イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

unscripted小話 2

というわけで書き始めた、ソエジマさん主催のPBeM「unscripted」のコラム、第二回です。今回はWistera06の第四試合、第五試合、第六試合について書きます。長文ですし

第四試合 倉板舞 VS 渡辺百合葉

ソエジマさんの看板、舞と鈴白さんの暴走機関車、渡辺の試合。舞が貫禄を見せつける形になりました。
ソエジマさんは例によって試合内容重視、渡辺は入れ込みが過ぎて空回り、という指示を貰いました。舞は劇破02で引退する高杉カヲルの弟子なので、そっちの動きが見えないと事故る、ということで意識的に技術面以外の記述を省きました。これは指示通り。渡辺は微妙に「試合すること」の側面が弱かったので、外付け装置でマネージャーを増設して、「MMA選手やってるんだぜ」という部分を強く描写しました。
まぁそのマネージャーが異常に喋り、男ツンデレになってしまったのは申し訳ないところ。筆が不用意に滑るのは悪癖なので、留意と注意します。子の試合を書いていて思ったのは、「才覚と生き様は偉大だなぁ」ということです。その選手は何で強いのか、どういうことをしているのか、という演出に迷ったら、才覚と生き様を見直せばそれでいいわけで。この試合では渡辺の努力家と研究家を強く意識して、試合中や試合前の描写をしました。
unscriptedの世界は、ソエジマさんが何度も行っていますが、MMA選手が一番強い世界観です。MMAという競技を勉強し、それに適した練習を行い、それに適した才能を持っている選手が勝ちます。人殺しが巧い人間でも、喧嘩が強い人間でもなく。そういう意味で、選手は「怠けています」と明記されない限り怠けないし、イロモノに見えても練習はしている。そう考えて、渡辺の記述全体を結構シリアス方向で補強しています。
次からの流れですが、舞は試合にあるように、"ミニマム級最後の大物"がどーんと聳え立ちました。この勝ち方なら、誰にも文句はつけられないでしょう。ミニマム級戦線はフェザーほど王者が抜けている感じはしないので、ここから猛追を見せる流れでしょうか。渡辺は基本的に負けてもくじけない性格だと思いますので、元気に戦い続けるといいと思います。ミニマム級は王者のまやを始めとして、クラい生き物が多いです。おいしいスタンスを確保できると思います。

第五試合 ゼノビア・レノックス VS 鈴木裕子

ヴァルハラ女子の筆頭株、ゼノビアNPC鈴木の試合です。勝つデータだったゼノビアが勝った。そんな感じです。
基本的にゼノビアがゴリゴリといい気になる流れだったわけですが。ゼノビアは陽性の人物なので、あんまり相手を踏むとゼノビア自身が困ったことになります。ので、例によって例のごとく"鈴木も強かったがゼノビアはもっと強かった"理論をぶん回し、あまり踏みつけにしないでゼノビアが上る形にしました。
この試合もメンタルに言及した試合で、鈴木もマルースに負けて色々得たけど、ゼノビアは彩花にいい負け方をして、もっとたくさん得たよ、というお話にまとめました。陽性のゼノビアといっても、負けていいと思っているわけではないよ、という部分はコバヤシが勝手に付け足した部分です。そこを書いておかないと、unscriptedにおける敗北の意味がぼやけると思ったので。
まぁ試合内容自体はゼノビアの圧勝です。2ラウンド性で打撃戦で勝つには、スタンドでジャブを駆使して速い展開・高い火力でレフリーストップを図るか、今回のように腹を打って全てのポイントを取ってフルマークの判定勝ちか、です。ゼノビアは後者の勝ちを徹底して拾えるスペックと戦術でした。ので、試合展開も描写も、おおむねそんな感じで書きました。そこらへんの「強くなってるよ」役は早樹にやってもらいました。頭脳派でキャラが立っているNPCは非常に便利です。
今後ですが。ゼノビアはAクラス昇格、二位集団の最後尾に位置する形になりました。次も勝てば、二位集団の中でいい位置につける、という感じの動きです。ゼノビアの徹底した陽性の性格は大きな武器だと思うので、色んな人と試合をして、いろんな人とコンタクトを持っていくとおいしいと思います。鈴木はNPCなので、まぁあんまり動かないでしょう。まいなと違って過剰な味付けがされていませんし。強いてあげるなら、同階級でかつての同士、友人である久仁子との対戦がいつか、が注目される所ですか。

第六試合 柊彩花 VS 原口萌子

暴れ竜彩花とPC食い原口さんの試合。原口さん、PC食いならず。
Lanceさんの演出指針シートは非常にわかりやすく、テーマも試合中の動きも、ほとんど手を入れずに書き上げています。セコンドのセルゲイが頭脳担当、その指示を受けて彩花が練習量と才能で一気に押し込む、というパターンを確立しつつありますね。コバヤシも、非常に書きやすかったです。セルゲイが解説を担当してくれるので、驚き役とかに頭を悩ませなくてもいいのが素晴らしい。
基本的に見ての通りの試合で、急速に成長する彩花が原口さんをバックリ食った、という流れになっています。事実その通りですね。彩花は非常に戦術が洗練されており、unscriptedでいかに勝つか、をよく研究していると感じました。戦術を書き込んでいないといくつかの場所で危うい流れなのですが、細かい指定で回避しています。そこらへんに注目してみてもいいと思います。
んで今後。彩花はこれで二位集団を大きく抜けました。このままマルースと試合をしてもいいと思いますし、説得力を増すために一度負けている小郷さんと白黒つけるのもいいでしょう。unscriptedは根本的に戦うゲームなので、まっとうに戦っている彩花はどういう位置でも輝いてくると思っています。原口さんは……まぁNPCですし。とはいうものの、横幅の広い性能で弱点を攻めてくるので、安易に食い物にしようとすると逆襲を貰うかもしれませんよ。二位集団、BクラスのPCは原口さん越えが一つの基準になるのではないでしょうかね。