A3! SEASON SPRING & SUMMERを見る
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
運命に導かれるまま、オンボロ劇団の総監督に収まったいづみ。癖の強い三人を引き連れ、劇場運営に、団員の育成に、芝居のブラッシュアップに大忙し! 後カレー!
そこに加えて追加の二人。テキトーな外国人とヤバさを秘めたリーマンを足して、春組五人全員集合!
という感じの、オンボロ劇団ガッツストーリー第二話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
作品世界に導入する第一話が終わり、二手目を何処に指すかが問われる話数。
団員と”家”の関係、新規追加二名、綴くんのシナリオ勝負に至さんのゲキヤバ私生活と、相当に盛り盛りな展開となった。
『犬も歩けばイケメンに当たる』とばかりに、亜音速でメンバーが集まる展開には正直笑ってしまったが、何しろ六話で春組のエピソードを終えて、夏組に繋がなきゃいかんわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
飛ばせるところは、そらー亜音速でかっ飛ばすよな。後まぁ、ソシャゲでもここら辺早いんだろう多分。
同時に分厚くやるところはしっかり補強して、キャラの奥行きと味わいをドッサリ食べさせてくれて、緩急メリハリが効いている運びとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
今回やや駆け足気味だったのは、まず五人集めないとアンサンブルもへったくれもない、ってことだろうしね。
寮に集まったトンチキメンバーが、どう噛み合うか。
それを見せることで、役者の個性がぶつかり合う本番の説得力も増すだろうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
まずはガーッと足場を整えて、必要なものを描けるキャンバスを作る。そこに、ただの記号で終わらない”味”を足していく。
そういう意味では、いづみちゃんがシッカリ監督して、頼りがい満載だったの良かった。
さてお話は、先週引き入れた三人組の”家”を見せるところから始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
正直千秋の段階ではキャラ弱かった綴くんが、沢山の兄弟を背負う苦労人であり、脚本に情熱を燃やす文学青年であることが描写から匂ってくる。弟たちの顔がマジクローンでウケる。
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”お兄ちゃん”は家を飛び出し、その重荷を支えとしながら、劇団寮という新しい社会に夢を乗せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
脚本家として、存分に書く。そんな青雲の志を、しっかり理解してくれる弟が居てくれることは、綴くんの幸福だ。
同時にトラブルのタネになりそうな気配も、ちょっとあるな。皆、”家”に問題アリか?
いづみちゃんもまた、新生活に希望を燃やす。美しい月光は、綴がさっき見上げたのと同じ建物を照らしている。みなこの寮で暮らし、同じ夢、同じスクリプトを演じるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
そんな夢の領域に、ノータイムで同室希望。碓氷くん…キミほんとにヤバいね。
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碓氷くんの間合いの詰め方は性の匂いが薄くて、なんかこー、赤ちゃんが親に手を伸ばしている感じがする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
驚異的な他人への無関心とか、肉親とすら開いてる距離とか、情緒が凄く未発達なんだよね。そんな冷たい世界に、いづみちゃんへの恋慕だけがうっすら輝いている。
もしかすっと、恋ですら無いか?
クールな顔したベビちゃん碓氷くんが、劇団生活を通じて人間を育てていくのも、群像劇の一つの画角なのだろう。現状、マジでヤバいからな…基本ヤバいやつしか居ねぇけどこの寮。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
唯一マトモに思えた咲也くんも、まー家庭環境複雑そうで。
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メイン三人が連続して、”家”の事情を描かれる序盤。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
彼らだって木の股から生まれた虚空のイケメンってわけではなく、色んな事情と感情に絡め取られつつ、この寮に流れ着いた。
難ありまくりの顔面軍団の、お世話を焼きつつ絆を深める。問題ありの”家”の代理として、寮を切り盛りする。
そこも、いづみちゃんの仕事なんかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
『今更デス料理かよ…』とか『女の仕事は飯炊きっすか! ヤダ味凄いっすね!!』とか、色々思った食事シーンだが、まぁカレーは美味いからな!
同じ場所に座り、同じものを美味しく食う。共同体を繋ぐ、”食”というベーシック。
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劇団を破綻寸前までドライブさせちゃった松川さんが、食事を上手く作れないこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
その破綻を救うだろういづみちゃんが、胃と心を満たす食事を作れること。
ここらへんはベーシックな取り回しながら、いづみちゃんと”寮”の仕事がよく見え面白かった。
代理家族モノなんかなぁ…乙女は好きねぇこのネタ
『俺も好きだよ!!』ってんで、今後いづみちゃんを軸に団員がカンパニーに、あるいはファミリーになっていく描写は楽しみだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
そこに加わる、追加の二人。ほんと天鵞絨街は、虚空からイケメンが生えてくる特異点だな…。オラッ! ガチャを回してスチルを集めんだよ!!
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ほんとここの亜音速進行は凄くて、あっという間にメンツは集まる。とりあえず顔面を大集合させて、細かい事情は後から追補。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
後出しで意外な側面出したほうが落差もドラマも生まれるし、話も先に進むからな。
それにしたって、至さんとコンタクトする流れがパワー勝負過ぎてウケる。
メンツを集めること自体はパパっと済ませて、作った時間は人間を書くのに使う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
そのカメラが、かなりいづみちゃん重点で回っているのは心地よい。やっぱ主役として場に据えられてるキャラなら、人格見える描写やセリフは沢山用意してほしいのよね…。
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いづみちゃんは綴のワガママな挑戦を、堂々受け止めて取り回す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
監督であり、舞台経験者(挫折者)であり、年上の女性でもある彼女は、性格ガッタガタのイケメンたちよりもかなり先にいる。彼女が引っ張る形で、劇団は形になっていくのだ。
そのパワフルが、見ていて気持ちがいい。
ソーシャルゲームという一人称の体験と、TVアニメという三人称の物語。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
ここで”主人公”をどう扱い、どう描くかってのはかなり難しいと思う。透明で、ユーザー個別の思い入れを自在に投影できる存在として描くことも出来るし、濃くて独自な人格を持ったキャラクターとして、作中に立たせることも出来る
A3アニメは後者を選んで、いづみちゃんはグイグイと状況を引っ張る、独立したキャラクターになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
意思がシッカリ感じ取れる強い眉に、名塚佳織の芯が太い(でも清潔感がある)声。
舞台と劇場の総責任者として、凸凹人間のお世話する保護者として、守られるよりも前に出る主役である。
僕個人の物語やキャラクターの好みとしても、このアニメを入り口にA3と出会う初心者としても、いづみちゃんの人格が明瞭で、立ち位置が鮮明なのはありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
やっぱ主役が好きになれないと、お話に入っていけねえのよね…バキバキに仕事して、イケメンたちのトンチキムーブに負けないのはグッドよ。
なんとか数を集めて、動き出した春組。いづみちゃんはド素人の素養をシッカリ監督し、個別の顔を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
劇場の金勘定、方針決定だけでなく、実際の芝居のディレクションまでやんなきゃならないんだから大変だ。おまけに役者は問題山積、残念揃いの凸凹野郎ばかりでねぇ…。
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性格的には朗らかで前向きな咲也が、役者としては一番ダメっぽいのは面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
異邦人であるディスアドバンテージを、積極性と前向きさで補ってるシトロンさんと同室になったのは、面白いコンビだなぁ、と思う。
至さんが卒のない態度の奥に、凄い爆弾抱えてたからな…凸凹ハッキリしてるメンツだ。
『欠点がデカいと長所も伸びるって”GURPS”かよ! -40CPまで稼ぐと人格破綻者かよ!』と、マイナーなツッコミなども入れつつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
いづみちゃんは団員個人をしっかり見て、それぞれの個性をどう板に乗せていくか、熱心に考える。その横顔が細やかに切り取られて、彼女を好きになれる。ありがたい。
五人の中でも人間が良い、咲也とシトロンさん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
彼らは脚本執筆に苦闘する綴を見舞い、しっかり応援する。しかし至さんはガラスの向こう側、自分の世界に閉じこもりっぱである。
真心のこもったコーヒーを飲んで、綴は再び、脚本に向き合う。
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現状いづみちゃんにしか興味がない碓氷くんが、ここに居ないことも含めて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
現状の春組がどういうバランスで、どういう距離感なのか上手く見せるシーケンスだった。
明るく前向きなようでいて、一歩踏み出す勇気が足りない咲也を、な~んも考えてない風味のシトロンさんが”押す”構図なのね。
至さんがガラスから出てきたり、碓氷くんが輪に入ったりするのは、この後の話数でやるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
何しろ芝居は五人でやるのだから、他人に興味なく距離を作っていたら、動き出さないまま死んでしまう。
欠落を抱えた団員たちを繋ぎ、カンパニーを作っていくのもいづみちゃんの仕事になるかな?
かくして運命の一週間が過ぎ、綴はなんとか脚本を仕上げる。いづみちゃんは真剣な瞳でそれを精査し、OKを出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
ギャグ調で回すところは回して、”演劇”の心臓に関わるシリアスな部分は、キリッとした表情、柔らかな微笑をちゃんと見せる。やっぱメリハリが明瞭なアニメだね。
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設定の濃いイケメンがトンチキ乱舞するのは、面白いから良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
でも作品がわざわざ選び取った”演劇”は、可能な限りシリアスに、真摯に扱ってほしいと僕は思う。
総監督として、経験者として根っこを握るいづみちゃんが、非常に凛々しく誠実な姿勢で”演劇”と向き合うシーンが多いのが、とても嬉しい。
ここをカチッとやってくれれば、どんだけインチキ外人が暴れようが、ヤバいイケメンが急接近しようが、一生携帯電話しか見ないヤバゲーマーが壁ドンしようが、話はしっかり回っていくだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
…回るのかな…二重人格って感じでもなくて、確実にゲームクレイジーのヤバ男やぞ!
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至さんの真紅のハラワタが、整えた外面からモロっとはみ出したところで、次会に続く、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
いやー…こりゃ難物そうだ。日本語にちょっと難があるだけで、他人に興味ちゃんと持ってくれるし、コミュニケーションにも積極的なシトロンさんが、現状一番安心できる…綴くんも良いけどね。
まぁ濃い口の人格破綻者達に軛を付けて、ブンブン乗り回す優越感もまた、乙女ジャンルの醍醐味であろうし。(外野の勝手な推測)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
ほんっと、ピーキーなキャラ多いよね乙女系…って、ひとくくりにまとめちゃいけないんだろうけども。全体傾向語れるほど、量食ってねー!!
さておき、即座に同室をねじ込んでくる碓氷の”ヤバ”と、至さんのゲームフリークっぷり、二つの爆弾がよく見える回ともなりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
この怪物たちをどうにか舞台に上げて、カンパニーを機能させ、個性を輝かせる。いづみちゃんの未来は問題山積みだが、高い山を越えてくれそうな強さもよく見えた。
やっぱねぇ…”名塚佳織”なんですよ。僕直撃世代だからベラベラ喋るけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
ヒロインの可憐さと、監督の骨の太さ、年長者の頼もしさと落ち着き。いづみちゃんの”良さ”は作画でもしっかり見えるけど、やっぱ名塚ヴォイスががっちり噛み合って、好感が生まれてると思う。まぁ俺名塚声に点数ダダ甘だけど
主人公を好きになるってことは、作品を好きになる最短ルートだと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年1月20日
色んなイケメンと関わりつつ、差く品の真ん中にある”舞台”を作り上げる主役が、とても靭やかな人だと感じ取れたのは、とても良かったです。
脚本を仕上げ、稽古は更に加熱する。顔の良い怪物たちはどう暴れるか、来週も楽しみ