イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

「ジャパニメーション」は何故敗れるのか

大塚英志&大沢信亮、角川ONEテーマ21。ジャパニメーション・オタク業界の国策化について論じた本。第一章において手塚から現代に至るマンガの構造を分析し、大塚エイジ長年の主張である「マンガの中の身体性の不在」という論考を行う。そして、第二章において具体的な数字を出しながら、「ジャパニメーションの国策化は敗れてしまえ」という論を述べる。まぁいつものようにオフェンシブな論争スタイルだが、大塚英二のことは好きだ。たしかに、あの親子連れたっぷりのアキバにはクソッタレしんじまえとパンクスな感想を抱いた。マンガアニメはダメ産業、でいいだろうがと。もっと下品な言葉を使えば、おい役人さん、あんたエロ漫画で抜いたのかよ、と。
僕はエロ漫画で抜く人だ。クソオタで最悪のロリペドでマンガに関しては鬼ヅモだ。大塚英二の政治意識は確かに、彼がかかわる作品の中に否応無しに現れてしまって、クソッタレマンガをクソッタレ説教マンガに変えてしまう。そういう意味で、大塚英二は色々と問題の在るダメオタクだ。でも、現実に秋葉原の道々はクソッタレ小奇麗になって、LOは毎回ギリギリの橋を渡って出版されている。そういう時代なのだ。
だから、僕はこの政治的に歪み、個人的な臆見に満ちた論考を支持する。「たかが娯楽でしょ」とか行ってるうちに、経済主義の鉄槌がぺしゃんこに踏み潰すかもしれない可能性は、実際に存在しているのだ。それに対する危機意識と、それに支えられた現状の読み。その意味で、僕はこの論考を支持する。理由はこうだ。僕がエロ漫画で抜く人間だからだ。