プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2 を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
アイドルグループ”カルミナ”の新衣装素材を届けたことで、奇縁が深まった”美食殿”。
華やかなステージを心待ちにする仲間とは裏腹に、キャルは秘めたる使命に悩んでいた。
嘘で塗り固めた幸福の中、少女の光はどこにあるのか!?
そんな感じのSeason2本格始動! 光と闇が錯綜するキャル&カルミナ回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
ステージで輝くアイドルと、秘密を抱えたスパイ。
明暗分かれたクライマックスに、世界で一番悪の女幹部が向いてない猫耳の悩みを添えて、『今後もキャルちゃんは追い込む! ズブズブにする!』という気合を感じる回でした
劇場版の食べごたえを24分に圧縮した第1話に引き続き、キャルちゃんは表情豊かに可愛らしく描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
これは今後、ペコリーヌの大事な場所を奪った主と、もはや心のひだまりになっている大事な仲間の間で悩み、散々やらかす彼女への共感性を上げて、物語を飲ませる下準備でもあるのだろう。
無論キャルちゃんは存在自体が可愛いので、ガッツリ体温上げた神(スタッフ)の加護を受けて、カロリー高い作画を回してもらってる…てのも、あるとは思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
ただの偏った愛情では片付かない、繊細で複雑な描画が大変元気で、とても良い回だった。
今回のエピソードはアイドルとスパイを対比しつつ、それぞれ抱えた心の陰り、それを打ち払う強い光を描いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
そのための媒介として、いつもの”食”ではなく”衣”が選ばれていたのが、カルミナの衣装担当であるツムギにクローズアップした回らしいな、と思う。
裸足で洗濯物を踏むコッコロちゃん(宇宙一可愛い)から始まって、クエストの成果を届けて可愛い服を着る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
”美食殿”がアイデンティティにしている”食”以外に、”衣”もまた生活に密着しつつ、特別な瞬間を彩る素敵なアイテムになる。
接触段階では暴走系に見えるツムギは、後に明かされるようかなり暗い
仲間と自分を比べ、そのままでは特別に為れないからこそ、特別な服で武装し、その輝きを借りて分け与えることで、特別な存在になれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
そんな風に大切な誰かと自分を比べてしまう薄暗さは、いつでもペコリーヌの横顔をどっかで追ってる、キャルちゃんと通じるものがある。
ツムギはみんなのために服を作り、必死に練習を重ねることで、仲間に恥じない自分でいようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
彼女が特別である資格を探し求め、ステージの上で見事に紡ぐ後ろで、汚れ仕事を請け負うエージェントは人知れず、晴れ舞台を守る。
そこに、キャルちゃんだけの輝きはあるのか。
そんなことを追いかけるエピソードである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
後ろめたさと温もりの板挟みでガッタガタになってるキャルちゃんからは見えないが、家族も栄光も奪われた貴種であるペコリーヌは、結構頑張っておひさま笑顔を作っている。
その秘密を、コッコロちゃんだけが共有していると、今回の話運びは思い出させる。
『秘密で繋がるココペコ…”ある”ッ!!』と、新たな”嵐”の予感に心も弾むが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
燦然たるペコリーヌの在り方があまりに眩しく暖かく、それに救われてばかりのキャルちゃんからは見えない陰りを、彼女の太陽もまた抱えているのだ。
キャルちゃんの影が目立つ回だが、そういうこともちゃんと彫り込んでいる
キャルちゃんは”家族”であるカイザーインサイトを本当の光と思い込もうとするが、彼(彼女?)から発せられる輝きは一見眩しく、しかし闇よりも冷たい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
”美食殿”の仲間とともにある時の、暖かな色合いは謁見の間にはない。
(画像は"プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2"第2話より引用) pic.twitter.com/9qjLtmJa13
そこにあるのはあくまで冷えた色合いであり、彼女の”家族”はしっぽでその頬を撫で、許しと束縛を同時に与える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
慰みのように与えられた温もりを、キャルちゃんは必死に真実なのだと思い込もうとするが、臣民すら犠牲にする皇帝は、彼女と暖かな食卓を共にはしてくれないだろう。
キャルちゃんの立場は冷えた”公”あるいは”真実”/”美食殿”での暖かな”私”あるいは”偽り”という軸だけではなく、表舞台に立つ皇帝の近衛と、ドス汚れた仕事を請け負う裏方という軸でも、冷たく分割されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
秘密を抱え、主を危うくする存在を監視するだけでは、彼女の仕事は終わらない。
『家族なんだから、私の汚れた野望も助けてくれるよね?』という、冷えて粘ついた鎖に縛り付けられて、クリスティーナを同僚に暗い仕事も請け負っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
これはペコリーヌ達だけでなく、この国のため全てに秘密を抱える立場だ。
ここら辺、クリスティーナが良く言語化している。
彼女はキャルちゃんの難しい立場、揺れる心を上手くセリフで浮き彫りにし、その現状を照らす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
”同僚”とまとめるには緊張感がありすぎる対峙において、周囲は謁見の間と同じく青く冷たい闇に覆われている。
しかしキャルちゃんの側から鋭く光が伸びて、場面を鮮やかに切り裂いてもいる。
それは『私はこの人の家族なんだ! 影の存在なんだ!』と自分に言い聞かせ、親友を裏切る辛さを誤魔化してる彼女の、胸の中から溢れる光だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
冷たい蒼を切り裂く光が、キャルちゃんは本当はどうなりたいのかを上手く語っているし、クリスティーナはそれを煽って引き出せる人だと判る。
今回のエピソード、一期でユウキくんをイジメてた戦闘狂が存外、”人間”の顔していると判る回でもあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
これはキャルちゃんの抱えた暗い闇、家族だからこそ開かせない重荷を共有できる、”同僚”だからこそ描かれるものだろう。
頼むよーお姉さん…キャルちゃんに優しくしてやってよー…。
そんな重たい舞台裏を置き去りに、”美食殿”は今日も賑やか、明るく楽しく日常を謳歌する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
ピンク可愛い舞台衣装に身を包み、ワイワイガヤガヤアイドルとも仲良くなっちゃうユウキくんは、敵対してきた親衛隊の皆さんとも”マブダチ”になる。
なーんも隠さずただただ素直に、出逢った素敵を相手に預ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
治安の悪いモヒカンとすら心を通わせるユウキくんの純粋な笑顔は、嘘で塗り固めたキャルちゃんの日常と対照的…でもない。
嘘なのに、もう嘘じゃない。
心の一番柔らかい所が、この幸せに溺れてる。
そのズブズブ感が、キャルちゃんの立場を更に難しくしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
泣いたり笑ったりゲロはいたり、メチャクチャ”人間”出来る”美食殿”での日々に全力で踏み込みゃいいのに、今まで自分を縛り愛してくれた主との冷たい縁が、どうにも振りちぎれない。
尻尾で撫でるしかしない愛は、嘘ではないかと疑いつつ…
しかし報われる日を、カイザーインサイトとも暖かく繋がれるを、寂しく待っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
そんな彼女の表情が、繊細に切り取られるエピソードである。
強い撮影力を活かし、明暗で魅せる象徴主義な演出もしっかりやりつつ、枚数使った顔の芝居でダイレクトに理解らせる豪腕も持ってるの、つえーアニメよね。
果たして自分は何を求め、どこに行くべきか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
迷い猫を包む闇に一瞬見える灯火には、スパイの自分とは縁遠いと思っていた”アイドル”の汗が照り返す。
大好きなあの人に並べる自分になるために、今出来ることを。
(画像は"プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2"第2話より引用) pic.twitter.com/Pzm3Feur6P
前半コミカルな大暴走を印象づけておいて、ここで”人間”で魅せてくる緩急の運びが、なんとも憎い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
自己評価の低いツムギが、ファンに愛されるアイドルで…”カルミナ”でいるために捧げている、必死の祈り。
それはどこか、キャルちゃん自身と、彼女の太陽にも通じている。
皆複雑な陰影を抱えながら、それでも幸せであることを祈って、必死に笑っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
鐘楼の上、クリスティーナと影に包まれながら、遠くのステージをキャルちゃんは聴く。
それは汚れ仕事から遠い華やかな場所でありながら、切実な熱が宿るもう一つの戦場だ。
大義なく、真実もない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
誰にも誇れないキャルちゃん(とクリスティーナ)の闘いは、しかし確かに誰かの笑顔を守っている。
アイドルの光の裏には影があり、スパイの闇にも光が宿っている。
そんな風に混ざり合う色彩が、遠く思えるステージと修羅場を繋げていく。
異様な気合の乗っかった”カルミナ”オンステージと、これまた別種の力強さが宿るキャルちゃんの暗闘を、世界の裏表として同時並走で描く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
スパイで嘘つきで裏切り者の自分には関係ないと、キャルちゃんが思いたがる暖かな光を、確かに彼女の背中が守っていることを、よく伝える演出だ。
誰にも知られない暗闘こそが、あれだけ自信のないツムギが立派に”アイドル”を演じ、親衛隊とユウキくんに『カルミナサイコー!』と心から思わせられるステージを守っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
孤独で冷たい闇と、暖かで誇らしい光は確かに繋がっている。
闇の住人こそが、光を支えているのだ。
キャルちゃんはまだ、そういう温もりに自分を投げ込めない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
カイザーインサイトから打算的に差し出されている愛だけが、自分を繋ぎ止め支えてくれると思い込むことで、崩れそうなアイデンティティを保っている感じだ。
しかしそれでも、冷たい蒼光は彼女を温めない。
もっと手触りのある、口に入れて飢えを満たし笑顔を生み出してくれるような温もりをこそ、寂しがり屋の猫ちゃんは求めている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
しかしそれが生み出される場所は最初から、嘘で繋がった偽りの家だ。
真実を告げるチャンスを待っているのは、ペコリーヌもキャルちゃんも同じである。
戦いを終えて疲れ果てた身体を、キャルちゃんは暗渠に横たえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
そこは彼女の迷いを反射して暗く、なんの光もない。
”家族”が帰ってこない現状を案じて、仲間は暖かな家から出る。
キャルちゃんがいなきゃ、ご飯も美味しくないのだ
(画像は"プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2"第2話より引用) pic.twitter.com/ngwzABfMaG
ここでキャルちゃんが身を置く暗い場所に、ペコリーヌ達が率先して身を乗り出すのが、なんとも泣けてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
暗い場所で悩み傷ついて、暖かさを守ってくれる人の存在を、”美食殿”は勿論知らない。
知らないからこそ日常は維持され、ずっとそこに居続けることも出来る。
それでも、あなたが居なきゃご飯が美味しくないから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
仲間たちは暖かなギルドハウス…キャルちゃんが変えるべき光から身を乗り出して、迷い猫の側へと近づいていく。
つまりお気楽な顔したコイツラは、キャルちゃんが追い込まれた冷てぇ地獄にその身を浸す覚悟と優しさがある、ってことだ。
自分たちだけがのんべんだらりと、あったけぇメシを口に運べる場所に座ってるつもりがねぇ、ってことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
それは、とても偉いことだと思う。
そういう存在だからこそ、キャルちゃんは”美食殿”の差し出す食事を、魂の糧と受け取ってもいるのだろう。
キャルちゃんが何故食事に遅れたのか、何故暗い場所で倒れていたかを、今の”美食殿”は知らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
スパイも王女も秘密を隠しながら、偽りの温もりを共有している。
だがそこに宿るものこそがお互いの光であり、魂を侵す飢えを凌ぎ、冷たさを遠ざける、たった一つの本当だ。
今回のエピソードはキャルちゃんの悩みや嘘、孤独だけで終わらず、それらの陰りがどこで晴らされるのか…彼女の救いがどこにあるのかを、しっかりと示唆する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
そらまー、ペコ公の豊かな胸、”美食殿”の屋根しかねーわな…まーじッでこの温もりに、ズブズブに溺れて欲しい。
同時にそう簡単に愛に飛び込めない悩みの深さ、冷たい鎖の重たさも描かれ、今後挑んでいく(だろう)物語の構造が、良く見える二期第2話となった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
今回様々な情景、繊細な表情で切り取られた全てが、答えを感じ取りつつ飛び込めないキャルちゃんの辛さ、難しさを巧みに語る。
そこに身を預けられれば、どんだけ楽になれるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
キャルちゃんも解っておるわけよ…しかし、出来ない。
このジレンマを、ユウキくんのバフ貰った必殺のユニオンバーストでぶち抜けるか。
ペコリーヌの人生大勝負は、まだまだこれからである。
観客席から見てると、どう考えてもキャルちゃん現状のままだと幸せになれないし、求めてるものは目の前に在る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
しかしその”答え”に飛び込めない複雑さ、難しさもちゃんと描かれているので、ハラハラとモヤモヤを抱えつつも、話の行く末をどっしり見守ることが出来る。
こうして仕上がりのいいエピソードで照らされてみると、全てを奪われながら微笑む太陽と、影に沈みながら光を求める月っていう、絶対勝利凸凹噛み合いまくりカプなんだな、ペコキャル…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
この関係性を、アイドルとスパイつう一見明暗くっきり分かれた職能の対比と融和で魅せるの、見事な話運びでした
街を照らす闇と光は、混ざりあって静かな紫紺を描く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月19日
それは簒奪者の玉座に満ちた冷たい蒼とは、全く違う色彩だ。
そこに宿る愛しさに、勇気を持って飛び込めるか。
迷い猫の旅路は続く。次回も楽しみです。
(画像は"プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2"第2話より引用) pic.twitter.com/itUyppIq44