イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ネコソギラジカル(下)

西尾維新講談社NOVELS。さてはて、終わりである。西尾維新が大嫌いだった。特にクビキリサイクルクビシメロマンチスト、僕と君の壊れた世界は、本格的に憎憎しかった。
世界への憎悪にみちていて、それをさらりと小説(もしくは商品)にパッケージングしていたからだ、そう、僕は西尾維新に嫉妬していた。そういうことなのだ。
何度も戯言シリーズを読み返すうちに、だんだんと憎しみが掻き消えていった。上手いなとは思う。凄いなとは思う。だが、掻き立てられる憎悪はもう、臭わない。薫らない。そこには、世界への憎悪と、憎悪しなければならないほど強い世界への愛情が、もうないからだ。
ネコソギラジカルは発刊に時間がかかった。上中巻もまた、憎しみなく楽しんで読んだ。そして、もしもう一度、西尾維新が僕を震わせてくれなかったら、戯言も僕君も零崎も全部纏めて塵箱に出そうと思って取った最終巻だった。
いまは、西尾維新が愛おしい。この先、が大変だとは思うが、僕は西尾維新のファンであり続けるだろう。それでいい、それがいい。ともかく、戯言シリーズは終わったのだ。ああ。なんて、いい気分なんだろう。