イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

デュラララ!!×2転:第15話『縁は異なもの、味なもの』感想

ヤクザと人外が交錯するとき物語が始まる系アニメ、今回はヤクザサイドのお話。
杏里ちゃんの守護天使兼極めてロクでもないヤクザ、赤林さんの過去と現在でした。
常時バイオレンスが蔓延し、血まみれなのにどこか切ないといういい任侠モノでした。
サブキャラの個別会が続いてるけど、掘り下げるキャラが立ってればそれだけで面白いな、やっぱ。

テンション高いキチガイ多めなこの作品ですが、赤林さんはレアなダウナー。
山口さんの抑えた演技がよく効いていて、濃いキャラの中で埋もれない存在感を持っていると思います。
杏里の前ではいい人だけど、根本的には社会のダニってところが崩れないのが良い。
あと知略と暴力のバランス取れてる所が、極振りビルドしかしない若者と差別化出来てて素敵よね。

今は落ち着いた赤林さんが、どういう喪失を経て落ち着いたのかという話なので、彼の恋には救いがない。
この話は基本若者の話なので、欲望のまま突っ走る彼らを導く/利する/操る立場の大人は、お話が既に終わっていたほうが収まりがいいんだろうな。
今現在喪失するか否かの瀬戸際にいることで、子供たちが主役としての切迫感を得ているのなら、脇に回ってお話を締めてる大人は、その位置をすでに通り過ぎているべきなんだろう。
名脇役にさらなる苦味と厚みを加える、良いエピソードだったと思います。