このはな綺譚：第3話『恋待ち焦がれ』感想ツイートまとめ

このはな綺譚を見る。
色んな獣が押し込まれているトンチキ旅館、此花亭。ピンクの限界女・蓮ちゃんと爽やかイケメン女子…に見えて超重力源・棗ちゃんの面倒くさい関係性を、二本立てで掘り返していくエピソード。
どこ見回しても女にズブズブになりたい女しかいない世界過ぎて、素晴らしいと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

柚に軸足をおいて進んできた2話までから、ピンク×茶色コンビに重点が移る今回。
とは言うものの主観は基本に蓮に置かれ、誰にでも優しい棗にヤキモキしたり、あっという間に感情が沸騰して涙が溢れたり、心の防壁解除して積極的にズブズブしに行ったりする。このアニメ、みんな感受性高いなぁ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

普段はツンツンすまし顔のくせに、男が迫ると暴力的反応を返し、男に見えるけど自分を絶対に傷つけない生き物にズブズブ依存してる蓮は、柚と同じかそれ以上に不安定な存在なのだな。
あんだけトラウマタイズされるほどのバイオレンス、どういう理由で受けたのか触れられないあたり独特だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

棗も飄々とイケメンしているように見えて、蓮への独占欲はバリバリ高く、爽やかに見えてかなりのズブズブ感。どうあがいても女が女にズブズブしていく世界なのに、関係性はノロノロ変化しないのが独特の味付けだ。
まぁ一回線超えちゃったら、調整効かないほどズブズブしそうな限界女ばっかだしな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

棗がボーイッシュなのはナチュラルにそういうもんなのか、尖ってるくせに脆い蓮を守るべく王子を演じているのか。そういう内面は特になく、『ピンクの綿菓子×王子様』というパッケージングに萌え萌えなのか。
今回は蓮の一人称で進んだが、棗目線でのエピソードも見たくなった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

舞台袖に下がった分、柚は子供っぽくてピュアな部分だけでなく、案外聡く状況を見れてる部分が描写され、なかなか面白かった。
こうやって意外な側面を見せられるのは、群像劇の強みかな。櫻たんは相変わらず不思議生物だったが。あの不思議生物好きなんで、もっと画面恥で不思議生物し続けて欲しい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

ワリと話数ごとに演出にバリエーションが有る話のようで、1話の過剰なクオリティで殴ってくる感じから、要所要所でSDも使って抜いてくる感じの語りに。
童話っぽい雰囲気いいなと思ったら、"ちっちゃな雪使いシュガー"の木村真一郎コンテ・演出だった。面白いテンポだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

画面にウォーターマーク映して転換したり、鈴蘭や躑躅のアップを積極的に画面に埋めたり。
作画カロリーコントロールの一環なのかもしれないが、アバンギャルドな演出がベタベタな女と女の筋立てにスパイスを加えて、なかなか面白かった。尖った演出とベタなシチュエーションの組み合わせ、良いかも。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

これで此花亭がピンク色の綿菓子限界女と、爽やか王子気取りの重力限界女と、クール気取った黒髪限界女と、ほわほわ天然限界女が詰め込まれた限界女旅館であることが白日のもとに晒された。
女を女と向かい合わせ、お互いの柔らかい部分にズブズブ感情差し込むつもりしかない作品で、とても良いと思う

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

今後も番と世間相手にクッソ面倒くさい感情を拗らせ、内圧を高まらせた挙句ふとした瞬間に運命の女（ファム・ファタール）にそれを開放させられ、涙とか本音とかガンガン吐き出してもうズブズブ沈んでいくしかないお話を、ふわっと綺麗な絵に乗せて展開していって欲しい。いやー素晴らしい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

ここまで感情の内圧を高めていく話なら、あの沸騰即落涙っぷりにも納得がいくというか、世界律をようやく掴めてきたというか。
湿っぽくなりすぎそうなもんだが、かんたんキャラを良いタイミング、いい動きで挟んで、巧いこと空気逃がしているのは上手いなと思う。メリハリ効いているというか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

美しい女が意中の女に接近したときは危険信号だが、男ならば安全安心オールオッケー。そういう世界律が言葉ではなく心で理解できたッ！　と、思わず百合ペッシになってしまう第3話でした。
狐の世界は性嗜好のダイバーシティ、現在日本よりだいぶ進んでるなぁ…あの綿菓子が頭おかしいだけかな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日

Infini-T Force：第3話『INTELLIGENT FURY』感想ツイートまとめ

Infini-T Forceを見る。
ポリマー編最終回！渋谷に降る流星雨！て感じで、ダミーとポリマーのオリジンが判明し、笑が過剰な力を暴走させ、ヒーローたちがそれぞれの総力で街を守る回。
ヒーローたちが背負うど真ん中の正義、その影としてのダミー、己を知らざる笑。みんな良かった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

ここまでテクニカルに状況説明やキャラのお披露目を済ましていた分、今回はかなりストレートに話が進む。
メインになっているのは光のポリマー、闇のダミアンの対峙と、手に入れてしまった力の使い方が分からない子供な笑と、後始末のために笑って死地に赴くヒーローたち。対照関係がハッキリしてるね

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

法務執行者として正義の側にいて、悪の力を己のものにしたダミアンは、非常にヒロイックなオリジンを持っている。巧く使えば、タツノコ版仮面ライダー的な立場になっていてもおかしくない。
しかし完璧を求めるあまり孤独だったダミアンは、完璧な善が破綻した後、完璧な悪を目指した。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

ポリマーもまた、己の力を過信するあまり道を間違いかけたが、友の導きで正義の側に踏みとどまった。かつて間違いかけたからこそ、それを押しとどめてくれた他者の存在、それと繋がる友情を何より大事にする男は、鬼でも敵でも友達であろうとする。
鏡写しに二人がぶつかる戦いは、少しさみしい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

ダミーがコピー能力者なのも、戦闘にアクセントを付けるだけではなく、ポリマーと相通じる悪の存在感を巧く出していた。
たしかに善悪はコインの表裏、簡単にひっくり返るからこそ、正義に必死にしがみつく努力が尊い。世界を滅ぼされても、大事なものを失っても戦い続ける意志が、ヒロイズムの根源だ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

ダミーが目指した『完璧な善』は、不屈の闘志と無限の友情を兼ね備えた、ポリマーのような英雄なのかもしれない。
しかしそんなタケシも、自分の世界を守ることはできなかった。ちょっと"影鰐"を彷彿とさせる劇メーションによるオリジン開示は、なかなかスパイスの利いた表現で好きだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

ポリマーだって実は完璧というわけではなく、ダミーへの思いが通じなかった苛立ちに暴走し、独断専行を繰り返そうとする。
それを本気で諌めてくれる仲間がいればこそ、正しい道に戻ることも出来る。新造人間が『痛みは生きる証。それを失って良いのか？』と聞いてくるのは、なかなか重い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

幻影ハリケーンに真空片手駒。往年の必殺技を超える『熱い思いの詰まった、ただの正拳突き』を貰い、ダミーはタケシの友達になれたのだろうか？
道を誤ったとき、拳を奮ってでも正してくれる本物の友情が生まれたなら、ダミーは『完璧』に拘る必要がなくなる。再登場に期待したくなる、いい敵だった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

一方笑は、降って湧いたヒロイズムをウザがり、叶わない願いをうっかり口にする。神にも等しいケースの力は因果を捻じ曲げ、隕石による破滅は自分事ではなく、渋谷全体に拡大する。
ポリマーがそうであったように、ヒーローだって間違いを犯す。笑のうっかりが過ぎるが、人間だからこその失敗でもある

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

笑サイドは、とにかくケンがアツい昭和のオッサン過ぎて最高だった。
ミスった笑を一切責めず『大丈夫だ』と言い切り、『街は人のやすらぎ、壊すわけにいかない！』と堂々宣言し、三段仕込みの隕石撃墜作戦を見事完遂し、すっげぇ不味そうなカレーも文句言わずに食う。
ど真ん中の男力に惚れ惚れする

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

ダミーとポリマーのマクロな殺陣も、ヒーローによるオペレーション・メテオブレイクも、アクションモリモリで大変興奮した。
ボーリング場での殺陣に推手が組み込まれていて、ちょっとクンフー映画風味なのがたまらない。ボーリングの球と隕石、両方念力で操りきるケレンも良い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

隕石砕きはもう、『三英雄、ペガスの背中に揃い踏み』の時点で絶頂だし、そこからボルテッカー→超破壊光線→科学忍法・竜巻ファイターのディレイドコンボで失神寸前。
『ケンだけパンチ弱くね？』という外野の声を吹き飛ばす、圧倒的な巨大竜巻。やっぱ科学忍者隊は無敵だな…超かっけぇ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

笑はうっかりで万単位の死人を作りかけたが、今回の能力暴走で少しは超常パワーを自分ごととして受け止め、ヒーローに近づいていくのだろうか。
カレー作ったくらいでは埋まらないほど、クソアマポイントが山盛り貯蓄されている気もするが、まぁ脚がエロいからな…でも許されざるよ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

隕石渋谷落としも、クソ不味いカレーも、笑って許し、あるいは正す仲間たち。完璧と孤独にこだわりすぎたダミーと、失敗を仲間にカバーしてもらえた笑とポリマーの対比は、エピソードの太い芯を入れて非常にパワフルだ。
こういう感じで、物語を終えたヒーローから笑が何かを学んでいく物語なのかな？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

笑って死地に赴く好漢達の爽やかさと、悪の虚しい起源が面白い木霊を作り、その余波を浴びてちょっとクソアマが柔らかくなるお話でした。
笑のクソアマ力はそうそう簡単に崩れそうもないので、ジワジワイケメンヒロイズムに攻略されるのを楽しみたい気持ちになってきた。この攻略対象難度高いな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

タケシは『みんなと友達になる』という願いのデカさも、朗らかな人格も、完璧になりきれない弱さも、とても魅力的なキャラだった。
それを感じられるのはやっぱ、個別のエピソードが切れ味鋭かったから。今後別のヒーローを掘るにしても、このど真ん中ストレートの速さを失わず、ガンガン攻めてほしい

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

そうして一つ一つのエピソードを輝かせるうちに、己の物語を既に終えてなお戦う英雄の光も、それをかき消さんとギラつく闇の炎も、その中間にいる笑の未来も、鮮明に見えてくると思う。
笑のデレ…ていうか真人間への更生、ヒロイズムへの目覚め含め、非常に楽しみであります。良いエピソードだった

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

追記　ズルしないともっと楽しいぜッ！

ITF追記。
第1話のボーリングで、念力でズルしてもパーフェクト取りに行ってたのは、『完璧』じゃないと納得できないダミーのオリジンゆえなんだな。
こういう風に、なんとなくを装ってキャラの根源に関わってる描写が、後々得心行く作りってやっぱ好き。毒が後から回ってくる驚きというか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月18日

『劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel] 第一章 presage flower』感想

劇場版Fate/HF、第一章を見てきた。
PC版発売より13年を生き延び、今なおサブカルチャーの最前線を貼り続けるFateの最新劇場版として、今桜ルートをやる意味にしっかり向き合い、質感と意図のある映像、制御の効いた話運びで『予兆の花』を咲かせる、良い第一章であった。
見ようか迷っている方には、ノータイムで視聴を進める。
音響、映像、ともに映画館でしか味わえない豊かさがあり、体験として心地が良い。
本編に加え、Fate/stay night自体、そこから派生したコンテンツのネタバレをバリバリやるので、未見の方は注意して欲しい。

※19/01/18　追記
公開なった第二章へのリンクを張っておきます。こっちでも長い感想を書いているので、気になる方は見てください。

『劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel] 第二章 lost butterfly』感想 - イマワノキワ

アイドルタイムプリパラ：第29話『グランプリ大決戦！』感想ツイートまとめ

アイドルタイムプリパラを見る。
コメVSパンVS麺VS芋ッ！　血糖値爆裂！！糖質制限ナンボのもんじゃい！！！　って感じのグランプリ。
ここまでアイドルが頑張ってきたことをコンパクトにまとめつつ、そことは一つレベルが違うしゅうかの努力とアイドル像が見える回だった。ミミ子復活歓喜。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ステージ四回とかなり尺圧迫がキツいのに、メイン4人にそれぞれのメンター、地方回って獲得したファンにモブアイドルと、色々描くものが多い回。
描写の圧縮率を上げ、描くべきものを絞って丁寧に配置した結果、取りこぼしのない綺麗なまとめになっていた。経過を分かりやすくまとめる手腕がスマート

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

アイドルタイムは白紙の状態から、一筆ずつ努力と情熱で世界を塗り替えていくサクセス・ストーリーの側面が強くある。
夏休みのドサ回りもその一環で、今回地方アイドルが観客席にいたのはその成果である。バックの夢喰いから守ったみさきちゃんが、ステージに上っていたのも同じ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

アイドルたちは皆自分たちなり（のトチ狂い方で）に努力をして、それは結果に結びついている。
二人だけの第一回、観客席がミッシリとめが姉で埋まっている異常さを思い返せば、今回のグランプリは大成功だ。しかし夢を食われたままのちあ子は、そんな花のグランプリを見に来ない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ゆいの虹色妄想が生み出したモノ、そこから奪われたモノを、急ぎ足ながら横幅広くまとめていて、良いグランプリだったと思う。ここで確認した価値をより強固にし、取り返していくことが今後物語を支える軸になる。
ラストのガァララが薄暗いキャットウォーク≒システム側に立っているのも良い示唆だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

そういう大きい画角の中に、四人のアイドルが収まっている。これまでと同じように、あるいは自分の歩みの結果として、適度に努力し適度に頑張る三人。徹底して自分を追い込み、ギリギリの現実すらステージ演出に変えてしまうしゅうか。
しゅうかが持っている現実主義の理想が、良く見える構図といえる

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

おとぼけ三人組だって努力はしていて、特ににのはようやく、あこがれのシオンの直接指導を受けている。
しかししゅうかが、今回見せた（文字通り）足元でのあがきは、そことは別次元にある。意識の高さと汗をあえて見せつけず、観客に夢と輝きだけを見せるしゅうかのアイドル像は、古くて強い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ここまでスーパー銭ゲバ、嫌味な現実主義者（でありつつつつも、そこからはみ出る可愛げと優しさも）として描かれてきたしゅうかは、今回『努力と友情』というパパラ宿の基本ルールを、しっかり守っていることを示す。
ミミ子を教師に迎え、甘えのない特訓を積み重ねて、完璧じゃないから完璧目指す。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

しゅうかはミミ子にちゃんと礼を尽くし、同士として飾らない姿を見せ、傷ついた指を思いやる。飯抜きで自分を追い込んでしまう姿勢は姉にはバレバレで、芋満載の助け舟も出してくれる
主役たちを支える『友情』という世界の土台は、しゅうかにもしっかりある。目立たなくても『トモダチ』は大事なのだ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

今回は、しゅうかサイドを影から支えるミミ子とみあの描き方が、とても良かった。
厳格な委員長だったミミ子が、しゅうかのストイシズムに共感していく描写。ちゃらんぽらんなようでいて、妹の個性を尊重しエネルギーを補給してやる姉。きっちり移動音もアイススケートだ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

観客もアイドルも、しゅうかの努力には気づかない。努力と友情でぎりぎり引き寄せた奇跡の勝利を、さぞ当たり前のように演出し続けるプライドだけが表に出て、『華園しゅうか』というイメージを高く押し上げる。
それはアイドルがゼニを稼ぎ、興奮を生み出す形として、強い説得力がある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

"ASAYAN"のリアリティーショー路線を源流とする、親しみやすい現代アイドルの潮流と、あくまで高嶺の花として咲き誇り、ファンと距離を作る古式ゆかしい『アイドル』
"アイドルマスターシンデレラガールズ"のアニメでも切り取られた永遠の対立構図を、しゅうかはプリパラに持ち込んだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

今回のパフォーマンスに主役たちがどういう衝撃を受け、どういう反応をするかは、そんな古流のアイドルイズムに『みんなトモダチ』のプリパラがどういうアンサーを返すか、ということにもなる。
アイドルフィクションに興味を持つ視聴者としては、思わず面白い絵が浮かんできて楽しい回だった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

一つ大事なのは、しゅうかのやり方も、これまでもパパラ宿も、否定はされていない、ということだ。
勝敗はかなりブッチギリで付いたものの、ゆめ達もしゅうかも友情を育み、努力はしている。アイドルとしてパフォーマンスはする。根っこの部分は同じで、『トモダチ』になれる可能性は大だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ただ、しゅうかが見ている世界＝パフォーマンスを通して観客が見る世界は、主役たちがいるレイヤーとは一段階違う高みにあって、それはしゅうかが（ゼニの視点も含む）別角度から『アイドルと努力』を認識し、行動しているから生まれている。
その差が結果に結びついた。分かりやすい描き方だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ならば今回の敗北を受け、しゅうかが隠している世界に迫っていく…反発しつつも『トモダチ』になることで、主役たちも自分たちの強みを磨き上げる道はある。
プリパラらしく、ギャーギャー仲良くケンカしつつ、今週のミミ子のように距離を詰めていけば、しゅうかの強みは学べるだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

そうやって距離が縮まったとき、しゅうかは下に見ている連中の強みを身近に感じて、彼女もまた変わっていくかもしれない。
安心できるトモダチでありながら、危機感と真剣味を忘れないライバルでもある。題目としてはよく聞くが、実際に書くのは難しい関係の輪郭が、シャープに見えてきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

しゅうかの秘められた努力と友情をじっくり描くことで、今回の勝敗、そこから広がっていく世界を鮮明に見せる、とても善い回でした。
なんだかんだ、みあが良いお姉ちゃんしてる姿を堪能できてよかった。あとミーチルカルトマジこええ。ずっとあの路線で行くんだろうか。行くんだろうなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

しゅうかのプライド型アイドル像に、ゆめ達のトモダチ型アイドル像はぐうの音も出ないほど負けたわけで、こっから何を学び、どう変化していくかは楽しみだ。
そのうねりがアイドル個人を飛び出し、パパラ宿という場に影響を及ぼすダイナミズムも、今回ちゃんと確認していた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

人間と人間、人間と場所。そして人が集まる場所そのもの。
『色んな場所に共鳴と変化があって、それはとても面白いもの』だという作品の背骨を確認できる回でした。
ガァララはボーカルドールとして、『場所』そのものに干渉できる別次元の存在なのだな。そんな彼女との接点は、今ん所マスコット、と

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ハロウィンは彼岸と此岸、星幽界と現し世の淡いが妖しくなる、賽の祭り。このタイミングでバックと、その背後にいるガァララに接触してくる話が来るのは、なかなか面白い。
バーチャルとリアルの境界線が揺らぐ次回、楽しみです。
そしてそこに切り込むのがレギュラー唯一のボーカルドールというね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

全然関係ないが、しゅうか様がメイキングドラマする度に、脳内の外道さんが「金の雨が降るぞー！！！」って煽ってきて困る。なかなか沈まないゆい相手に、レインメーカー三連発とかして欲しい。https://t.co/iw3QYIP0WY

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

クジラの子らは砂上に歌う：第2話『鯨（ファレナ）の罪人たち』感想ツイートまとめ

クジラの子らは砂上に歌う　を見る。
接触と胎動。永遠に続く揺籃の日々は、血と銃弾で終わりを告げる。明滅する生命、不穏なる謎の群れ。泥に塗れた子宮で微睡む夢は、否応なく醒める。
増え続ける謎が、日常描写と並走して不協和音を煽り、ラスト衝撃の展開へと続く。引き込まれる第二話。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

作り込まれた巨大な異世界を、主人公・チャクロの痛みを伴う成長ととも解明していくこのお話。たしかに『ミステリー』ボニータ連載作だなと感心するが、これをただの列挙ではなく、熱量のある謎として引き込むために、色んな工夫がある。
それは色彩の変化であり、繰り返されるモチーフだったりする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

泥クジラが持っている閉鎖性と欺瞞は先週も強調されていたが、リコスのいた島≒外部≒巨大な墓に三人が飛び込み、感情を蓄積する巨大な怪物と出会うことで、その対比は鮮明になる。
記録者というチャクロの役割を、非常にグロテスクに先鋭化したような怪物には、能力を使用できる『印』が刻まれている

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

あの生物が何であるかはまだ説明されないが、そこに蓄積された知識を受け取ることで、チャクロはリコスの失った感情と、感情を剥奪されることへの抵抗を見つけた。
オウニが泥クジラからの開放、戦争への憧れを見つけたのと、面白い対比だ。死を前にして悼み祈る少年と、開放に心躍らせる少年。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

第1話冒頭での葬儀と、リコスが築いた巨大な塚は分かりやすい照応だ。
感情が本当にないのならば、そこに祈りも墓碑銘もいらない。死者を厭い悼む心があればこそ、リコスはチャクロと同じように死の塚を作った。
その感情と響き合うように、チャクロは顔も知らない死者のために祈る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

照応には当然差異がつきもので、泥クジラでは砂に流され消滅していた死体（と、それに付きまとう感情の揺れ、穢れ）は、塚では永続する。
剣と銃で殺し合うことが当たり前の世界と、死と戦争を剥奪し、平和を捏造してきた世界。その対比は、葬送儀礼の差異でより鮮明になる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

来るべき惨劇を予言するように、血の色の夕日に染まった砂の海、死の島。臓物のごとくうごめく地下施設の昏い光は、泥クジラの白っぽく柔らかい色彩と、非常に明瞭な対照をなす。
死を遠ざけて常に明るい泥クジラにも、罪を隠す牢獄があり、そこは暗い。薄暗いこそ、隠していた真実に通じている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

血の色の夕日を抜けて、胎内の薄暗い景色を通過し、日常に帰る。明るく、朗らかで、永遠に続く平和の日光。陽の光のなかで、子どもたちはとても明るく、楽しく、大人になっていく。
セックスの前段階としての、微笑ましい恋の鞘当て。管理社会における性の解放として、青紫の闇と飛蝗の光がある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

人間が社会を維持し、生死の明滅を繰り返すためには、世代を繋がなければいけない。人間は当然の成り行きとして番になり、生殖する。それが可能な、戦争のない世界。
泥クジラが幾度も繰り返してきただろう、番が生まれる夜。それが『増えすぎたゆえに旅立つ』飛蝗に照らされているのはとても暗示的だ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

当たり前のように積み重ねてきたものは、全て唐突に奪われる。
感情を廃し、歴史を蓄積するチャクロの仕事。穏やかに生死の明滅を繰り返す、泥クジラの日常。サミの命。
三年前は恋も知らなかった子どもたちは、今ちょっと大人になって、三年後には番となっている。そういう『当たり前』の消滅。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

しかし、記憶と感情を食うアーカイブに記されていた『外の世界の当たり前』は、心のない兵士が殺し合う戦争だ。
銃口の意味も知らず、好奇心で前に出たサミがチャクロの命を救ってしまうシーンの無垢さが、凄く辛い。闇と光、二つの『当たり前』が衝突し、全てが変わってしまう瞬間のための贄。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

でもそれは隠されていただけで、泥クジラは特別な楽園でもなんでもない。市長をお飾りの人形にして、感情を押し殺して、印持ちと無印の間に階級格差を作って。
そこがユートピアなどではなく、朗らかなる絶望郷でしかない『当たり前』に、チャクロも到達する。してしまう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

能力の証明として入墨（古式に習って『黥』と書けば、正しく罪人の証であり、『鯨』ど同音である）を刻まれた、咎人達の理想郷。
どす汚れた死のカルマ、あの島を支配していた血の色の闇がただ隠蔽されていると直感したからこそ、オウニはアウトサイダーになったのだろうか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

泥クジラが押し付ける、心地よい抑圧。光に満ちた揺り籠の中で永遠にまどろみ続けられる時代は、サミを贄にして奪われてしまった。
オウニはそれに喜ぶだろうし、チャクロは泣き叫ぶだろう。『兵士になんてならなくていい』『殺し合いで死なない』場所は破綻したのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

そんな泥クジラの子に同質化し、あるいは異質性を際立たせているリコス。
島から離れ、怪物から遠ざかれば、失ったはずの感情は簡単に蘇る。家族を思い出し、涙を浮かべ、夜を飛ぶ飛蝗の輝きに心をざわつかせる。チャクロは無邪気に『同じ』と言ったが、兵士である彼女が泥クジラに破滅を連れてきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

チャクロの体温と匂いが染み付いたフードを被り、人間性の吐露と同時にそれを外す。一連の仕草が、リコスが泥クジラの子供になれるかもしれない可能性を示唆し、銃弾が鮮烈に奪う。
赤紫から黒、オレンジから青紫へと移り変わるライティングのように、リコスの描写もグラデーションを為している。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

泥クジラの罪人たちが、嘘と穏やかな矯正、異物の排除で作り上げた感情剥奪。
それは『外部』でリコスになされたように、感情の危うさを理解した施策だ。罪人として世界から切り離されても（されたからこそ）、世界の根本に巣食う業には対応しなければならない。泥クジラもまた、あの怪物と同じ装置だ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

ラストの襲撃が、チャクロの『記録』を最後にするということは、泥クジラのシステムがそれを維持できなくなる、ということだろう。
リコスが感情剥奪のシステムから、一緒に心と敵を殺す仲間からひと足先に奪われていたように、チャクロもまた幸福なる母体から切り離される。産褥に血が流れる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

どれだけ抑圧しても、剥奪しても、厄介な爆薬だと理解していても炸裂する感情。
蝗のように無軌道に膨れ上がり、繁殖して飛び立ち、一瞬の輝きを見せて躯を晒す『それ』こそが、この登場人物の多い作品の主役なのかもなと、あっさりと退場したサミを見ながら思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

あの時おんぶしてあげれば、サミは生き残ったのだろうか？
その意味を知らないまま、サミではなくリコスを番として選び、心の傷を背負ってあげる選択をしたチャクロの残酷を思う。
そんな外野の感傷を置き去りにして、泥クジラが隠蔽してきた世界は道化の仮面をかぶり、銃弾とともにやってくる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

印持ちの妹をとても気にかけていたスオウは、サミを失ってどう思うだろうか。むき出しの殺戮を前に、罪人の証たる『印』と異能力、爆裂する感情はどういう作用を見せるのか。老人たちは、どんな色の真実を隠しているのか。
気になることがたくさんありつつ、次週は戦争である。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

それを欺瞞と知りつつも、泥クジラの穏やかな日々、無邪気な子どもたちの暮らしは見ていてとても気持ちいいものだった。
飛蝗は狙い通り幻想的で、ロマンチックで、恋の予感が甘く漂っていた。サミは可愛かった。
でもそれは、一炊の夢だ。輝いた蝗が躯を晒すように、夢が覚める。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

オウニが待ち望んでいた戦争と開放。チャクロが夢にも見なかった日常の破綻。感情を剥奪するシステムから離れ、涙を流したリコスは戦場の到来を前に、兵士に戻るのか、別の道を選ぶのか。
楽しみというのは、あまりに鮮烈で痛い展開はしかし、急ではない。世界はそういうふうに、いつでも残酷なのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

追記　"だれでもカインを殺す者は、七倍の復讐を受ける。"

クジラの子追記。
異能力を可能にする入墨は、殺戮者たるカインの証でもあり、怪物はそれを剥奪することで子どもたちを無垢の殺人者として機能させていた。
泥クジラでは感情は剥奪されるのではなく、抑圧される。『印』が生み出す力も、平和の中で安全に使用されてきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

今感情の剥奪を前提とした殺戮社会と泥クジラが接触し、戦争が始まった。何も知らないまま、友を迎えるかのように銃口に身を晒したサミのように、生き残った人たちは振る舞えない。
迫りくる死を前に、『デストロイヤー』は資質を正しく使うのか。『記録』の剥奪がチャクロを兵士として覚醒させるのか

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

全ては照応され、対比され、相互侵犯の中にある。
『同じだよ』とリコスに告げた純朴さは、そのままリコスが背負う兵士としての業がチャクロにも適応される平等さを照らす。
デストロイヤーの黥が、楽園を追い出されたカインの印となるか、否か。代理殺人者としてオウニが先に『童貞』を失うか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日

残酷な青春物語という、"蝿の王"とも通じる太いベーシックを支えに、詩情豊かにハイファンタジーを語っていくこのアニメ。
見てると脳髄の色んな所がつながって、つい夢っぽい語りになるなぁ。権力装置と性/生/生成。フーコーっぽいなと、勝手に見て取った。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月17日