2005-10-05 水墨画にあそぶ 読書 高橋範子、吉川弘文館。室町中期の禅匠による水墨画について述べた本。日本の水墨画の源流である中国の禅匠や、漢詩文学にまで意欲的に筆を進めているのはいいが、資料に振り回されている感じでいまいちまとまりがない。美術評論としてはいい芳香を放っているのでもったいないところ。むしろオーソドックスに作品を深く掘り下げる足腰の強さが必要だったようにも感じる。惜しい。