イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

デリシャスパーティ♡プリキュア:第44話『シェアリンエナジー!ありがとうを重ねて』感想

 作画ゲージフル開放ッ! 最後の花火だド派手に挙げろッッ!! とばかりに、異様なテンションのアクション作画が暴れ倒す、デパプリ最終決戦回である。
 不敵な力強さを溢れさせるステゴロ、圧倒的な力で蹂躙する気弾バトル、絶望と孤独を背負っての巨大化と、色んな見せ場を背負ったゴーダッツ様は、ラスボスに相応しい存在感でクライマックスを盛り上げてくれました。
 ぶっちゃけポッと出の師匠恋しさ拗らせた小物なので、こういうブースター積まないと”格”が足んないんだよなぁ……そういう意味で、大変的確な作画力ブッコミタイミングだと思います。

 最終話一個前ってことで、殴り合いながらお話をまとめていく感じにもなった。
 ボコリ合いの直前に不思議なシケヅラでもぐもぐおにぎり食べてる(ちゃんとごちそうさまも言う)主役勢と、一人孤独なエゴ燃え上がらせて悪逆に盛り上がってるフェンネルの対比は、メチャクチャこのお話らしい。
 光と闇との果てしないバトルとか、世界開闢から続く宿命の戦いとか、そういうデカい話ではなく一個人が独占欲拗らせて世界巻き込んでるこの状況、あんまデカい話に接合してこなかったデパプリの最終決戦として、似合いの構図だろう。
 同時にフェンネルが拗らせちゃった愛憎はショボいからこそ身近なものでもあって、誰もが泣きじゃくる怪物になって世界をぶっ壊し他人の頭を踏む怖さを、ちゃんと身にまとった悪役だと感じる。
 ラスボスにも漂うこのコンパクトな身の丈感、俺はデパプリの強みだと思ってます。

 ジンジャーを深く愛していたがゆえにその独占を望み、喪失に耐えられなかったから歪んだフェンネルは、祖母の葬式から全てを始めて、その遺志を歪むことなく継承し、色んな人にメシ食わせて笑顔を与え、身体張って守って言葉を差し出してきた、ゆいちゃんのシャドウである。
 主人公が正しく歩めた道を、宿敵が間違えて相対する構図は基本的、かつ強力でもあって、ゆいちゃんがお祖母ちゃんの言葉を鵜呑みにする危うさとか、夢だけ語って現実に殴り飛ばされる経験とか噛み締めた上で、自分だけの言葉を憧れと思い出の上に積み上げた今、しっかり機能していると思う。
 半歩間違えると『ゆいちゃんは暖かな人に見守られ健やかに想いを付いだが、フェンネルは周りが手助けしなかったから歪んだ』みたいな構図にもなりかねないが、これは次回シナモンとマリちゃんが頑張るところでもあろう。
 ここら辺のやるせなさ、切なさを強く感じ取っていたから、マリちゃんは泣きじゃくる怪物を前に泣き崩れていたんだろうしね……。
 大人であることの最善を常に背負い続け、同時に大人であることの難しさも忘れなかったマリちゃんがこの最終決戦、圧倒的な力の前に諦めてしまう大人の脆さと、何も現実知らねぇからこそ理想を吠える子供の強さ……それに背中を押されて再度立ち上がる気高さを体現していたのは、とても良かったです。

 

 今回の決戦はジンジャーの遺産とシナモンの海外招き猫布教活動、お祖母ちゃんの人間力が良く効いた戦いで、プリキュアは物理的暴力でフィニッシュキメてるだけ感もある。
 しかし共有と伝播を話しの主題に定めてきた物語、その最後の戦いが、既に死んでしまった人含めて沢山の人の助けを借りて終わっていくのは、僕としてはむしろ納得のほうが強かった。
 世界の命運を背負った特別な戦士が、全ての運命を決着させる唯一性は削れてしまっているけども、当たり前の中学生の当たり前の生活を大事に書いてきたこのお話、プリキュアだけで全部が決着してしまう閉鎖性よりも、色んな人が支えてくれた土台に乗っかって、結末にようやく手が届く運びのほうが嘘がないな、と思った。

 猫師匠に焦がれるあまり猫の怪物になってしまったフェンネルが、師匠の霊が宿った巨大招き猫を殴り倒す構図は、遺志を正しく継げず、同じ思いを抱いた傷追い人にも優しく出来ず、とにかく孤独に落ち続けた彼の行き着く先を、悲しく照らす。
 独善と独占が行き着く先の荒野に、それでも彼を救いと思えたセクレトルーが新たな出で立ちでやってきて、自分なりの『そんなことない!』を告げて解決の道を示すの、クソ身勝手な悪党がそれでも何か、確かに希望を生み出していた事実を拾い上げる描写で、かなり好きだった。
 これはナル公がツンデレ装いつつ、機械しか自分の手先に出来なかったゴーダッツに一撃食らわし、世界を救う決め手を担当した流れとも重なるか。
 フェンネルの愛以外いらなくて、それが独占できなかったから悪に染まった男には、確かに色んな縁やら愛やらがあったのだ。
 ……思い返すと、幹部二人とも拾ったのは最終的にあまねだったな。さすがの人間力

 歪みきって閉ざされた視界の中でもそれが見えているから、ゆいちゃんがお祖母ちゃんから引き継いで生み出した、自分だけの言葉が鎧をこじ開けて刺さる。
 身勝手に間違えきった大人の姿は醜いが、そんな浅ましさにも手を差し伸べ、みんなでメシ食って笑顔になれる道を探し続けるのが、一回現実に強めの横殴り食らったゆいちゃんが選んだ答えだ。
 そこに品田拓海という青年が、けして揺るがせないほど深く突き刺さっていて、いろいろあった終盤戦、未だ恋の形にまとまらない強い感情をゆいちゃんが自覚して決戦に立ったのは、僕としてはありがたい。
 仁愛の方向では異様な成熟度を見せてるゆいちゃんが、自分の個人的な恋心に向き合う準備があまり出来ておらず、それでもなお暖かく育まれたものの意味をちゃんと理解して結末にたどり着けるのは、かなり好きな運びだ。
 べつに恋の自覚と成就だけがあるべき終わりじゃないし、ゴーダッツ殴っても続いていく彼女たちの物語の中で、何かが芽吹く瞬間はかならず来るだろう。
 この”まだまだ続く”豊かな情感は、らんらんの物語の収め方にも通じるもので、やっぱ思春期の女の子が何に道を塞がれて、どう乗り越えて一歩ずつ進んでいくかというハンディな確かさは、デパプリの強さだったと思う。

 

 満を持して起動した魔導招き猫の上から、ジンジャーの幻影は自分の意志を継いだ(だろう)光の戦士に、エールを送る。
 その横幅の広さが気に食わなくて、ゴーダッツは他人を排斥するための暴力をぶん回す。
 一番強くジンジャーと繋がっていたはずのフェンネルが、気づけば遺された言葉を全く聞き取れず、それが戦うべき”敵”になってしまっている構図は、ゆいちゃんが死せる祖母から受け取ったものを考えると、残酷でもある。
 しかしゆいちゃんはそうして無明の迷いに落ちたバカモンを、上から叩き潰すことはしない。
 ゴーダッツがぶん回す問答無用の理不尽は、確かにこの世界にあって自分の身に届くと思い知らされたからこそ、加害者のはた迷惑な身動ぎは和実ゆいにとって、他人事ではもうないのだ。
 聖女が持つ綺麗さは現実の泥から遠ざけられているから生まれるわけではなく、泥の中でなお咲く蓮の色合いであるべきだ。
 間違えきって勝手で孤独な、あまりに人間的過ぎる(つまりはデパプリらしい)ラスボスの悲しさに寄り添うためには、やっぱ終盤戦をゆいちゃん個別回に回した判断は正しかったように思う。

 あと浄化技届かせるための超絶暴力が、最終回特製のスペシャルフェイバリットとして叩きつけられるの、身体的超人でもある和実ゆいらしくて最高に良かった。
 『結局最後に頼れるのは、この拳って話よ……』て暴力主義ではけしてないのだが、フィジカルなものだけが押し通れる状況は文明人が想定しているよりも多いという事実を、理解し体現してきた主人公らしいフィナーレだったと思う。
 どんな状況でも腹が減り、メシを食うフィジカルな存在としての人間に、一年間向き合ってきた話でもあるしね。

 

 というわけで、バキバキに暴れ倒す作画パワーにも支えられ、ここまで積み上げてきた物語の総決算として、激しい戦いの中自作を語り切る良いクライマックスでした。
 予期せぬアクシデントにより一ヶ月分話数が縮まり、本当に大変な状況の中ここまで持ってこれたのは、俺は凄く偉ことだと思ってます。
 やや……以上に強引なところもあって、失われた四話分があればそこも埋まったんだろうけど、使える材料でゆいちゃんに欠けているものを掘り下げ、祖母から受け継いだものの先にある自分だけの輝きを背負って、しっかりラスボスと対峙できる状況まで持ってきたのは、とても素晴らしい。
 そういう『頑張ったね』以上に、メシくって生きていく人間にどっしり向き合ったこの”ヘン”なプリキュアらしく、ちゃんと嘘のないお話を最後に積み上げてくれたのが、僕には嬉しいです。
 次回最終回、どんな物語をかきあげてくれるのか。
 とても楽しみです。

テクノロイドオーバーマインド:第4話感想

 不穏な空気が満ちた終末世界を、ポンコツアンドロイドが歌で天まで駆け上るアニメも第4話。
 相変わらず主役周辺は明るく楽しく、その外側はめっちゃヤバい感じで転がっていて、二層に分離された物語構造が衝突するのが今から楽しみである。
 単純なデータを纏めて演算しても同じ結果にはならない、特別な”なにか”が主役にあると丁寧に描かれている中で、人型機械を持て余しているけどロボット抜きでは文明が成り立たないこの世界が変わっていく鍵を、どこに埋め込むか。
 溶鉱炉おじさんの衝撃を出オチで終わらせず、確かに”今”の延長線上にある滅びと日常で胎動している、大きな事件の予感に使っているのも良い。
 想定していたよりもSFサスペンスとしての仕上がりが良く、世界設定をお出しするペースもいい感じなので、噛むほどに味が出る好みの味目に仕上がってきとるなぁ……ありがたい。

 

 主役サイドはケイを主軸に、KNoCCがヒーローショーで”楽しい”を学んでいく展開。
 家の外側に広がってる世の中の暗さを元気に跳ね除けて、銭がない!→バイトで稼ごう→バイトで学んだ"楽しさ"でバベルを突破だ! と、演者としての成長がスムーズに流れていたのが気持ち良かった。
 この世界のアンドロイドは永遠の機械生命なんかじゃなく、活動してればパーツは摩耗するし、それを修理するにもカネがかかる、リソースの有限性に縛られた社会的動物である。
 ポンコツ四人組が無邪気に笑い合いながら、ここら辺の宿命をちゃんとこちらに届けてきて、マスターなしの機械が自発的に世界を学び、生活を成り立たせていく様子に見応えがある。
 KNoCCを完全白紙の無垢な機械として物語を始めたことが、そこに書き込まれていく小さな成長を際立たせる感じにもなってて、見守りたくなる可愛げがちゃんとある。
 溶鉱炉おじさん落下というイベントが、その無邪気さを強調する機能も果たしていて、本筋ではアンドロイド家族劇とSFサスペンスが合流してないけど、要素がちゃんと呼応する作りだと感じる。

 今回バベルを突破するに足りる経験を与えてくれたケイの子供好きは、プログラムされた傾向なのか、魂に刻まれた特別な運命なのか。
 ブラックボックスが多いKNoCCなので、ここら辺の真相もまだ理解らない。
 心らしきものを育んでいる機械が人間に思える振る舞いをしたとして、それは彼らに人間的特権を与える理由になるのか、モノはモノなのか。
 アシモフロボット三原則を考案して以降、空想を越えて今まさに現実にブートされようとしている基礎問題は、このトンチキアニメでもかなり大事になりそうだ。
 つーか令和のこの時代に、原液そのままのロボット三原則出てきて逆に面白かったけどな……どんくらいまで踏み込んで、”機械の心”を扱っていくのかなぁ。

 

 子どもたちを満面の笑顔にしたケイのステージ……その根っこにある”心”も作り物でしかないとすると、表現を通じて生まれる価値の根っこは揺らぐ。
 アンドロイドを隣人にすることでしか維持できない世界に変わり果てても、ロボット排斥派は元気で、人間様と機械奴隷に切り分ける視線をヒトは手放すことは出来ない。
 溶鉱炉おじさんの事件はそんな、社会の軋みが暴力的に暴れた結果な感じだが……ここら辺のソーシャルな視点を、ボーラ捜査官が一心に背負って生真面目に調査してるの、偉いなぁと思う。
 主役たちが自分たちの特別さに欠片も悩まないので、わざわざ汎用素体にデータ落としてまで問いを深めてくれて、まったくストーリー進行に協力的なアンドロイドである。

 逆に言えば、ボーラが真面目で暗い所背負ってくれてるおかげで、KNoCCとエソラはノンキな家族劇、芸能成長劇を演じられてる……ということでもある。
 ボーラが身を置く摩擦の多い現実と、KNoCCが夢見るパステル色の日常は離れていながら繋がっているわけで、二つの物語が正面衝突する時何が弾けるか、やっぱ楽しみだ。
 ボーラを第2の主役にして、終末世界の暗い側面を描き続けているのは、衝突させる前フリでもあろうしね。

 あと色んな場所でおもしろコスプレを果たし社会に滑り込んで、KNoCCが新たな可能性を示し、ポンコツが生活に困らないよう見守ってくれてるノーベルおじさんの正体も、めっちゃ気になる。
 このまま思惑なくただただ親切……てのも面白いが、世界観の薄暗さを考えると露骨に何かありそうで、さてはて……という感じ。
 人間サイドがロボットを排斥するように、ロボット側も人間を拒絶しておかしくはないわけで、ノーベルはその代表なんかな、という根拠のない予測はある。
 つーかそういう存在が作中にいたほうが、お話として面白い……って話なんだが。
 心というブラックボックスを埋め込まれたKNoCCに、社会と精神の構造をひっくり返す可能性を見て取っているとすれば、表現を通じて自分の中にある”なにか”を育てていけるよう、レールを整えているのも納得ではあるしね。

 

 というわけで主役は着実に小さな一歩を進み、その裏側ではたしかに大きなモノがうねっているお話でした。
 ケイだけに見えている世界を切り取れば、笑顔満点ハッピーヒューマンドラマで終わるんだけども、そうさせてくれない難しさが結構丁寧に積み上がっとるからな……。
 同時にKNoCCのピュアな成長物語は可愛げがあって、あんま世間の泥、運命の荒波かぶんねぇといいな……と思える主役に育っても来た。
 SFサスペンスとして、ほんわかファミリードラマとして、いい具合に煮込まれてきたこのアニメが次回、どんなお話を見せてくれるのか。
 楽しみですね!

プロジェクトセカイ カラフルステージ感想:Little Bravers!

 音楽関係者の目に止まり、夢のプロデビューが現実に近づいてきたLeo/need。
 ワンマンライブへの準備を進める中で、問われる勇気と決断に穂波はどう向き合うのか……というエピソード。
 進級という大きな節目に向けて、ゼロ地点を振り返ったり”らしくない(からこそ、可能性を広げてくれる)物語”に勤しんでいたりしてた各ユニットが、自分たちのメインテーマに向かい直しお話の歯車がガンガン前に進んでいる感じの、最近のプロセカの流れ。
 レオニもそこに乗っかって、インディーズデビューを前にデカいうねりが生まれてきた。

 その先陣を切るのが穂波なわけだが、今回とにッかく自己評価が低くて、作曲・作詞も出来ない演奏技術も拙い、それでも仲間の隣りにいたいと、立ち続けられる理由を必死に探して無理する姿が、生々しい痛ましさだった。
 仲間にそんな気持ちを打ち明ければ、『そんな事ない!』と全力で否定してくれるのは間違いないのだろうけども、こればっかりは穂波の気持ち次第。
 自分を認められなからこそ燃えたぎる思いだけが、突破しうる壁ってのもあるだろうし、いつも朗らか優しいほなちゃんの湿った部分を、ちゃんと書くイベスト作ったのは良いことだな、と思う。

 今回切り取られるのはデビューの前提条件となるソロライブの成功……その下準備の大変さである。
 デカいサクセスを前にした地道な試練という感じだが、ここらへんの生っぽい手触りがレオニの醍醐味でもあるし、一足先に自力でイベントを作り上げたモモジャンの中心核、桐谷遥をユニット外から見つめる視点も取り込めた。
 遙とモモジャンは学生ベンチャーの側面を強く持っているわけだが、自分たちの活動哲学をしっかり打ち立て、忙しい日々の中でも揺らがずそれに基づいて動き続けられたのは、事務所手動のアイドル活動の中、たっぷり傷ついてきた反動でもある。
 事務処理に告知に練習に連絡に、とにかく忙しい社会人としての活動に振り回されるレオニに、いつか待ち受けているかもしれない嵐を先取りする形で遙はドン底まで叩き落されて、その上で今いる場所まで這い上がってきた。
 それが自分だけの独力ではなく、みのりを筆頭とした他人の手のひらに導かれての結果だと、謙虚に素直に受け止めた上で”自分”を強く持ち続けている所が、遙の強さであり善さだ。

 何でも自分で抱え込み、重荷を運ぶことで”レオニにいて良い自分”を作ろうとしていた穂波は、遙に相談を持ちかけることで答えを見つける。
 何をするべきか、何をしたいのか、しっかり見据えた上で重要度を定めて、現実的な対応をすること。
 より善い結果を求めつつも、結果だけに縛られず最上以上の理想を形にするべく、夢を諦めないこと。
 これはワンマンの準備への向き合い方だけでなく、新堂さんが大人(あるいは未来のビジネスパートナー)として突きつけてくる、抜き身の言葉に怯えない足場にもなっている。
 遙は一度アイドル商売という虚像にズタズタになるまでブン回された経験があるので、他人を頼りつつ自分を譲らないこと、自分を守りつつ他人を蔑ろにしないことの価値を、よく分かっている。
 この難しいバランス取りを、おそらく初めて向き合う(そしてプロになるなら、これから幾度も向き合っていかなければいけない)社会の現実ってものは穂波に要求する。
 バンドメンバーが怯えて立ちすくむ中、顔を上げて堂々前に進み、今譲ってはいけないものについて強い言葉を返せたのは、遙との対話があったればこそだと思う。
 もちろんその根底には、優しさの使い方を一度間違えたからこそ真実強くなりたいと願い、その手段として親友と一緒にい続けること、レオニとして音楽を続けることを選んだ穂波自身の、しなやかな魂がある。

 

 初お目見えとなった重要人物、レオニの前にプロデビューという夢への道を開き、その万人でもある新堂さんは、レオニを見込めばこそ試すように重たい言葉を投げかける。
 多彩な音楽性と、若さが生み出す話題性。
 それを使わないで戦えるほど、音楽ビジネスの現場はヌルくない。
 それは社会人としての彼の実感であると同時に、その現実を飲み込んでなお高い場所を見つめ続ける志こそが、バンドが生き続けるための必須栄養素だとよくわかっているから、出てきた言葉だと思う。
 彼自身がどんな青春を過ごし、何に傷つけられて大人になってきたかはまだ分からないが、レオニが今まさに向き合っているような青い季節があればこそ、商売としての音楽と夢としてのバンドを両方睨む、独特で面白い立ち姿も生まれていると思う。
 ここら辺の渋い味付けは、ビビバスを取り巻く大人の書き方にちょっと似ているか。

 彼に背中を押される形で穂波は、ワンマン成立の激務を頼れる友人たちにアウトソースしていく。
 それはいちばん大事なバンドとしての実力、技量と音楽性の向上に勤しむスペースを作るための、重要な決断だ。
 こうして他人を頼るためには積み上げてきた関係性と、存在意義を証明するはずの仕事を手放しても自分の価値は削れないと、確信できる気持ちが必要になる。
 ここまでの物語の中で、穂波は色んな人と触れ合ってその両方を作ってきたから、司に類を紹介してもらってサイト作成を任せたり、フライヤーをこはねに作ってもらったり、ユニットの外に”仕事”を預けていく。
 レオニの運命を決めていくかなり大事なイベントで、その下支えを他ユニットの友人がやるのは、いつの間にか広がっていた縁の太さと、狭く閉じていては何も成し遂げられない厳しい場所に、気づけば少女たちが立っている現状をよく教えてくれた。
 こういう風通しの良い立ち姿もあれば、ニーゴのようにあくまで内向きにディープに、沈み込みながら作品と人間関係を煮込んでいく在り方も、プロセカにはある。
 その両方が”正解”なのだと示すべく、この物語は複数ユニットの個性を大事に、着実にそこに橋をかけながら進んできた。
 ワンマンライブの準備に色んな人の手助けが必要で、それをかき集める力が穂波たちに備わっている描写は、そういう足取りが間違いではなかったと証明するようで、見ごたえがあった。

 ほなちゃんはフロントランナーとして力強くユニットを押し出したり、厳しく仲間を律して実力をつけさせるタイプではない。
 いつもニコニコ優しくて、みんなを見守ってご飯まで作ってくれる、縁の下の力持ち。
 自分自身そう感じているからこそ、綺羅星のような仲間に並ぶ輝きを持っているのか、不安だった彼女は今回、分かりやすく”バンド”をやらない部分で大事な決断を果たし、バンドの魂にかかわる部分で前に出た。
 そういう強さがこそが、今の望月穂波には備わっているのだと教えてくれるエピソードだったのは、凄く良かった。

 ユニストでは優しいからの中途半端さで色んなものを取りこぼしていた彼女が、だからこそ決断する意味、自分の思いを前に出す強さをここで形に出来たのは、彼女がなりたいとあの時思った星に、確かに近づいているのだと教えてくれる。
 夢に向かって突き進む中で時に傷つき、あるいは揺らぎ、そして大事な人と笑って進んできたここまでの日々は、確かに彼女をLeo/needに絶対必要な一人なのだと、彼女自身に教える見せ場を用意してくれた。
 新堂さんにバンドで唯一、譲れない大切なものを堂々伝え、腰が抜けるほどの不安と緊張をそれでも噛み砕いて、自分の足で立てた。
 望月穂波というとても素敵な人が、今回の物語を経て自分のことを認められる大事な一歩になってくれると嬉しいなと思える、とても良いイベストでした。

プレイレポート 23/01/25 TNX『潰えし楽想のためのスケルツォ』

 昨日は第4回かみおふ https://gate-of-destiny.jimdofree.com/ でRLするシナリオの、テストプレイをさせてもらいました。
 初対面の方もいらっしゃる中で、さてはてどう回るかド緊張ッ!!

 

 シナリオタイトル:潰えし楽想のためのスケルツォ システム:NOVA-X RL:コバヤシ

 二次元くん:”レッド・ライダー”涼花・クエンティン:24→34歳女性:タタラ◎●フェイト、ニューロ→エグゼク◎フェイト●ニューロ かつてはストリート伝説のチーム”四重奏”のメカニックとして、メガコーポを憎みつつ仲間を支えてきたテッキー。全てが砕かれた後、ニューロエイジ最強の力である企業体を自ら率い、世界最悪の兵器商として悪名をはせる。

 千本松さん:”二連符(デュオレー)”ソル=シエル:25→35歳男性:カタナ◎コモン●カゲ→カタナ◎カゲムシャ●コモン お互いの死角を補う抜群のコンビネーションで、”四重奏”の先駆けを務めていた双子の剣士……の弟。物語が終わった後、自分を庇って死んだ兄に成り代わり、代用品としてストリートに立ち続けた。

 momoさん:”シロ”早乙女白雪:14→24歳女性:カブトワリ◎マネキン●ハイランダーー→ハイランダー◎マネキン●カブトワリ 凄腕の後方支援役として、無垢な笑顔で窮地を越えていく希望の象徴として、”四重奏”の大事なメンバーだった男装の少女。軌道名家の檻に連れ戻され、望まぬ婚礼を待つばかりだった日々を終わらせ、再び地上に降りる。

 

 こんな感じのストリート伝説のチーム”四重奏”が、10年前の理不尽な解体の真実へと踏み込み、終わらされた物語を自分たちの手で終え、続けていく物語を遊びました。
 大変楽しかったです!

 このシナリオはコンベ用に作ったんですが、あきらかコンベでやるには難しすぎ、PLの資質に頼り過ぎな部分があって、今回最高のメンバーに恵まれたことで逆に、その事が浮き彫りになったなぁ、というテストプレイでした。
 でも最高のメンツにありがたく助けられると、マジ面白いセッションが出来るシナリオなんだよ!’(大概のシナリオは、みんなそう)
 テストプレイはそういう、無根拠で最高の『このシナリオと俺ならやれる!』という実感を得るための行為だと思うので、緊張と不安をぶっ飛ばし最高の時間を手渡してくれたPL各位には、感謝してもしきれないです。
 実際、改善点も多々見つかったからな~……そういうところの洗い出しをしてくれる、周囲に目の利くメンバーだから最高のセッションになった、てのもある。

 このシナリオは『ダブルハンドアウトあり、実働8時間のセッション体験を、様々な手練手管で4時間半に圧縮する』というコンセプトで作られていて、ここら辺はここ最近の自分的流行りである『一卓でキャンペーンクラスの物語体験』というテーマの、延長線上にある試みです。
 濃厚な物語体験をどう解体して飲みやすく仕上げ、生身リアルタイムで処理可能な負荷量に抑え込んだ上でそれを最大化していくか……ってテーマに、普段とは別の角度からアプローチしてみるシナリオになりました。
 いつもよりRLから押し付ける物語の量が大きくて、その押し付けを許してもらえるようにエモを濃く、システム運用はクルードにして軽く、シナリオの構造も肉抜きして軽めに……と、色々自分なり考えて作ってみました。

 実際に動かしてみると、想定を遥かに超えてPLサイドへの負荷は大きく、しかし色々仕込んだ部分がちゃんと機能もして、大変良いセッションとなりました。
 それはもちろん、こっちが用意した物語の種を労を惜しまず膨らませ、こっちが想像もできない絢爛な花に育ててくれたPLの皆さんの、楽しむための努力と姿勢のたまものです。
 やっぱ越し入れてシナリオに向き合い、熱のこもったキャラと物語をたくさん投擲してくれたからこそ、唯一無二の体験が得られたと思う。
 事前に想定してた『こうなるかな~』って部分を裏切られることなく、想像もしていたなかった熱さ、切なさ、痛さの宿った場面がドンッドン生み出されていって、生のメディアであるTRPGの醍醐味をたっぷり味わうことが出来ました。
 こんだけ濃くて熱いロールを重ねつつ、他のPLやシナリオ全体の構造を冷静に見つめて、それを生かしてさらなる熱さを継ぎ足していくバランス感覚も、素晴らしいセッションを生み出してくれました。
 本当に有り難い……。

 その上でシナリオシコシコ書いてる時『ここらへんを狙えたら良いなぁ……』って体験をしっかり形にし、それを上回る面白さを作れたのは、作ったものが間違えてないと教えてもらった感じでありがたかったです。
 運用の難しいピーキーな物語装置なのは変わらないんですが、しっかり速度とトルクを出せる仕上がりなんだと実プレイで証明できて、素直に良かったなと思っています。
 この実感が独りよがりの満足ではなく、同卓した人とのかけがえない思い出になってくれる所が、TRPGのいいところだと思います。
 そういうセッションを作ることが出来て、同卓していただいた方に心から感謝すると同時に、シナリオ書いてRLした自分もまぁまぁやるなと前向きに自惚れられ、ありがたいかぎりです。
 こういう手応えは、TRPG続けていく上でマジ大事だからな……ありがたい。 
 大変楽しいセッションとなりました、同卓していただいた方ありがとうございました!

もういっぽん!:第3話『空気、変えてくれるんです』感想

 柔道着着込んで青春一本道をひた走るアニメ、顧問とライバル登場で部活アニメっぽくなってきたぞ! な第3話。
 お調子者で空気が読めない未知が持つ天性の引力をたっぷり描写しつつ、楽しいだけでは終わりたくない部活にそれがどう役立つのか、上手く予感を作る回となった。
 どっしり落ち着いて浮かれポンチ高校生の手綱を握ってくれる顧問の先生も、因縁ありまくりなツインテールのライバルも加わって、強い土台にしっかりお話に必要な機材が運び込まれてきた感じ。
 これを試合で組み立てて、どんだけバカデケェ青春のモニュメントを作れるか……期待が膨らむ第3話でした。
 あと、意味深過ぎる南雲のカットイン乱打な……来るのか、”嵐”が。

 

 

 

画像は”もういっぽん!”第3話から引用

 というわけで一生キャッキャ姦しい未知の落ち着かなさを、ビシッと引き締めてくれる大人が加わり、新生青高柔道部のエンジンが本格的にかかってきた。
 空気読まない・読めない未知のアホさは長所でもあるわけで、上から押しつぶして書き換えてしまうより、周りが補いながら強みを生かしたほうがみんなにとって良い。
 いいコの枠からはみ出す規格外の引力が、早苗やら永遠ちゃんやら南雲やらバリバリに引き付けてる様子は既にたくさん描かれているので、そこら辺をちゃんと見抜きつつ、致命的な間違いをしないよう目を配ってくれる大人が現れたのは、なかなかありがたいことだ。
 実際どうかと思うレベルで、未知常時はしゃぎ過ぎだからな……そこが可愛くもあるのだが。

 思春期特有のホルモンバランスで突っ走る青春、その当事者は気づかない危うさやあっけなさを、大人になってしまっている夏目先生は良く知っている。
 同時に何もわからないままひたむきに突き進むエネルギーが得難いからこそ、初心者から永遠とタメ晴れるところまで自分を鍛え上げ、子どもたちに向き合える自分でいようとしてもくれてる。
 そういう存在に甘え頼ることで、『柔道は楽しいし、このみんなでやる柔道はもっと楽しい!』というシンプルな真実を、未知たちは疑わずにすむ。
 そういう好ましい関係が一気に構築されていて、部活モノとしての足場が勢いよく組み上がっていく気持ちよさがあった。
 そこに剣道部の南雲はいないわけだがなッ!
 イヤほんと今回、南雲安奈がどんな視線で園田未知の充実と、そこに自分が寄り添わない不在を睨んでいるかメチャクチャ刻み込まれてて、大変なことよ全く……。

 

 

 

画像は”もういっぽん!”第3話から引用

 南雲の爆弾が破裂するのはまだ先として、直近爆裂する因縁ツインテールがファミレスに着弾!
 因縁なすりつけて雰囲気最悪にしてくる、人間関係毒ガス兵器……かと思いきや、後輩のパフェ取られたるから怒ってる描写を入れることで、憎めない人であると速攻理解らせてくる感じは凄く好き。
 感情の拗れは確かにあって、それを器用に飲み込めるほど大人ではないけども、天音なりに”部活”は大事で好きなのだと伝わることで、それぞれの居場所でそれぞれの青春が育ってる横幅が、しっかり出る。
 メインカメラに切り取られている青高柔道部の楽しい日々と、根本的には同じ楽しさ、真剣さで”部活”してるはずの相手と、なんかギクシャクした重たい感じになる。
 この後試合を通じて解決されるべき問題が、試合場を離れたありふれた放課後の中で際立ってくるのは、結構好きな描画だ。

 天音がバチバチぶつかることで、永遠が何にとらわれて動けなくなっているかと、それをぶっ壊す未知の自在さ、腰が軽すぎる危うさも見えてくる。
 軽挙妄動をJKの形にして煮詰めたかのような未知であるが、人生の勘所はキッチリ抑えベストタイミングで手を差し出すので、周囲に慕われ求められる。
 人間としての凸凹がハッキリした主人公で、なおかつ凹みの部分もギリギリ笑って済ませられる感じに抑えられているので、好ましい理想と生っぽい現実感が良いバランスで同居してる印象だ。
 フツーなら空気を読んで間に入らないピリピリした関係に、気にせず身を乗り出してダチ顔する太平楽は、凝り固まって動かない永遠と天音の未来を切り開く、突破口になっていく。

 

画像は”もういっぽん!”第3話から引用

 

 永遠は真意が理解してもらいにくい凹みを持っていて、天音との拗れた関係もそんな特質が、長く影を伸ばした結果のようだ。
 自身同じように永遠を誤解してしまいそうな経験を経て、でも今こうして真意を受け取って共に柔道している未知は、わかりにくさの壁をひょいと超えて、永遠の一番柔らかい部分へ適切に手を伸ばす。
 未知と一緒に柔道をしていると、永遠は自分が押し付けたくなかった自分ではなく、心の底から笑顔でいられる、”こうなりたい”と思える自分でいられるから、未知のそばにい続けるのだ。
 ややクドいSDコロコロ最高ハッピー演出、永遠ちゃんがどんだけ未知に救われ惹かれているかよーく解って、可愛くて最高だった。
 そらー狂うわな色んな女が……。

 未知はただ無遠慮にゴリゴリ押し込むだけでなく、柔らかく引いて受け止める立ち回りも出来て、ナチュラルに人間相手の駆け引きが巧い。
 ここらへんの強さが未知一人では成立せず、メガネの参謀役が手綱を引いていればこそ機能しているとこ含めて、主役の特別さがいい塩梅で描かれている。
 そして空気を読まず空気を変えれる(読む必要があるなら、早苗や先生が読ませてくれる)強さは、未知を中心に”部活”していくこのお話にとって、とても大事な力だ。
 試合の緊張、一人じゃないからこそ生まれる特別な力。
 大会に挑む時に描かれる様々な壁を、人の輪の真ん中に立って越えていく推進力が主役にあることも、ここでのやり取りから見えてくる。

 『つーか永遠ちゃんはコロコロ転がってキャッキャウフフ青春堪能して人生最高かも知んないけど、誤解の刃で切り裂いちゃった天音先輩は一体どうなんだよ!』と、自然に思える因縁も良い。
 永遠との間にある重たいしこりをしっかり書きつつ、それが色んなモノが食い違ってしまった結果の、解かれるべき青春の結び目であること……それを越えていく力は未知から永遠にちゃんと伝わっていると描いているのは、話の見通しが良くなってありがたい。
 ゴツゴツ不器用にぶつかりつつ根っこの善さがしっかり解るので、天音にも良い結末を用意して欲しいと自然に思えるのもグッドだ。

 

 

 

画像は”もういっぽん!”第3話から引用

 そんな風に柔道部で育まれる大事な関係の横で、NAGUMOのAIがOMOIッッッ!!
 どう考えても尋常な重力と湿度ではないでしょうよ、この”視線”のぶっこ抜きはッ!!
 早苗もそうなんだが、未知が無自覚にぶん回す暖かさに自分がどんだけ依存し執着しているか、その重さを理解られてしまったらもう友達ではないと賢く理解して、アホ女子高生ライフをある種の擬態として維持している姿が、まー切実よね……。
 むろんみんなで楽しい学生生活には欠片の嘘もなく本気なんだが、同時にその距離感を成り立たせている以上の質量が南雲の中にはあって、無自覚に庇われると思わず溢れる……抱きつくッ!!!
 未知という太陽が生み出す引力圏……”柔道部”の外側から光を見つめ続ける南雲は常に影の中にあって、アホな未知はその寂しさに気づかねーんだわ気づいて欲しくねーんだわ……。
 大好きな親友だからこそ、胸に抱えたこの思いは簡単に預けられず、なんでもない今まで通りを演じつつも、変わっていく関係に心が揺れている。

 その上で、あくまでカッコいい南雲杏奈でい続けたい気持ちもあって、爆エモ光線に満たされた車内の対峙では、バキッとプライド叩きつけてるのホント良い。
 永遠が未知の光を浴びてどれだけ笑顔を咲かせているのか書いているからこそ、剣道部という居場所で離れて咲く自分を語りつつ、南雲が未だ影の中にいる現状が際立つ。
 剣道部の仲間を勝たせたいという気持ちも、それを成し遂げうる強い自分でいたい気持ちも、遠く色んなものを見つめる視線も、それを太陽に気づかれたくない影も、全部本当のことなのだろう。
 複雑な明暗が踊る青春のキャンバスとして、南雲杏奈は圧倒的に”本物”で、メインカメラに捉えられた時の爆発力が、今から大変恐ろしいです。
 備えをしなきゃな……やがてくる”嵐”への……。

 

 

 

画像は”もういっぽん!”第3話から引用

 ”嵐”はさておき、三人で挑む初めての県予選は波乱の予感……未知アホズラやめなッ!!
 因縁のライバル相手にグツグツ勝負論が沸き立つのもいいが、未知が隣にいればこそ永遠ちゃんが未解決の問題に向き合う足場を得れてる感じが強くて、大変良いです。
 霞ヶ丘との勝負は純粋に競技として盛り上がるだけでなく、未知の主人公力が青学柔道部の枠を超えて、より広い所に届く強さをもってるかを示すとも思うので、どう描いてくれるかワクワクします。

 本気でぶつかりあえばこそ心にわだかまった影を吹き飛ばせる、”柔道”の凄さ。
 その楽しさに一緒に組み合ってくれる、かけがえない仲間。
 作品の真ん中にあるものは、テンポ良く転がっていく青春の中で堅牢にブレない。
 そんな体幹の強さが、やっぱり魅力的な作品だ。
 次回初めての団体戦、どんな輝きが眩しく光るのか。
 とても楽しみです