドキドキ☠サービスしつつ回避だッ！
徹底して、世界の薄暗い秘密に飛び込む時、あやふやで危険な未来は暗く描写されてるアニメである。
ベーシックな演出だと思うが、その徹底が一つの哲学を生む、と

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

徹底して影の中に入れてるのは、シモンが仮面を外し複雑な視線を見せるシーンも同じである。
それは無邪気な”わたし”からは見えず、俯瞰で物語を見てる視聴者だけが確認できる、彼の中の真実。嘘の檻に閉じこもっているのは、愛すべき蝶だけではないのだと、僕らは知っている…が、彼らは知らない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

この認識差がサスペンスを駆動させる、大事なエンジンなんだなー、などと思いつつ。
電磁波ビリビリ増幅器を掴み、陰謀の中心たるデカいタワーに挑もうとした時、空を覆う凧。
『いつか、幼い子供のように…』
どう考えても死亡フラグな約束マジやめろッ！！
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/zZaJlBSaaW

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

記憶を失う前の”わたし”は、シモンでもアレスでもない少年と一緒に、凧を飛ばしたのだろうか？
その自由な風をどこかで追い求めつつ、シモンでありアレスでもある男は蝶を檻に閉じ込めていたのだろうか？
”凧”というフェティッシュを上手く使うことで、二人の関係が詩的に深まっていくのはとても良い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

”わたし”とイケメンたちの旅路は、仕事ができるようになり恋の当事者となる”大人”へのステップと、失われた記憶を取り戻し秘めたるイノセントを抱きしめる”子供”への歩みが必ず同居している。
イケメンが”わたし”に夢中な原因は、必ず忘れられた過去にあり、異能事件を解決する鍵も思い出の中だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

現在位置にとどまるためには、全速力で走らなければいけない。
作中何度も引用される矛盾した真実は、過去を取り戻すことでしか未来には進めないという、もう一つの時間的矛盾を孕んでいる。
シモンもまた、二人過ごした原点を共有することでしか、檻から出れないのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

まぁそんなロマンティックは、エボル部隊の飛び道具でぶっ飛ばされるんだがな！　喰らえクロスカッター！！
シモンを守るために駆け出す”わたし”ちゃんの思い切りの良さ、気合の入ったジャンプっぷりが、フィジカルに過ぎて面白い。わんぱくか。
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/guqoXLtVOe

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

未来について語っていたシーンは、白く明るい光の中。
衝撃の真実が暴かれ、涙の別れが二人を引き裂くシーンは夜。
その中間に位置するのは黄昏時。
時間経過の設定と、そこで行うべきドラマ、適したライティングが噛み合ってる演出が、地味によく効いている。こういうとこ怠けねぇなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

というわけで、不気味に止まったカルーセルが見守る中、ブラックスワン幹部”アレス”としての顔を顕にするシモン。
闇の炎を振り払った時の伝奇力（でんきちから）、スカウター一発で破壊するレベルですよ…。
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/bLgLhJxfn3

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

シモンのエボルが超強力なコピーなの、凄く良いと思う。（『マジ”ウロボロス・シンドローム”じゃん！』と、ダロキチが興奮したのは横に置いて、だ）
彼にとって、アレスとしての顔も強力な異能も仮宿でしかなく、思いはいつでも”わたし”の側にある。だから、力も借り物、と。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

しかし組織幹部としての立場、塗りつぶされた過去が行くべき場所に自分を開放せず、借り物の翼で現状、ヨタヨタ飛ぶしかない。
真実の力と愛に目覚めるためには、一回檻をぶっ壊すしかねぇ！　ってんで、蝶☆暴露大会開始だよッ！！
…やっぱ、飛べない蝶なのはシモンの方じゃねーかな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

打ち破られた幻影に涙を流しつつ、”シモン”がくれたお守りで喉を突く！　相変わらず、命を天秤に乗っけるまでの逡巡が短すぎるぞこの主人公ッ！！
カルーセルが分割する世界でお互い一回背中を向けて、でも信じた”シモン”に言葉と涙を手渡す”わたし”ちゃん
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/Zbi8HhjCWt

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

その離別を戦神の仮面を被ったままなんとか飲み込み、涙の代わりに血を流す男。
ここで見逃したのは、心の奥底で二人が自由に飛べる空を…ブラックスワンの鎖を振りちぎった未来を、アレスが求めてるからかなー、とか思った。
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/WPF7vszzo5

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

ここでも漆黒の闇に落ちたように見えて、”わたし”の前には光の導きがある。先週、先輩と別れた後と絵の作り方としてはおんなじやね。
陰謀と希望、裏切りと愛が錯綜する世界を鮮烈な明暗でずっと書き続けることで、作品が独特の映像言語を獲得してきた感じあるなー。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

後男衆の片目抑え異能仕草があまりにもキメキメで、『これだよ…これを待ってたよ！』とワクワクしてしまった。ハデスおめー、バラちぎる必要一切ねぇだろ。
無垢を属性とする”わたし”は透明な涙を、嘘と策謀に身を汚したシモンは赤い血を、それぞれ魂の現れとして流すが、ハデスは泣かないわけね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

というわけで、先週の先輩に続いて攻略対象との線がブッツリ断たれたよ！　大丈夫この乙女ゲー！！
一方その頃、我らのCEOは恋花市2030へ時空転生していた。大丈夫この乙女ゲー！！
心配ないない、”恋プロ”だよ？
©恋とプロデューサー/Paper Pictures/MAPPA pic.twitter.com/rfSJTL7hId

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

異能暴走でぶっ飛ばされた未来で、CEOが何見て帰ってくるのかも楽しみですが。
先週先輩、今週シモンとの離別を経て、次回はキラくん。予告ででっかい鉄塊ドゴー腹に食らってたけども、”わたし”と付き合いたければそのくらいの試練は乗り越えてもらわなきゃなッ！！
ほんと凄いな恋プロ。（今更素朴）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

闇の中の光を印象的に使うことで、”わたし”が進む厳しい道の先に希望があること、連絡途絶したイケメンともまた笑い会えることを、上手く暗喩してるのは妙手だな、と思います。
絵の強さ、的確さで、ハラハラを煽りつつ根っこに安心を差し込んでる。映像作品であることを生かしたストーリーテリングだ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

しかしハデスが弄ぶ運命の鎖は、まだまだ”わたし”を苛む。
崩壊する日常の加速、すれ違っていく想い、歪む時空と飛び交う異能。クライマックスに向けてバキバキ加速する恋プロアニメ、一体どこまで飛翔するのかッ！
次回も楽しみですね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

ヒーリングっど♥プリキュア：第19話『ラテを守って…！ 祈りの風と奇跡の少女』感想ツイート

ヒーリングっど♥プリキュア　第19話を見る。
疲労が重なり、体調を崩したラテ。何も出来ない申し訳無さが、刃のように心を苛む。
その苦しみも癒えぬ間に、押し寄せるメガビョーゲン。
病身を押して立ち向かうラテ、子を思う母の思いに地球が応え、新たな戦士が生まれる…ッ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そんな感じの、新戦士キュアアース爆誕回…であり、何も出来ない子供決死の意地が、血となり涙となって大地に染み込む回。
いやー…辛かった…。
僕はかわいいかわいいラテ様がかなり好きなので、彼女の心苦しい様子、踏みにじられつつも立ち上がる勇姿が、ドカドカ心を殴ってきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

バテテモーダくんは声も保志総一朗だし、軽いのに怖くてちょっといいな、と思っておったのだが、己の病身と幼さを押して立ち上がる子供を踏みにじったので全面NGです。
反対にキュアアースさんは、ラテ様を大事大事に扱ってくれたので、第一印象オールオッケーです。今後も優しくしてねッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

さて、前回ラストの体調不良は悪逆センサーとはあんま関係なく、フツーに疲れてフツーにぶっ倒れただけだった。…大問題じゃんッ！！
まぁ守ってくれるママはいねぇわ、異郷の地で毎回チアノーゼになるわ、ストレス凄いからなラテ様…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/Sf7Qz0SMOo

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

『ふにゃ～ってなってるラテ様可愛い…とか言ってる場合じゃねぇ！　私らの祈りがクズの襲撃を止めるッ！！』とばかりに、”念”を込めるおバカ二人と、静かに祈る青チーム。
全員同じことをしなくても、ラテを思う気持ちは同じ。この情愛が、異邦に置き去りにされた子供唯一の救いであろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

一方ビョーゲンズ幹部は、てんでバラバラの方向を向いて思いやりとかは特にない。
そういう生命体なのでしょうがないかもしれないが、ご飯食べるだけで褒めてくれる花寺家とは大違いである。いや実際、喰うだけでもキツイ時あるって…。ましてや子供だし。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/UIrFi3AMvD

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

のどかが食事をとったラテに『ありがとう』というのは、自分も病身で同じことを言われたんだろうな、と思った。
苦痛の記憶が優しさの必要条件だとは思わないけども、のどかは自分の苦しさを優しさに変えて、小さな戦友に分け与えるよう、体験を咀嚼している。
同じ立場だったから、その苦しみも判る

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そういう体験をしなかった人もまた、手を差し伸べてくれる。
その優しさが、ラテには…無力な子供には辛い。優しさに報いるだけの強さが自分にはないと、彼女は思い悩む。
もー…ここは非常に辛かった。ラテ様の無力感をのどか…強く抱いてやれッ！
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/0ZEr6YE2Ar

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

のどかも病院で、守られるだけの自分を、何も出来ない弱い自分を悔いたのだと思う。
それがあるから、プリキュアとして一歩も引かない頑なさ、危ういメサイアコンプレックスを抱え込んでもいる。
しかしこの時、自分と同じく病に苦しみ、己を責める子供を抱きしめる足場は、のどかの過去にこそある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

無論、満ち足りて余裕のある人（例えばちゆ）が、ラテのような弱者を抱擁できない、資格がない、という話ではない。
のどかは自分の過去をラテの今に重ねつつ、苦しみの記憶を共感の足場に変えて、思いを聞き手を差し伸べる道を選んでいる、ということだ。それは優しくて強い生き方だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

のどかは既に病気を克服し、自力で未来を掴む一歩目をすこやか市でスタートさせている。
プリキュアとして超常の力を手に入れて、秘密のヒーローとして日常を守ってもいる。
ベッドの上で感じていた無力感を、青春と闘争両面から埋め直している最中といえる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

一方ラテは小さな小さな子供として、病に耐えるくらいしか出来ない弱い存在だ。母から託された使命は重く、それを果たすには身の丈は足りない。
明るく振る舞う日々の中で降り積もった心労も、今回の不調の一因かもしれない。
そこもひっくるめて、かつて弱い存在だったのどかは抱擁する。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

今のどかがそう出来ているのは、死なずに病と戦ってくれるだけで、生きようと全力でいてくれるだけで大丈夫なのだと、抱きしめてくれた人達のおかげでもあろう。
のどかがラテに寄り添うのは、自分がそうしてもらったから。当然…という言葉で片付けるには重たい、善因から善果を導く努力の一つだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そんな温もりに瞳を閉じて、思うのはもう会えない母の面影である。き、キツすぎる…やっぱアニマルズ周辺の描写は悲壮だな…。
いつかは、母のように強く。
そう願った言葉に、帰ってきた厳しくも優しい薫陶。
それを思い返すと、ラテの瞳はまた濡れる。泣くなラテ様ッ！
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/nPUfQrqT4W

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

子が夢枕に母を思うように、死せる母もかつての盟友に思いを託し、子を想う。
”死”をダイレクトに表現しない作品コードが妙な絡まりを見せて、一種異様な重たさが画面に満ちたりしてるが。
『そらラテ様もベイビーだもんな…ママには会いたいよな…』と、切ない気持ちになった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

このときは自分の弱さに思いが行ってた母の言葉が、後に戦場に立つときは、自分にだけ実現可能な強さを後押し言葉になる変化も、また良いのだが。
…良くねーよ！　親ぶっ殺して子供を戦場に立たせる、そういう状況作ってんのは腐れビョーゲンズじゃねぇか！
日常ぶっ壊す侵略今すぐやめろッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そういう気持ちにもなる、遠く離れて相想う、親子の肖像であった。
ほんっと頑是ない子供が自分の無力を責め、病に苦しみ母を求める描写には弱い。
個人的な脆弱性をゴリゴリ押し込まれ、非常に困った常態で視聴を続けることとなった。年取ったなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

さて病気でラテセンサーが聞かない中、バテテモーダくんは風を汚染してビョーゲンズを作る。
早期発見に失敗した結果、地球の病根は肥大化し、プリキュアマジで大ピンチ。メガビョーゲンの描写が、完全に『大怪獣すこやか山に現る』である。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/87sTEzNrrG

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

『やっべーなマジで…』と困り果てる戦士たちの顔が、ラテ視線だと瞳のない不安な描かれ方されてるところに、彼女の気持ちがよく出ている。
使命を託されたものとして、戦士の一員として、ラテには果たしたいプライドがある。
それをのどかに訴え、のどかもまた、瞳を閉じて決断する。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

ここでラテの意志を受け取り、戦場に立たせる決断をしたのもやはり、小児の感じる無力感、それで傷つく自尊心を、身を持って知っているのが大きいと想う。
何も出来ないこと…何も出来ない存在だと自分を見限ってしまう辛さは、体の不調よりも時に重い。
そういう痛みに、のどかも苛まれたのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

ラテという年少者に向き合う中で、のどかの語られざるバックボーンが太く見えてくるのは、先週ニャトランの恋路を描く中、ひなたの人格が見えたのと同じ筆致だと思う。
ここら辺の、コンビを掘りさげることでその両方が照らされるって書き方は、アニマルズの比重を上げたヒープリらしいところだと思う

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

発見が遅れた結果メガビョーゲンはマジ強まり、プリキュアは音速で大ピンチに。
何も出来ない己の身の丈、目の前の惨劇に苦しみつつ、巨大な敵に立ち向かう覚悟を固めたラテの瞳が、凛々しくも哀しい。できればそんな顔、させたくなかった…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/HWM7TQHKAE

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

こっからは完全にラテ様オンステージであり、蟷螂の斧と知りつつそれでも立ち向かう死に狂いのヒロイズムが、壮烈なカタルシスを生んでいた。
俺もわりと、平光氏と同じ精神状況だったからね…見ててらんねぇが、見守るしかねぇッ…！
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/8oJxWJ1V1V

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

世界の壁を超えて、ラテの勇気と窮地をテアティーヌ様が感じ取るのも、その祈りに地球が、かつての相棒が応えて新たな力が現臨するのも、ありがたい流れだった。
イヤだってさぁ…自分の無力に苦しみ、届かぬと知りつつ牙を突き立てた子供の勇気に報いない物語とか、見ててキツイじゃない…？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

『バテテモーダ！　その汚ぇ指離せってんだよ！！』って感じだけども。
幼き勇気と母の祈りに地球が応え、生まれた新たなる戦士。キュアアース、颯爽登場である。
登場補正でプリキュア無双、久々に摂取するとマジスカッとするな…。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/y21aWERlPP

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

風属性由来の、重力を完全に無視したかのようなアクションが、強キャラ力を更に引き立てる感じだが。
事前にバテテモーダくんの最悪対応をぶっこんだおかげで、悪漢を弾き飛ばし弱者を抱きしめるヒーロー力が、非常に高く見える。
やっぱ視聴者がやってほしいことを、やってのける爽快感大事だな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

プリキュア名物・新戦士登場時の鬼補正を存分にぶん回して、ラテ様の不調解除＆優しい抱擁までやってくれたアース…一体何者なんだ！？　というところで、次回に続く。
ちょっと大人びた外見が、母から引き離されたラテ様に足りないものを補ってくれそうで、点数高い。
©ABC-A・東映アニメーション pic.twitter.com/V1DKmsJ7TL

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

アースさんがどういう人かは、今後話しが転がって日常に馴染む中で見えてくるだろうけども。
おふくろの祈りに地球が応え生み出された結果、かなりのラテ強火勢っぽいのはスゴーク良い。
俺ラテ様好きだからね…ガツガツ甘やかして、バキバキに守ってあげてください。そういう扱い受けていい子だから…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

そんな感じの、”ラテ様戦場に立つ”というお話でした。
病身であること、子供であることの無力感と辛さを、明るく可愛らしいラテ様が笑顔の奥に隠していたこと。
それをのどかが見て取り、受け止め、抱きしめたこと。
ヒープリらしい生っぽさを、上手く感動に繋げたエピソードだったと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日

激戦に散り、幼い娘に使命を託すしかないテアティーヌ様の、母として王としての祈りにもクローズアップされて、そこも良かったです。
そんなおふくろ代理人として、すこやか市に爆誕したキュアアース。彼女の人となりと交流が、しばらくは物語の柱になりそうですね。次回も楽しみッ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年9月9日