「さむいですよ」 もこもこ娘め。 ストーブの真ん前に陣取って何やってんだ。 「さむいさむい」 ええい。 肩をもめ。 ちいと疲れている。 「いいでしょう」 手袋が分厚すぎてきかないよ。 「うおお」 ああ、そうそう。 そうやって力を入れてぶつといいですよ…
ホルヘ・ルイス・ボルヘス。さて、ボルヘスという作家をいかにして語るべきだろうか。驚異的な博識、西欧正等の極みとも言える端整な構成と文体、盲目の魔法使い。そのとおり。この短編集には、ボルヘスの魅力がみずみずしく詰まっている。 イスラム、古代ギ…
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