イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ミリオンドール:第10話『進め!「すう子会」』感想

そのサブタイは数話前に使ったんじゃないかな系アイドルアニメ、気づけば第10話。
メジャーデビューを前に各勢力が鬱屈を貯めこむ展開であり、明確なタメ。
五分間とはいえ、お話のベクトルが下がり続けるのを見るのは、結構重たい。

この段階で鬱々とした内面を掘り下げるということは、メジャーデビューが決まったところでアニメは終わりっぽい。
在宅VS現場のファンサイドも、束モノご当地VS地下のアイドルサイドも、最終局面で初めて面付き合わせる形になるのは、なかなかクレイジーだ。
ファンに至っては、ヘタすると直接対決一切なしで終わる。

そういうディジタルな距離感に踏み込んだことが、このお話の特色ではある。
のだが、今回のすう子会の見せ方にしても、どう見ても空回りにしか見えないリュウサンの熱意にしても、どうにもズレている。
それを修正する尺も熱意も期待は出来ないので、どっかズレたまま最終局面へと進み、終わるんだろうなぁ。
このアニメらしい運び方といえばそうだし、無念といえば無念ではある。

原作者の藍先生が体調を崩し、原作連載は無期限休載になった。
メジャーデビューのその先、『リアルすぎるアイドル』の先にある光と影に手が届きかけたタイミングでの休載であり、途中参戦のクソニワカとしても苦々しい。
このアニメが藍先生にとって順風なのか逆風なのか、1ファンの僕には分からないが、なんとかいい方向に力を与えていて欲しいとは願っている。

もう少しでこのアニメも終わる。
これまでの積み重ねを鑑みれば、このアニメが『アリバイとしてのアニメーション』として終わりそうなのは、そうであって欲しくないと願いつつも事実のようだ。
そういうアニメーションが通りすぎた後に何かが残って欲しいと、今の僕は思っている。