ラブライブ!スーパースター!! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
歌でみんなを笑顔にする。
そんな夢を持ちつつ、新設された結ヶ丘女子音楽科受験に失敗したかのんは、屈折した思いを抱えていた。
そんな彼女の前に、突然現れるエトランゼ。
スクールアイドル大好きな唐可可との出会いが、運命の扉を大きく開く!
そんな感じの第三のラブライブ正伝、今度は原宿で勝負である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
大変に良かった。
虹ヶ咲が大変に良かったためこっちのハードルが上がっていたが、それを軽やかに飛び越えていく青春ド真ん中、”L”の後継者たる資格を告げてくる仕上がりとなった。
このスタッフ、この立場だからこそ、出来ること。
同時に過去作のトレースでは終わらず、色々変化させた部分、最新の風を引き込むための工夫、このアニメ独自の面白さがしっかりとうねって、力強いスタートとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
出会い、決意、旅立ち。
”ラブライブ!”の第1話に欲しい物、全部あったね…ありがたい。
良いところ沢山あるんだけど、まず美術と音楽を褒めたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
やや水彩調、写実というよりも輝かしい夢の色合いを強く宿した原宿の景色が、清々しく眩しい。
かのんちゃんのパワフルな歌声でさぁスタート! と思わせておいて、迸る挫折とやさぐれ
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/z8wOaxXqVo
緊張せず歌っているとき、唇に宿る瑞々しい輝きが、勝負のステージでは血の気が引いてしまっていると判る、重なりで押す演出。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
眼鏡に部屋着に三白眼、暗い場所で悪態つく姿すら可愛い。
僕らの主人公は、開始30秒で一気に心を掴んでくる。
話がゴロゴロと勢い良く、止まることなく進んでいくスピード感が、懐かしくも心地良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
かのんちゃんにとって”歌うこと”と”歌えないこと”がどれだけヘヴィなのか伝えつつも、物語の空気は過剰に重くなりすぎず、楽しい雰囲気を最初から醸し出す。
このライトでアッパーな空気は、吸ってて気持ちいい。
梟のまんまるへの応対で、『あ、少し心が擦りむけちゃったけど、根っこは優しい子なんだな…』と秒で判る所とか、大変に良いです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
木管が良く鳴ってるオーケストレーションも、感情の起伏、ドラマの弾みにしっかり寄り添っていて、ミュージカル的な気持ちよさがある。
ヘッドフォンで周囲の雑音、自分の声、音楽への憧れを遮断しようとするかのんちゃんだが、世界は主人公に逃避を許してくれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
花に満ちた原宿の風景が、何かが始まる季節の風をうまく掴まえていて、大変良い。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/apFrU47R3O
かのんちゃんは複雑な心境を抱えつつも、音楽科に合格した友達を無視できずヘッドフォンを外すし、影に膝を曲げながらも猫にもちゃんとお礼を言う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
色々屈折し、自分を守るべく反発もしているが、心の根っこが他人に対して開かれている。
自分ひとりだけのステージのつもりで歌い上げた一節は、後に運命の同士となる少女の心を動かし、未来に向かって進むバスが出発していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
メイン&サブタイトルの出し方、シャレオツ過ぎる最高…。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/EwDygqtSnB
ヘッドフォンはかのんちゃんが色んなものに耳を塞ごうとする逃避の道具であり、同時に彼女が音楽から離れられない宿命を印象づける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
そして、耳を塞ごうとするたびに誰かが声をかけて、彼女はそれに応える。
上手く行かないから離れたいものが、主人公を放っておいてはくれないのだ。
それは音楽であり、友情であり、夢である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
かのんちゃんをスクールアイドルには興味がないが、誰よりも歌いたい存在としたのは、非常に面白い造形だと思う。
ラブライブまっしぐらな物語のエンジンを、話の中心からちょっと外れた場所…可愛いクゥクゥちゃんに据える作りである。
『スバラシイコエノヒト』とかのんちゃんを追いかけ回す、クゥクゥちゃんの一目惚れエンジン大暴走っぷりは可愛らしく、熱量が高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
こんだけ主役とメインテーマにまっしぐらなキャラがいると、デカい物語が始まってしまいそうな期待感が高まる
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/XLFAOaKsMD
自分の憧れに関してはやさぐれ諦めた態度を取っているのに、クゥクゥちゃんの夢がせき止められると、思わず身を乗り出して抗議してしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
さっきまで一方的に追い立てられている関係だったのに、誰かの想いを聞いてしまえば、もう無関係ではない。
澁谷かのん…”侠”を知る女(ひと)である。
今回のエピソードはかのんとクゥクゥ、話の起点になる二人にクローズアップした物語である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
ハイテンションでアップテンポな進行の中で、彼女たちにとって何が譲れず、何に我を忘れてしまうかがしっかりと描かれる。
この情熱がスクールアイドルと音楽というテーマ、お互いの人格に伸びてるのが良い。
春の蝶のように、定まる場所を探して彷徨う青春の思い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
それが美しい花々の中で切り取られつつ、かのんちゃんはまだ答えを出せない。
しかしヘッドフォンで閉ざされた心は既に、持ち前の優しさと情熱を溢れさせている。
羽を休めるべき花は、既に目の前に咲いているのだ。
夢を追うことに、終わりなんてあるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
スクールアイドルを追いかけて海を渡った少女の言葉は、立ち去ろうとしたかのんの心を打つ。
これをヘッドフォンで遮断できないのが、この物語の主役なのだ。自分の心に響く音、世界に鳴り響いている音楽を無視できない、優しく強い耳を持っている。
この資質は青春と音楽を主題に進んでいく物語の主役として、大変大事なものだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
挫折を知り、傷を負ってなお、誰かの声をちゃんと聞ける存在。濁りのない太陽とは、少し違う月の色合い。
そんなかのんちゃんだからこそ、描ける物語は必ずあるだろう。
澁谷かのん、初手から色んな顔して面白いしな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
コメディも青春も音楽も、全領域にフルスロットル。贅沢な作劇が顔面から既に迸っていて、大変に良い。
挫折の過去を聞いて、クゥクゥちゃんがしっかり謝ってるのも繊細だ。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/7wIQAiHnj8
物語は勢いよく転がるんだけども、それ一本で押し切るのではなく、凄く微細な心の揺れとか、誰かへの配慮とかが同居している感じが、大変良いと感じています。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
幼馴染がたこ焼きと一緒にくれる、小さなエールに向ける視線。
雑踏にかき消されそうな、誰かの努力を聞き逃さない耳。
この話の主役が、何かを動かさざるを得ない強い声と、繊細で靭やかな心を持っているのだと判る話運びである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
ビッグシルエットな私服のデザインも可愛いしな~。
ここら辺スタイリッシュなの、舞台を原宿周辺に移した意味合いを強く感じる。
僕はラブライブ(つうかアニメ)の中で描かれる都市論が結構好きなので、無印の秋葉原・神田、サンシャインの内浦…から見た東京、虹ヶ咲のお台場に続いて、この作品がどんな”街”を描くかはとても楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
プリズムに通したような、眩しい色彩に照らされる華やかな町並み。
木造の校舎、街に満ちた花の命。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
ガラスと鉄骨で縁取られた、お台場のシャープな未来感とはまた違う空気が満ちていて、第1話の段階でワクワクする。
虹ヶ咲に引き続いて美術はスタジオじゃっくだが…”強い”なあそこ。
受け取ったたこ焼きは食べれず、ギターに伸ばした手は止まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
部員候補をメモっても玉砕し、ツンツン少女の眼を逃れての仲間探し。
なかなか、蝶々は自分が止まるべき花を見つけられない。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/JhbPdWcklH
あくまでライトな、沈みすぎない調子であるけども、この第1話はかのんの悩みと努力をしっかり掴まえて画面に焼き付けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
青春まっしぐらの明るい熱量と、それを微細に照らす心の揺れ。両方を贅沢に、たっぷり味あわせてくれるスタートである。
はー…”ラブライブ!”食ってる感じするな…。
というわけで、世界が運命の色に染まって夕焼け、少女たちの魂が火花を散らす瞬間である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
かのんの歌が大好きだから、やっぱり一緒にスクールアイドルしたい。
そんなクゥクゥの強い思いを、かのんは一度跳ね除けてしまう。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/2xDYSIdJF5
周囲の失望、自分への落胆。夢を見て掴まえられず、辛いことは沢山味わってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
だから耳を塞いで、背中を向ける。
もう傷つきたくないという、かのんの思いには切実な重さがあり、ただの身勝手で跳ね除けたわけではないことがよく判る。
しかし、彼女は世界に響く音を聴き逃がせない。
誰かが泣いている声、自分を求める音。心のなかで、歌いたいと告げる叫び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
ヘッドホンを付けていても、その音楽は遮れない。いくら傷ついても、夢を終わりには出来ないのだ。
ましてや、それが誰かの夢と繋がっているのなら。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/jiaGKDeYfa
かくして少女は自分を世界から遠ざけるもの、臆病に身を守るものを投げ捨てて走り出し、翼を手に入れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
これがどんな色に染まっていくかは、此処から先の物語次第である。
しかし夢を乗せて、力強く羽ばたくのは間違いないだろう。
やっぱ、運命に向かって疾走りだしちまう瞬間は最高だなぁ…。
一度クゥクゥの期待に、歌いたいという夢に背中を向けるのが良いんですよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
かのんちゃんは痛みも自分の限界もよく知ってる、結構大人な女の子だ。
当たり前の諦めに向かって、歩を進めてしまう普通の弱さに接近して、それでもなお踵を返し、輝きに飛び込む気概がある。
確かな決意を込めて迸った歌は、諦めを飛び越え誰かに届く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
5人一緒の夢舞台は未来の運命としても、寄せられる喝采は今、かのんの目の前に在る。
歌えた。
その感慨が、町並みを美麗に染める。
ラブライブ! スーパースター!!…開始ったな…
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/qBuxblbcrn
かのんちゃんが音楽に向ける強い思い、それが折り曲げられる痛みを、笑いに交えて重くなりすぎず、気軽に扱って軽くなりすぎず、非常にいい塩梅で最後の歌唱まで引っ張り上げていく、とてもいいスタートでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
底抜けに明るい曇りのなさではなく、陰ってなお輝く当たり前の青春。
しかしそこには、とても眩い情熱と、出会って動き出す運命と、春風に溢れる華やぎが満ちている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
かのんの歌とスクールアイドルにとにかく真っ直ぐな、クゥクゥちゃんの暴走エンジンっぷりが、作品に素晴らしい勢いを与えていました。
ほんっっっっっと可愛い。
かのんちゃんが自分の夢を無視できず、他人の声を聴き逃がせない、タフで優しい主人公だと理解って嬉しかったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
この子が主役なら、絶対に物語は良い未来に駆け出していける。
そういう信頼感が、第1話からズバーっと力強いのは最高です。マジ頼もしい。
おまけに天下の公共放送で流す”文脈”を感じさせる、最高の音楽コンテンツまで最後にくっついてきて…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
完全にお花の妖精ちゃん達なんだよなぁ…可愛すぎる。
この頑是ない味わいは最高にありがたいので、今後も”リエラのうた”、期待大です。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第1話より引用) pic.twitter.com/ijeSSeSwEs
学科が別れてしまった幼馴染と、かのんはどんな関係を作っていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
頑なにスクールアイドルを拒絶する少女は、どんだけチョロいのか。
トンチキな気配を強く漂わせているあの子は、どんな陰りを宿しているのか。
気になるところはたくさんあります。
五人に絞ったことが作劇にどう影響してくるかとか、新設校・全員一年って状況の描き方とかも、大変興味深い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
しかし色々変化はあれど、”ラブライブ!”の心臓である青春の輝き、夢と音楽への熱量は、力強く物語を駆動させています。
新しい主役、新しい舞台、新しい物語。
そこから吹く爽やかな風を感じつつも、確かにとても懐かしく、大切にしたいものがもう一度動き出す脈動を、ありがたく受け取ることが出来ました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
”ラブライブ! スーパースター!!”…期待に答え予測を上回る、素晴らしいスタートとなりました。
次回も楽しみです。
追記 こういう自作批評の足場を整える力強さは、ラブライブシリーズの明瞭な強さだと思う。劇場版一作目とか。
スーパースター!! 追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
スクールアイドルが一つの芸能として根付いていて、ダンスや歌唱といった他の芸能と並び立っている現状。
だからこそ、それをわざわざ選ぶ理由が必要なところから話がスタートしているのは、新シリーズが”スクールアイドル”を問うのに、とても良い状況だと思う。
歌も踊りも演技もするけど、それ一本でやりきりはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
ある意味中途半端な芸事になりかねない”アイドル”というものが、だからこそ持っているだろう価値を問うのに、現状歌一本なかのんが主人公なのは良い配置だ。
かれんが歌いたいなら、独りで歌だけやる道も当然ある。
しかしラブライブが”スクールアイドル”の物語である以上、お話は”みんなで、いろんな事をやる”アイドルという表現形態を選ぶことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
ちーちゃんのダンス、恋の拒絶と合わせて、わざわざ”アイドル”をする意味…それに”スクール”が付いている意味を、当然視せず問い直せる足場になりそうだ。
クゥクゥはスクールアイドルこそが唯一絶対な、ファナティックな所から始まり、作品を動かすキャラクターである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
これまで主人公に寄せられていた属性を二番手に移し、彼女を放っておかないかのんの人情と混ぜ合わせて、スクールアイドルである意味を見つけ、スクールアイドルになっていく物語。
その歩みが第1話の段階でかなりクリアに見えているのは、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
音楽科と普通科が異なった制服で分断されている部分とか、クラシックでスタンダードな表現手段が常時隣りにある状況とか、今”スクールアイドル”を問い直し、新たな活力を与えるための下地作りが、なかなか精妙だと感じている。
追記 妖精物語としての”スーパースター!!”
スーパースター!! 追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
表参道、青山、原宿の結節点に存在する、あり得るはずもない仮想の空間。
結ヶ丘は境界線の間に立つ異境として、常時花と光に満ちて演出されている。
そこは(主に)原宿という場が持つ空気を更に増幅し、写実ではなく豊かな印象によって描き出された隠れ里的空間だ。
妖精郷で歌舞音曲に励み、瑞々しい若さを炸裂させる存在とはすなわち妖精であり、Liellaはアイドルの持つフェアリックな存在感を、より強く強調されて描かれているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
おかげで、本編終わった後にお花の妖精ちゃん達のお歌を、たっぷり味わうことも出来る。ありがたい。
現実の原宿よりも更にカラフルで、ヴィヴィッドで、命に満ちているあの世界が、うわっ付いたお花畑空間にならない意味合いでも、ヤサグレかのんが主役なのはいいバランスなのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
夢と現実の狭間、才能の壁、屈折しても消えない魂の輝き。
非常に生っぽい手触りを、かのんはしっかり持っている。
このしっかりした重力が、常時花びらが舞い散る桜花源の心地よい異質さと、とても良い化学反応をしてる感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
興奮すると国の言葉が出る、夢に大暴走なクゥクゥとのアンサンブルが映えるのも、こういう対比の上手さ在ってのことかと思う。
ではかのんは現実的なだけなのか、というとそんな事はなく、誰よりも夢に飛び込みたいと心の底で願い、聞こえない音にしっかり耳をそばだてているキャラクターである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
夢の国に入る資格がもう無いと、ヘッドフォンで耳を塞いで大人になろうとしても、彼女は妖精たちの声を聞いてしまう。
優しさも瑞々しさも、妖精郷の住人たる資格は欠片も死んでいないのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
現世に続く一線に近づきつつ、夢へ向かって踵を返す。
かのんが歌い出すまでのシーケンスは、一度は遠く離れた妖精郷を、自分の手で引き寄せる決意の描写である。現実を夢が凌駕し、夢が現実に近づく止揚の瞬間だ。
クゥクゥもまた、ただ夢ばかり見てる妖精ではなく、かのんの現実的な事情にしっかり目を向け、それでもなお彼女に夢を見た自分を強く叫ぶ存在として描かれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
両者象徴するキャラクター性はありつつ、お互いにお互いの影が確かに伸びている。何処か、似たところがある。
そういう存在が、どんな夢も叶う夢の舞台として的確に演出された場所で出会い、物語が始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
忘れようとしたものが蘇り、新しくて懐かしい一歩が踏み出される。
そんな劇的瞬間がしっかりと、適切に描かれていたから、あの第1話は面白く感じられた気がする。
妖精自身が妖精郷を語るのではなく、妖精に魅入られた人間が、そこから得られる輝きを紡いでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月12日
そういう話であるし、人間である限界を諦めようとしていた少女が、実は自分こそが妖精なんだと思い出し、その証明を掴む物語にも思える。
その浮遊感と輝き、確かな重力を、今後も強く描いて欲しい
追記 歌う・踊るで完結する場所からはみ出した、心と心をつなぐメディウムとしての”スクールアイドル”をどう話の真ん中に引き寄せていくか。一発目は、見事に成し遂げていた。
スーパースター!! 追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月13日
かのんは歌いたいだけでなく、自分の歌で笑顔を応援したいという気持ちが強い。
歌単品で完結せず、それを媒介に何かを生み出したい気持ちは、おそらくスクールアイドル活動と相性がいい。
こういう資質を、クゥクゥもよく見ている。
最初は『スバラシイコエノヒト』として名前も覚えなかったが、出会い対話する中でかのんの魂をしっかり見て、だからこそ一緒にスクールアイドルしたいと思いを伝える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月13日
恋に問い詰められた時、縁は薄いのに前に出て反論してくれたかのんの、誰かの思いを踏みつけに出来ない強さ。
出会った瞬間に惹かれ合う部分と、それを踏み越えて見えてくる部分。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月13日
運命的邂逅にも細やかなグラデーションがあって、しかし根っこの部分で響き合うものがアレばこそ運命…そしてこの話の主役たちは、人間の根っこをしっかり見る能力がある。
そう示す話運びであった。