ルミナスウィッチーズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
北アフリカでの公演を終えた少女たちは、オラーシャへと向かった。
不調のモフィを治してもらうべく、黒猫に導かれるようにとある家族と出会うリジー達。
疎開都市でも逞しく生きる人のために、月光に音楽を載せて。
今宵、八月十八日。月の綺麗な夜だった。
そんな感じの往くぜワールドツアー第3弾! 今度はオラーシャだ! な、ルミナス第7話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
佐伯監督の名声を確固たるものとしたマスターピース、SW無印第6話と時系列を同じくし、遠く離れても届くものを描く、寒い国の暖かい物語となった。
まさかの英雄登場もあり、嬉しいサプライズ。
ジニーを中心に、主役三人組の小さな冒険といった趣であり、リトヴャク夫妻と触れ合う中で戦火の過酷さ、それでも残るものを自分なり考え、届けられるものを探して頑張る姿が良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
ここら辺の姿勢が、身近な大人であり指揮官でもあるグレイスPと通じてるのが、背中見せて教えてる感じで好き。
今回はグレイスが率いる音楽隊の存在意義を、微かにしかし靭やかに歌い上げるエピソードでもあったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
モスクワを追い出され、急遽建造中の疎開都市。
戦争の徒花と言える場所だからこそ、人が人足りうる縁を歌に乗せて届かなければいけない。
直接声で…忙しいなら、ラジオを通じて。
こう考えて精勤する隊長がいるから、部下も派手な立場に浮かれることなく、自分たちの”軍務”がなんのためにあるのか、考えながら過ごすことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
上意下達ともまた違う、響き合うような理想の共有が随所に見れて、とてもこの話らしいなと感じた。こういう所好き。
503JFWも顔を出し、ルミナスでは珍しいネウロイとの直接戦闘も描かれる中で、ポンコツ少女たちは銃を取らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
だからこそ戦える戦いがあり、その時小さな優しさこそが武器となる。
やっぱこの非戦の詩情が、理想主義的で好きである。その原義に近い意味で、ロマンティックなアニメだ。
今回は受信専門ウィッチのジニーが、モフィを治して貰った恩を返し、夫妻の思いに応えるべく、自身の能力を覚醒させる回でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
医療従事者にしてはアンチョコ見過ぎなアンナさんの態度が、非ウィッチでもその活動を支え、娘の見えているものを慈しんできた日々を、上手く語っている。
魔女たちにしか見えないもう一人の黒猫は、14年前に放送された一つの物語と、僕らが今見ている外伝を繋ぐ魔法でもあり、この構造自体に一種の妖精譚じみた味があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
遠くにあるモノ、見えないモノ。
それはしかし、つかめず届かないモノではないのだ。
遥か彼方のガリアまで、父のピアノを届け得た奇跡は、ジニーが優秀な通信ウィッチであるから成立したし、自分が何者であるかを未だ知らない、ただの少女でも生み出せた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
今まで他キャラの悩みに特権的に行き合い、主人公として問題解決のヒントを差し出してきたヴァージニア。
モフィの不調により彼女の身の丈はしおしおと縮んで、不安だったり悩んでいたり、等身大の10代として描かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
だからこそ夫妻から受けた恩、家に宿る思い出の温もりが嬉しくて、それに報いたいと健気に走る。
そのちっぽけさが、新鮮かつ的確で良かった。
そんなジニーを間近に支え、すっかり打ち解けた様子で一緒に走るいのりとミラーシャも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
やっぱルミナスはめっちゃ真っ直ぐで、濁りのない感情を少女たちが共鳴させて、青春の音楽を奏でている瞬間が一等いい。
舞台のみんなと手を繋ぎ、ネウロイの支配から抜け出した空は、茜色に美しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
幽霊猫のネタバラシがされる時、アンナさんが双子の黒猫を撫でる仕草が、僕は凄く好きだ。
それは不可視のモノをそれでも信じ、抱きしめようとする姿だ。
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第7話から引用) pic.twitter.com/zIUj1kNpqc
遠くで戦う娘、自分には宿らなかった魔力、いつ終わるとも知らない戦争。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
見えないモノが沢山あって、それに大事なものを隠されてしまうことがあっても、魔法が大事なものを思い出させてくれる。
時を超えて父のピアノは届き、かつて描かれた物語の裏側が完成する。
今回の戦争、戦うのはあくまで503であり、ルミナスウィッチーズは雁首揃えてジニーの補佐である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
このゾロゾロ感がまた可愛いのだが、それは彼女たちが手を繋がなければ空も飛べない、空戦なんてもってのほかのポンコツ兵士なのだと語る。
彼女たちがいても、戦争には勝てない。
しかし死や不安や…戦争が生み出す顔の見えない亡霊を打ち払って、真夜中に輝くモノを思い出すためには、戦争に負けないためには、今回奏でられた音楽は大切だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
それは魔女ではなくとも、魔女であっても、皆がもっている魔法であり、ガリア奪還戦を戦う孤独なサーニャが、友と紡ぐ歌でもある。
目に見えるモノ、見えないモノ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
遠く離れているモノ、近くに感じられるモノ。
魔女と普通人、大人と子供、兵士と音楽家。
様々に隔てられても願いは一つで、それを叶えるためにジニーは迷い、選び、何者でもない自分を一つ、何者かに変え得た。
そういうお話でした。とても良かった。
やっぱ無印第6話って自分にとって特別で偉大なお話で、他ならぬ佐伯監督自身が生み出し得たそのデカさを、当人の手で最大限尊重し、14年越しの”外伝”が生み出されたのは、とても良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
久々に宮藤見れて良かったな…この頃はエイラもツンツン気を張ってるな…。
疎開都市での暮らし、リトヴャク夫妻から受け取ったものがこのアニメらしい丁寧な筆致で描かれ、年相応の多感さがよく出ていたのも、ジニー主役回として素晴らしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
やっぱこういう、瑞々しい感覚を全面に押し出して個別回作ってくれると、キャラを好きになれるし、話にも体重預けれるね。
かくして一つの闘いが終わり、戦士たちは眠る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月22日
『これが…これが三話かけてきっちり編んだ、儂らの考える”カプ”や!』という、力強い叫びを感じる絵面ですね…素晴らしい。
この美しき現在地から、一体どんな物語が飛び立つか。
次回も楽しみです。
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第7話から引用) pic.twitter.com/u6p9i0kje1