ぶっ飛んでるのは妖怪や宇宙人だけじゃねーぜ！
”いたずら好き”なんて言葉で片付けてはいけない、面堂家の激ヤバ弾頭が颯爽登場をかます、令和うる星第11話。
幾度目かのAパート新キャラ顔見世、Bパート真骨頂発揮で大暴れ……という構成であるが、前回のしっとりした空気を吹き飛ばすかのように騒々しくてカオスで賑やかで、文字通り成層圏までぶっ飛ばすハチャメチャな展開が大暴れしていた。
今だと反応がナイーブすぎて扱わないだろう食材無下にする系のネタがバンバン飛び交うあたり、やっぱ”昭和”とガチンコだなってアニメであるが、まーとにかく了子が凄い。
血圧を一切あげないおっとり対応のまま、血を分けた兄だろうと初対面の一般人だろうと、自分の楽しみのためには良心の呵責なくフルスロットルで突っ走り、特に痛い目見ることもなく走り抜けてしまうという、あんまりのやりたい放題であった。
いけ好かないところもあるはずの面堂が、完全に被害者ポジションに収まってしまい、結果として可愛くなっているのは面白い収穫だった。
特にBパート、他人に一切説明ないまま生身の人間をゲームのコマにするところは、令和の今見返してみると完全に暇つぶしにデスゲーム主催する金持ちそのものであり、『あ……終太郎って面堂家の中だと、そうとうマトモな方だっただね……』と、妙に株が上がる展開となった。
つーか身内なのに一人だけゲームの概要知らされず、コマとして弄ばれてる終太郎の扱いヒドすぎないマジ！？
相手が宇宙人だろうがお構いなし、やりたい放題大暴れして勝ち逃げキメる様は、”うる星やつら”という生態系に君臨する頂点捕食者である。
弁天やユキちゃん久々の登場も、完全に食われてたからなぁ……恐ろしい。
同時にお正月らしく和装も華やかな、なんだか特別な雰囲気がする祝祭的な回でもあり、終わらない祭りを踊り続けるこのお話のエッセンスを、たっぷり感じられもした。
今後もこの異様なテンションで面堂をやりこめ、騒動の種を撒き散らす形になると思うが、メンツが出揃ってくるだろう第2クール中盤（！）あたりで、なんか良い感じの話が来て欲しいね。
つーかテンちゃんは第1クールの締めとして登場になるのか……旧アニメだと出番早めで常時画面に写っていたので、いないとなんだか落ち着かなかった。
かなり原作に忠実な描画が多い令和うる星は、これまた癖の強いジャリテン宇宙人をどんな風に書くのか。
次回も楽しみです。
