イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

鋼の錬金術師 19

荒川弘スクウェアエニックス。今一番少年漫画している少年漫画も、そろそろ二十の大台ですね。毎回ピンチな主人公達が更なる苦境に追い込まれつつ、お父ちゃんことホーエンハイムの過去話がガッツリ展開しました。いや、この展開はいい。とてもいい。今までのマイナス方向への印象操作が巧かった分、今回のホーエンハイム・オリジンで得られるカタルシスはそらもう大変なものでしたよ。
んでもって。そのオリジンが、想像以上に話の根っことリンクしており。そこも含めてうめぇなぁ、と。お父ちゃんは端っこのほうで超人ごっこし続けるのかなぁ、と思っていたら、存外にモティベーションが高く、今後の対ホムンクルス戦線で重要な役割を担いそうです。その流れはしっくり受け入れられるし、期待もしてしまう。いいひっくり返しだったなぁ。
息子どものほうはまたピンチであり。この漫画は、本当にピンチとピンチ脱出の魅せ方が巧くて。構造としては、国家丸め込んだホムンクルスと延々やりあっているだけなのですが、細かい描写が丁寧なのでピンチごとにドキドキできます。それこそ二十巻もやってるのにね。これはなかなか凄いことで、敵を変えないから軸がぶれずグダグダにも為りません。安定は真に価値であります。
んで。ピンチの中にチャンスあり、ということで。解析班がいい塩梅に逆転の情報入手、と思ったらまたピンチで。このヒキはガレンっぽい生臭さ満載で、凄くよかったなぁ。ああいう生き汚さが、このマンガの魅力の一つだと思う。あと、フュリーの送られている戦場がまんまマジノっぽくて、生存が怪しいです。マスタング組集結も難しそうだなぁ。ともかく今回も安定しつつ、話も進んで非常によし。いい漫画だ。