トンチキと可愛いに満ちた、あのDJ群像劇が帰ってきた!
D4DJアニメ、去年8月の”Double Mix”に続いての大襲来である。
サービスインからニ年強、製作者側も作品世界とキャラクターに馴染んだ手応えが随所に溢れ、6ユニット盛りだくさんな人数をワイワイ動かしつつ、関係性や仕草を編んでいく手付きも細やかで、なかなか良いスタートとなった。
僕はアニメでしか基本D4DJに触れないので、アプリニ年間の歩みで培われた魅力がじわじわ滲んで、彼女たちの物語……そこで生まれた絆や思いが、がアニメ見てるとなんとなく伝わる塩梅に仕上がっていたのはありがたい。
”First Mix”で僕が惹かれた頑是無く無邪気なところも大変元気で、お風呂シーンとか着替えとか脂っこい所もはさみつつ、相変わらずの女児アニ力で楽しませてくれそうだ。
下唇にリップ乗せるのが印象的な、コケティッシュなキャラデザなのに、やってることは小学生のじゃれ合い感が拭えないからな……それが良い最高ッ!!
というわけでお話は、アニメではあんま触られていなかった”Lilical Lilly”を主軸に進んでいく。
いたずら好きなトラブルメーカーが二人、生真面目な苦労人(ポンコツ)が一人、透明なキャラ性に強めの運命力を乗せた主人公が一人……そしてみんなとびきり可愛い……。
『リリリリ大体わかったーッ!!!』と思える場面が多く、初手の掴みとしては大変万全である。
『お嬢様×DJ文化』という食い合わせ悪そうなネタを、パステルカラーの独自性にして地域更新まで引き受けちゃうところは、なかなか面白い味付けだと思う。
他ユニットが大人びた”夜”を全面に押し出す感じなので、このぷにょぷにょ可愛いお嬢様っぷりは、なかなか新鮮な歯ごたえだ。
3Dモデルの整い方を、積極的に崩して可愛く面白い表情を生んでいく手腕は今期でも元気で、リリリリに限らずみんなとっても可愛かった。
一期に比べてワンサと人数が増えたが、その賑やかさを背中に受けてガガガッと話を盛り上げてくれると、大変いいなと思う。
今回はこれから12話12ヶ月、一年間の物語を追いかけていく上で軸になる部分、そして横幅広く参加者を見せる部分が主だったので、あんま深く1キャラに切り込んでいく感じではない。
しかし深めにお話を彫り込んでいく時も、この豊かで魅力的な感情表現力は大きな助けになってくれるだろうなと、期待を高めてくれるスタートだった。
『一年かけての地域活性化』ということで、OPで示されてるような季節感・地域性をどう描いて、明るい騒々しさに詩情を混ぜていくかも、個人的には楽しみな所。
基本的にはとにかく明るく前向きに、Fesな空気を大事に進んでいく話なんだと思うけど、だからこそトーンとBPMを落として静かに世界を見渡した時、どれだけ澄んだ景色が書けるかは気になる。
良い陰りが作れてこそ、まばゆい光はより鮮烈になると思うしね。
それは『とにもかくにも祭りだ騒げッ!』っていう、作品のネアカな土台をしっかり表現した上で生きてくるわけで、しばらくはブレーキ踏まずにぶっ飛ばす感じかな?
そのエンジンになるリリリリが、『毎日をとにかく楽しく明るく仲良く過ごしているのだ!!』と、第一話から分かったのはとても良かった。
はー可愛い……一生楽しく過ごしていて欲しい。
つーわけで一年間の特別ミッションに向けて、頼れる仲間を集めていく……わけだが、培った人脈フル回転させて、あっという間にブッキングが終わったッ!!
携帯電話で繋がる貴方と私、D4DJお嬢様部とかいとこ同士とか色んな縁をよりあつめて、仲間集めミッションはきわめて順調である。
求められるファンサービスを届けるためにも、とりあえず全員出せる状況を早めに作るのは大事だし、そこ停滞しててもしゃーないわけで、ザクザク進んだのは大変グッドだ。
ここサクサクっと進めるのは、『”All Mix”はトップ目指してバチバチするより、色んな繋がりを柔らかく活かして、絆感重点で進めていくよ~』ってアナウンスなのかもしれない。
ここら辺、アプリでニ年分エピソード積んだからこその魅せ方だなぁ、と(未プレイ者が勝手に)感じてもいる。
せっかく耕した畑なんだから
、なかよしホッコリの芽を育てていく足場に活かすのは妙手よね。
相変わらずもぐもぐ食いまくってる愛本が眩しくて、メイン担当のリリリリちゃん以外もガッシュガッシュ可愛くしてくれる”確信”が総身に満ちる。
やっぱりんくが可愛いと『あ、D4DJのアニメ見てるな……』って感覚が湧き上がるよね。
携帯の着信画面で相手のことどう思ってるか、どういう感情でキャラが繋がっているか、圧縮率高く伝えてくる所とか、アッパーテンションに浮かれてる雰囲気の底が思いの外冷静で的確なの教えてくれて、かなり好きな見せ方でした。
さおりさんのどピンクハートマークな”みゆうちゃん♡”と、絵空が毒蛇塩対応する灰色画面の落差が凄くて、 「人の繋がりにも色々あるな……』という感慨にふける。
あと正直椿さんのことあんま良くわかってないんだけど、色々めんどくさくて張り詰めたクール系の外装が、このちびっこタレ目なのメチャクチャいい組み合わせで、今後も可愛い所たくさん見せてくれると嬉しいなと思います。
かくして一月最初のライブは絶対王者・Peaky P-keyの”OVERWHELM!”でバチッとキメて、ここから広がるワクワクDJライフに一切の躊躇いなし! って所で、二期第1話はおしまい。
『リリリリ主役なんだから、ライブもそっち担当じゃないんかいッ!』と思わなくもなかったが、色んなユニットが協力して地域を盛り上げていく今回のミッション、そこに必要な”ごった煮感”を出したかった感じかな~。
一期ではぶっちゃけ怖かったモブが、ちゃんと人間性を獲得したフツーの人達になってたのは大きな進化だと思います。
色んな意味で愛されていた、真秀ちゃん一人ぼっちの一期EDも大きな発展を遂げ、全ユニットのDJ担当が共演する形に。
つーか”Around and Around”は曲が良すぎてビビる……エレクトロスイングは最高のチョイスだ。
DJパフォーマンスって身体芸術の側面があると思っていて、それぞれのノリ方、キメ方に宿る個性が面白いと感じているので、6DJそれぞれのバイブスが色濃く出ているEDになってるの、凄く良いと思います。
キメのTポーズは同じなんだけど、それを終えたあとのラストアピールにそれぞれの個性が出てて、全然違っているからこそ面白い複数ユニットAll Mixな魅力が、上手く結晶化していた。
というわけで、一期の良い所、好きだった所は更に磨き上げ、ニ年分話やキャラが太った部分は活かして取り入れ、大変良い二期第1話だったと思います。
横幅広く各ユニットを画面に写しつつ、軸になるリリリリちゃんがどんな雰囲気をまとっているのか、どんな顔で笑うのか、しっかり伝わる作りだったのは嬉しい。
一期のハピアラを上回る女児アニ力で、パステルカラーの疾走感と、柔らかいだけじゃ終わらないハジけた暴れ方、両方に期待が高まっております。
こっから三ヶ月、いい塩梅の可愛いトンチキを大量摂取できるのは本当にありがたい……。
次回も大変楽しみです!!