イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 23/04/04-23/05/10 トーキョー・ナイトメアキャンペーン『UCI 未解決事件捜査局』

 先日、4月から遊ばせてもらってたTNMの五話キャンペーンが無事完結しました!

 キャンペーンタイトル:UCI 未解決事件捜査局 RL:FOXさん システム:トーキョー・ナイトメア

 千本松さん:”彫瀬探偵社”灯唯:20歳女性:フェイト◎マネキン●チャクラ マスコットめいた明るい態度で、様々な難事件に切り込み真実を暴く頭脳を備えたちびっ子探偵。自身のスタイルがどこにあるか、過去に秘めた思いとともに追い求める探求者。

 中野さん:真鍋真理:29歳女性:イヌ◎●エグゼク=エグゼク 非常に優秀なキャリア警官であり、鋭すぎる切れ味で要らん腹まで切り裂いた結果、閑職に追いやられた。権力の濁流を泳ぎ切る辣腕と、猟犬の鋭い眼光を共に備えている。

 くろかわさん:”座頭虫(オピリオンズ)”金津由定:23歳男性:ニューロ=ニューロ◎●ハイランダー UCIのアルバイトとして、優秀な情報処理能力で事件解決をサポートする電脳屋。フラフラ腰が落ち着かない姿勢から、優れた観察眼を繰り出す食えない男。その視線が探る闇の奥に、何が隠されているのか……。

 コバヤシ:”渡し守(カロン)”伊野肇:28歳男性:クロマク◎タタラ●エトランゼ 現世を見据える黒の瞳と、冥府を睨む虹の瞳を持つ青年。世にも珍しいフリーの監察医として、死者の声を聞き現世との橋渡しをする。浮世離れした生き方を、なんとか社会に結びつけ日々を過ごす、オッドアイの異邦人。

 

 こんな感じの一癖も二癖もあるメンバーが、チームとなって未解決事件に挑むアクトをなんと五回も! 遊ばせてもらいました。
 大変面白かったです。
 FOXさんこのキャンペーンを回すの四度目ということですが、推理AGVめいたアクトの作り込みが本当に凄く、沢山の情報の取り回しで当惑することもなく見事にゲーム化されていて、とても新鮮かつ楽しい体験をすることが出来ました。
 自分は抽象化&高速化の方向に自作をチューンナップしてしまうタチなので、ガッツリ情報や構造を盛り、なおかつ不要なストレスをとりのぞいで楽しさを増加させる方向性を、毎回ワクワクしながら堪能させてもらいました。
 殺人事件の謎とか、それを切り崩していく過程とか、その中で見えてくるドラマとか、色んなモノが有機的に絡み合いつつ、ディテールと雰囲気を兼ね備えた物量がスマートに的確に遊ぶ側を殴りつけてきて、とっても楽しかったです。

 そういうシステム化された部分だけでなく、骨太な法と正義の戦いであったり、巨大な権力に潰されようとしている個人の思いであったり、シナリオの背骨にしっかり人間的な熱が宿っていて、毎回グッとくる物語を味あわせてくれたのも良かったです。
 キーハンドアウトをそれぞれが抱えて始まるキャンペーンなのですが、お互い裏を探り合い底を見せず、段々と事情がわかってチームになっていく手応えはキャンペーンだからこそのもので、大変面白かったです。
 ギミックに凝ったシナリオはこういうドラマの手応えが薄くなってしまったりするものですが、こっちにも分厚い用意がたくさんしてあって、ミステリ的要素が凝っているからこそそこから立ち上ってくる人間の物語の肌理が細かくなり、良い解像度で物語を浴びることが出来たのは、凄く面白かった。
 N◎VAとはまた違うナイトメア独特の生っぽさ、システムの独自性を生かしたテイストをたっぷり味わえたこともあって、大変良かったです。

 

 そういう刑事ミステリの本道を行くキャンペーンなのに、俺はアストラル系エトランゼを出すというね……。
 もう真っ直ぐが投げれない体なので、魔球を投げた上でどうミットに入れてストライク判定を貰うかという、捻じれた立ち回りしかできなくなっとる自分に絶望。
 とはいうもののこのトンチキ超人だからこそのロールは結構出来た手応えがあって、霊能が社会に認められていない世界でどうその異能を正義につなげていくのか、自分なりの答えをキャンペーンの中、結構上手く作れたと思います。
 浮世離れして生きるのが下手くそな天才キャラだったのですが、”チーム”というキーフレーズを見つけたことでキャストとしてキャンペーンにいる意味、他のキャストの隣に立つ意味を、話数を使いながら探っていく物語を作れたかな、と自画自賛
 ここら辺の、話数使ってキャストを編んでいく手応えはキャンペーン独特のものであり、その醍醐味をたっぷり味あわせてもらいました。
 つくづく、ありがたい。

 同卓の面子のコクのある面白いキャストとPLが揃い、毎回楽しいロールと怜悧な推理を砂かぶりで堪能させてもらいました。
 僕はぶっちゃけシナリオ内で提示された事実と事実を結びつけて、PLレベルで真実を探っていく作業がドヘタクソなので、判定の外側にある要素はだいたいみんなにやってもらってた……。
 このPLレベルでの推理の刃がシナリオに刺さって、裏道をこじ開けていく瞬間の『なんもかんも用意してありますよ!』感は凄くリッチで、隣にいるPLのクレバーさを味あわせてもらえる特別な感触と合わせて、とても楽しかったです。
 ちょっとナゾトキ系エンタメの要素を混ぜ込んだアクトと考えると、やっぱ凄い試みだよなー。
 探偵として、警官として、観察者としてそれぞれのスタイルと秘密を有し、事件に挑む中でその手応えと温度が分かってくる体験は非常に楽しく、自分のキャラの地金を叩いて剥がして暴いてくれる掛け合いも多数あって、どれも素晴らしかったです。
 ありがとうございました。

 

 というわけで、とても楽しいキャンペーンでした。
 同卓していただいた方々、本当にありがとう!!