イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

3月のライオン 3

羽海野チカ白泉社。羽海野先生の将棋青春漫画三巻目。天才少年棋士が苦悩にあえぎ、美人三姉妹に羨ましい限りの可愛がりを受けるこの漫画ですが、今回はちょっと舵の方向が変わりました。三巻は今まであまりクローズアップされていなかった、将棋という勝負の世界に力点を置いた展開。正直ただの面白仲間だった連中も、奥歯をギリギリ噛み締めて勝ち負けの世界で踏ん張るわけで、俄然輝きを増してきました。
正直な話し、この漫画の魅力はやっぱ三姉妹の可愛さ「だった」わけで。将棋の部分はちょっと弱かったんだな、と今回のガチガチなプッシュを受けて思いました。新キャラも沢山出てくるし、そいつらは全部将棋マローダー。露骨に「嫌なやつ」として出てきた後藤さんも、対局中の眼光を見てしまうと嫌いにはなれない。というか、香子ちゃんの横恋慕なんじゃねぇの? とか思う。そこらへんは計算のうちだと思いますが。ていうか、零君香子ルートメインかよ。こえーな。
んで、ヒロイン力NO1である二階堂君は、今回も萌えブースターを積んでヒロイン街道を突っ走る可愛さであり。兄弟子にキラキラした目で付いていく二階堂くんは、今までの小憎らしい(そして魅力的な)ライバルポジションでは発揮できなかった魅力に溢れておりました。作画も余分な肉が減って、ずいぶん可愛らしくなっておりましたが、コレは演出だと思いたい。やつれたワケではないのだと思いたいですね。二階堂はホント、いいヤツなのですが死亡フラグが常時点灯してるのが怖いキャラでもある。
散々将棋の話しばかりしましたが、んじゃあ今まで二巻の立役者である川本三姉妹が耀いていないかといえば、そんなことはもちろんなく。本筋には絡まないけれど、要所要所で素敵な動きを見せていました。特にモモちゃんが可愛らしい。でも、逆に三姉妹に出番がないのはいいことだな、とも思いました。三姉妹にべったり依存してしまい、そこだけしか逃げ道がなくなるより、色んな場所に開かれていったほうが、零君にとっていいことでしょうし。そういう意味でも、色々転換点になってる巻でした。面白かった。