デリシャスパーティ♡プリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
ゆい達も遂に楽しい夏祭り突入!
まずは楽しくないことから片付ける! ってんで、宿題に勤しむ裏で生まれる不和…。
仲違いしてしまったコメコメとパムパムが、一人になったスキを狙う黒い影。
自己愛の獣が、遂にその牙を剥き出しに襲いかかる!
そんな感じの夏休みエピ第一弾は妖精メイン! 小さな生命の小さな勇気な、デパプリ第24話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
普段はアークナイツのPVなどを作られている横内一樹がコンテ・演出を担当し、ちょっと悪ガキ感のある懐かしいデザインを活かした、プリキュアのお姉さんとはちょい味の違うお話が展開した。
仕事に忙しい保護者の見てない間に、子供たちだけの人間関係が衝突し、意固地になってギクシャク。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
実際メイン視聴者層の人生問題として、結構な頻度と重要度で起きそうな問題が、今回のお話の真ん中に座る。
児童が作品に”自分”を置くためのアバターとして、マスコット大事なんだなと納得する運び。
コメコメちゃんも最初の赤子からドンドコ育って、固形物もモリモリ食えるようになったが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
体の発育は心と自我の発達を促し、つまりはこしゃまっくれてワガママやら、優しくない身勝手をぶん回すようにもなる。
それは保護者が『いけないことだから!』で押さえつければ、どうにかなるモノでもない。
自分が間違っていたと素直に認められるのは、十分に強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
強いということは、体験し鍛錬しないと手に入らない…ということでもある。
今回のエピソードは武道で鍛え上げられた勇と仁をもつあまね師範に、コメコメが人生修業を付けてもらうお話でもある。
自我太ってきたコメコメがいらんことして、そこまではパムパムが受け入れる役だったのが、個人的には面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
人間サイズに身の丈伸びても、妖精チームの末っ子としてバブバブ言ってたコメコメは、見守られ自由にして良い役。
つまり、パムパムはお姉さんとして我慢し飲み込む役である。
しかしコメコメも二本の足で歩き、自分の言葉で他人と触れ合えるようになった以上、対等の発育度に達した相手とは、対等な関係を作らないといけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
何でも見守ってくれるお姉さんに思えたパムパムだって、自分のしたいことがあり、やなことされれば傷つく、一人の子供なのだ。
今回の衝突と対話、譲歩と関係再構築は、一方的に庇護されるべき赤子だったコメコメが、三人の妖精の一人として、自分なり他人と関係を作り、譲ったり尊重したり出来る立場に…”こども”になる話だったかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
他人の気持ちを推し量ったり、自分の間違えを認める勇気を持ったり。
気楽に見えるこども稼業にも、シリアスで大変な問題は多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
そこに向き合うヒントが多く出てるエピソードで、”プリキュア”のど真ん中って感じもあった。
にしし笑いで存分にクソガキやってるコメコメちゃんは、パムパムの不満を思うと結構『テメー…』であるが、等身大の育った感あって良かったな….
禽獣の子供はぶつかったり向き直ったり、率直な物言いを混ぜ合わすことで、自分たちの社会を居心地良く出来ている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
一方そろそろ退場アラートが聞こえてきたナルシストルーは、所属集団とも同僚ともコミュニケーションがない。
元々ない場所だし、しても来なかったし、自然の帰結ではある。
今回彼は自分がどれだけ強いか、自己愛性のボースティングばっかりやっているけども、そうやって肥大化ささせた自我は、改善すべき弱点を覆い隠す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
あまね師匠が炎の瞳で、涙よりも勇気を求めて問いただしてくれたような関係が、孤独からは生まれないのだ。
東映気弾バトルの最新版という趣もあり、なかなか良い暴れ方をしていた今回のアクション。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
フィナーレとブラックペッパー、二人を相手取って退かないナルシストルーの圧倒的な強さが、説得力をもって示されていた。
しかしその強さには発展性がない。
『俺は強い』で完結して、新たに変わる余地がない
コメコメは間違えてしまった自分がホントはどんな存在で、何を成し遂げたいか、一度逃げ出した場所に向き直って見つめ直す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
彼女はあくまで小さな存在なので、周囲に助け見つけて貰わなければ、自分の強さは解らない。
しかし確かに、”それ”はそこにある。
あまねもマリちゃんも、そう信じている。
信頼が連帯を生み、何も出来ないはずだった妖精は人質を取り戻し、自分も囚われになる事を避ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
ナルシストルーの孤独で完成された強さは、コメコメたちの繋がって変われる弱さに負けるわけだ。
コミカルで可愛い演出だったが、ここはエピソードと作品のテーマがよく可視化された、いい場面だった。
マリちゃんが親指立てて『ガキども探しに行ってくらァ!』って言い出した時の、あふれる信頼感。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
あれはナル公の外道悪役っぷりと同じく、ここまでの物語だけが生み出せる蓄積で、1年作品の強さと醍醐味と言える。
おどけた態度も取りつつ、悪辣と冷酷をしっかり漂わせる、自己愛の怪物。
ジェントルーちゃんがかなりの速度で光落ちした後、プリキュアが立ち向かうべきものがなにか示してくれたのは、彼の大きな功績だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
やっぱ『思いで盗む』ってやり口が、この作品が料理に乗せて描きたいものをハッキリさせて、人間ドラマとしてのコクも出す妙手だったね。
そんな彼は今回コメコメが学んだような弱さと強さを知らないし、ブンドル団はそれを教えられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
美味しいを独り占めし、他人の幸せを窃盗する集団は本質的に孤独にならざるをえないし、そこでは弱さに直面してなお進み直す可塑性は生まれ得ない。
寂しく、冷たく、ただ強い。
そういう敵役の顔を、そうなるまいと毎日笑顔で戦ってる存在の光で、陰影深く描く回でもありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
今回あまね以外のプリキュアの存在感を抑えて、サブ濃い目に書いたのも好きだったな。
こういう形でカウントを整えてくれると、後に続く早い直球の威力も増すわけでね。
なーんも出来ねぇわかんねぇバブちゃんだったコメコメが、人間の道理と己の願いを問いただされ、勇気を込めて飛ぶ所まで身の丈伸びた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月21日
そう思うと、あの子が好きな自分としては感慨深いです。
こういう変化を、プリキュアの外で書けるのはいい事だと思う。世界が広い理由がある。
次回も楽しみです。