BanG Dream! 3rd Seasonを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
遂にたどり着いた、ガールズバンドチャレンジ決勝当日。
少しの寂しさと沢山の夢を乗せて、少女たちは歌を奏でる。
音に導かれ、音で繋がった私達、精一杯の”今”を届ける。
そして、キラキラドキドキの、その先へ。
歌は続く。
いつだってわたしたちは、永遠の途中だ。
そんな感じの、アニメ三期最終話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
感情のドラマは先々週ピークを迎えた感じもあり、先週と今回、合わせて長いエピローグという趣もあるが。
どっしりと余韻を重ねつつ、迫真のライブシーンで畳み掛けるクライマックス感もあり、非常に良い最終回だった。
ありがとう、サンジゲン…。
バンドのアニメなので、演奏シーンが勝負所なのは間違いないのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
そこに至るまで、バンドとアーティストは何を考え、何を重ねるか、焦りのない筆致でしっかり積み上げたことが、感慨をより深くしたと思う。
人間ドラマもそうだし、作詞作曲練習シーンといった、準備の描写もそう。
諍いや衝突も含め、彼女たちの全てがあったからこそあの晴れ舞台であり、たどり着いたピークもまた、新しい景色を構成する基石の一つになっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
たゆたい留まることのない、時の流れ。そのただ中にいるからこそ、”今”が輝き未来が掴める。
そういう連続性を、最後にうまく描いてくれた。ありがたい
最初に物語が収まる”箱”としての建造物を見せるのは、柿広バンドリの得意技だなー、などと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
RASの物語では旭湯だったが、今回は蔵である。そこから全てが始まった場所。全ての始まりである二人。
『ああ、最終回なんだな』って感じだ。衣装や光から漂う”冬感”が良い。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/Suum8BqalI
アプリも映画もパピコ大盛りも、バンドリプロジェクトは止まらない。しかしアニメ三期はここで最終回であり、一つの終わりなのは間違いない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
有咲はそこに相応しいノスタルジーとメランコリーを背負って、過去を思う。
いつものように、香澄は一気に間合いを詰め、それに押されて目線が上がる。
後ろを振り返ることなく、前に進み続ける。最高の今を刷新し続け、思い出に支えられながら最高の夢の、その先へ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
そういう前進主義を、香澄をセンターエンジンに据えたポピパは持ち続けているし、有咲の上向きな視線は常に、そこへ惹かれている。
後悔を振りちぎって進む”今”ISMが、しかし取りこぼすものが当然ある、という描写もまた、ポピパには付き物だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
一期中盤の沙綾、一期終盤の香澄、二期のおたえ、ガルパ二章の有咲…みな”今”に惑い、何処に進むべきか迷ってきた。
それは少女として、人間として当然のふらつきだ。
今回そういう視線を担当するのは牛込くんで、進めばこそ終わってしまう宿命の寂しさに、伏せた瞳が静かに濡れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
電車で三駅、遠くて近い武道館は、各バンドの”今”を描くキャンバスである。そこに、牛込くんの迷いもまた刻まれていく。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/Jr1NyADIzJ
三期の大部分を費やしただけあって、気さくにじゃれあえるRASの姿は印象深い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
一瞬一瞬の表情や仕草が、ここまで積み重なった描写や物語に繋がって、切り取られている以上の奥行きがあるのは本当に強い。
高密度の群像史劇を成功させてきたからこそ、感慨の濃いクライマックスだ。
賑やかなリハもまー、色々思わされる仕上がりで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
ゆきな代理を渋々受け入れるチュチュとか、自宅の寝室じゃねぇんだぞパレオとか、紗夜さんの感慨に寄り添うリサとか、牛込くんの湿った瞳とか。
今まで自分たちが作ってきた物語を信じて、情感のパッチワークを叩きつけてくる
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/EjXS2EH7jw
僕は牛込りみの、甘えて湿った…こう言ってよければ”女”を凝集したような表情と、職人気質で譲らない”芯”のある顔の同居が好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
両方あってこその牛込りみだと思うし、どちらも本当のことだと思う。
本当だから、この土壇場で後ろ向きで甘えた湿り気が顔を出す。
これを飲み込んで、沙綾の手を引っ張って”蔵”に連れてきたのが2期第11話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
あの時泣かなかった牛込くんが、今回は足を止める。終わってしまう寂しさに、進めなくなってしまう。
矛盾であろうが、人間とはそういう存在なのだと思う。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/0LckK8WogF
なればこそ、私達は”バンド”になって、お互い手を引っ張り合って進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
立ち止まることも、後ろを振り向くことも含めて、色んな私達を共有し、影響しあって変化していく。
牛込くんの下向きの視線が、光に向き直る一連の流れもまた、人生という音楽の大事な一フレーズなのだ。
牛込くんが下を向いていた時、見ていた”私達”はポピパの五人だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
とても親密で、かけがえなく暖かで、だからこそ終わりたくない小さなサークル。
それが嘘ではないからこそ、武道館を埋め尽くす”赤”は応える。”私達”は、牛込りみの想像よりも大きくなっている。
未来へと進んでいく舞台を前に、足踏みしていたりみ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
彼女が決断の瞬間、過去に留まるのではなく共に進むことを選べたのは、場の勢いと仲間の助けと、ポピパとして共有してきた幸福な前進…そして牛込りみ個人がもっている、心のタフさのあわせ技だと思う。
それが最後に見れたのは、僕は凄く嬉しい。
こっからは圧巻のライブシーンで押しまくるフェイズである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
あっちゃんが音楽と姉に、濃厚な祝福と呪いを浴びせかけられたり。
パレオが潤んだ万感を込めて、チュチュの円陣参加に熱視線を浴びせたり。
RASがカッコ良かったり。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/QJ5VWp1iVl
”ミライトレイン”にしても”Beautiful Birthday”にしても、曲ができるまでのドラマと苦労をしっかり追って、視聴者を目撃者に変えたことが、クライマックスに必要な感慨と”凄味”を生んでいると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
曲は曲単独で舞台に上がるものだが、同時に必ず文脈と歴史を背負う。
バンドも同じで、実際に舞台に上がるまでの様々な蓄積あってこそ、個性と演奏は形を為す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
聴衆を”仲間”にしてしまうポピパのスタイル。圧倒的な”質”で飲み込むRAS。ロゼリアの世界観。
それぞれ全く別で、各々の必然があって、こういうステージングになっている。
それが、ここまで物語に付き合った僕らには染み込んでいる。それを染み込ませ、実感として受け取らせるために、ここまでの表現があった、とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
どうあれ、連続する3ステージを『ああ、”らしい”な』と思える時点で、僕らも製作者も”勝って”いる。
優勝…バンドリアニメ優勝ですッ!!
頂点を超えて、その先へ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
常に進み続けるRoseliaもまた、彼女たち”らしい”演奏をやりきる。観客席で、”Roseliaの女達”も大号泣だろう!
一ファンとして素直に、Roseliaの演奏に心動かせるようになったチュチュに、軽く涙である。良かった良かった…。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/VWORQrm5Oq
かくして各々やり遂げたバンドに、評価の時が訪れる。勝負だからね!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
『オーナー引っ張り出せば大団円感出ると思うのは、ちょっと安易じゃね?』と思わなくもないが、実際締まるんだから困ったもんだ。
そして湊友希那、天下一品の幼女顔。最高のぽけけーだな…。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/FpWfn1UAAt
仲良しRoseliaも良いんだが、敗北に荒れ狂うことなく、しかし正統に悔しさを噛みしめるチュチュと、それを微笑んで見守れるレイヤが非常に良かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
クラシックに溺れた幼少期、適切に負けれなかったことが過剰に尖ったチュチュを作った。
三期のドラマでようやく、”好ましい負け”を掴んだのだ
それを受け入れるには、負けてもなお揺るがない自分と、それを認め愛し支えてくれる仲間がいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
自分が愛されているという実感と、孤独ではないという確信を、散々迷ってぶつかった末に手に入れられたチュチュが、彼女の”バンド”と一緒に何処に進んでいくか。
ガルパ参戦が、非常に楽しみである。
皆がそれぞれ、ベストだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
輝く紙吹雪が照らすものは、おためごかしの嘘じゃない。
キラキラドキドキするものは、多分それぞれ違う形をしてて、でも何処か似ている。
だから、それぞれの場所でそれぞれの音楽を奏でて、時には同じステージにも立てる。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/zW4QOl6s9n
武道館の舞台に立たない3バンド、それぞれの戦場をちゃんと書いたこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
観客席にいる戦友もちゃんと見せたこと。
最後までスキなく、多様性と可能性を寿ぎながら物語が進んで、終わっていくのは凄く良い。
つーか、公衆の面前でグイグイ来すぎてこえーよ干物屋の娘…。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/QpG8WLOJpY
”夢を撃ち抜く瞬間に!”はとにかく、前と上を向いて進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
香澄がキラキラドキドキする星に出会って始まった物語は、時に後ろを振り向きつつも、輝くものに引き寄せられてまだまだ進んでいく。
それぞれを主役に、それぞれの音楽を奏でながら。
そういうバンドリ”らしさ”を肯定し称揚しまとめ上げるエンディングで、非常に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
一つの音楽が終わり、物語はまだまだ続く。そのためのステップを、一歩一歩刻んだその先に…そしてその背後に。
キラキラ輝くものが、たくさん待っている。
©BanG Dream! Project pic.twitter.com/5thWsziKGv
という感じで、バンドリアニメ三期、大・団・円ッ! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
いやー…非常に良かった。
ガルパで追加されたメンバーを紹介がてら、賑やかに、時に重たく少女たちの青春を彫り込んだ二期ともまた違う、見事な演奏でした。素晴らしい…ありがたい…。
大人数のドラマを扱い切る、圧縮力の高い脚本と魅せ方はそのまま。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
RAS結成までの、そして結成してからの悲喜こもごもに焦点を合わせて、勝負論と合わせて語りに行った話運び、非常に良かったです。
チュチュ様は悪役憎まれ役、お疲れさまでした…。
実際、アニメ一期とアプリである程度青春の波濤を乗り越えてきた既存バンドが、グジャグジャと衝突し悩むのは”今更”感あって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
未だ物語の主役になっていない、未熟さを正すチャンスのないチュチュ(とRAS)が、お話を加速させる厄介ごとのエンジンを引き受けるのは正しい構成だと思う。
まぁ仕事を任せすぎてる感もあったが、チュチュが早熟の天才であるからこそ取りこぼした未成熟、強がりの鎧に隠しているナイーブな魂も、終わってみればしっかり描いてくれました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
チュチュ様が散々かき回したから、話が盛り上がった部分は多々あるんやで…!?
メインシャフトを太く作るだけでなく、ちょっとしたシーンで既存キャラの可愛い掛け合いをねじ込んだり、成長と変化を見せたり、あるいは変わることのない人格の根っこを見せたり、人数をさばく手際はやはり見事でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
重い手段を扱うときも、ススっと笑いと可愛げをねじ込んで空気を抜く手腕とかも
サンジゲンのセルルック3Dはまさに圧巻で、コミカルで可愛い場面も、演奏シーンの迫力も総力大回転、メディアの特色を最大限活かしたアニメーションだったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
あえて演奏”しない”回を置くことで、ノルマ感を削って特別感を増やしたのは、バンドのアニメとして正着だったと思う。
まぁ放送時期と放送形態に関しては、色々残念な部分もあったけど。リアルとシンクロさせて機能する仕掛け、山程あっただけにね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
先行BD買う人にも、アニメで放送見る人にも、あんま益のない形態だったと思うなぁ…最前線で勝負するのに、色々”仕掛け”がいるのは判るけども…。
しかし中身の方は、文句なしに素晴らしかったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
僕は二期放送から後追いでガルパを始めて、各バンドの物語と文脈を補強していったわけですが。
一期へのリスペクト含め、彼女らの”歴史”を踏まえその先を見せていく語り口の豊かさ、確かさ、ありがたさ…たっぷり堪能させていただきました。
第7話の紗夜とかも印象深いんですが、やっぱあっちゃんに明瞭な決着をつけてくれたのが、僕は嬉しくて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
前にも書いたけど、香澄があっちゃんに口づけした時、バンドリが『僕のアニメ』になった感じがしたんですよね。
だから、音を”書く”というあっちゃんなりの答えを、しっかり出したのは嬉しい。
その他のキャラクターにも、敬意と愛情がしっかり詰まった視線を投げて、それをアニメーションでちゃんと表現してくれていました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
キャラクターを借りてきて作るフィルムは、やっぱり敬愛ってのが大事だと思います。
その上に、どう自分たちらしさを乗っけていくか。
その一つの到達点として、非常に優れたアニメーションだったと思います。面白かった…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月23日
プロジェクトはまだまだ続き、様々なコンテンツが待っていますが。TVアニメーションとしては一区切りです。
ありがとう、面白かったです。
この先に続く音楽を楽しみにしつつ、今はお疲れさまを。