イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 20/09/21 TNM『奪われた悪夢(ナイトメア)』

昨日はわりと久々に、結構頑張って作ったオリジナルシナリオを遊んできました。追加ステージの”エイリアン・トーキョー”が舞台だよ。

シナリオタイトル:奪われた悪夢(ナイトメア) システム:トーキョー・ナイトメア RL:コバヤシ

よねちょくん:千早輝子:15歳女性:エグゼク◎●カリスマ、ハイランダー 千早のご令嬢であり、人材やプロジェクトの可能性を見抜く審美眼に優れる女傑。高貴な生まれに支えられた、スッと伸びた背筋で混迷のトーキョーを駆け抜けていく靭い女性。
浅間忍さん:六堂倫生:38歳男性:マヤカシ◎カブト●チャクラ 怪事件に巻き込まれた後、チベットで霊能の修行を果たし帰国した怪人。怪異な容貌と圧倒的なサイコパワーの奥に、優しく靭やかな心を秘めた快傑。子供を助けてくれる優しいおじさん。
新米くん:”ファミリア星人”猫目朋:外見10代女性:イヌ◎ハンドラー●エトランゼ 生まれながらにして魂の伴侶を備えて生まれてくる、ハンドラー星人の女性。相棒のネコとともに、半欠けな人類が作り出した文明を守るべく、日々奮戦する。
Braveoneさん:鳴海九度楽:28歳男性:トーキー◎カブキ●ミストレス 某新聞社の文化部に務める、体温低い系のイマドキ男子。その実幾度もの異世界転生を果たし、その実績も醒めた目で見ている静かなる異形。

こんな感じの面々が、悪徳宇宙人に狙われたトーキョーを走り回り、無事青い星を守りました。トンデモなく凸凹なメンバーが、運命に引き寄れられて一つの物語を共有するのは、個別導入型システムの醍醐味ですね。やっぱスタイルというシステムは、個性と表現力が強い……。
まぁそういうシステムに対応したシナリオをさーっぱり書いていなかったので、書いてる間も実際にプレイしている間も、なかなか苦労したわけですが! 体の中のFEARゲーシナリオ筋がバッキバキに錆びついてて、回しても回しても上手く噛み合わずなかなか苦しかった……そんな拙いシナリオ&マスタリングを助けていただいたPLのみんなには、足を向けて寝れないですね……。

システムは常に進化し、トレンドは移り変わる。かつて最新鋭だったFEARゲー(というか遠藤ゲー)の発想もいつしか当然の文化となり、それを前提とした新たなエッヂに追い抜かれていく。ぶっちゃけ、システムサイドからシナリオ執筆の構造がサジェストされていないシステムは、自分的には重くて鈍い、扱いの難しいツールだと感じるようになってしまった。
物語を構築し、それを共有しやすい形に整えて共有するという行為は、僕がかつて感じていたよりかなり難しいもので、それをより広く遊びやすく労が少なくなるように、TRPGのシステムというのは進化しているのだなぁ、ということを感じるシナリオ作成&セッションだった。
無論新しいシステムが取りこぼした(あるいは切り離した)部分は沢山あって、TNMでしかやれないシナリオをちゃんとやった、楽しんだ、という感覚もあるのだけど。いやー……ゼロベースでモチベを生成し、管理し、共有できるようシナリオ記述でトスを上げ……ってのは、久々にやってみるとなかなか大変だった。怠けてたから、マジで筋力落ちてるわ……。
そういうところに穴や齟齬があっても、実地でPLと協力しつつ楽しい時間になるよう補強できるのがTRPGの良い所で。やっぱマスターの頭にだけある楽しい物語じゃTRPGは完結せず、同卓した人達との交流、協調があって初めて”私達の物語”になるんだなー、と痛感させられました。ありがたい……。そうなるだけの種は蒔けたってのは、まぁコバヤシくん頑張ったところなんじゃないかな。

”エイリアン・トーキョー”で初めて、自作シナリオを作ってみたわけですが。宇宙真実を知ってる/知ってないというギャップがウリのステージなのですが、これをPLレベルの知識と上手くすり合わせつつ、他PCとの断絶を埋めたり楽しんだりと、相当メタレベルの高いやり取りが必要とされる……こう言ってよければ『難しい』ステージなんだなぁ、と再確認しました。
PCから見えてる世界、知ってること、それが生み出す他PCとのズレを、ロールプレイを通じてゲーム空間に出現させ、確認して変化させていく。これは結構物語的なタフネスを要求される難しい行為で、だからこそ面白い。このステージでシナリオ作る時は、そこら辺を楽しめるようシナリオレベルで補強をしたほうが良いかなー、と思ったりもした。
スケールのデカいシーンを作りやすいのはステージの魅力で、そこは結構上手くやれたと思う。やりたいこと、強めの思い入れを沢山盛り込みすぎて、消化しにくい感じになっていたのは難しいか。単純に、シナリオと向き合い練り込む時間を全然作らなかったというのは最悪ポイントなので、しっかり反省したい。

そんな感じで、反省点もありつつ楽しいセッションとなりました。同卓していただいた方、ありがとうございました。

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ガルパ履修日記:この胸満たすあたたかさは

追記 思春期の児童が、自分なり積み重ね固めてきた”生き様”が新しい出会いを生み、さらなる自己発見・自己実現に繋がっていくだろう正しきリンクが見れたことが、今回のイベストで特に良かったポイントだったりする。やっぱ自分、ガルパを発達心理学の文脈で読んでると思う。

プレイレポート 20/09/19 スチームパンカーズ『騎士の誓いは大空に』

昨日はシェンツさんのオリジナルシナリオで、スチームパンカーズを遊びました。蒸気飛空艇が青空に舞うッ!

田中くん:”トリスタン”イーニッド・ハックワース:18歳女性:ノーブル・スパイテック:貴族 若い身空で両親を蒸気事件に奪われ、ハックワース家督を継いだ青年貴族。スパイという稼業も引き継ぎ、国家安定の歯車となる厳しい宿命に苦しみつつ、高貴な生き方を貫くパンクス。
コバヤシ:ジャン・ジュネ:24歳男性:エセティック・エッジモービル:悪党 男娼、泥棒、悪徳詐欺師。生きるためなら何でもやりつつ、その立ち居振る舞いに奇妙な”風”を宿すピカロ・ロマネスク。愛機”薔薇の奇跡”と二人で、抑圧に満ちた世界に聖なる逸脱を投げ込む堕天使。

こんな生き方正反対の二人が、ブリテンの名誉をかけた世界一周飛行にまつわる陰謀に立ち向かいました。今回はスチームパンクなガジェットが前面に出たシナリオで、世界観の”コク”を腹いっぱい吸い込むような仕上がりでした。むっちゃ面白かった。
背景性が分厚く背中を支えてくれるので、シナリオにしてもキャラにしても自由に豊かに遊べるのは、スチームパンカーズの非常に有り難いところです。白紙渡されて『自由にやれ』言われても、骨格なしでフリーハンドってのは相当にキツいからな……。
やっぱ想像力やモチベーションをバチ上げるような公式設定がしっかりあった上で、そこに自分なりの燃えやら萌えやらをトッピングして仕上げていくのが、TRPGという共犯メディアの面白いところでして。
僕でいえば史実をこねくり回す伝奇(あとノータムでブッパされるド下劣スラング)、シェンツ先生ならエスピオナージ、田中くんなら貴種ゆえの悩みと、それぞれやりたいことは別々ながら、リッチに構築された蒸気世界はそれを受け止め、膨らまし、楽しく共有する素地になってくれます。
ここらへんはプレイグループによっても求めるものが違うと思うのですが、ウチは『出してみろよ……お前の獣をッ!』って感じなので、やっぱ濃い口の設定ややる気をキャラシーに乗っけて、けんか神輿でバチバチやるのが好きなんですよね。分厚い世界設定は、そういう楽しみの、最高の助けになってくれます。

シナリオの方は戦争の傷、空への祈り、騎士の矜持と悪魔の呪いが渾然一体となった、卑近でありながら高貴で清廉な、とても面白いシナリオでした。やっぱモチーフが綺麗に背骨を支えてると、シナリオはスッと胸に入ってくるな……今回は”空”ね。
プレイはPL2人ということもあってスルスル進み、ノーストレス楽しさ山盛りでたっぷり堪能しました。やっぱ新しいシステムははえーわ食いごたえあるわ、よく出来とるわー……あんだけ濃くやって、プレイ時間二時間半だもんな。
スチームパンカーズもプレイ回数を重ねて、システムの癖、世界観の味わいとかが判ってきた感じがあります。馴染んできた、というか。そろそろ自分もシナリオ作りてーな、という気持ち。植民地関係の歴史が相当変わってるので、そこらへんをイジった伝奇ネタがやりたい。アラビアのローレンスが大アラブ王国設立の先頭に立ってるネタとか良いよなぁ……。

そんな感じで、非常に楽しいセッションでした。同卓していただいた方、ありがとうございました。

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