イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

unscripted小話 その3

というわけでPBeM「unscripted」に関するコラムも三回目。今回はWistera6の第七試合、第八試合を題材にします。

第七試合 菜々原琴子 VS パナエモラ

フェザーAクラス強豪同士の試合。この試合は、すっごく難しかったです。
何が難しかったかというとですね。貰った指示が、お互いにお互いの動きを一切見ていないものだったからです。それだけならまだいいんですが、琴子の踏み方があまりにもあんまりな踏み方で、「これをそのまま実行したら、確実にPLの何人かが不快になる」レベルのものでした。勝ったやつが偉いunscriptedですが、同時に勝ったからといってなにしても良いわけではないです。よって、琴子の演出の基本線は採用しつつ「殴られることのリスク(実際、重傷まで持っていかれてます)」「殴らせることの異常さ、孤独」というマイナス要素を大きく描写しました。
勝った人が勝つのは必要ですし、重要です。unscriptedは勝ったキャラクターが偉い。負けたキャラクターが勝った時に、大きなカタルシスを得るためにも、勝つという行為は厳密にいいものとして描かれるべきです。でも、そこで対戦相手の許可も得ず、まるで踏み台のように扱う勝ち方は、多人数が参加するゲームであるPBeMにおいては非常に危険な行為です。
これを避けるために、先ほど言ったように琴子の勝ち方にマイナス要素を差し込み、パナエモラにもプラス要素をつけました。それが熱田です。本来熱田はオープニングの「パナエモラさん家の家庭の事情」にしか登場しなかったわけですが、パナエモラの傍に誰かいないと話がつながらないこと、オープニングと試合を繋ぐほうがいいと思ったことの二点を理由に、試合中もセコンドを勤めさせています。これは独断です。
パナエモラがガードを下げて、ここを突っついてね、ていう部分を提示してきたのはとてもいい動きだと思います。これで桜花勢もパナエモラにコンタクトするライン(熱田→パナエモラないしパナエモラ直結)が完成したわけで、非常に絡みやすい、素晴らしい動きです。だからこそ、オープニングだけで終わらせてしまうのは、試合するゲームであるunscriptedにおいてはもったいないかな、と思い、セコンド熱田という演出になりました。
なお、上でアレだけ苦言を呈していながら、演出の基本線を琴子にしているのは、unscriptedにおいて勝ったものは偉いからです。スポーツを題材にしている以上、勝敗は何より重要です。勝ったものが望む勝ち方を通さないのでは、その部分が崩れると思い、琴子の演出指針を基本線としています。その上で、パナエモラがやりたいことやるべきだなと思ったことを外接し、琴子の演出指針にあった「毒」を抜いて「マイナス」を足しました。
まぁあんまりネガティブなことは言いたくないんですが、ちょっと大変だったので、あえて内幕をさらしておきます。そこまで怒っていたり、うんざりしているわけではなくて。ちょっとした釘刺しだと思ってくれれば、幸いです。この試合に絡んでいないPL含めて。
んで次ですが。琴子はこれでフライ級頭一つ抜けました。同列で芳希、果実辺りが並んでいる状況かなと思います。そこら辺と試合をして、フライ級の情勢を纏め上げる動きをするといいかな、と思います。パナエモラは試合そのものよりも、(試合内容をを含めた)話のタネを膨らませていくのが重要だと思います。非常にいい出だしなので、積極的に桜花勢にコンタクトを取って動くといいと思います。その後試合をして、その結果を受けてまた動いて、といい循環を作る素地は十分でしょう。

第八試合 小郷小百合 VS 呉智美

フェザー級二位グループ同士の対戦です。マルースに一番近かった小郷さんが、ちょっと遠のいた試合。
この試合は、唯一簡易演出なしの試合になりました。ちょっと詳しいリング格闘技というか、そんな感じの記事的な記述。Wisteraはunscriptedの仲でも「試合してればいい」という極から一番遠いので、ソエジマさんと話して簡易演出をつけたわけですが。結果として15KBから30KBあたりの、結構な長さの文章が頻発したことを考えると、簡易でもなんでもなくなりましたね。
それはさておき。演出がない分、試合だけが見て取れる形になったかなと思います。現行ルールだと、根性さえあれば、関節を決められても結構持ちこたえます。スタンドならまだギブアップ発生回数が多いので疲労点を削りきれますが、グランドだと時間経過が遅いので今回のような状況になります。
駆け引きは重い階級になればなるほど刺さる(体重確保のために体力が伸びるから)わけですが、それが如実に出ました。組むまでに駆け引き効果を背負い、倒してから極めるまでの一行動の間に、それをひっくり返す精度でポジションされた形です。ここを補うのが、準備フェイズで行える各種牽制なわけですが、CPを一気に取られます。それでも突破力を取るか、その分を他の部分の充填に回すか。悩ましいところです。
今後のこと。小郷さんは難しいですね。現在トップの彩花には一度勝っていますが、マルースに負けた呉には負けている。ジャンケンが非常に混沌としています。そこを整理する試合を組むか、それともそのまま行くか。どちらにしてもワンクッション必要だと思います。呉は一回マルースには負けているので、まだ試合数が必要な状況。とりあえず、天才肌一枚を餓狼に変える方向です。早樹とキャラ被りするのが困ったものですね。

次はラストの試合が上がったら書きます。ついでに、初めてWisteriaのGMをやって感じたこと、思ったことなども。