イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

○本の住人 1

Kashmir芳文社。ブクロのとらでようやく見つけました、Kashmir先生の四コマ一巻目。先に二巻を読んでしまったので、色々と新鮮。ぶっちゃけ漫画力としては二巻のほうが圧倒的に↑なのですが、最新作が最高作、つうのは作家にとって理想的な状態であろうから委細問題なし。とはいうものの、もちろんこの巻も面白い。
出だしはなんというか、頑張って普通の漫画を描こうとして、癖玉しか投げられないピッチが無茶なストレートで試合を組み立てているような違和感がモリモリ存在しているわけですが。編集が諦めたのか先生の発言力が増したのか、1/3をこえたあたりからKashmir汁が多めにあふれ出てきまして、「奇」一文字をがっつり背負ったへんな漫画が開始されるわけです。
説明のなさ、唐突さはセンスで絡めると無駄のなさ、省略の巧さに変わるってことをKashmir先生の漫画はようよう教えてくれるわけですが、この巻で「無理に廻してる普通の漫画」から「好き勝手絶頂の変な漫画」に代わる過程と、その途中で抜け落ちたもの、付け加わったものをいろいろ見てみると、先生の持ってる武器とか色々見えますね。
まだ型というか得意技を探っている途中なので硬さは隠せませんが、見る見る漫画が面白くなっており、ここから二巻までの進歩発展安定化の流れは本当に凄い。やっぱこの人の漫画は面白いし、その上でこの人にしかかけない漫画でもある。いいことです。