ヒーラー・ガールを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
烏丸診療院に持ち込まれた、大手術への協力。
術式のダメージを低減し、恩師を救う一大オペレーションに向け、魔女とその弟子は入念な準備を積み上げる。
師匠と弟子、外科とヒーリングが手を取り合った大勝負…果たして成功を掴めるのか!?
という感じの、第4話以来久々な、医療行為としてのヒーリングに注目したエピソードである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
この作品らしくオペ本番と同じくらい準備期間にも尺を使い、デカい仕事に挑む医療従事者の心意気と、それが実を結び善い結果が生まれる様子が、しっかり伝わってきた。
『麻酔の影響下でもヒーリング効くの!?』とは思うが、師匠レベルに為ると効くんじゃいッ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
前回はあくまでオペに携わる医療従事者の補佐だったが、今回は患者の治癒力をリアルタイムでブーストし、大手術のダメージを和らげ術後の回復を早めるという、かなりダイレクトな医療行為。
命に携わる仕事のダイレクトな感触が前回より上がっていて、作品もキャラクターも医師としての階段を上がっている手応えがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
前は怪しい外様と怪訝な目を向けられてたけど、野田先生のおおらかな包容力に後押しされて、協力体制が分厚いのも見応えだったな。
今回は緩いプライベート少なめ、みっちり”仕事”をやっていくエピソードなのだが、その分プロローグとエピローグに挟まれた、小さなやり取りが良く効く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
やっぱ三人娘がダラダラ仲良く青春してる姿を見るだけで、気持ちがほっこり和らぐのは強い。
みんな可愛いなぁ…。
かながヒーラーを志したのは飛行機の中での師匠との出会いからだが、医療従事者との出会いは野田先生が先…という描き方も、師匠の師匠の株を上げていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
移り気というか、大事に思えるものが沢山あるかなの気質も、夢の変遷を語る中で上手く彫り込まれていた。
こういう細かい人格造形を、手際よく悪目立ちさせずサラッと描けることで、キャラと世界の陰影が深まってるのも、このアニメの魅力である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
前回の玲美ちゃんエピが”待ってました”なのも、チマチマ人間を書いてきたからこそ…なわけで。
そういう手触りがある作品は、やっぱり強い。
そんな日々が舞い込んできた大仕事で引き締まり、烏丸診療院は臨戦態勢へ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
しっかり準備する様子が描かれ、緊張感と意気込みが伝わるのが、見ごたえあって良かった。
ああいうところをちゃんと積むからこそ、かなの緊張と師匠の抱擁が前半の見せ場として、良く刺さる。
普段…というかエピローグで見せていたように前向きで明るいかなが、思わず後ろ向きになるほどのプレッシャー。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
それを越えてこそ大仕事をやり遂げる達成感、そこにたどり着けた弟子たちの成長、魔女改め女神の実力も、しっかり解る。
懇切丁寧な作り込みが、ドラマの盛り上げにしっかり活きている。
この組立の上手さは過去エピソードとの呼応でも同じで、第5話で見た美しい蛍の光が新曲に盛り込まれていたり、前回絆を確かめた葵さんからの連絡に、しっとりとした情感が宿ったりしてた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
緩いようでいて、成長物語としては相当しっかり段階を踏んでいるので、こういう連動がまた嬉しい。
一見治療行為に関係ないと思える、人生の様々なステージ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
そこで見たもの、手に入れたものが厳しい”仕事”に生きてくるのも、お仕事成長物語として豊かな描写で。
当たり前な日々に宿る頑張りや喜びこそが、土壇場で支えてくれるわけだなぁ…。
人生の豊かな色合いが宿った準備期間を経て、遂に本番。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
師匠のモーニングルーティンをどっしり切り取って、貫禄十分に診療所を出ていく姿には、”魔女”に相応しい貫禄があった。
こういう勝負どころでビシッと決めれると、可愛いだけで終わらないメリハリが付いて、大変いい。
胆のうと小腸を切開するデカい手術と、患部に直接イメージ送り込むヒーラー空間が並走していくのが、なんとも奇妙な味わいであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
サザエの魔王みたいなイメージ患部、元々このアニメにあったホビアニテイストが全開でブン回ってて、異様な面白さあったな…。
外科にも深い知識を持ち、規格外のケア力を発揮する師匠を支えて、単なる助手以上の奮戦を見せる弟子たちも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
実際に病根に挑むのは西洋外科医なわけだが、そこでケアしきれない術式のダメージを、ヒーラーが補佐しより善い治療を目指していくのは、医療SFとしても面白い視座。
この大手術がいきなりやってきたら、あんまりのスケールに受け止めきれなかったかもしれないが、病院に漂う反発を受け止め、音声医療の有用性を示した第4話があるので、いい感じの納得があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
間に5話空いて、弟子たちの人間修行がみっちり楽しめたのも、進化を受け入れられる大きな足場。
野田先生も弟子可愛さのために自分を犠牲にしたわけではなく、患者であり医師でもある特殊な視線から、音声医療今後の発展も含めて、自分の相対的QoLが一番上がるオペを組み立てた…という話だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
人材育成と業界発展に目が行ってるのが、先生の株を更にアゲる。
というわけで、患者、執刀医、ヒーラー一眼となっての手術は大成功。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
大きな試練を乗り越えたことで、かな達も良い経験が得られたし、師匠の名声は高まるだろうし、ジョイントオペレーションの有用性も証明できたわけで、ヒーラーという”仕事”がもう一段階、階段を上がった感じがある。
そしてその成功で終わらず、一仕事成し遂げた後の尊い疲労困憊と、それを越えて続いていく楽しい日常まで切り取って〆る所が、凄くこの作品らしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
色んな山場はありつつ、長く続いていく人生への視線を大事に、お話を編んでる感じがある。
成長して、笑って泣いて、時には病を得て。
色んな顔がある人生の中で、ヒーラーに出来ることは段々広がり、一つ成し遂げた手応えが未来を切り開いても行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
でもその手応えだけが尊いわけではなく、当たり前に過ぎていく幸せな時間も、とても大事なものだ。
今回術式を成功させなければ、野田先生と家族の幸福は損なわれていた。
ヒーラーのお仕事は、人間の手触りのある場所に深く、多彩に関わっているのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月31日
そういう横幅の広さが感じられもする、とても良いエピソードでした。
お仕事サクセスものとしても、こういう手応え出せるのは強いわな。
皆で登ったこの頂からまだ続く人生の景観は、多分楽しく眩しい。
次回も楽しみ。