2005-10-24 紅い足跡 読書 杉浦守&押井守、角川書店。ケルベロスサーガの最新作であり、多分最終作。杉浦守の、端整でいながらどこか雑味を残した絵筆がまずいい。中国各地の猥雑な描写。主人公紅一をはじめとする人々の、生き生きとした表情。日常の幻想的で静かな風景と、戦闘の時の獰猛な犬のような足音。押井守の独特かつ怪異な映像をただ紙に落とすだけではなく、それを超えた「読ませる力」のある漫画だった。